政治

2017/10/16

2017年10月16日の新聞社説

《朝日新聞》
衆院選 憲法論議 国民主権の深化のために

《読売新聞》
安全保障 北朝鮮への備えを冷静に語れ

《毎日新聞》
教員の長時間勤務改善 必要な仕事の絞り込みを (2017年10月16日)
視点・総選挙 18歳と政治 関心を阻んでいる人々=論説委員・与良正男

《日本経済新聞》
17衆院選 現実直視し責任あるエネルギー政策を
株式上場制度の透明性高めよ

《産経新聞》
衆院選と経済政策 回復実感得られる成長策語れ ユリノミクスは立ち位置を明確に

《東京新聞》
五輪の未来遺産 ロンドンから学ぶこと

 あたり前のように議論を認めてしまって、きちんと問うべきことを問わなくなっているのではないのか。それで、はたしてきちんとした政策論議ができるのだろうか。たとえば、教員の長時間勤務問題。教員増はさらっとふれられているが、焦点化されていない。だけど、外国とくらべても見る子どもの数が多すぎる。だけど、頭のなかにあるのは、お金がかかるという問題だろう。こうして、教育費の抑制が当然視されてしまうのではないのか。そんな議論の仕方が多すぎる。

比例で希望、立憲民主が拮抗 小池都知事の支持率は66%から39%に急落

 こういう世論調査を読んでいると、結局、安倍内閣は支持はしないが、安倍内閣が続くのはしかたがないということなのかと思えてくる。うーん。

比例で希望、立憲民主が拮抗 小池都知事の支持率は66%から39%に急落(産経新聞)

 産経新聞社とFNN(フジニュースネットワーク)は14、15両日に合同世論調査を実施した。22日投開票の衆院選に関し、比例代表の投票先を聞いたところ、希望の党が15・0%、立憲民主党が14・6%と拮(きっ)抗(こう)した。自民党は32・9%だった。また、希望の党代表を務める小池百合子東京都知事の支持率は前回(9月16、17両日)から27・2ポイント減の39・2%に急落した。
 希望の党に対し「期待しない」は60・7%で、「期待する」の34・6%を大幅に上回った。小池氏が衆院選に立候補すべきだったと答えたのは14・2%にとどまり、都知事を続ける判断をしたのは妥当だとしたのは81・1%に達した。安倍晋三首相と小池氏のどちらが首相にふさわしいかの質問には、安倍首相が54・0%、小池氏は26・5%だった。
 今後の政権の枠組みに関し「自民党を中心とする政権」が50・5%、「自民党以外の政党による政権」も40・6%あった。
 民進党の前原誠司代表が同党を希望の党に事実上合流させると判断したことを「評価しない」は71・8%。同時に、民進党の候補者が希望の党と立憲民主党に分かれたことは「よかった」が52・1%と、「よかったと思わない」の33・3%を上回った。 平成31年10月の消費税率10%引き上げの増税分の使途について「国の借金返済中心の従来方針を見直し、子育てや教育無償化に重点」との回答は37・7%、「予定通り国の借金返済中心」は28・5%、「引き上げに反対」は32・1%だった。
 安倍内閣の支持率は42・5%で、前回比7・8ポイント減。不支持は46・3%で前回比6・3ポイント増えた。安倍政権の北朝鮮情勢への対応について「評価する」が38・6%、「評価しない」は50・6%だった。
 比例代表の投票先について自民、希望、立憲民主の3党に次いだのは、公明党で8・5%。共産党5・4%、日本維新の会4・8%、社民党1・0%、日本のこころ0・9%と続いた。

 安倍政治に対抗する道をさししめしているのはどの政党なのか?

政治を変える最大の力
 共産党を伸ばすには、議席総数の4割をしめる比例選挙が主舞台です。比例で「共産党」と書いてもらえば、かならず議席にむすびつきます。比例は、私たち、日本共産党に投票してください。「市民と野党の共闘」を成功させ、安倍政権から国民の手に政治をとりもどすために。

「聞いた人が身震いするくらい怒られていた」 中2自殺

 教育委員会が調査委員会の報告書を公表した。

「聞いた人が身震いするくらい怒られていた」 中2自殺(朝日新聞)

