沖縄

2023/09/20

辺野古の地盤工事 国は沖縄県に承認を勧告 期限は27日

 いよいよ今月も最終局面、今日は、次の号の相談もしつつ、実務もあり、ゲラがではじめるので、それを動かす作業もし、あと自分が書く、短い原稿を2本などなど。

 とにかくこの時期のこの暑さに閉口している。体がものすごく疲れているのもねえ。あたりまえで、普通の反応だけど、高齢者にはつらいですよう。

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 公私ともに苦しいことが続く。自分の苦しみ、しんどさは、社会全体が抱えている苦しみとしんどさと一体なのか、そうでないのか。

 そんなことを考えつつ、いまの時代の社会そのものが抱える問題の接近を、いままでの視点を生かしつつも、さらに豊かな視点でみていくことができないかということをあれこれ考える。豊かというのは、いままでの自分たちの視点ではないにしても、古くからある見方で、いまものすごく大事になっている議論もあるようにも思えるから。いろいろ考えたいところ。ボクらの議論が深く傷ついていないか。考えるところは多くある。

 さて、沖縄の問題。

辺野古の地盤工事 国は沖縄県に承認を勧告 期限は27日(NHK)
 沖縄のアメリカ軍普天間基地の移設先となっている名護市辺野古の地盤改良工事をめぐり、国は沖縄県に対し工事を承認するよう勧告し、期限を今月27日としたことを明らかにしました。

 普天間基地の移設先となっている名護市辺野古沖では、埋め立て予定地で軟弱地盤が見つかり、国が地盤の改良工事を行うため設計の変更を申請しましたが、県が「不承認」としたため工事は進んでいません。

 国土交通省は去年、地方自治法に基づいて県に承認を求める「是正の指示」を行い、県は取り消しを求める訴えを起こしましたが今月4日に最高裁で県の敗訴が確定しました。

 県は国の指示に従って工事の設計の変更を承認する義務を負うことが確定しましたがその後も承認していないとして、国土交通大臣が沖縄県知事に期限までに承認するよう勧告する文書を送り、20日に文書が沖縄県に届いたことを確認したとして、詳細を明らかにしました。……

 知事が、いないときにこういうことをしてくることそのものが、政府は頭から沖縄を抑え込もうとしているということなんだろうなあとつくずく思う。

 だけど、ここは、憲法と地方自治にもとづいて考えたい。

 この報道からわかるように、ここで従わなくても、勧告の次には指示があり、その先に、命令を出すための裁判があり、代執行となるということ。2重3重に、知事が地方自治の立場から検討する余地は残されていると言うこと。さらにはその裁判は、これまでも最高裁も、命令の内容についての実質審議をすることを言ってきた。「是正の指示」にさいしての形式審理はゆるされるのかということもある。

 もちろん、先日の最高裁の判決は、承認の義務があるとされているわけだから、県がそれをけるのには大きな決断が必要であることは違いない。そうであるからこそ、いま問われるのは、そういう難しい選択を前にした沖縄の県と県民への力強いエールではないのか。県民の意志にもどついても、いろいろな決断はありうるだろうし、今後のたたかいもいろいろなことがありうるだろう。だけど、ボクらは、絶対にあきらめないし、あきらめない沖縄に心の底から連帯する大きな声をつくらないといけないと思う。そう心に誓う。

2023/09/07

戦争を笑え~命ぬ御祝事さびら!沖縄・伝説の芸人ブーテン

 今日も朝から、インタビュー②の準備。そして午後には収録という1日。これも大事な大きな仕事になっていく。うーん、がんばる。

 台風か近づいているが、まだまだ夏の様子。

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  昨日、夜、BSをつけていて、何の気なしに見たドキュメント。「第20回民教協スペシャル 戦争を笑え~命ぬ御祝事さびら!沖縄・伝説の芸人ブーテン」

