政治

2017/11/21

2017年11月21日の新聞社説

《朝日新聞》
地球温暖化 米政権は現実を見よ
代表質問 説得力競いあう論戦に

《読売新聞》
核廃棄物説明会 謝礼金で動員は信頼を損なう
衆院代表質問 希望の建設的議論に注目する

《毎日新聞》
首相演説への代表質問 自民も不満をのぞかせた
ボンでのCOP23閉幕 日本の石炭火力に厳しく

《日本経済新聞》
パリ協定の実行へ日本は積極的役割を
日産の不正招いた組織の断層

《産経新聞》
COP23と日本 脱原発では気温下がらぬ
銀行の構造改革 顧客優先の視点忘れるな

《東京新聞》
COP23閉幕 「脱炭素」が加速する
代表質問始まる 野党の追及が物足りぬ

 COP23。もう23だ。ボクらは、あきらめて無関心になってはいないか。事態は日本は逆行する事態にはかわりないし、アメリカで右派が執拗に否定する。しかし、現実には、少しずつすすんでいる。うーん。

米兵事故:在沖米軍トップ、知事に謝罪 容疑者は基地内飲酒か

 うーん。米兵による事件、米軍による事故は、際限なく続いているのだ。

米兵事故:在沖米軍トップ、知事に謝罪 容疑者は基地内飲酒か(沖縄タイムス)

 在沖米海兵隊の上等兵(21)が那覇市で飲酒運転し死亡事故を起こした疑いで逮捕された事件で、在沖米軍トップのニコルソン四軍調整官は20日、沖縄県庁で翁長雄志知事と会談し謝罪した。知事は「米軍の対策は極めて不十分だ」と抗議。相次ぐ事件・事故に「信用できず、とてもよき隣人とは言えない」と強く批判した。
 一方、県警捜査関係者によると、上等兵は逮捕前の任意の取り調べに「基地内で酒を飲んだ」と話したという。那覇署が供述の裏付けや防犯カメラなどから走行ルートの特定を進めている。同署は21日、上等兵を那覇地検へ送検する方針。
 ニコルソン氏は会談冒頭、頭を下げて謝罪。「米国を代表し被害者と遺族に哀悼の意を表したい」と述べた。また「われわれの駐留の結果、事件が起きたことに謝罪する」と語った。その上で「県民の怒りへの言い訳はない。改善に向けた取り組みをしてきたが努力が足りなかった」と述べた。
 一方、翁長氏は繰り返される事件・事故に「県民は勘弁してくれという気持ちだ」と重ねて批判した。ニコルソン氏は会談後、記者団に公務外にもかかわらず容疑者が軍車両を運転していた理由を「捜査中だ」と明らかにしなかった。
 会談に先立ち、富川盛武副知事は県庁に外務省沖縄事務所の川田司大使、沖縄防衛局の中嶋浩一郎局長を呼び抗議した。富川氏は米軍の飲酒禁止措置に触れ「(措置は)過去に何度もあった。歯止めがかかるか疑問だ」と不信感を示した。
 19日午前、那覇市の国道58号で牧港補給地区所属の上等兵が運転する米軍トラックが同市の男性会社員(61)の軽トラックと衝突し、男性は死亡した。那覇署は、自動車運転処罰法違反(過失運転致死)と道交法違反(酒気帯び運転)の疑いで上等兵を逮捕した。

 なぜ、事故が続くのか? 当たり前である、軍は軍事が優先される。
 たとえば、米軍基地内での性暴力について米国防総省が基地別件数公表しているが(2013~16米会計年度)、在日米軍基地では、4年間の合計で最も多いのが米海軍横須賀基地(神奈川県)の176件だそうだ。次いで米空軍嘉手納基地(沖縄県)で110件、米海兵隊キャンプ・シュワブ(同)で96件など。海兵隊はほかにキャンプ・コートニー 76、キャンプ・バトラー 70、岩国 60、普天間 54。ものすごい数字だ。
 先日は、事件の数字の発表もあったばかり。軍事が優先されれば、こんな犯罪はどうでもいいとでも考えているとしか思えない。

