文化・芸術

2023/08/05

「シモーヌ フランスに最も愛された政治家」

 今日は、早朝仕事からはじまる一日。一日、眠く、だるい。その後、少し団地の仕事をしたあと、来月企画の資料読み。ふむふむ、いろいろ考える。

 午後からは、家族で? 全障研大会を聞く。フォーラムの権利の実現では、やはり、こころに残るのが家族依存の障害者政策に対する告発。そういうなかで、寄宿舎のことが話題になるのはホッとする。もちろん、65歳の介護保険問題は重要な議論。その後。全体集会で、基調報告や記念講演を聞く、白石夫妻の講演は、『みんなのねがい』連載をふり返るもの。自分たちの実践と研究の総仕上げは、いちばんの思いは、次の世代へ、若い世代へどのように伝えていくのかという感じがする。福祉の現場での世代の問題は、大きな問題な感じがする(うちの子どもを見ていても)。そんことともふくめてだけど、障害児者の問題の情勢をどうとらえればいいのだろうか? 権利条約の流れ、自立支援法の押し返しから骨格提言、しかし、安倍内閣で困難に直面する。権利条約もなかなか難しい。コロナで全体としてたいへんさが増す中、いまはどうなのだろうか? もう少し、いろいろ聞きたい感じがするところ。

 夜は、『無限発話』の出版記念の講演会。金富子さんの話もシャープでおもしろかったけど、かかわっている若者たちの話に聞き入る。なかなか、小さな動きの未来に何があるのか、期待もし、連帯もする。

 昨日は、映画「シモーヌ フランスに最も愛された政治家」を見る。

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 前編、圧倒される。ものすごい生きざまである。ヨーロッパのこういう政治の分厚さはどこから生まれるのだろうか。もちろん、なによりも、アウシュビッツの体験が根底にある。そのシーンをみながら「社会への帰還を前提としない収容」は、日本で言えば、かつての「ハンセン病療養所」そして、現在では、「入管施設」そのものだ。そういったことに、日本社会の目の前に、存在していることに、なぜこの国では鈍感なのだなのだろうか。そのことにも気持ちはつぶされる。そうしたなかで、「正義」「尊厳」そういったものを育み、選択し、貫いていく生きざまは本当に圧倒である。そして、シモーヌが理想として追い求めたのが、欧州としての平和のために団結である。しかし、近年のヨーロッパはそこが「ゆらい」でいる。現実にウクライナで。そのときに、この物語から、われわれは何を学ぶのだろうか。

2023/07/24

「教育に穴があく(教職員未配置)」実態調査結果(5月)について

 工場籠城終了。今月は、仕事の量と、この暑さで、さすがにヘトヘトの三乗ぐらい。お昼ごろから、かなりふらふらしていて、体の各部分も痛い。決して高齢者のやる仕事ではないなあ。やっと一息。最後ちょっと、いろいろやらなければいけなかったけど、それも終了。なかみは、重いものばかりだけど、相当、面白いですから。

 しかし、いよいよ夏本番。これから、大丈夫なのかなあ。

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 全教が教員未配置の実態調査の結果を発表。I先生がんばっています。

「教育に穴があく(教職員未配置)」実態調査結果(5月)について(全教)
 全教は7月24日、教組共闘連絡会とともに調査した、「教育に穴があく(教職員未配置)」(5月)実態調査結果を発表しました。26都道府県・5政令市からの集約で2128人の未配置が起きていることが明らかになりました。また、前年度同時期の調査にも回答を寄せた18都道府県・3政令市を抜き出して比較すると、1934人の未配置となり、前年度同時期の955人から倍以上に増えている、より深刻な実態が浮き彫りになりました。……

 ほんとうに、すぐに解決に向かわないと!そもそも人口減時代に教員が余るからと正規を抑制し、非正規を増やしてきたことも一つの大きな背景。ならば、20人学級など、大胆に少人数学級にふみ出して、正規教員をふやせばいい。もちろんそのためにするべきことは少なくない。全教の12の提言などもしっかり学ばないと。