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唯一の地上戦が行われた沖縄、その焦土沖縄に、突如、一人の「おかしな男」が現れた。 避難民が集められた家々や収容所を訪ね歩き、「ヌチヌグスージビラ(命のお祝いをしましょう!)」と言葉をかけ、歌い踊っては、笑いで人々に生きる希望を与えた、というのだ。
お金は取らない。笑いの義賊。
戦争の傷は、笑って直せ、踊って直せ。サンシン鳴らして、さあ、さあ、さあ。
そう誘いかける男の名は、舞天(ブーテン)といった。なんとブーテンは昼間は歯科医師。謎のブーテンとはどんな人物だったのか。
戦後60年、そのブーテンが一般市民の手で現代に復活する。沖縄の主婦達がブーテンの物語をミュージカルで復活させることになったのだ。いったいなぜ、いま、沖縄の人々は、ブーテンを求めるのか?ブーテンはどんなかたちで現代に蘇るのか?
伝説の男ブーテンの存在、その意味を基地と隣り合わせの沖縄から問い掛ける。

 小那覇舞天の名前は知っている。NHKでも取り上げていたし、歴史の人物として。この人の影響を得て、てるりんがいたことや、その芸がお笑い米軍基地などにも引き継がれていることなども。だけど、この人に焦点をあわせたドキュメントはやっぱりすごい。登川誠仁なども影響をうけたというのは、つまり、戦後沖縄芸能の巨人である。

 ブーテンの「ヌチヌグスージビラ(命のお祝いをしましょう!)」という呼びかけは、まさに平和のよびかけである。沖縄の人々の根が太くって、まさに地下水脈というような脈々と流れるような思い、その一面としてのしたたかさはここにあるのだなあと、つくずく思う。そのことがすごく迫ってくる番組だった。ボクらも、ほんとうに強い思うで、いま平和に向き合わないといけないと思った番組。

2023/09/05

10月号ができました

 朝から、なぜか沖縄の地元紙の電子版にアクセスできない!!! 今日の新聞は重要なのにアクセスできないって、困ったという一日のスタート。電話は10時からだし。いろいろやってダメだったから、しかたがなく職場に向かう。結局、決済につかっているカードの問題であることがわかり、解決。だけど、新聞を読んで涙が出てくる。いったい、法律とか、司法とかは何のためにあるのだろうか? 政府が県民の願いと権利をふみにじるとんでもない解釈をし、それを司法が追認する。

 さてさて、職場では、とにかく、インタビュー①の仕上げ。そして、発信。続いて、インタビュー③の内容相談メール。インタビュー②の資料の読み込み。メールで、先の企画の相談を2本などなどと続く。今日は会議もあった。いろいろ勉強不足だなあ。ほんとに勉強不足は何とかしないと。一方でこんな生活いつまで続けるのということもなあ。難しい毎日。

 

 ところで、10月号ができました。9月号が忙しかったので、10月、11月号は少し控えめの仕事です。このままフェードアウトか? もう必要とされていないのか? など、いろいろな説がありましが……。まあ、しっかり、やるべきことはコツコツやります。ちょっと、出し尽くし感はあるのですがね。

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 10月号は、時事ネタでは、殺傷武器の輸出問題を、歴史的にも正面から取り上げた小泉論文! 最近すっかり話題となっているPFASの運動を東京でどうすすめてきたのかについての根木山論文。それぞれ力作です。読みものでは、日本の基地が朝鮮戦争の爆撃の出撃基地となっていた実態を追い、在日米軍基地の原点を問うた林論文。そして、ロシアのウクライナ侵略を前に、9条のあり方にモンモンとしている人が多い中で、9条の価値を根底に、沖縄戦からいま何を学ぶのかを考える山口論文です。ぜひ、読んでね。

2023/09/04

【速報】辺野古訴訟、沖縄県の敗訴確定 最高裁判決

 今日は、朝から、慌ただしく出勤。駅で走るのは危ないなあと、あとで反省。

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 夏ももうすぐ終わりかもの予感。

 インタビュー①の原稿修正作業をすすめ、原稿づくりをさらにすすめる。明日は、最後の仕上げだなという局面。インタビュー②の準備不足も露呈する。あたまが切り替わらないのだよな、インタビュー③の準備となると、ほんとうに心もとない。まったく分野のちがうものを、並行して作業するのは、なかなか、やっぱり難しいし、能力の限界も感じるけど。かなり、トホホの局面。がんばるしかないといういつもの掛け声。それでも、いろいろ資料も読んで、食らいつく。