 福井県池田町で自殺したとされる中学2年の男子生徒は、担任や副担任から再三しかられ、「死にたい」と漏らしていた。町教委は15日、有識者らでつくる調査委員会の報告書を公表。生徒が逃げ場を失い、追い詰められていく状況が詳細につづられていた。
 「改めて亡くなられた生徒さんのご冥福を祈りますとともに、遺族の方々におわび申し上げます」。15日夜に池田町内であった記者会見で、内藤徳博教育長や堀口修一・池田中学校長らは深々と頭を下げた。
 会見では16ページの調査報告書の概要版が配られた。内藤教育長は学校の指導体制に問題があったと認め、「生徒の特性を見極めていきたい。二度と繰り返さぬようにしたい」と述べた。
 調査報告書は男子生徒の自殺の理由を「関わりの深い担任、副担任の両教員から立て続けに強い叱責(しっせき)を受け、精神的なストレスが大きく高まった」「一方で、指導叱責について家族に相談したが、事態が好転せず、絶望感が深まり、自死を選択したものと考えられる」と判断した。学校実施のアンケートで複数の生徒が、男子生徒が死にたいと言っていた、などと回答したことも明らかにした。
 報告書によると、生徒会副会長だった男子生徒はマラソン大会の運営にも携わっていた。だが昨年10月、校門前で担任から大声で、準備の遅れを怒鳴られた。目撃した生徒は「(聞いた人が)身震いするくらい怒られていた。かわいそうだった」と話したという。
 昨年11月、宿題を出していない男子生徒が、理由を生徒会や部活動のためと答えると、副担任は「宿題ができないなら、やらなくてよい」と言った。生徒は「やらせてください」と土下座しようとしたという。
 今年も生徒会の開催日に、担任から大声で「お前辞めてもいいよ」としかられたり、宿題の未提出の理由を副担任にただされ、過呼吸の症状を訴えたりしていたという。
 報告書は、男子生徒は「まじめで優しい努力家だが対人関係が器用でない一面がある」とし、担任らが「よく観察すれば、厳しい指導が不適切だと気づくことはできた」と記した。
 その上で、担任が生徒指導について副担任と協議したり、上司や同僚に報告したりなど、問題解決に向けた適切な行動をとらず、副担任と一緒に厳しい叱責を繰り返したと指摘。土下座や過呼吸の件なども家族に知らせず、その結果、「生徒は逃げ場の無い状況に置かれ、追い詰められた」と結論づけた。……

 報告書はまだ、アップされていない。だけど、教育活動の名の下で、こうも子どもを追い詰める学校の現状って。なぜ、そのようになっているのか?

■男子生徒が自殺するまでの経緯
2016年
10月 マラソン大会のあいさつの準備が遅れたことを理由に担任が校門前で大声で怒鳴る
11月 課題未提出で副担任が問いただす。生徒は土下座しようとする
2017年
1月か2月ごろ 生徒会の日に職員室の前で担任から「お前辞めてもいいよ」と大声で叱責(しっせき)される
2月上旬 忘れ物をした生徒を担任が強く叱責
2月21日 登校を拒否
3月6日 担任から課題未提出の指導。早退を求める
3月7日 登校を拒否。「僕だけ強く怒られる」
3月13日 過呼吸を訴える
3月14日 中学校で自殺

■教員の指導が原因とみられる主な自殺
 2004年3月 長崎市立中学校2年の男子生徒が、校内でのたばこ所持で、教員から指導を受けた直後に校舎から飛び降り自殺。遺族が起こした訴訟で、長崎地裁は08年、判決で自殺の原因を「行きすぎた指導」と判断
 06年3月 北九州市立小学校5年の男児が自宅で首つり自殺。新聞紙を丸めた棒を振り回して女児に当たったことを、担任から胸ぐらをつかまれるなどして注意されていた。両親が訴訟を起こし、福岡高裁で10年、市側が責任を認める内容の和解が成立
 12年12月 大阪市立の高校2年のバスケットボール部主将の男子生徒が、男性顧問から暴力を受けて自殺
 16年3月 広島県府中町の中学3年の男子生徒が、万引きしたとの誤った情報にもとづいた進路指導を受けて自殺したことが学校の報告書で明らかに
 17年2月 愛知県一宮市の中学3年の男子生徒が飛び降り自殺。担任からプリントを何度も配布をさせられるなどし、ストレスを蓄積させた、と第三者調査委が検証
(学年はいずれも当時)

 うーん。

毎日新聞調査 「安倍首相続投望まず」47%

 安倍内閣にはおさらばしたいという声が大きいのに……。

毎日新聞調査 「安倍首相続投望まず」47%(毎日新聞)

