沖縄

2017/12/16

被害我慢で「感謝状」? 高江米軍ヘリ炎上 「何に対して」地主困惑

 これはいったい何なんだ? もう沖縄では、わけがわからないことが起こりすぎ。

被害我慢で「感謝状」? 高江米軍ヘリ炎上 「何に対して」地主困惑(琉球新報)

 沖縄県東村高江の米軍ヘリ不時着・炎上事故で、在沖米軍は15日、事故現場となった牧草地地主の西銘晃さん(64)に感謝状を贈った。米軍から事前の説明はなく、突然の感謝状に西銘さんは「あきれて物が言えない。我慢してくれたから感謝状なのか。何か自分から協力したわけでない。何に対する感謝状なのか」と話し、困惑している。
 西銘さんによると、村長、区長と一緒に北中城村の米軍キャンプ瑞慶覧に同日来てほしいと、村役場を通じ招かれていたが、西銘さんは多忙を理由に断っていた。この時は「食事会」との説明だったという。
 米軍側から15日午前9時ごろ「北部訓練場への通りすがりに寄りたい」と電話があった。その際は理由を言っていなかった。約30分後に米海兵隊政務外交部長のダリン・クラーク大佐が西銘さん宅を訪れ、ニコルソン在沖四軍調整官名の感謝状を渡した。米軍はツイッターの投稿で「多大なるご迷惑と、その後の協力に感謝」と趣旨を説明している。
 被害を受けた牧草地は、日米が補償する方針だが、まだ原状回復はされていない。

 だいたい西銘さんの牧草地は、闘牛などの食用として、とても有名なところ。その土は、30年改良を重ねたもの。原状回復など、できるのだろうか? そういうことが問われているのだ!
 普天間での事故で、だから辺野古移転といわれている。だけど、よくよく考えれば、辺野古でも高江でも墜落している。沖縄に基地があって、縦横無尽に沖縄の空を飛んでいるから事故が起きるのだ。辺野古に移転して解決するような問題では決してないということは、誰にでもわかる問題。この点も、よく考えてほしい。

2017/12/14

「逃げて」叫ぶ教師 あわや児童直撃 授業中断、泣き出す子も

 今日の全国紙は、朝日、毎日は1面トップが伊方で、肩がこの事故。産経は、この事故は2面で、読売は、なんと社会面のみ。対して、沖縄の2紙は、6ないし7面分を使って、この事故を報じている。

 下の記事も生々しい。

「逃げて」叫ぶ教師 あわや児童直撃 授業中断、泣き出す子も(沖縄タイムス)