 

 よるは久しぶりに、映像の世紀バタフライエフェクトを見る。「ヒトラーVSチャップリン 終わりなき闘い」。

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視聴者によるアンコール希望で第2位となった「ヒトラーVSチャップリン」を再放送。わずか4日違いでヨーロッパに生まれたヒトラーとチャップリンは、長きにわたって壮絶な闘いを繰り広げた。ふたりには多くの共通点があった。小柄でチョビ髭、そして映像を駆使して大衆を熱狂させるプロパガンダ術。チャップリンは民主主義を、ヒトラーはファシズムを訴え、互いにぶつかり合った。独裁者と喜劇王、因縁のふたりの闘いの物語。

 ヒトラーとチャンプリンのことは、これまでもいろいろ語られてきたことだけど、こうまでお互いを意識し、そして、チャップリンは、ヒトラーに正面からたたかいを挑んだということは、強烈であり、感動的でもある。なんども聞いたし、英語の連載でもとりあげたラスト・スピーチは、ほんとうに胸をうつ。たぶん、いまだからこそ、胸をうつ。それは決して、バイデンのような意味ではなく、もっと普遍的な、平和のありようとして、みずからの政治への反省として。いろいろ深めたい論点でもあるかもしれないなあ。

2023/07/15

あの少女の隣に

 インタビュー③を発信して、さて次の仕事。やってきた原稿がすでに、6本ほどたまっている。月曜日までに8本ほどの提稿作業をすすめないといけない。まず、今日は原稿読み。今月は長い原稿が多いので、たいへん。アメリカもの1本、憲法もの1本、歴史もの2本、教育もの1本、文化もの1本。ほんとにたいへんです。

 慌ただしく、団地の仕事と、団地の会議の準備。

 

 昼には、演劇を見に行く。

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 「戦時中の日本軍の慰安所でも、戦後の米軍向けの慰安施設でも、犠牲になったのは女たち。 その声は封じられている。 政府と軍が関与した性暴力の構造を、男の語りで描く異色の一人芝居」として、評判の高い劇が、地元であったので行ってきた。なるほど、重いテーマを、熱演で見せる、評判もうなづける。

 一人芝居は、まったくのモノローグ。冒頭、その世界に入り込むまでは難しい。しかし、後半、このタイトルの意味がだんだんと解き明かされる過程は、ぐっと見せるようになる。だけど、なぜ、語りは男性で、しかも、警察官なのか。現在につながるものだけに、そこは引っかかるが、あえてそういう設定をしたのか。しかも、その男性はどこまでも日本人であることが、強調される。一方、少女も、どこまでも日本人だ。そこからは、外国人は捨象される。「お隣の国には平和の少女像があるが、日本の少女には居場所の椅子がない。その椅子をつくって、横に座ってほしいと男性が訴える」。日本人の慰安婦や、RAA、その後の「売春」に焦点をあてることの意味は言うまでもない。しかし、ほんとうに隣国にたいしてはそれでいいのかという、違和感をもたせることで、その男性の認識の限界そのものも提示をしているのだろうか。そんなことをも考えさせられてしまう。理屈の話として、展開されるだけに、いろいろ難しい。と、同時に、自分の身の上と、まったく無関係な話ではないだけに、とても重く、きつい話だったのだ。

 夜は理事会。その活動と、仕事と、家事とをうまく鼎立できていなくって、自分のやるべきことが、いろいろ細かなことに終われでできていないのが厳しいなあ。

 なんとか、現状を打開しないとね。

2023/03/20

「フェンス」

 春ですね。でも、部屋のなかや、夜は寒いですよ。外は春。

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 朝から、実務作業。あとは資料読み。提稿1本。だいぶ落ち着いた日。メールも数本。そろそろ、次や、次の次を考えないと、と資料を入手。本代に支出できるお金がないから苦労する。図書館や資料室にはないし、請求しても時間がかかるし……。こまった、こまった! 専門書だけど、県内の公立図書館にはほとんど入っていない。どういうことなんだろうか? といつも思う。本の点数が増えた? 印刷部数が減った? どうなっているのか、もう少し詳しく知りたいところ。とくに、こちらでは関西の研究者の本がほんとうに入らない。