 毎日新聞が13~15日に実施した特別世論調査で、衆院選後も安倍晋三首相が首相を続けた方がよいと思うかを聞いたところ、「よいとは思わない」が47%で、「よいと思う」の37%を上回った。今回の情勢調査で自民党は300議席を超える可能性があるという結果が出たが、首相の人気とは必ずしも合致していない。
 安倍首相の続投を「よいとは思わない」は立憲民主支持層で89%、希望支持層で80%、共産支持層で88%に上った。「支持政党はない」と答えた無党派層でも「よいとは思わない」(59%)が「よいと思う」(25%)を大きく上回った。
 逆に自民支持層では「よいと思う」が76%に達した。公明支持層も57%が続投を望んでおり、与党支持層と野党支持層で結果が分かれた。
 「よいとは思わない」と答えた人の比例代表の投票先は、立憲民主党が26%で最も多く、希望の党20%▽共産党11%--などとなった。首相に批判的な層の投票先が野党各党に分散していることがうかがえる。自民党も12%あった。
 一方、「よいと思う」と答えた人の61%は自民党を挙げた。
 主な政党支持率は、自民29%▽立憲10%▽希望9%▽公明5%▽共産4%▽維新3%▽社民1%--など。無党派層は28%だった。
 無党派層の比例代表の投票先は、自民16%、立憲15%、希望11%の順になった。

 これは、ほんとうによく考えなければいけない動向。なぜ、これで、自民300という予想が出てしまうのか。きちんと、政治的な意思表示と、選択ができるような議論、まずは情報提供をやりきらないといけないのだ。

2017/10/15

政府「ヘイト規制強化 日本は不要」 国連審査報告で認識

 「日本でそれほどの人種差別の扇動が行われている状況とは考えていない」だそうである。うーーん。

政府「ヘイト規制強化 日本は不要」 国連審査報告で認識(東京新聞)

 日本政府が十一月に行われる国連人権理事会の対日人権審査に向け提出した報告書で、ヘイトスピーチへの規制強化について「日本でそれほどの人種差別の扇動が行われている状況とは考えていない」として、不必要との認識を示していることが十三日、分かった。国連人権高等弁務官事務所が報告書を公表した。
 報告書は、昨年六月にヘイトスピーチ対策法を施行し、在日コリアンらへの「差別的言動をなくすよう基本理念と施策を定めた」と説明した。しかし対策法には禁止規定や罰則がなく、人権団体などは不十分だと批判、十一月の審査では各国から是正を求める意見が出る可能性がある。
 二〇一二年の前回審査の結果出された勧告には「立法レベルで外国人排斥の発言を禁止する措置を取ること」との項目が盛り込まれた。また、人種差別の扇動などに対し処罰措置をとることを義務付けた「人種差別撤廃条約」第四条の一部条項の留保撤回も求めた。これに対し、報告書は「正当な言論をも不当に萎縮させる危険」を冒してまで処罰措置を取るほどの人種差別思想の流布はみられないと強調した。
 勧告では、東京電力福島第一原発事故後の福島の住民の健康と生活の権利の保護も求めたが、報告書は「政府は住民の中長期的な健康管理を可能とするため福島県に財政的、技術的な支援を行っている」と指摘した。

 首相が首相だからなあ。平気のヘイトが、政権の中枢から発信されるわけだしなあ。そもそも、こういう認識の嘘から、批判しないとなあ。言論をいろいろ抑圧、制限しておいて、「委縮させる危険」という理由説明はどういうことか。ほんとに嘘で固められたものだよなあ。

2017年10月15日の新聞社説

《朝日新聞》
衆院選 沖縄の負担 悲鳴と怒り、耳澄ませ
神戸製鋼不正 経営責任が問われる

《読売新聞》
新聞週間 虚偽のニュースを見分けたい
高等教育無償化 奨学金制度の効果的な活用を

《毎日新聞》
きょうから新聞週間 フェイクは民主制を壊す

視点・総選挙 「○○ノミクス」 核心を突く議論がない=論説委員・福本容子

《日本経済新聞》
中国のネット安全法に日米連携で対処を
地方の自立促す具体策競え

《産経新聞》
衆院選と国際情勢 米大統領来日に備えよ 危機下の外交力が問われる

《東京新聞》
週のはじめに考える その選択が未来を拓く

 新聞週間とのからみで、フェイクニュースがあらためて話題になる。だけど、そのことにふれながら、「読売」は、無償化を掲げながら、頭から無償化を無視するようなわけのわからない社説を平然とかかげたりするわけだから。どうしたものかなあ。

