教育

2017/04/23

目撃!にっぽん「高校生ワーキングプア 旅立ちの春」

 今日、朝の番組。いろいろ考えさせられた。

 6人に1人の子どもが相対的貧困とされる日本。今、家計を支えるために働かざるを得ない「高校生ワーキングプア」が増えている。幼い妹や弟のためにアルバイトで働き詰めの日々を送る女子高生は、家族のために大学をあきらめて専門学校へ進学することを決断した。一方、アルバイトをしながら兄弟2人で生きてきた男子高生は、春、そろって就職。助け合って生きてきた日々から卒業する。高校生ワーキングプアの旅立ちの春を描く。

 もっと、くわしい内容の紹介はここ。
 板垣プロデューサーのていねいな番組。ほんとうに、引き込まれる。
 兄弟で支え合う。姉妹が支える。
 でもなあ、なぜにここまで、けなげにがんばらなくてはならないのか? なぜ、家族がここまで、支え合わなければならないのか? そして、何よりも、社会保障の制度が出てこない。それはどういうことなのだろうか。

 しかし、これが日本の現実である。そのこともよく考えないといけない。
 無力感にさいなまれた。自分は何ができているのか。この現実を変えることはできないのかと。

2017/04/20

日本の15歳、生活不満? 11段階6.8、平均下回る OECD調査

 非常に、興味深いのではあるが、精査する能力も、時間もないなあ。

日本の15歳、生活不満? 11段階6.8、平均下回る OECD調査(毎日新聞)

 経済協力開発機構(OECD)は19日、72カ国・地域の15歳(日本は高校1年生)の約54万人が参加した2015年の「生徒の学習到達度調査」(PISA)で、生活満足度を調べた結果を発表した。満足度を最高の10から最低の0まで11段階で聞くと日本の平均値は6・8で、OECD平均の7・3より低かった。
 満足度は、47カ国・地域が回答。最高はドミニカ共和国(8・5)でメキシコ、コスタリカと続いた。最低はトルコ(6・1)で韓国、香港、マカオ、台湾と続き、日本を含む東アジアの国・地域が下位層に目立った。……

 これが報道発表で、これが報告書
 日本の若者は、社会に満足という調査が最近あっただけに、ことは単純ではないということの証明にはなるだろうけどね。学力との相関など、学力競争が、歪な形ですすんでいるだけに、ちょっと興味深い。いずれにしてもきちんと、見ないとなあ。

全国学力テスト 政令市も公表へ 全国で始まる 強風・北海道105校延期

 実は、日本社会にもっとも大きな傷をつくっているものの1つがこれではないかとも思えるのだけど。

全国学力テスト 政令市も公表へ 全国で始まる 強風・北海道105校延期(毎日新聞)

 小学6年と中学3年を対象にした今年度の全国学力・学習状況調査(全国学力テスト)が18日午前、一斉に始まった。国公私立合わせて2万9850校の約212万8000人が参加する予定だったが、北海道教委によると、強風などの影響で苫小牧市や室蘭市など道内9市町の105校が臨時休校となり、この日の実施が見送られた。
 文部科学省は8月に採点結果を公表する予定。今年度から従来の都道府県別に加え、新たに政令市分も個別に公表する。
 国公立校は5年連続の「全員参加方式」で全2万9363校、私立校は希望した487校(全体の49・5%)が参加し、国公私立合わせた参加率は98・4%となる予定。前年度は熊本地震の影響で熊本県の全校と大分、宮崎両県の一部で一斉実施日の参加が見送られ、参加率は96・5%だった。科目は国語と算数・数学で、それぞれ基礎知識を問うA問題と、応用力をみるB問題がある。生活習慣や学習意欲を尋ねる質問紙調査も実施する。
 全国学力テストは、全国的な学力の把握▽教育施策の成果と課題の検証▽学校の教育指導や学習状況の改善--などを目的としている。2015年度に大阪府教委が学校別成績を公立高校入試の内申点に反映させたが、文科省は本来の趣旨に沿って昨年度から入試での使用を禁止した。……

 競争をおしつけ、一面的な評価を肥大化させる。それによって、取り返しがつかないほど、子どもを傷つけるだけではなく、成長・発達の機会も奪いかねない。しかし、競争の渦はどんどん加速させられる。「公表」による評価の肥大化……。それに従属し、巻き込まれていく現場。とどまることを知らないなあ。