 

 昨日は、「フェンス」を見た。

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 ドラマ「アンナチュラル」(2018)、「フェイクニュース」(2018)、「MIU404」(2020)、映画『罪の声』(2020)等、社会派エンターテインメント作品を数多く手掛ける脚本家・野木亜紀子、待望の新作オリジナルドラマ「連続ドラマW フェンス」をWOWOWにて2023年3月に放送・配信する。
 今回、野木が描くのは2022年に本土復帰50年を迎え、今も世界最大規模の米軍基地を抱える沖縄の現在。W主演を務めるのは松岡茉優と宮本エリアナ。東京から来た雑誌ライター“キー”と沖縄で生まれ育ったブラックミックス“桜”がバディとなり、ある性的暴行事件の真相を追う、日本のドラマ史上初となる肌の色の違う女性バディがW主人公の連続ドラマだ。さらに、総勢50人を超える沖縄出身のキャストが本作のリアリティを高めていく。それぞれが舞台となる沖縄に想いをはせ、作り上げる本作にぜひご期待いただきたい。……

 人物造形もなかなかひきつける。プロデューサーが普天間の人だとか。描かれている沖縄はリアルだ。のっけから、基地も、辺野古も、沖縄戦も。初回は十分ひきつけた。さて、どこまで、沖縄の事実に迫れるのか。注目される展開。

 

 袴田事件は、検察は特別抗告を断念するだけではなく、再審でも有罪立証を見送る方針だそうだ。そういえば、昔、警察・司法ものを担当した時、この事件についていろいろ読んだことを思い出した。当時の警察は、公安偏重で、刑事はそれに従属的で、自白偏重の捜査だった。しかし、袴田さんの道のりはあまりにも長すぎる。そこには司法、裁判所の責任もとてつもなく大きい。その歴史も振り返りながら、今後の動向に注目したいところ。

2023/03/16

石垣に陸自駐屯地開設 「緊張高める」懸念強く 南西防衛 大きな節目

 今日は、健診。突然、日程を変えなければならなくなったので、ちょっと短いコース。(;´д`)トホホ。それでも、年度末なせいか、人もものすごく混んでいる。できたなったものが心配かもね。2時間弱で健診を終えて、それからはインタビュー①の仕上げに。午後には発信。ただちに対談(座談会)①にとりかかる。いろいろ調べながらの進行です。うん。何とか

 今日の沖縄タイムスの1面トップがこれ。

石垣に陸自駐屯地開設 「緊張高める」懸念強く 南西防衛 大きな節目(沖縄タイムス)
 防衛省は16日、陸上自衛隊石垣駐屯地(石垣市)を開設した。同日、八重山警備隊が新しく編成され、敵の艦艇を迎え撃つ地対艦ミサイル部隊、空からの脅威に対処する地対空ミサイル部隊も同日までに配置された。南西防衛の「空白地帯」とされていた石垣の駐屯地開設で、自衛隊配備が一つの大きな節目を迎えた。……

 全国紙の紙面の違いには、ほんとうに愕然とする。国境に近い南西の島々での軍事強化は、どれだけ日本の今後にとって大きな問題なのか? 人が住む島を軍備の最前線にして、その人たちと命と安全をどう考えるのか? なにの、この落差は一体何なのかと思えてくる。昼のニュースもそうだけど、記事になったとしても、言うのは、政府の説明責任だと。そういう問題では決してない。そのことに正面から向かい合いたい。

 来週にはWOWOWで、沖縄を舞台にしたドラマが始まる。テーマは米軍の性暴力。ドキドキだ。なんたってアンナチュラルの野木亜紀子さんだしなあ!

 

 春だ! 春!