 これだけ続けばあきらめが蔓延する。だけど、沖縄ではそれを突き破り、島の、人々の生存をかけた怒りが充満しているのだと思う。沖縄はさらに怒っている。


2017/11/20

2017年11月20日の新聞社説

《朝日新聞》
五輪と公文書 組織委の「穴」をふさげ
カンボジア 強権的手法に苦言を

《読売新聞》
出所者更生支援 再犯抑止が治安向上のカギだ
GDPプラス デフレ脱却の好機を逸するな

《毎日新聞》
子育て支援と企業の役割 財源の負担も大事だが
自民の合区解消改憲案 「参院論」が単純に過ぎる

《日本経済新聞》
「サケ不漁の謎」解く調査を
ネット広告への信頼をどう高めるか

《産経新聞》
相次ぐ鉄道の停電トラブル 保守・点検「現場力」の低下が心配だ
国連対日「報告」、人権を蹂躙する国に言われる筋合いはない 「慰安婦」めぐる捏造の撤回求めよ

《東京新聞》
クルド問題 自決と安定両立できる
対日人権勧告 聞きっぱなしにするな

 企業負担というのなら、しっかりした税なりの制度としてするのが、まっとうな議論だろうなあ。与党は、先の総選挙で、幼児教育の無償化を掲げ、二〇一八年の予算から、その具体化が図られようとしている。しかし、制度設計をめぐっては、認可外を対象に含めるなどの問題も含め、揺れに揺れ、いまのところ、どのような形で具体化されるかは定かでない。そもそも、待機児を解決せずに、制度設計しても、格差が拡大するだけではないのか。たしかに、幼児教育の無償化には積極的な意義がある。ただ、この幼児教育無償化の議論は、アメリカの経済学者、ジェームズ・J・ヘックマンらの「幼少期の教育がその後の人生を左右する」という調査(ペリープログラム)がベースにあるとされる。しかし、ヘックマンらの調査は、かなり質の差のある幼児教育を対象におこなわれたと言われている。幼児教育の重要性を言うのなら、その質をどう高めるかの議論も不可欠だと考えられるのである。そのことと逆行するような、規制緩和のもとでの無償化は、まったく正反対の施策だと言わなければならないのではないか。

「共産と連携、死んでも…」 前原氏、最後の代表を決意

 昨日から、朝日が、希望・民進の合流劇の顛末を、シリーズで記事にしている。

「共産と連携、死んでも…」 前原氏、最後の代表を決意(朝日新聞)

 7月の東京都議選で、都知事の小池百合子率いる「都民ファーストの会」が躍進すると間もなく、若狭勝や細野豪志ら国会議員が東京・本郷の「鳩山ビル」の一室に集まるようになった。

小池氏「護憲、遠慮願う」前原氏「当たり前」深夜の密談
 後に、小池が立ち上げる新党「希望の党」の結党メンバーたちが衆院選戦略を練る拠点だった。
 小池の国政進出計画は、初当選を果たした昨年7月の都知事選後から動き出した。小池は周辺に「政党名を『希望の党』にしたい」と意欲を示し、10月に自らが塾長を務める政治塾「希望の塾」を開講した。
 今年2月には、「希望の党」の商標登録を出願。8月に入ると、衆院選で掲げる政策の取りまとめや、新党のPR動画の作成準備に入った。若狭と細野を中心に、9月の時点で独自候補約70人の選定を終えていたという。
 小池の念頭にあったのは、東京、大阪、愛知の3知事が連携して、地方自治のトップとして国政に挑む構図だった。都知事選や都議選のような旋風を起こして、3大都市圏で一定の勢力を得る。さらに2019年参院選と、その前後の衆院選で政権獲得を目指す――という構想だ。
 9月17日に臨時国会冒頭での衆院解散の可能性が報じられると、小池は東京・丸の内のパレスホテルで、愛知県知事の大村秀章と秘密裏に会談。「3都で連携して、地方自治を訴えませんか」と切り出した。大村も5月ごろから、細野ら東海地方が地盤の国会議員らと会合を重ね、地域政党の立ち上げを模索していた。
 小池は、日本維新の会代表で大阪府知事の松井一郎とも連携交渉を進め、9月30日には3人で記者会見。地方分権や成長戦略の共通政策をまとめ、衆院選での協力を申し合わせたことを明らかにした。だが、希望が失速するなか、大村が戦線から離脱し、小池のねらいは頓挫した。……

 小池さんの、この自民党政治の枠の中での、政権交代というこれまで何度も失敗してきたことに固執する、時代錯誤ぶりはやっぱりなあという感じではあるのだけど、前原さんは、共産党も含めた共闘に、ここまで、身もだえ、葛藤しているのかとあらためて驚かされる。その拒否的な思想は、どこから生まれるのかなあ。強い保守的指向と言えば、それまでだけど、保守の人でも、共産党とともにという人はいまや少なくないわけで。そもそも共産党排除ということをめぐっての葛藤であるのだから。うーん、何だろうなあ。そして、これは、まだまだこれからも続くのだろうなあ。