2017/10/14

2017年10月14日の新聞社説

《朝日新聞》
衆院選 アベノミクス論争 「つぎはぎ」の限界直視を

《読売新聞》
憲法改正 「国のあり方」広く論議したい

《毎日新聞》
神戸製鋼がデータ改ざん 不正の影響は計り知れぬ
視点・総選挙 国際環境の変化 世界の潮流を見据えたい=論説委員・坂東賢治

《日本経済新聞》
全世代よりメリハリの社会保障に

《産経新聞》
衆院選と社会保障 逃げずに「痛み」を求めよ 高齢者対策をなぜ論じない

《東京新聞》
農業と温暖化 「稲作前線」異状あり
<衆院選>教育無償化 改憲を持ち出さずとも

 教育費無償化の問題は、改憲という論点とともに、いまどうそれをすすめるかという問題がある。そして、教育も社会保障も、かならず財源の問題とむすびつけられる。だけど、財政の制約を前提にすると、それは必ず支出の抑制圧力になる。財政のあり方そのものが問われないといけないはず。しかし、支出の抑制は、さらに、自己責任や共助、民間の力みたいな議論になっていってしまう。そのことのおかしさを、どう共有するのか。

<九条俳句訴訟>掲載の期待侵害、さいたま市に賠償命令 掲載拒否は「不公正な扱い」/さいたま地裁

 小さな裁判だけど、大きなことが問われた裁判。

<九条俳句訴訟>掲載の期待侵害、さいたま市に賠償命令 掲載拒否は「不公正な扱い」/さいたま地裁(埼玉新聞)

 さいたま市大宮区の三橋公民館が2014年6月、同公民館で活動する句会会員が詠んだ俳句「梅雨空に『九条守れ』の女性デモ」の公民館だよりへの掲載を拒否したのは、表現の自由を保障した憲法21条などに違反するとして、市を相手に作品の掲載と慰謝料200万円余の支払いを求めた国家賠償請求訴訟の判決が13日、さいたま地裁で言い渡された。大野和明裁判長は「職員の不公正な取り扱いで、原告の利益である掲載の期待が侵害された」とし、市に慰謝料5万円の支払いを命じた。掲載請求は棄却した。
 大野裁判長は判決理由で、公民館は句会が選出した俳句を3年8カ月にわたり公民館だよりに継続して掲載してきた点を述べ、「原告の俳句も掲載されると期待するのは法的保護に値する人格的利益」と指摘。その上で「公民館職員らが原告の思想や心情を理由に俳句を掲載しないという不公正な取り扱いをしたのは国家賠償法上違法」とした。
 公民館職員らが掲載可否の「十分な検討を行わなかった」ことを認定し、その原因について「教育現場で憲法に関連する意見の対立を目の当たりにしてへきえきし、一種の『憲法アレルギー』のような状態に陥っていた」と推認した。
 一方、不掲載が表現の自由の侵害に当たるかについては「公民館だよりという特定の表現手段による表現を制限されたにすぎず、原告が必要とする掲載請求権はない」と棄却。学習権の侵害となるかについても「学習権の内容に学習成果の発表の自由は含まれず、不掲載により原告の学習は制限されない」と退けた。
 判決などによると、「梅雨空に」の俳句は、句会会員でさいたま市大宮区の原告女性(77)が東京都内に出掛けた際、雨の中でデモ行進する女性たちに遭遇し、共感した思いをつづったもの。句会が公民館だよりに掲載する句として選出したところ、公民館が「世論を二分する題材を扱っている」「公民館の考えであると誤解を招く」として掲載拒否を伝えた。
 市は「公民館だよりは公民館側に発行、編集の権限がある」と請求棄却を求めていた。

 不掲載が表現の自由の侵害に当たらないとはしたが、不利益を認め、実質的に、表現の自由を擁護した内容の判決。表現することの粘り強くとりくみが、その自由をまもったともいえるのだと思う。近年、表現の自由をめぐっては、非常にきな臭い、閉塞的な状況がある。それだけに、厳しい面にはしっかり目を向けながら、この判決を力にしたいと思うった次第。

火葬を前に婚約者が指輪 NHK記者、結婚間近に過労死

 NHKの過労死事件の真相がだんだん明らかになりつつある。やっぱり、企業というものは、こういうものだ。だからこそ、厳しい規制と監視が必要なのだけれども。

火葬を前に婚約者が指輪 NHK記者、結婚間近に過労死(朝日新聞)