【速報】辺野古訴訟、沖縄県の敗訴確定 最高裁判決(沖縄タイムス)
 名護市辺野古の新基地建設を巡る防衛省の埋め立て変更申請について、国土交通相が県に承認を迫った「是正の指示」は違法な国の関与として県が取り消しを求めた訴訟の上告審判決で、最高裁第1小法廷(岡正晶裁判長)は4日、是正指示を「適法」とした一審福岡高裁支部判決を維持し、県側の上告を棄却した。辺野古不承認を巡る最高裁判断は初めて。敗訴が確定した県側は承認する義務を負うことになり、今後の対応が焦点となる。……

 玉城デニー知事は、「最高裁判所には法の番人としての誇りと責任の下、地方自治の本旨を踏まえた公平・中立な判決を最後まで期待していただけに、極めて残念だ」とコメントしたけれど、まったくそのとおりだと思う。そもそも、なぜ、変更申請を不承認したのか、そして、今度の訴訟で問いかけた、国の採決の誤りと、わざわざ「是正の指示」までして国は関与をしているのか。そのことが、いかに県民の願い、憲法と、地方自治をふみにじるものなのかということ、一連の訴訟をとおしての国のありように異様さと、司法が問われていることは何なのか、新聞記事を読みながら、頭を動かして、一つ一つ確認する作業をあらためて、やりはじめている。ほんとうにひどいことがすすめられてりために、許さないち密さを自分に課さないとと思ったり。

 

 

 

 

2023/08/30

「怪獣使いと少年」と「集団の“狂気”なぜ ~関東大震災100年“虐殺”の教訓~」

 今日は、朝からジャニー喜多川の性犯罪についての調査報告で、メディアはもちきり・調査報告でもおどろくべき実態が明らかになる。何なんだと思う。と、同時に、活字にかかわる人間として、この問題は自分には関係ないと思っていたのではないかということは問われるなあ。おそろしい、人権抑圧犯罪に、無関心であったことの責任は大きいと思ったりする。ほんとうにこうした問題はよくよく自分と関わらせながら問い続けないといけない。

 さて、今日はひたすら、インタビュー①のテープ起こし。1日かかって、やっと6割ほど、効率悪いなあ。まあ、整理しながらだから、こんなもんかなあ。はたして、どうだろうか。なんか、たくさん仕事が控えているから、大丈夫なペースなのか、いろいろ心配になる。いま、やるべきことができているかなあ。何かしら、どんどん後回しにしている感があって、心配になる。しかも、いろいろうまくいっていないから、よけいに不安がつのる。うーん。

 いよいよ9月1日が近づいて、関東大震災関連の記事や番組をかなり目にするようになる。うちでも特集をしたけれど、その出発は、去年、しこたま飲んだとき、ウルトラマンと上正の話になり、「怪獣使いと少年」の話でもりあがったのがはじまりかもしれない。へべれけになるまで飲んだので、覚えていないことも多いが(笑)。

 そんなことで、今日、何十年かぶりで、その「怪獣使いと少年」を見てみた。

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河原の廃屋に住む少年・良は、超能力を使う宇宙人と噂され、街の住民から迫害を受けていた。良は地球の環境調査に来訪したメイツ星人と実の親子のように暮らしていたのだ。だが、宇宙人に対する恐怖から暴徒と化した住民たちはメイツ星人を殺害。そのとき、怪獣ムルチが出現した!

 公害、差別、貧困。そして、関東大震災の朝鮮人虐殺を意識したシーン。いろいろなことがもりこまれていて、いまさらながら驚かされる。ウルトラマン、ウルトラセブン、そして、この帰ってきたウルトラマンと続いた路線は、それで育った子どもたちの社会認識に、どのような影響をあたえたのか。少なくともボクはいろいろ影響を与えられている気がする。

 

 さて、クローズアップ現代は、「集団の“狂気”なぜ ~関東大震災100年“虐殺”の教訓~」

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そこには“殺傷”に関する目撃証言が綴られていた―。関東大震災から間もなく100年。今年、存在が明らかになった当時の小学生の未発表作文集の中に、朝鮮人などの殺傷に関する記述が多数含まれていることが分かった。当時何が?独自取材で迫る。映画監督・作家の森達也さんは、かつて千葉県福田村で起きた日本人が朝鮮人に間違えられ殺害された事件に注目し、映画化に挑んだ。なぜ集団はパニックに陥り残虐な行為は起きたのか。