労働者階級の反乱 地べたから見た英国EU離脱

51fqls6hjol_sx303_bo1204203200_ ブレイディ みかこさんの本、やっぱりおもしろいなあ。ボクのイギリスへの知識は、ボクが世界にさまざまな問題について、関心をもつようになったのは、すでにイギリス病ということが日本でいわれてずいぶんたっていたし、ほぼサッチャー以降だろうなあ、ということで、一通りに知識があっただけで、やっぱり薄っぺらい理解だったなあと思わされる。
 全世界を驚かせた2016年6月の英国国民投票でのEU離脱派の勝利。ブレグジットについては関心は高いし、そのことについて、海外では「下層に広がった醜い排外主義の現れ」とする報道が多かったりもするわけだけど。実は、
イギリス国内では「1945年以来のピープル(労働者階級)の革命」と評す向きも多いそうだ。そのことを考えようというのが本書。実際に、離脱に賛成した白人労働者の声、実態をていねいに取材する。そこから、白人労働者のとはどういう人たちかということをうかびあがらせる。そして、その労働者たちの歴史をふり返る。これがおもしろい。世界で最初に産業革命を経験し、最初に労働運動が始まった国イギリス。そこでは労働者たちこそが民主主義を守ってきた。そこへの誇り。そして、ブレグジットが、グローバル主義と緊縮財政により社会のアウトサイダーにされつつある彼らが投じた怒りの礫だったというのなら、実際に存在する分断をどうのり越えていくのか。移民である著者が、白人労働者の生の姿を紹介するのがおもしろい。そこにあるイギリスの現代史のおもしろさ。やっぱり勉強せんなあかんなあ。『ピープル』もぜひ読んでみた。コービンやサンダースのCOはどぶ板というのも面白い。
 同時に、日本やアメリカとの共通性と、差異をどうつかむのかということもいろいろ考えさせられる。いまの社会をつかんでいくうえでは、もっといろんなことを知らなければいけないし、そうしないと本当の論点はわからない。自分の論点の設定や理解がいかに一般的で、浅いことかということを痛感させられるのだけどなあ。

2017/11/19

2017年11月19日の新聞社説

《朝日新聞》
日産の不正 現場見ぬ経営の危うさ
姉妹都市 市民交流を続けてこそ

《読売新聞》
日産無資格検査 効率経営の死角が招いた不正
COP23閉幕 米国抜きのパリ協定に道筋を

《毎日新聞》
学校の頭髪黒染め指導 理不尽な強要ではないか
日産無資格検査で報告書 教訓とすべき不正の温床

《日本経済新聞》
森林環境税を導入する前に

《産経新聞》
不明土地の増大 政府挙げて対策を進めよ
GDP1.4%増 内需が支える成長を図れ

《東京新聞》
週のはじめに考える 産業政策は未来拓くか

在日米軍事件・事故21万件超 1952年度以降 日本人1092人が犠牲

 あらためて、ものすごい数だなあ、これは。

在日米軍事件・事故21万件超 1952年度以降 日本人1092人が犠牲(しんぶん赤旗)

 在日米軍の兵士や軍属らによる事件・事故が、旧日米安保条約が発効した1952年度から今年9月末時点で21万件を超え、日本人の死者は1092人に上ることが、日本共産党の赤嶺政賢衆院議員の要求に防衛省が提出した資料で明らかになりました。件数と死者数は、同省が日米地位協定18条に基づく損害賠償の関係上、把握しているもの。52年度以前と、本土復帰前の沖縄は含まれておらず、被害者が損害請求しなかった事件も多数あるため、実際ははるかに多いとみられます。
 資料によると、事件・事故の総数は21万1104件。このうち「公務上」が4万9884件、「公務外」が16万1220件で、死者は、公務中521人、公務外571人です。昨年4月には沖縄県うるま市で元米海兵隊員の軍属が女性を殺害。16日に裁判員裁判が始まっています。
 また、地位協定18条に基づき、公務中の事件・事故に対して日本側が支払った賠償額は累計約92億円。日本側が25%、米側が75%を分担し、日本側がいったん100%を立て替えますが、米側が支払いを怠っている場合も少なくないため、実際の金額はさらに多いと見られます。
 一方、件数では圧倒的に多い公務外の事件・事故では、ほとんどが被害者の“泣き寝入り”となっています。

米軍の事故件数、死亡者数
     件数  死亡者数 賠償額(円)
 公務上  4万9884  521 91億8457万8千
 公務外 16万1220  571 ─
 合 計 21万1104 1092
 ※防衛省提出資料から