2017/04/10

アメリカの教室に入ってみた: 貧困地区の公立学校から超インクルーシブ教育まで

51ymrrb4r4l_sx336_bo1204203200_ だいぶ、世代が下の後輩くんの本。おもしろかった。アメリカの教育の本は、何冊か読んだりもするわけだけど、読むたびに驚かされる。とりわけ、近年のアメリカの教育の変化は、際立っているだけに。格差と貧困の広がりの中で、新自由主義的な教育改革が公教育、学校というものをどのように変質させているのかというのが1つのポイント。そして、もう1つのポイントは、インクルーシブ教育。いずれにしても、アメリカと日本の教育をとりまく大きな違いというものをきちんと踏まえながら議論されているので、よく考えさせられる。いずれにしろ一方で、アメリカは障がい者差別禁止の先進国でもある。そこでのインクルーシブ教育だけど、これまた単純ではない。多様さのなかで一人ひとりにどうかかわるのか、それが教育といういとなみのなかで、仲間とのつながりをどうつくっていくのか、そのなかでの発達をどう考えていくのか。新自由主義ともからみながら、その陰の部分がうきぼりになるような事態があるもとで、別の道のインクルーシブ教育が紹介される。オルタ―ナチブな教育としての、流動的異年齢教育は、教育方法、教育課程というもののあり方も含め、そうとう考えさせられるのだ。学校の姿、競争や自己肯定感とのかんっ系のなかで。本人自身が、子どもとともに、深く学校に入り込んでの体験レポートは、ほんとうに貴重なものになっていると思うなあ。ほんと、面白かった。


軍学共同反対 共謀罪を考える 大学人シンポジウム

20170409_133218 昨日は、学者の会のイベントに。前半は、軍学共同。学術会議の議論を、小森田先生が、全体の動向を池内先生が報告。学術会議の声明は、貴重なものだとボクも思うが、現状は、やっぱりなかなか難しい。大学を取り巻く状況は何もかわってないもとで…。学術会議そのものの議論も、いろいろあって、この声明の合意点が、そうとう限られたものであることも注意が必要だし。しかも、現実には応募の説明会などにもいろいろ参加があったり、現場の対応は、かなり厳しいところはある。とりわけ、理系大学の話を聞いてそう思う。そのもとで、どんな議論をしていくか。うちのような雑誌が何を発信したらいいのかは、いろいろ考えさせられるわけで。単純に考えないということを、痛感させられた。
 後半は、共謀罪と、森友問題。高山さんの話は、切れもよく、シャープで面白い。佐藤さんの森友問題もまたユニーク。教育をめぐるいまの状況のもとで、何をどう考えるのか。


2017/03/28

国、翁長知事に賠償請求検討 辺野古承認の「撤回」に対抗策 「スラップ訴訟」の批判も

 この記事そのものが、怒りに満ち溢れている。当たり前だが。

国、翁長知事に賠償請求検討 辺野古承認の「撤回」に対抗策 「スラップ訴訟」の批判も(琉球新報)

 菅義偉官房長官は27日の記者会見で、米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)の移設に伴う名護市辺野古の新基地建設計画を巡り、移設阻止に向け翁長雄志沖縄県知事が埋め立て承認を撤回した場合、知事個人に損害賠償を求めることが「あり得る」と明言した。国が知事を相手に損害賠償を請求する考えを示したのは初めて。知事権限として認められている「撤回」を検討する知事を相手に、国が損害賠償をほのめかして知事個人を抑圧するもので、識者からは抵抗する市民の萎縮を狙った「スラップ訴訟」との批判の声も上がる。
 菅氏は同時に、撤回による工事の影響について「粛々と進めていきたい」と述べ、知事から「上から目線」と指摘されて2015年4月から会見で使わなかった「粛々」という言葉を使って強調した。
 菅氏は和解条項で裁判の判決に従うことが明記されていたとして、昨年12月の新基地建設を巡る違法確認訴訟で国が勝訴したことなどから「権限の乱用であって、違法であれば損害賠償請求権の行使を含めて法令に基づく措置を講じることはあり得る」と指摘した。
 国は国家賠償法などに基づき、知事が権限を乱用して撤回などを行って工事が中断した場合、損害賠償を請求することなどを想定する。国は撤回への対抗策として執行停止を裁判所に申し立てる予定で、認められるまでの間は工事が中断される見込み。そのため、人件費や機材リース代、警備費用などの賠償を求める考えだ。
 県内では、米軍北部訓練場の過半返還に伴うヘリコプター着陸帯(ヘリパッド)建設に反対して抗議行動に参加する市民を通行妨害禁止で訴え、スラップ訴訟だと問題視されていた。
 菅氏は同時に、撤回による工事の影響について「粛々と進めていきたい」と述べ、知事から「上から目線」と指摘されて2015年4月から会見で使わなかった「粛々」という言葉を使って強調した。
 菅氏は和解条項で裁判の判決に従うことが明記されていたとして、昨年12月の新基地建設を巡る違法確認訴訟で国が勝訴したことなどから「権限の乱用であって、違法であれば損害賠償請求権の行使を含めて法令に基づく措置を講じることはあり得る」と指摘した。
 国は国家賠償法などに基づき、知事が権限を乱用して撤回などを行って工事が中断した場合、損害賠償を請求することなどを想定する。国は撤回への対抗策として執行停止を裁判所に申し立てる予定で、認められるまでの間は工事が中断される見込み。そのため、人件費や機材リース代、警備費用などの賠償を求める考えだ。
 県内では、米軍北部訓練場の過半返還に伴うヘリコプター着陸帯(ヘリパッド)建設に反対して抗議行動に参加する市民を国が通行妨害禁止で訴え、スラップ訴訟だと問題視されていた。