 授業中の子どもたちを空から重さ7・7キロの“凶器”が襲った。沖縄県宜野湾市の普天間第二小学校運動場に13日、米軍のCH53E大型輸送ヘリの窓が落下。体育の授業を受けていた2年生と4年生計54人の児童からは十数メートルの距離だった。避難した後に泣き出す子も。あわや直撃の事態に直面した児童らはおびえた表情で「怖かった」と口をそろえた。迎えに駆け付けた保護者らは「信じられない」「基地をなくして」と恐怖と怒りをあらわにした。
「パン」という音
 「避難して!」。午前10時すぎ、運動場で体育の授業をしていた教諭が笛を鳴らして叫んだ。児童らはすぐに校舎に駆け込んだ。
 ボール投げをしていた2年男子(8)は「パン」という音を聞いた直後、上空にヘリが3機飛んでいくのを見た。「風船が割れたような音だった」と振り返る。「落ちてきた四角い物が(運動場で)くるくる回っていた。先生が危ないから近づかないでと言ったから教室に逃げた。怖かった」と驚いた表情だった。
 「ガシャン」。体育の授業で鉄棒をしていた4年女子(10)は、運動場の中央から異様な音がして振り向いた。砂ぼこりが上がる中、「板のようなもの」が見えたという。空を見上げると、ヘリ3機が大きな音を立てて飛んでいた。「もしかして落ちてきたのと思った」という。
「警報が鳴った」
 教室にいた2年男子(8)は「先生に教室から出ないように言われた。警報が鳴っていた。不安になった」と恐怖を語る。泣いている同級生もいたという。米軍ヘリから落下したと聞き、「悲しくなった」と述べた。
 教室で授業を受けていた1年男子(7)は「運動場にいたお兄ちゃんたちが走って学校(校舎)に逃げるのを見た。とっても怖かった」と不安そうだった。
 4年男子(10)は教室で「ドン」という音を聞いた。「もし自分が外にいたらと思うとすごく怖い。ヘリも基地も何もかもなくなってほしい」と言葉少な。3年男子(9)は「保育園にも落ちたので本当にやめてほしいです」と訴えた。
 落下事故が起きたのは、多くの児童が運動場へ遊びに出る20分間の休み時間まであと10分というタイミングだった。大村朝永教頭は「少し遅かったら、たくさんの子どもがいたことになる」と顔をこわばらせる。「通常通りの学校生活に戻ることを願う」と話した。
校長憔悴「運動場使えない」
 米軍ヘリから窓が落下した突然の事故に、普天間第二小の喜屋武悦子校長は朝から対応に追われた。午後5時半ごろ、憔悴(しょうすい)しきった表情で報道陣の取材に応じ、「許し難い。憤りを感じています」と振り絞るように声を出した。子どもの心に与える悪影響と安全確保の必要性を何度も口にした。
 米軍普天間飛行場とフェンス一つ隔てた同校。日々飛び交う航空機が児童の命を脅かすという現実を突き付けられた。子どもが軽いけがで済んだことを「奇跡」と表現した。
 「上空を飛行しないという回答がなければ体育でも遊びでも運動場を使える状況にはない」。学校を訪れた沖縄防衛局の中嶋浩一郎局長に上空を飛ばないよう求めた。その回答が届くまで再開は見通せない。
 事故後も午後5時ごろには、目と鼻の先にオスプレイが着陸した。そのことを記者に問われると、「言葉にできない。落下の後も旋回していた。悲しい気持ちで眺めていた」と目を潤ませながら語った。

 オリンピック中におきた、沖国大の事件のときもそうだったけれど、ほんとうにこの問題が、生存と学習権にかかわる国政上の大問題として受け止めているのか。よくよく考える必要がある。そして、この問題の本質を理解するためにも、沖縄の声をしっかり聞くべきだと思う。

2017/12/13

米軍ヘリの部品、小学校に落下 CH53の窓枠か 宜野湾市の普天間第二小

 おい、またか! ほんとにほんとに、普天間基地は、即時撤去だ!

米軍ヘリの部品、小学校に落下 CH53の窓枠か 宜野湾市の普天間第二小(沖縄タイムス)

 沖縄県宜野湾市立普天間第二小学校の校庭中央付近に13日午前10時15分ごろ、上空から1メートル四方ほどの窓状のものが落下した。米軍関係者は、米軍普天間飛行場に所属する海兵隊のヘリコプターの一部であると明らかにした。県警と県の関係者によると、落下したのは米軍海兵隊のCH53E大型輸送ヘリの窓枠の可能性がある。落ちた当時は、体育の授業中だったとみられる。4年生男児がかすり傷を負ったとの情報がある。
 校庭は警察によって封鎖され、落下物は午前10時56分ごろ、警察が黒っぽい袋に入れて回収した。
 同校に4年と1年の2人、幼稚園に1人の計3人の子どもが通う宜野湾市普天間の島袋仁志さん(42)は「何か落ちたようだと友達から連絡あり、正門まで駆け付けたが、中に入れないので心配だ」と話した。
 午前11時ごろ、沖縄防衛局の職員が学校に入った。規制は午前11時9分に解除された。

 1年前のオスプレイ。ここにきて、CH53Eの事故が続く。普天間基地の危険。しかし、それが沖縄の上空を自由に飛び、事故を起こしているのだから、辺野古に移しても解決にならないことを、この間の事態は明らかにしているということ。だから、即時撤去しかない。移設条件などは論外だということ。

2017/12/11

在日米軍犯罪起訴18% 全体の半分以下 強姦はわずか3% 64年前の密約影響か

 琉球新報による最新のデータの掘り起し。おお、島袋記者! MBSの斉加さんのドキュメントで出てきた若手記者。

在日米軍犯罪起訴18% 全体の半分以下 強姦はわずか3% 64年前の密約影響か(琉球新報)