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2023/03/13

大江さん逝く

 今日は、朝から対談(座談会)①の収録。午前中いっぱいはその作業。なかなかおもしろい。ここから一心不乱にがんばるしかないなあ。

 午後からは、インタビュー①の起こし、原稿づくり作業。こちらも超特急ですすめています。

 

 夕方、大江さんが亡くなったというニュース。親近感を感じたり、少し嫌悪したり、共感したり、反発したり。いろいろと影響はうけたのだろうなあ。

 大江さんの作品は、晩年のものは、大作が多いから、読んだのほんの一部分だなあ。むしろよく読んだのは、若いころかなあ。高校時代に、初期のころの小説を読んで、あと、『状況へ』『ヒロシマノート』のような論説を読んだ。ものすごく難解で、ひっしでよんだ記憶がある。いろいろ頭を悩ましながら、読み続けていたわけだけど、これまでも、ああこれで理解できたという感じになったことはない。だけど、うなったり、こうなんだろうなあと考えたり、そんな刺激はいただいたような。もう一度、こういう人の思索の跡をたどってみたいとはいつも思うのだけど。

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 偉大なる存在だとは思うけど、ほかの人はこの人の思想、思索にどのように向き合っているのだろうか。

 合掌。

2023/03/07

「春子と節子 “女流”画家を超えて」

 先に収録したインタビュー②の起こし作業。なかなか対談①が設定できず、イライラ。ほんとうに今月大丈夫。一方で、やってきた原稿も3本ほど溜まっている。ちょっとまずいが、明日は、打ち合わせと、インタビュー①収録に、西南に向かわなければならない。ほんとうに余裕のない日々。午後には会議もあった。うーん。

 最近、注文している、雑誌や本がなかなか届かない。本屋さんどうしているの? きびしい状況の中で、なかなか余裕がなくなっているというのだろうか? そういう意味でもつらい世の中だなあ。

 明日からの出張の準備。1泊ですぐに帰ってくるから、荷物が中途半端で、難しい。そもそも服装は難しい季節。

 

 夜、テレビで「春子と節子 “女流”画家を超えて」を途中から見る。

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洋画家・長谷川春子と三岸節子。画壇でも家庭でも女性は男性の下に置かれていた戦前、ふたりは姉妹のように手を取り合って女性画家の地位向上に力を注いだ。だが戦争が始まると、春子は戦争に協力する絵を描くことで女性画家の地位を上げようとし、節子はそれを拒否したことでふたりは決別。二人は対照的な人生を歩むことになる。写真家・大石芳野が、二人の女性画家の生涯を通して、日本におけるジェンダー平等の闘いをたどる。

 昨年、夏にETV特集で放映した「女たちの戦争画」をベースにしたもの。あのときは、長谷川春子の話が中心だったが、それに、戦後、女性画家の第一人者となった三岸節子の人生、夫との葛藤などをからめる。NHKならではの、豊富な取材と映像資料の蓄積をもとに再編集。見るものを唸らせる。歴史のなかで生きた人々の歩みからの問いかけは、やっぱり胸に迫る。ここにも、ボクらが考えなければならない、重要な事実が積み重なっているということ。鬱々していられない。

2023/02/21

「老いてなお花となる」

 工場籠城終了。今月もまた疲れました。加齢によって、疲労度は、ますます強くなります。もっと、軽やかに動ければいいのになあ。

 今月のゲラを読みながら、ボクは、西欧の歴史をよく知らないが、アジアの歴史もほんとうに知らないなあと痛感。そこには、よく学ぶべきもの、汲み尽くすべきものが、どろどろとしたよどみの中にも存在するわけで、やっぱり、学ばないといけないなあお痛感。

 いまの時代は、生活が孤化して、切実なものが多様となる。とりわけ、社会保障だとか、医療とか、介護とか、保育とか、教育とか。新自由主義が席巻するこの時代。なおさらその削減の様相は、個々のあらわれがちがうわけで、そこをしっかり具体的につかむ作業も重要だなと、そこから、普遍的なものも見えてくるということも言えるかなあ。