  もちろん、NHKでよくここまでできたというのは驚きでもあり、がんばったなという思いはある。しかも、有能なNHKの人がつくるものだから、目くばせというか、軍の責任や警察の役割なども一言二言はふれられている。植民地支配への抵抗ということも。ほんのすこしだけど。しかし、メインテーマは、集団心理。なぜ虐殺がおこったのかということをそこに求める。もちろん、そのことそのものは大事なテーマではあるとは思う。だけど、これも多分に、心理主義的と言えばいいのか。そのため、社会的な背景、植民地支配というものへの踏み込みはいたって弱い。そこから生じてきた差別構造なども。負の歴史に向き合うという提起は大事だと思うのだけど、やっぱり薄っぺらさを感じてしまう。それはどうなのだろうか。ものすごく問い続けないといけない気がする。映画「福田村事件」もなんとか、しっかり見ないといけないな。うん、この映画と、「あしたの少女」はどうしても見たい。いよいよ9月1日をむかえ、虐殺が実際にあった、3,4日を迎える。その報道をしっかりみておきたいと思うよなあ。

2023/08/25

辺野古「不承認」訴訟、沖縄県の敗訴確定へ 工事再開へ動き加速か

 ほんとにほんとに朝から暑いけど、朝から外回り。もう、ヘトヘトだな。

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 だんだんと雲が増えていく。少し、不安定な空模様。

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 夕方になると、日暮れがずいぶん早くなっているのに、気づく。暑くても、少しずつ、季節は変わっているのはたしかだなあ。

 今日は、とにかく、来月インタビューなどの資料の収集とか、読み込み。気分を変えて、次に向かわないと、淡々とね。

 

 昨日は、弱気の書き込みをしていたけど、朝から、頭をガツンとやられる。

辺野古「不承認」訴訟、沖縄県の敗訴確定へ 工事再開へ動き加速か(朝日新聞)
 米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)の名護市辺野古への移設計画をめぐり、防衛省が申請した設計変更を玉城デニー知事が不承認にした後、国がこの不承認処分を取り消したのは違法だなどとして、県が国を訴えた二つの訴訟の上告審で、県の敗訴が確定する見通しになった。

 最高裁第一小法廷(岡正晶裁判長)が24日、1件の判決期日を9月4日に指定。高裁判決を変えるのに必要な弁論を開かないため、県の敗訴とした福岡高裁那覇支部の結論が維持される見通しだ。もう1件についてはこの日に県の上告を退け、県敗訴が確定した。

 訴訟は、辺野古沖の海底で見つかった軟弱地盤の対策をめぐるもの。知事の不承認で現在は埋め立て工事が止まっているが、判決が確定すれば知事には申請承認の義務が生じ、埋め立て工事の再開に向けて事態は大きく動くことになる。……

 実は、朝日は酷い記事。県は、追い込まれているということしか書かない。沖縄タイムスは徳田さんに、徹底して、最高裁の態度の批判を語らせる。県の道理ある主張は一顧だにしないと。琉球新報は、国に、代理執行の制度があるのだから、県は最高裁の判断に従うのでなく、独自の判断をすべきだと、本多さんに語らせる。総じて、状況は変化しているだから、県民の意見を集めて、県はあらためてしっかり判断すべきだということが地元紙の主張。うん、本土のメディアもひどいから、うだうだ言わずに、ボクらは声をあげなければいけない。権力がそうがかりで、民意をつぶすというのなら、覚悟をもって、主張しないといけない。そう、朝から思った一日。

 

2023/08/03

前衛9月号ができました と 「「はだしのゲン」はなぜ “消えた”?」

 今月原稿のやりとり、来月インタビュー①の資料読み、再来月の企画の相談、これが今日の三大仕事かなあ。思うようにはすすみませんが……。

 いろいろ重大なミスも発覚。ああ、これはほんとうに申し訳ない。すっかり忘れてしまっていた約束もあった。ダメだなあ、失敗ばかりだ。今日は凹む。

 さて、前衛9月号ができました。

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 力を入れてつくったのが「関東大震災100年と朝鮮人虐殺」。おそらく、ことしいちばん忙しい、小薗さんと愼さんのお二人が登場しているのは超売りです。あらためて、この異常なできことが、なぜおこったのか、考えなければなりません。同性婚法制化に向け、台湾の経験を鈴木さんに語ってもらったり、アメリカでの銃による殺人が4万人に達している話を矢部さんに。読みごたえがあります。そして、治先生に、若者憲法集会での講演を、加筆していただきました! 私の担当ではないのですが、緒方さんの欧州左翼の話からは、ほうという、いろいろな見方の発見があるかもしれません。