 2007~16年の10年間に日本国内で発生した米軍関係者(米兵、軍属、それらの家族)による一般刑法犯(自動車による過失致死傷を除く)に対する平均起訴率は17・50%で、同期間の日本人を含めた国内全体の平均起訴率41・17%の半分以下の水準だったことが分かった。琉球新報が情報公開請求で得た法務省資料や同省公表の統計などをまとめた。
 米軍関係者による犯罪は1953年に日米両政府が「日本にとって著しく重要と認める事件以外は(日本側の)第一次裁判権を行使しない」という密約を交わしていたことが判明している。それから60年以上を経た現在も「不起訴密約」の効力が続き、多くの米軍犯罪で刑事責任が問われずに処理されている実態が改めて浮き彫りになった。
 また07~16年の10年間で検察は、米軍関係者に対する「強姦罪」の起訴・不起訴を33件決定した。起訴したのはそのうち1件で、この期間の起訴率は3%だった。日本人を含む国内全体の強姦罪に関する10年間(直近で公表されている05~14年)の平均起訴率46・92%を大きく下回った。
 法務省がとりまとめている「合衆国軍隊構成員等犯罪事件人員調」や同省が毎年公表する「犯罪白書」、今年11月17日に閣議で報告された同白書の17年版数値などを基に算出した。
 それによると、07~16年の米軍関係者に対する「強姦致死傷罪」の起訴率は30%。不起訴7件、起訴3件だった。「強盗罪」の起訴率は23%。不起訴が10件、起訴は3件だった。
 一方、「強盗致死傷罪」の07~16年の起訴率は77%と高く、起訴10件、不起訴3件だった。同期間の殺人罪の米軍関係者起訴率も75%と高く、起訴3件、不起訴1件だった。
 「不起訴密約」は1953年10月28日の日米合同委員会裁判権文科委員会刑事部会で確認されたもの。2008年にその「議事録」などの存在が明らかになった。

 米軍関係者と一般の間には、はっきりとした差があるし、そこには密約の影響があるのもはっきりしている。ここも改善されなければならない。

2017/12/07

保育園に円筒落下 米軍機の部品か 沖縄、けが人なし

 こうこれは信じられないような事件だ!

保育園に円筒落下 米軍機の部品か 沖縄、けが人なし(沖縄タイムス)

 7日午前10時20分ごろ、沖縄県宜野湾市野嵩2丁目の普天間バプテスト教会付属緑ヶ丘保育園の屋上に、ガラス製とみられる円筒が落下した。円筒には「FLIGHT REMOVE」と英語表記のラベルがあり、米軍機から落下した可能性がある。
 円筒は高さ15センチほどで直径10センチほど。8人ほどの1歳児が遊んでいた部屋で屋上から「ドン」という音が響き職員が確認した。落下した物体は熱を帯び、化学薬品のような臭いがしたという。けが人はいない。
 保育園は米軍普天間飛行場の野嵩ゲートから東側約300メートルの住宅地にあり、落下当時62人の園児と職員11人がいた。
 神谷武宏園長は「屋上で落下物に近づくと熱のもわっとした感じがあり、化学薬品のような臭いがした。園庭では子どもたちが遊んでいた。一歩間違えれば大変なことになる」と恐怖を語った。

 根源的な、生存にかかわるような問題が、くり返し生じても、何も変わらないということが続いていいのか。ほんとうに、これは!!!

 

2017/12/05

性被害8割が子ども 沖縄米海兵隊27人除隊 2016年軍法会議

 先日の、TBSの『報道特集』の続編でもある。まったく酷い話だ。怒りが体をつらぬく。

性被害8割が子ども 沖縄米海兵隊27人除隊 2016年軍法会議(沖縄タイムス)