 籠城をあけて、家に帰って食事をして、テレビを見ると、NHKで、「老いてなお花となる最終章 俳優・織本順吉 父と娘 最後の記録」をやっていた。どうも、この「老いてなお花となる」の三作品を一挙、再放送していたようだ。その最終章だけを見た。

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俳優・織本順吉の晩年を娘・結美の視点で描き、反響を呼んだ「老いてなお花となる」第一章、ニ章。しかしそれは序章に過ぎなかった。その後も結美は撮影を続け、織本が亡くなるまでを記録した。「なぜ父は、惨めな姿をさらしてまでカメラを回させたのか?」5年の記録から浮かび上がってきたのは、家庭を顧みず生きてきた父と、尊敬しながらも許せない思いを抱えてきた娘の格闘劇だった。病床で娘に語った最後の言葉が、胸を打つ。

  老いというものを考える。はたして、ここまで赤裸々に生きれるものなのかなあ。苦しみながら、俳優として、生きる姿をさらし続ける、織本さんの生きざまは、胸をうつというか、迫力も伝わる。それをとり続ける娘もまた、すごい人だなあ。老いをどう生きるのか。自信ないなあ、だけど、しっかりしかくっちゃと。

 

 いろいろある。Aという問題がある、そのときにBという問題がおこる。多くの人はBという問題をAにむすびつけて考えているときに、Bという問題についてだけ説明しても共感はえられないし、かみ合わない。むしろ、Bという問題は、Cという問題にかかわりがある。Cという問題がどんどんすすんでいく。語るべきことはいっぱいある。 

 

2023/02/12

「時代に翻弄された歌 イムジン河」

 今日は、ちょっと二日酔い? 家のみで、そういうのはめずらしいけど、あまりひどくない、かるーい状態(笑)。原稿づくりが急がれるので、今日の掃除は、ほんとに超簡単に。それで、すぐに緊急インタビュー②の原稿づくりにとりかかる。ああでもないこうでもないと悩みながら、少しずつすすめていく。あと、一山難所が残っているという状態。明日には、形をつくりきって、修正作業や仕上げにすすんでいきたいなあ。今日は、全教のシンポジウムに参加するつもりだったけど、急遽、やめて、原稿に集中した。外的な刺激のない、基本、しゃべらない一日。

 

 録画してあった、アナザストーリーの「時代に翻弄された歌 イムジン河」の再放送を見る。2年前にも見たのかなあ?

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 1968年2月、ザ・フォーク・クルセダーズが歌う「イムジン河」が発売中止となった!北朝鮮で生まれた曲。京都の朝鮮学校で耳にした作詞家の松山猛が作者不詳の朝鮮民謡と思い、日本語の歌詞をつけた。しかし発売直前に朝鮮総連から抗議が入り、レコード会社が発売中止を決定。それでも歌は枯れることなく、その後、日本・北朝鮮・韓国で歌い継がれ、数奇な運命をたどることになる。いま明かされる、歌が生んだ数々のドラマ。

 日本語の詞をつくった松山。在日の人たちのその詞との出会いやかかわり、韓国人歌手や、韓国の人たちの受けとめ。北朝鮮での受けとめ。戦争と分断と、日本社会とのかかわりは小さくない。その痛苦の思い、悲しみと、この曲や詞との関係。決して他人事ではないし、他人事にはしてはいけない。

 さてお約束の栃木の話。昨日の朝日。

那須特別支援学校の寄宿舎廃止議論、地元4市町トップはどう捉える?(朝日新聞)
 県教育委員会が主導する那須、栃木両特別支援学校の寄宿舎の廃止の議論を、地元の行政トップはどう捉えているのか。那須特別支援学校の通学区域である4市町の教育長と市長、町長にただした。

 4人の教育長には昨年10月の定例会見で見解を尋ねた。矢板市の村上雅之、那須塩原市の月井祐二、那須町の平久井好一の3氏は判断を留保する回答だった。大田原市の篠山充氏のみが明確な考えを述べた。……