 日本放送協会(NHK)の記者だった佐戸未和(さど・みわ)さん(当時31)が4年前に過労死していた問題で、佐戸さんの両親が13日、東京都内で記者会見を開いた。
 「かけがえのない宝、生きる希望、夢、そして支えでした。娘亡き後、私の人生は百八十度変わり、心から笑える日はなくなりました」。母は娘を失った悲しみを口にした。
 「未来に平和を」という意味を名前にこめた。3人きょうだいの長女で、弟や妹の面倒をよくみる孝行娘だったという。05年にNHKに入局。鹿児島放送局での勤務を経て、10年に東京・渋谷の首都圏放送センターに異動した。亡くなった当時は東京都庁の記者クラブに在籍。5人の担当記者の中で佐戸さんが最も若く、「人間関係が希薄だ」とぼやいたこともあったという。母は、過労死の原因の一つに「チームワークの悪さがあったと思う」と指摘した。佐戸さんは当時結婚を控えており、遺体を火葬する前、婚約者がその指に指輪をはめたという。
 両親によると、死後3年間は命日の1カ月ほど前にNHK側から連絡があり、日程調整の上で弔問を受けていた。だが、今年は命日の4日前になっても連絡がなく、代理人を通じて問い合わせた後で、命日の2日後の26日に訪問があったという。当時、佐戸さんと親交があったNHK職員から過労死の事実が局内で周知されていないと聞かされた。「不名誉な案件として表に出さない方針ではないか」と疑念を抱き、今夏以降、過労死の事実を局内全体に周知するよう求めてきたという。弔問について、NHK広報局は取材に「毎年命日の後にうかがっており、ことしは7月末にご自宅を訪問した」と答えた。
 会見の最後、父は集まった記者に呼びかけた。「この場に未和と同業の記者の皆さんがいらっしゃる。自分のこととして考え、未和のような過労死で亡くなるということが絶対にないようにしていただきたい」
■NHKと遺族、公表の経緯に食い違い
 佐戸さんは2013年7月24日ごろ、うっ血性心不全を起こして急死。過重労働が原因で死亡したとして、14年に労災認定された。死亡前1カ月間の時間外労働(残業)は159時間にのぼった。
 NHKは死後4年以上たった今月4日夜のニュース番組で、佐戸さんの過労死について発表。翌5日に開いた上田良一会長の記者会見などで、4年余りにわたって公表しなかった理由について、「代理人から、ご両親は公表を望んでいないというふうに聞いていた」と説明していた。
 だが、佐戸さんの父は会見で「亡くなった当時は娘を突然失った悲しみで、公表について考えたこともなかった」とした上で、「両親が公表を望んでいないという事実はない」と反論した。両親の代理人の川人博弁護士も「私が公表しないでほしいと言ったことはない」と述べた。
 NHKは「労災認定後に(佐戸さんが所属していた)首都圏放送センターの責任者がご自宅を訪問したとき、謝罪を申し上げたと認識していた」とも説明していたが、父はこれも否定。労災認定された14年の弔問の際に同センター長から受け取った文書の一部に言及し、「哀悼の意を表す(とは書いていたが)、一言のおわびも記載されていない」と指摘した。
 両親はNHKの公表の方法や内容への不満も吐露した。両親によると、NHKが公表に踏み切った当日の午後も公表の時期や方法について協議していたが、打ち合わせを終えて自宅に戻ると、NHKから突然、「数社から取材があった」ことを理由にその日の夜に放送すると告げられたという。報道内容について母は、「9時のニュースで2分ほど放送しただけで、がっかりした」と話した。……

 弁護士ドットコムの記事もとてもつらい。

 過労死というものが、どれだけ本人にとっても苦しくつらいものであるのか。残された人間にとって、どれだけ悲しいものなのか。何とも言えない思いになる。どうしても許せないし、許してはいけない。こうしたことが放置される社会を、政治を変えなくてはいけない。そのために何が必要なのか。「働き方」改革という掛け声が空々しい。政権や与党からは、その改革すらまともに論議しよう、訴えようという姿勢も感じられないのだから、よけいに。うーん。

2017/10/13

2017年10月13日の新聞社説

《朝日新聞》
衆院選 安保法と憲法9条 さらなる逸脱を許すのか

《読売新聞》
衛星みちびき 日本版GPSを有効に使おう
政治姿勢 国民の疑念には真摯に答えよ

《毎日新聞》
沖縄米軍ヘリ不時着事故 基地集中の理不尽さ再び
日本の岐路 エネルギー政策 原発依存からの出口は

《日本経済新聞》
世界の取引網揺るがす神戸製鋼の改ざん
与野党は同じ土俵で議論を

《産経新聞》
森友・加計問題 説明責任は選挙後も続く
姉妹市の慰安婦像 友好損なう捏造を許すな

《東京新聞》
米軍ヘリ炎上 危険が身近にある現実
<衆院選>経済政策 思いつきノミクスでは

 具体的な争点が提示されはじめている。つっこんだ政党間の議論がなされないかなあ。もっと、あつい議論がききたいなあ。

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