 在沖縄米軍の軍法会議で2016年、海兵隊員27人が性犯罪によって除隊となり、このうち約8割に当たる21人が子どもを標的にしていたことが、本紙が入手した軍法会議資料で分かった。これとは別に情報公開請求で入手した米海軍捜査局(NCIS)の捜査報告書によると、加害者の中には治安を維持すべき憲兵隊員まで含まれていた。
 憲兵隊員の男はキャンプ瑞慶覧所属。16年3月、軍法会議で子どもに対する性的暴行未遂と公然わいせつの罪を認め、軍刑務所で4年の服役と不名誉除隊の判決を受けた。
 5月には、海兵隊員の男が子ども2人に対する性的暴行容疑でNCISの捜査を受けた。2人がキャンプ瑞慶覧内にある海軍病院の救急外来で手当てを受け、発覚した。
 男の携帯電話には容疑に関する写真が残されていたにもかかわらず、単なる不貞行為として罰された。その結果、不名誉除隊より軽い非名誉除隊になった。
 また、軍法会議資料によると在沖米海兵隊司令部勤務の隊員が動物との性行為などによって投獄された。16年の海兵隊全体で見ても唯一のケースだった。

 子どもが標的にされる! ほんとうに許せない。しかし、まともに裁かれない。ちなみに、ここにある動物とは聞くところによるとヤギだそうだ。ヤギ相手のみが投獄とは、どういうことか?
 いったい、沖縄の人々のことを、彼らはど思っているのか?
 こんなことをいつまで続けるのか。そして、日本政府はこのことを、いつまで見捨て続けるのか?

2017/11/28

OKINAWA1965

Okinawa1965_p13 表題のドキュメンタリー映画が完成した。いま沖縄のドキュメントでは、カメジローがヒット中。カメジローがかなり経年的に戦後の沖縄史を描いているのに対し、こちらは、どちらかというと、テーマを設定して、問題を提起するやりかた。まずは嬉野さんの、米軍車両による少女轢死の写真をめぐる問題や復帰前のたたかい、アレンネルソンさんの訴えと9条について、阿波根さんの非暴力のたたかい、若い世代の思いなどなど。お金もない若い監督たちが、それまで全くと言っていいほど知らなかった沖縄の問題を、とあるきっかけで知り、どのように受け止めて、何を伝えようとしているのか、そういうことがストレートに伝わってくる映画。そういう議論のあり方が、若い人とのあいだでも、とても大事なのだろうなあと思った次第。ぜひ、広く、見られるといいなあ。


2017/11/26

沖縄米軍基地と性犯罪

 昨日の報道特集はかなり衝撃的な内容。

 「在日アメリカ軍基地の兵士らによる性犯罪に関する軍の報告書をイギリス人ジャーナリストが情報公開で入手した。直近2年分の報告書に何が?新基地建設が進む辺野古の現状は?」
 下の記事の記録と、軍法会議の記録の2つで、ドキュメントがつくられている。この2年間で、59人が性犯罪で服役しているというが、これまで公になっていない。ここまで、酷い状態がいまなの沖縄では続いている。
 そして、その被害は子どもにも向かっている。

 また、沖縄タイムスが、次のように報道している。
 

米海兵隊・海軍、沖縄で性犯罪55件 未成年被害も6件 2015年調査(沖縄タイムス)

 米海軍捜査局(NCIS)が2015年、沖縄で起きた主な犯罪だけで69件を捜査していたことが、本紙が情報公開請求した捜査報告書で分かった。うち8割に当たる55件が性犯罪で、日本側の統計には表れない深刻な実態が明らかになった。
 開示対象は法定刑が禁錮1年以上の罪に問われた事件。捜査が続いている事件は公表されなかった。NCISは海兵隊と海軍の構成員を捜査し、空軍と陸軍の事件は含まれないため、実際の件数はこれより多い可能性が高い。
 69件のうち49件は大人への性暴力容疑だった。2人による犯行があり、容疑者は50人。うち40人が海兵隊員の男、7人は海軍の男、1人は民間人の男で、残り2人は性別などが不明。
 2人が被害に遭った事件があるため、被害者の合計も50人。女性の海兵隊員が最多で29人、米軍内では次いで海軍の女性5人、空軍の女性2人だった。民間の女性10人、日本人女性1人、男性の海兵隊員も2人いた。1人は詳細が不明。
 捜査の結果軍人8人が除隊になり、16人は禁錮、降格、減給などより軽い処分を受けた。3人は軍事法廷で無罪判決を得た。
 残る22件では何の対処もされなかった。証拠不足、被害者による訴え取り下げが主な理由で、民間人が関与している事件では米司法省が起訴しなかった例もあった。
 未成年への性暴力、ポルノ容疑は6件あった。4人が禁錮や除隊処分になり、1人はより軽い処分になった。
 麻薬関連容疑は5件で、4人が大麻の所持や販売に問われた。うち2件では逮捕時に容疑者が暴れた。
 このほか、2件の暴行、軍人の家族による子どもの虐待、基地内居住地区で車や住居への侵入を10日の間に23件繰り返した例があった。