 国は県と対等のふりをしながら、言うこと聞かなければ、こういうことになるという恫喝をする。どれだけ、国に痛めつけられているのか。怒りでふるいあがるような事態が続いているのだ。

2017/03/25

学習指導要領の学習と議論

 今日は、学習指導要領の学習検討の場に。午前中は、運動の側からの基調報告。なるほど、運動的にはそうだろうなあという重厚な報告。2つほど気になるところ。1つは、憲法13条の位置づけ、もう一つは、では教育の条理との関係でどういうのか? 午後のシンポジウム。N先生のシャープでちょっと意表をつく問題提起もなかなか。やはり政治学出身の方、思想的というか、そういうイデオロギー的なとらえ方で、議論の論点を提示する。各地の報告は、まずは西のほうから競争のなかでの、憲法から導き出される教育実践、小中一貫、そして、高校の参加のとりくみ。いっぱい刺激をもらいました。いろいろたくさん、論点があり、考えなければならないことがあるなあ。コミュニティスクールはここまできているの?とかね。競争は厳しいなあ、どんどんすすんでいいく。地方をも巻き込んで。そういう学テ体制とも言える時代だなあ。そのこととの関係で、みないとなあ。
 なかなか、おもしろかったです。

2017/03/23

英科学雑誌 日本の科学研究の失速を指摘

 ふむふむ。結構、深刻なニュース。

英科学雑誌 日本の科学研究の失速を指摘(NHKニュース)

 世界のハイレベルな科学雑誌に占める日本の研究論文の割合がこの5年間で低くなり、世界のさまざまな科学雑誌に投稿される論文の総数も日本は世界全体の伸びを大幅に下回ることが、イギリスの科学雑誌「ネイチャー」のまとめでわかりました。
 「ネイチャー」は、「日本の科学研究が失速し、科学界のエリートとしての地位が脅かされている」と指摘しています。イギリスの科学雑誌「ネイチャー」は、日本時間の23日未明に発行した別冊の特別版で日本の科学研究の現状について特集しています。
 それによりますと、世界のハイレベルな68の科学雑誌に掲載された日本の論文の数は、2012年が5212本だったのに対し、2016年には4779本と、5年間で433本減少しています。
 また、世界のハイレベルな68の科学雑誌に掲載された日本の論文の割合は、2012年の9.2%から2016年には8.6%に低下しています。
 さらに、オランダの出版社が集計した、世界のおよそ2万2000の科学雑誌に掲載された論文の総数は、2005年から2015年にかけての10年間で、世界全体では80%増加した一方で、日本の増加は14%にとどまり、日本は世界全体の伸びを大幅に下回っています。
 特に、日本が以前から得意としていた「材料科学」や「工学」の分野では、論文の数が10%以上減っているということです。
 こうした状況について、「ネイチャー」は、「日本の科学研究がこの10年で失速し、科学界のエリートとしての地位が脅かされている」と指摘しています。
 その背景として、ドイツや中国、韓国などが研究開発への支出を増やすなか、日本は大学への交付金を減らしたため、短期雇用の研究者が大幅に増え、若い研究者が厳しい状況に直面していることなどを挙げています。
 「ネイチャー」は、特集記事の中で、「日本は長年にわたり科学研究における世界の第一線で活躍してきたが、これらのデータは日本がこの先直面する課題の大きさを描き出している。日本では2001年以降、科学への投資が停滞しており、その結果、日本では高品質の研究を生み出す能力に衰えが見えてきている」と記し、長期的に研究に取り組める環境の整備が求められるとしています。……