 

 さて、昨日のクローズアップ現代は、「「はだしのゲン」はなぜ “消えた”?」

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戦後78年を迎えた今年、広島市の平和教育副教材から漫画「はだしのゲン」が削除され波紋が広がっている。原爆が投下された広島で、戦中戦後の苦難な時代を生き抜こうとする少年を描いた同作は、累計発行部数1000万以上。世界各国で読み継がれてきた。そんな「はだしのゲン」が、なぜ削除されたのか?情報公開請求で入手した膨大な改訂記録や、議論に関わった市教育委の担当者・教員たちの証言から、知られざる背景に迫る。

 この番組には、いろいろな評価はあるが、ボク的には、そこそこがんばってつくられていると評価はしたい。前半の、ドキュメント映像はなかなか。もちろん、コメンテータはいったい何をいいたいのかということもあるし、あれだけ、教育委員会は、さらに効果的な教材にと言いながら、実際にできた教材はどうなのかという検証もない。そういうところがあるのだけど、背景に政治介入があることもそれなり示されていたし。沖縄の平和教育の実践の話もよかった。子どもの疑問というのは大事なことだし・

 ちなみに前衛9月号では、広島の神部先生にこの問題を書いていただいている。なかなかすばらしい内容。そこで、ボクは校正ミスをしてしまった。ほんとうに申し訳ない!!! 凹む。

 

2023/07/19

「命ぬ水~映し出された沖縄の50年~」

 今日も暑い日。曇って、少しはましと言ってもね。湿度も高いし……。

 さて、今日は提稿2本で、これにて今月号は提稿は完了。この時期の実務をこないして、そのころからゲラがではじめてきて、ゲラをいろいろ動かす作業。ゲラ読みは大半は明日に持ち越し。

 いろいろな問題に直面する。ほんとうに、悩ましい。

 人生の選択もいろいろ迫られる。ちゃんと、どう生きるか考えないといけない。

 

 そんこんなにかかわって、SNSを賑わしているある作品への論評。だけど、人は自分の関心に、思いに引き寄せて、物事を論じたがる。そのときに実は、見えなくなるものもあることに注意は必要な気がする。まだ作品をみていないから、論評そのものは今後。だけど、論評している人の議論をみたりすると、評価している人も、何か欠落させているところがある気がするところ。そんなことを今日は感じた。

 

 さてさて、「命ぬ水~映し出された沖縄の50年~」を見た。

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2016年、約45万人の飲料水となる川や地下水が、PFAS(ピーファス)で汚染されていることが明らかになった。検出されたのは「永遠の化学物質」と呼ばれるPFAS(ピーファス)―。目には見えず、味も匂いもない。

英国人ジャーナリストと共に、アメリカの情報自由法を活用し、入手した公文書などを通して大規模水源汚染に迫った。

 さすがに超よくできた作品。PFAS汚染の現状、その危険、その原因となった、沖縄の場合の米軍基地。そして、その影響と県民の怒り。50年、基地に翻弄された沖縄。軍事は、人権の蹂躙し、尊厳をふみじにっていく。その最先端にある問題。沖縄の生活水であった地下水。同じように、東京の多摩地域は地下水に頼ってきた。そこに明らかになるPFAS。その被害を認定する難しさと、同時に、長く続く被害。この大きな問題を、さらにもっと大きく追及していかないといけないのである。

 

2023/07/10

海軍無線電信所船橋送信所

 今日は朝から暑いです。

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 出勤の電車は、「急病の方が……」というアナウンスでしばしば止まる。そんな日だった。みなさん、たいへんな思いをしています。

 インタビュー②原稿づくり、修正の打ち込みをすすめる(結局、大半は夜に)。仕上げは明日だなあ。とにかく慌ただしくインタビュー③の収録へ。この間、結構、若い研究者をつかってますね。若い人(といってもかつてで言えば、とっくに中堅なんだけど、いまはなかなか状況が厳しいからねえ)と話をするのはとても楽しいし、ボクも、刺激を受けて、少しはがんばろうという気になる。