 言いようのない怒りが、体を突き上げてくる。

2017/11/22

百田尚樹氏「娘さんは慰み者になる」 沖縄での講演 詳報と検証

 沖縄タイムスが、例の百田氏の講演の検証をおこなっている。ここまで酷い講演を、それを名護という場所で、よくもおこなったものだと、心の底から、強い怒りがわいてくるのだけど。

百田尚樹氏「娘さんは慰み者になる」 沖縄での講演 詳報と検証(沖縄タイムス)

 作家の百田尚樹氏が10月27日、沖縄県名護市内で講演した。「反対運動の中核は中国の工作員」「中国、韓国から来ている。怖い」と発言し、取材に訪れた本紙記者を名指しして「娘さんは慰み者になる」「機関紙」などと語った。講演後の記者とのやりとりが動画でインターネット配信されたこともあり、議論が続いている。実行委員会発表で600人以上が参加した講演会の内容を詳報し、事実関係を検証する。

<自民党の勉強会>危険への接近論 再び

 百田氏「2年前に沖縄のことで散々たたかれた。あの時は自民党の私的な勉強会。講演が終わった後の雑談で、『私は目の敵にされてるんで、沖縄の二つの新聞社はつぶさなあかんのですけど。ははは』と言った。弾圧というのは公的権力、あるいは暴力で封じること。私はただの作家。記者は言論弾圧の意味をもう一度考えてほしい。普天間基地の周囲は、1970年の航空写真では何も写っていない。ほとんど畑。沖縄全体の人口は戦後70年で1・9倍に増えているが、普天間基地(宜野湾市)は6倍。基地の近くに住めば商売ができると」

 普天間飛行場の土地は戦前、宜野湾の中心部だった。村役場や学校があり、9千人以上が住んでいた。米軍がその土地を占領し、住民が収容所にいるうちに基地を造った。つまり、基地より先に住民がいて、暮らしがあった。この事実は繰り返し指摘されているが、百田氏は2015年、自民党本部の勉強会で「危険への接近」論を唱えて以来、同じ主張を続けている。この時の勉強会ではほかに「騒音がうるさいのは分かるが、選んで住んだのは誰なのかと言いたくなる」「沖縄は本当に被害者なのか」「沖縄のどこかの島が中国に取られれば目を覚ますはずだ」とも語っている。これらの発言について釈明はない。

<憲法改正>軍隊保持「当たり前」

 百田氏「日米安保をじっくり読むと、米軍が守る日本の領土とは施政権が及ぶ所。(中国が尖閣諸島に公船を派遣し続ければ)日本が実効支配していないから出ないと言う可能性もある。もしここで自衛隊が『憲法9条があって攻撃できない。アメリカさん頑張ってください。うちは後方で』と言ったら誰が戦いますか。まず自衛隊が第一線で戦うこと。今の憲法ではそれができない。専守防衛だから」
 「安倍(晋三)総理は、憲法改正しないと日本を守れない、と言っている。世界で軍隊を持たない国は24カ国。小さい都市国家、比較的大きいのはアイスランドで年中氷。こんな国、誰が取りますか。残るのは小さな島。ナウル、バヌアツ。何の資源もない。取る理由がない。軍隊というのは家に例えたら防犯用の鍵で、財産を守るためにかける。鍵をかけない国は貧乏長屋みたいなもの。軍隊を持つのは当たり前」

 尖閣有事が起き、日本の実効支配が及ばなくなったら米軍は出動しないという可能性は広く議論されている。しかし、これは安保条約や米国の政策の問題であり、日本の憲法の制約とは関係がない。軍隊のないナウル、バヌアツについては2014年にも「くそ貧乏長屋」とやゆし、報道されている。