 これが地位協定と密約のもとで、裁かれないですすんできたということ。
 うーん。

「ホロコーストの記憶」を歩く 過去をみつめ未来へ向かう旅ガイド

16 ナチの歴史はある程度詳しく知っているつもりであった。だけど、この本を読んで、600万人の犠牲者という重みを感じた。なによりも子どもの犠牲者150万人…。とてつもない数である。そして、そこには1人ひとりの人生があったということ。ナチのそうした迫害にあらがった人たちがこれだけヨーロッパにはいたこともまた、感動的である。それこそがもう一つの歴史であると。さらに、そうした歴史をヨーロッパではどれだけ、心に刻もうとしているか。忘却に抗う人々のとりくみ。その規模や深さについてはものすごく考えさせられるのだ。集団としての本気度といえばいいのか。そのことがいまの社会のなかでどのように大切なのか。ものすごく心に刻まれる本であったなあ。やっぱり、自分は、ちっぽけだよ。世界はすごいなあ。きっと、未来はここからはじまるんだよ。


2017/11/18

2017年11月18日の新聞社説

《朝日新聞》
政治家の言論 その荒廃ぶりを憂える
所信表明演説 首相こそ「建設的」に

《読売新聞》
銀行の業務削減 低金利下で生き残る正念場だ
所信表明演説 長期展望がないのは物足りぬ

《毎日新聞》
膨らみ続ける所有者不明地 有効活用のための対策を
安倍首相が所信表明演説 この説明では物足りない

《日本経済新聞》
開かれたアジアへ課題多い

《産経新聞》
核のごみ説明会 李下に冠をただすなかれ
所信表明演説 国難にどう対処するのか

《東京新聞》
砂川再審問題 歴史の闇を照らした
首相所信表明 「国難」と叫ぶのなら

 政治家の劣化問題は、その背景も含め、そうとうよく考えなければならない問題だな。小選挙区制の問題ももちろんあるが、そもそも、いろいろなことがきちんと問われない社会なのだもの。砂川事件再審問題もそう。いろいろな新事実があっても、政治を優先するのか。歴史的に形成された、道理を重視しない構造。それを問わないメディア。うーむ。なあ。

米兵による強盗殺人、賠償額4割で示談 差額は日本政府

 なんだかなあ。酷い話だよなあ。

米兵による強盗殺人、賠償額4割で示談 差額は日本政府(朝日新聞)

 2006年に神奈川県横須賀市で起きた米兵の男による強盗殺人事件で、被害者の遺族が17日、「見舞金」として米政府が約2800万円を支払う内容の示談を受け入れた。民事裁判では約6500万円の賠償を元米兵に命じていたが、その4割ほどにとどまる。日米間の合意で、差額は日本政府が支払う形になる。
 米側は、元米兵を「永久に免責する」ことも示談の条件として求めていた。遺族の山崎正則さん(69)はこの条件を削除するよう強く求めて交渉を続けてきたが、横浜市でこの日、示談書に署名した。「1円も弁済しない米兵を免責するのは納得できないが、米側に今日まで引き延ばされた。苦渋の選択だ」と話した。
 事件は06年1月に発生。パート社員の女性(当時56)が出勤途中、道を尋ねるふりをして近づいてきた公務外の米空母乗組員の男に殺害され、現金1万5千円が奪われた。内縁の夫の山崎さんらは損害賠償を求めて提訴。元米兵に約6500万円の賠償を命じた09年の一審判決が確定した。
 ログイン前の続き元米兵は現在も、無期懲役刑で服役中。日米地位協定には米兵の公務外の事件・事故について、本人に支払い能力がない場合、米政府が補償する制度がある。米側は15年6月、防衛省を通じて確定判決額の4割ほどの見舞金支払いと元米兵と米政府の「永久免責」を条件に示談を提案していた。
 一方で遺族側は、見舞金と判決額の差額について、日本政府に支払いを求める手続きに入った。1995年に沖縄で起きた少女暴行事件後、日米地位協定の運用改善が図られ、96年の日米特別行動委員会(SACO)の合意で、日本政府が差額を支払う努力をすることが盛り込まれた。防衛省によると、この仕組みで払った差額は13件、約4億2800万円に上るという。
 また、06年に横浜市で酒に酔った米軍人に殴られ、鼻の骨を折られたタクシー運転手の田畑巌さん(71)もこの日、確定判決額の約4割の約62万円を米側が支払う示談書に署名した。

 被害者・遺族にとっては苦渋の選択でしょう。そもそも、制度的に、そういうふうになってしまっている。この構造は、地位協定やSACO合意に連動する……。そこも、問われないとなあ。

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