 今日は、ちょっとしたきっかけで、こんなところにも行った。船橋にある海軍無線電信所船橋送信所の跡を見る。「ニイタカヤマノボレ一二〇八」の電文を送信したことで知られているそうだけど、この送信所は関東大震災の時に、被害状況を発信し、多くの命を救ったと、プレートには書いてある。しかし、そのときに、朝鮮人虐殺の原因にもなった、流言やデマを発信したところでもある。そのことは、プレートには一言も書かれていなかった。そういうことが、実際のある意味公的な、碑の内容であり、それが一面として、社会的な認識をつくることにかかわってきたともいえる。もちろんいろいろ複雑ではあるのだけど、そういう面が軍にかかわってあることは否定のできないことではあると思う。など、考えながら見ていた。

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 夕方、もう一つ、取材の予定があったのだけれども、それは変わってもらった。少し、オーバーワーク気味だして。

 帰りの電車を降りたとき、駅であった人の、かつて学童保育の運動をいっしょにやった人の訃報を聞く。去年、今年と、団地関係の会議でもご一緒していて、そのときは元気そうだったのでびっくり。どんどん、身近な人が亡くなっていく(悲しい)。

2023/06/27

「置き去りにされた子どもたち〜沖縄 戦争孤児の戦後〜」「ルーツをめぐる旅の先に SNS上のヘイトを問う」

 土曜日の夜の、「やさしい猫」もETV特集の「沖縄戦争孤児」も見ごたえがあった。日曜日は、午後から、学習会に参加、その後、打ち合わせと称した……。反省が迫られる日になってしまいました。月曜日は、何とか最低限の仕事。そして、今日。いろいろ、うまくいかないのが現状です。その打開策が見えない時は、孤立と孤独を感じるし、できることなら、静かに消えてしまいたい気分になってしまう。だけど、そうはいかないので、いろいろ気をとりなおして、いろいろなことを気にせずに、とにかく、手立てを打つことを考える。まあ、それが仕事だし、そうするしかないしね。

 ETV特集「置き去りにされた子どもたち〜沖縄 戦争孤児の戦後〜」は、昨年のお盆の、BS1で放映したものをベースにしたものだと思う。

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 壮絶な地上戦で両親を失い、米軍に収容された沖縄の戦争孤児。しかし終戦後、孤児院は次々に閉鎖され、働き手を求める家庭に引き取られるなど苦難の人生を強いられた。80代となった今も、自分の本当の名前が分からず出自を探し続ける人。生き別れた妹や弟の消息を追い続ける人。過酷な人生に痛めつけられPTSDに苦しむ人。復帰後も国による調査や支援は行われず、メディアも殆ど取り上げることのなかった孤児たちの戦後を描く。

 沖縄戦の大変もそうだけど、住民の多数がなくなった沖縄は、その直後から米軍統治下となる。そのもとでの苦難は筆舌に尽くしがたいものがある。戦後直後におこなわれている孤児調査も沖縄は当然対象にはなっていない。そして、日本の統治下にもどったときには、革新高揚期はすぎさろうとして、日本型福祉が荒れ狂う時代にはいろうとしていた。そうした沖縄の戦後の体験を、個人に即して、しっかり追っていく必要がある。そういう意味で、『沖縄の生活史』はきちんと読まなくてはいけないと思った次第。

 昨日のハートネットTVもよかった。「ルーツをめぐる旅の先に SNS上のヘイトを問う」。そう安田菜津紀さんのドキュメントを伊藤詩織さんがつくったもの。

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今月19日、フォトジャーナリストの安田菜津紀さんに向けられたSNS上での“ヘイト発言”に対する裁判の判決が言い渡された。在日コリアン2世であることを生涯隠し続けた父、一度も会ったことのない祖父母の軌跡をめぐるルーツの旅をはじめた安田さんは、日本社会におけるヘイトの問題に直面していく。そしてその矛先はやがて安田さん自身にも向けられる。3年間に及ぶルーツをめぐる旅が行き着く先とは、そして裁判の行方は。

 彼女と知り合って、もう13,4年になる。このまっすぐな問いかけは、その内容からしてとてつもなく重く、いっしょに考えながら、自分の姿勢を正される思いになる。じっさいのとりくみの大変さで、知らないこともあったし。一度、ゆっくり話を聞きたいとほんとうに思った。

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