<戦争被害>沖縄以外の犠牲強調

 百田氏「沖縄を捨て石にしようとか、沖縄ばかりに犠牲を強いて知らん顔している、という思いは全くない。沖縄戦で、日本は沖縄を防衛するために命がけで戦った。神風特攻隊が最も出撃したのは沖縄。沖縄では(民間人)9万4千人が亡くなっているが、沖縄以外でも70万人以上死んでいる。決して沖縄の皆さんだけが被害に遭ったのではない」
 「確かに、その後沖縄は米国に占領されて多くの基地が造られた。今も基地のそばに住むという大変な不幸とともに生活しておられる。これは本当に申し訳ない。けれども今、沖縄の重要性はすごく高まっている。地政学的に国の防衛のために大事な場所。私たちは同じ日本人。沖縄の人を分ける考えは全然ない。沖縄は大好き。素晴らしい沖縄の地を守っていかないといけない」
 「翁長(雄志知事)さんが早く辞めてもらわないとあきません。那覇市長の時に龍柱を建てた。中国の属国です、いつでも来てください、そう思われても仕方ない。皆さんの中の、若い生きのいいのはゲリラとなって龍柱をつぶしてください」

 百田氏が踏襲する「戦争で犠牲になったのは沖縄だけではない」という論は、沖縄戦の重要な側面に触れていない。どの都市を空襲するかは米軍の選択だったが、沖縄は日本軍が本土を守るための時間稼ぎの戦場として選んだ結果、被害が甚大になった。また、沖縄では日本軍が住民を差別し、スパイ視し、虐殺した。

<中国脅威論>工作員断定、根拠なし

 百田氏「中国は尖閣を取る、琉球も自分の領土と言っている。沖縄の2紙は中国の脅威を報道しない。一番被害を受ける皆さんが最も知らされていない。インターネットがあれば分かる。沖縄にはたぶんインターネットがないんじゃないか。すみません。冗談でっせ」
 「抗議活動では日当が1日何万円と払われている。全国から沖縄に来る交通費、宿泊費を考えると、とてつもない額になる。カンパだけじゃ無理。では資金源はどこか。本当の中核は。はっきり言います。中国の工作員です。なかなか証拠はみえないが、中国からカネが流れている。なぜか。日本と米軍を分断したい。いつか尖閣を奪う時に米軍の動きを止める」

 基地建設反対運動に中国から人と資金が流れていると断言したが、講演後、根拠を尋ねる本紙記者の取材には「ない。それを調べろと僕は言っている。そうとしか思えないというニュアンス」と話した。

<高江の抗議活動>中韓に言及、差別否定

 百田氏「きょうは我那覇真子(実行委員長)さんと美ら海水族館に行った。その後。『次はどこいくの?』『百田さん、次は高江のテント村行きませんか?』『えっ? 高江のテント村? 怖いやん、悪い人いっぱいおるんやろ?』『悪い人と言ったらあきません。市民ということですから』『市民? 沖縄県民どれくらいおんの?』『半分くらいです』『じゃあ、あとの半分は?』『知らんところから来てます』『ほな、いろんな県から来てるの?』『いろんな県じゃない。中国や韓国から来ていますよ』『嫌やなー、怖いなー、どつかれたらどうすんの?』『大丈夫、私が先生を守ります』『それやったら行く(笑)』。行ったら車が1台置いてあって、中に漢和辞典がある。日本語勉強している人がおるんかなあ」

 本紙の取材には「中国人、韓国人が怖いと言ったら差別だけど、一連の流れがある」「県外、海外から活動家が来ているのが怖いと言った。差別意識は全くない」と説明した。取材の様子は講演会の実行委員会などが動画で撮影し、ネットで配信した。本紙は翌日付の記事で、百田氏の講演内容と事後の説明を併記した。

<沖縄の新聞>本紙記者22回名指し

 百田氏「沖縄の言論空間は異常。政治家でさえも二つの新聞に逆らえない」
 「まともな記者が正しいことを書いても上のデスクにつぶされる。あるいは無理やり偏向させられる。出世もしたい。阿部(岳記者)さんはもう、悪魔に魂を売った記者だ。家に帰ったら嫁さんがいる。娘さんがいる。知らんけど。中国が琉球を乗っ取ったら、阿部さんの娘さんは中国人の慰み者になります。それを考えて記事を書いてください。給料アップのために、沖縄全体をおとしめるような記事を書かないでください」
 「沖縄のほとんどの新聞は新聞じゃない。機関紙です」