 大学の荒廃がどのような影響を広げているのかがよくわかるニュース。とりわけ、若手研究者の問題は深刻だもの。ちなみにニュースには続きがあって、アメリカに留学する学生の数でも日本は減少の一途をたどっていることをとりあげている。アメリカの教育関連の非営利組織「国際教育研究所」によると、日本からアメリカへの留学生の数は、1994年度から1997年度にかけては国別で1位で、ピーク時の97年度には4万7073人だったのが、2005年度に3万8712人と4万人を切って以降、大幅な減少が続き、2015年度には1万9060人まで減り、国別で9位と、中国やインド、サウジアラビアや韓国などよりも少なくなっているという。うむ。留学などしていたら、就職もできないし、業績もつくれない、そもそもそんな経済的なゆとりもないという感じで追い立てられているのだろうなあ。

2017/03/17

<防衛大>任官拒否者の卒業式締め出し 詐欺事件が契機

 今後、さらに大きな問題にはなっていくだろうな。こんなことが行われているのか。ちなみに、昨年は47人。かつて最高は91年の94人。さて、今年は?

<防衛大>任官拒否者の卒業式締め出し 詐欺事件が契機(毎日新聞)

 防衛大学校は2014年春から、自衛官にならない任官拒否者の卒業式への参加を認めていない。毎日新聞が情報公開請求で入手した内部資料によると、この「締め出し」のきっかけは、13年に発覚した複数の防大生による詐欺事件だった。19日にある今年の卒業式でも、任官拒否者は排除される。
 防大は第2次安倍政権下の14年春から、首相や防衛相らが出席する卒業式とは別に、任官拒否者を集めて「卒業証書授与式」を開いている。
 防大出身のある幹部自衛官は「任官拒否であろうと同期。なぜ別の卒業式にするのか理解できない。価値観はいろいろ。任官拒否は悪いことではない」と指摘。自衛官OBも「任官拒否し民間で活躍している人は多い。やっかみとしか思えない」と話すなど「締め出し」に首をかしげる。
 卒業式出席の可否を検討した14年2月の内部資料には、「任官拒否者と同等に扱うことにより、任官の意義が薄れる可能性」「任官拒否を是認する雰囲気が残る」とあった。任官拒否の増減は景気動向に左右される傾向があり、将来の幹部自衛官を手放したくない思いがにじむ。
 また、内部資料の中の「想定問答」では、13年に傷害保険金詐取で少なくとも10人の防大生が書類送検された事件があり(全員が起訴猶予処分)、これが卒業式分離の契機だと説明。「防大の根幹を揺るがす大事件で、遠因の一つに防大生としての誇りの欠如がある。これを機に綱紀粛正を図る」とある。
 任官拒否への風当たりは元々強い。防大生の学費は無料で、特別職国家公務員として月10万円ほどの「給与」もある。12年ごろは任官拒否者の学費返納制度の創設が検討されたこともある。……
 内部資料によると、第1次安倍政権当時の07年3月にも任官拒否者の卒業式分離が防大内で検討されていた。この時は「在野で自衛隊の支持者として活躍してもらうためには、彼らの心情にも配慮する必要がある」などとして大学内の全関係部署が反対し、見送られた。だが、第2次安倍政権の14年2月に再検討され、卒業式分離が決まった。安倍政権以外の時期で「締め出し」が検討がされた形跡は内部資料からうかがえない。

 どのような議論がおこなわれているのか。ものすごく気になるところである。

2017/03/13

「奨学金」地獄

11 ここのところ、奨学金に関する新書が相次いで発刊されているが、本書は、とりわけその実態編。何が起こっているかというところから問題を浮き彫りにする。ボクらは、この間、ずっと、奨学金の問題を取り上げ続けてきたけど。だけど、やっぱり、この問題が生み出している歪みの大きさ、規模も質も、がどこれだけのものかということを考えさせられる。ほんとに、それがいまの社会の歪みをもっとも端的に、映し出しているということも言えるわけで。ほんとうに、何とかしなければいけないのだ。

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