 記事には、藤井さんのコメントがついていて、それがとても学ばされる。「この問題への対応は、教育行政の成熟度をはかるバロメーターとして見るべきだ。当事者抜きで拙速に廃止することになれば、それが前例となり、他県にも影響しかねない」と当事者抜きで決めることへの器具を表明している。「子どもたちが長いバス通学に耐えられるとは思えず、人格形成期の生活訓練や自立能力の獲得の方法として寄宿舎に代わるものがあるとも思えない」と寄宿舎存続を訴える。「障碍者権利条約は、その審議の過程に障害者自身が深く関与した。当事者の参加が条約の価値を高めたとも言える。寄宿舎廃止は当事者には重大な問題であり、一方的な決定は国際的な潮流にも相いれない」と。国際的な潮流との関係でのべているのも注目のコメント。

 

2023/01/29

「たゆたえども沈まず」と「オモニの島 わたしの故郷 〜映画監督・ヤンヨンヒ〜」

 日曜日は、掃除日からスタート。お風呂掃除、台所掃除は丹念に。ふー。

 インタビュー①原稿づくりをきょうもすすめる。形は半分強。ただ、いちばんややこしいところがまだ残っている。明日は、形を整え終えて、資料にもとづいて、いろいろ補強作業だよなあ。それを、明後日までにやりきって、仕上げに。あと、3日というところか。もう少し、先の手打ちをすすめないといけない。手探りの、資料読みをもっともっとやらないと、ほとばしるような企画はうかんでこないだろうなあ。まだまだだなあ。

 とりだめていた録画から、「たゆたえども沈まず」を見る。

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 「揺れはするが、沈まない」という意味だそうだ。東日本大震災から10年の1850時間の映像から紡がれたドキュメント。岩手の地方放送局の手によるものだけに、ほんとうに密着したドキュメント。被害の深刻さと、そのなかでも、生き抜く人たちも姿を追う。冒頭の、津波の映像から、涙。苦しくて、重く、でも、ちゃんとさせられるそういう話だなあ。この12年、汲み尽くすべきことを汲み尽くしてきたのか、論じるべきことを論じてきたのか、そういうことを考えさせられる。

 また、「オモニの島 わたしの故郷 〜映画監督・ヤンヨンヒ〜」を見る。

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 在日コリアン2世の映画監督・ヤンヨンヒさん。日本と北朝鮮に引き裂かれた自らの家族を描いてきたヨンヒさんが最新作でカメラを向けたのは母親の壮絶な体験、朝鮮半島の南の島で起きた虐殺事件、チェジュ島4・3事件だった。映画は去年秋、韓国でも公開、大きな話題を呼んだ。なぜ兄たちを北に送ったのか、母親の真実に向き合うヨンヒさん。自分は何者の娘なのか、映画を通じて問い続けてきた半世紀にわたる心の軌跡を見つめる。

 「北」(DPRK)によって、引き裂かれた壮絶なる人生。同時に、大阪には、チェジュから逃げてきた人たちが多い。ある人は、この番組を見て、私の人生はこんなもんじゃなかったとも語っていた。ヤンさんの親は総連幹部で、だからこそ引き裂かれたわけだけど。いずれにしろ、そういった厳しい、壮絶なる人々の人生がボクらのすぐ隣にいる。そのことをいろいろな意味で、ボクらはかかわっていたはずだ。そういう意味でも、ボクらが、見ていない、意識していないことの多さを痛感させられる。そのことに無関心でいられない。

 

 ボクらのとなりには、ほかにも、厳しい現実と、それこそ体当たりでたたかいながら生きている人がいる。その人たちの人生にボクらはあまえていないのか、そんなことも、ちょっとした事件を契機に、考えさせられたりもする。

 

 憲法ネット103の学習会は、定員オーバーで聴けなかったので、平和構想研究会の公開セミナー「戦争ではなく平和の準備を」第1回「憲法の視点から安保3文書を読み解く」をながらで聞く。講師は青井未帆さん(学習院大学教授、平和構想提言会議共同座長)。久しぶりに青井さんの知的な話。

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