 本紙の阿部記者が事前に申し込んで取材に行くと、最前列中央の席に案内された。講演会は前半の単独講演と後半の我那覇委員長とのトークで計2時間20分。百田氏はその間、阿部記者の名を22回挙げ、一方的に問い掛け続けた。阿部記者が本紙コラム大弦小弦で「慰み者」発言などに触れると、ツイッターで「講演中、沖縄タイムスを強く非難しましたが、阿部記者を非難はしていません。多少いじりはしましたが」と反論した。

 しっかり反論し、なんとしても、こうした嘘を許さない。そのために、がんばらないとなあ。

2017/11/21

米兵事故:在沖米軍トップ、知事に謝罪 容疑者は基地内飲酒か

 うーん。米兵による事件、米軍による事故は、際限なく続いているのだ。

米兵事故:在沖米軍トップ、知事に謝罪 容疑者は基地内飲酒か(沖縄タイムス)

 在沖米海兵隊の上等兵(21)が那覇市で飲酒運転し死亡事故を起こした疑いで逮捕された事件で、在沖米軍トップのニコルソン四軍調整官は20日、沖縄県庁で翁長雄志知事と会談し謝罪した。知事は「米軍の対策は極めて不十分だ」と抗議。相次ぐ事件・事故に「信用できず、とてもよき隣人とは言えない」と強く批判した。
 一方、県警捜査関係者によると、上等兵は逮捕前の任意の取り調べに「基地内で酒を飲んだ」と話したという。那覇署が供述の裏付けや防犯カメラなどから走行ルートの特定を進めている。同署は21日、上等兵を那覇地検へ送検する方針。
 ニコルソン氏は会談冒頭、頭を下げて謝罪。「米国を代表し被害者と遺族に哀悼の意を表したい」と述べた。また「われわれの駐留の結果、事件が起きたことに謝罪する」と語った。その上で「県民の怒りへの言い訳はない。改善に向けた取り組みをしてきたが努力が足りなかった」と述べた。
 一方、翁長氏は繰り返される事件・事故に「県民は勘弁してくれという気持ちだ」と重ねて批判した。ニコルソン氏は会談後、記者団に公務外にもかかわらず容疑者が軍車両を運転していた理由を「捜査中だ」と明らかにしなかった。
 会談に先立ち、富川盛武副知事は県庁に外務省沖縄事務所の川田司大使、沖縄防衛局の中嶋浩一郎局長を呼び抗議した。富川氏は米軍の飲酒禁止措置に触れ「(措置は)過去に何度もあった。歯止めがかかるか疑問だ」と不信感を示した。
 19日午前、那覇市の国道58号で牧港補給地区所属の上等兵が運転する米軍トラックが同市の男性会社員(61)の軽トラックと衝突し、男性は死亡した。那覇署は、自動車運転処罰法違反(過失運転致死)と道交法違反(酒気帯び運転)の疑いで上等兵を逮捕した。

 なぜ、事故が続くのか? 当たり前である、軍は軍事が優先される。
 たとえば、米軍基地内での性暴力について米国防総省が基地別件数公表しているが(2013~16米会計年度)、在日米軍基地では、4年間の合計で最も多いのが米海軍横須賀基地(神奈川県)の176件だそうだ。次いで米空軍嘉手納基地(沖縄県)で110件、米海兵隊キャンプ・シュワブ(同)で96件など。海兵隊はほかにキャンプ・コートニー 76、キャンプ・バトラー 70、岩国 60、普天間 54。ものすごい数字だ。
 先日は、事件の数字の発表もあったばかり。軍事が優先されれば、こんな犯罪はどうでもいいとでも考えているとしか思えない。

 これだけ続けばあきらめが蔓延する。だけど、沖縄ではそれを突き破り、島の、人々の生存をかけた怒りが充満しているのだと思う。沖縄はさらに怒っている。


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