文化・芸術

2017/06/12

2017年 第42回『視点』

Shiten2017_exb 土曜日は、こちらに。毎年のことだけど、仕事として行くのはあと何回ぐらいかなあ。
 さて、今年は、組み写真が多い気がした。それぞれテーマをもった写真が多い。時代を切り取るということになると、見えるものを、その本質まで抉るように見せる写真と、見えないものを想像力をかきたたせながら見えるようにする写真とがあるのだろうけど。そういういろいろな写真がある。どこまで、迫れているのかは、どうだろうか。ただ、問題意識や、撮りたいものをあれやこれや考えている姿勢などはよくわかるなあ。と共感できる写真も結構あったけど。レセプションで、知り合いの写真をとっていた人などとのおしゃべり。超ベテランの大先生とも。家に帰って、その被写体になった人ともしゃべる。


2017/05/10

渋谷 敦志 写真展:ボーダーランド―境界を生きる者たち

 午前中は、渋谷さんの写真展を見に、銀座に。最終日とあって、混んでいた。さすが。

Postcard 世界の紛争地や被災地、辺境を訪れ、そこに生きる人々の姿を撮り続ける写真家、渋谷敦志氏の写真展です。18年に及ぶ取材において、忘れがたい人間や生命が躍動する瞬間を写し撮った写真約50点を展示します。人間は弱いけど強い、残酷だけど優しい。そう信じるに足る何かをボーダーランドに生きる者たちのまなざしに感じた氏が、境界を越えて人と人がつながる未来へのヴィジョンを写真で紡ぎ出します。

 写真は、渋谷さんらしい、光の使い方と色合い。いつみても素敵な写真。だけど、今回は厳しい写真が多い。タイトルにあるボーダーは、貧困や紛争や、さまざまな困難の境界にいる人々か。そこにひかれるボーダーラインを、彼は乗り越え、そして共に生きる。彼自身の眼差しは、きびしく、強い。だからこそ、乗り越える。うーん、ボクは、ただうろたえるだけだなあ。こんなに、直視し、正視して、うけとめられないなあ。その違いを感じてしまった。少し、おしゃべりをして、また励まされる。

 そして、職場へ。自分の卑屈さとか、さもしさとかも感じながら、それでもね。いまは生きて、がんばるしなね。しっかり、心を洗われながらね。

2017/04/30

ETV特集「日本の文化財を守れ~アトキンソン社長の大改革~」

 これはちょっと驚いた。メディアでも結構とりあげられているそうだけど、あまり詳しくしらなかったので。

161fb1ccf6b949099f346e4ccbbaec4f 外資系金融会社の幹部だったイギリス人が老朽化の危機にひんする日本の文化財を救おうとしている。職人たちとの対立を越え、日光東照宮や春日大社をよみがえらせた改革とは
 今、日本各地の歴史的建造物が、老朽化しながらも予算や職人の不足により修繕が進まない事態が進んでいる。その中で救世主として期待されているのが、デービッド・アトキンソン氏。外資系金融会社の幹部だったが、7年前、老舗の文化財修復会社の社長に就任。職人たちと衝突しながらも、斬新な発想と実行力で、日光東照宮や春日大社など名だたる文化財の修復を進めてきた。日本の文化財の可能性を信じるアトキンソン氏の改革とは。

 アナリストの改革だから、もっと経済原理重視かとおもったら、実は、伝統のそいながら、オーソドックスなバランス。
 地方再生大臣の二条城の学芸員発言にある、二条城の再建にもかかわっている。大臣は、こうしたとりくみの一端をつまみ食い的に仕入れていて、勝手に解釈して、ああいう発言をしたのだろうか。保全と活用を模索するこうした努力はまったく眼中にないのか?
 しかしまあ、日本というのは、ほんとうにこうした文化の保全という問題についても、貧弱なのか。社会全体を豊かにしていくビジョンがないというか、思想がないというか。そういうことをつきつけられると悲しくなるなあ。
 その模索と葛藤は、いろいろな立場の人の意見もていねいに聞いてみたいものだなあ。


2017/03/21

強制収容所のバイオリニスト―ビルケナウ女性音楽隊員の回想

5169s7ykml_sx341_bo1204203200_ 著者のヘレナ・ドゥニチ‐ニヴィンスカさんは、1915年生まれのポーランド人。アウシュヴィッツ=ビルケナウに収容されたのはユダヤ人だけではなく、非ユダヤ系の人たちも、政治犯などが収容されていた。彼女は、自宅に反ナチス活動家を下宿させたことで、母親とともに逮捕された。アウシュヴィッツに移送された。ここが注目の1点目。
 アウシュヴィッツまでの彼女たちの道のりをみると、独ソの密約による支配がもたらしたものを痛感させられる。覇権主義的な国家がもたらしたものが何であったのかの歴史の証言者でもある。これが2点目。
 そして、アウシュヴィッツ=ビルケナウの女性音楽隊のこと。ナチスの収容所での音楽の役割などは、「収容所のマエストロ」のようなすぐれたドキュメンタリーもある。生きるための音楽ということはそうだけど、ここでは、囚人を送りだしたり、迎えたりするそういう音楽隊だ。もちろん、休日の音楽会、ときとして秘密の音楽会もあったわけだけど。だけど、音楽隊の人たちは、生きるには、良心の呵責に耐えて弾くほかなかったという体験だ。そして、そのため、戦後、多くの人はそのことを誰にも明かさなかった。そうした収容所での非人間的な体験や音楽隊の実態を、克明に記した回想録になっている。
 重い内容を問いかける。人間とは、人間にとって自由とは、人間の尊厳とは。その問いを忘れてはいけないなあ。


2017/03/16

特集ワイド 「ウルトラセブン」放映開始50年 脚本に沖縄の現実投影

特集ワイド 「ウルトラセブン」放映開始50年 脚本に沖縄の現実投影(毎日新聞)

 主題歌冒頭の和音を聞くと、思わず「セブン、セブン、セブン!」と連呼したくなる中高年も多いだろう。「ウルトラセブン」の放映開始から今年で半世紀。日本特撮史に残るこのテレビ番組には、当時まだ米軍統治下にあった沖縄の複雑な状況がにじんでいたことをご存じだろうか。沖縄出身で、「セブン」のメイン脚本家の一人だった上原正三さん(80)に、当時と今の沖縄を語ってもらった。

織り込んだ「戦争」や「差別」/新たな「非武のヒーロー」作りたい

 砂ぼこりをまき散らして疾走するラリーカー。トランクの中には超高性能火薬「スパイナー」が積まれ、ウルトラ警備隊のダン隊員、アマギ隊員が地球防衛軍の実験場まで運ぶ任にあたる。コース上では地雷が爆発、オートバイに乗った人間爆弾が襲撃してくる--。
 上原さんが脚本を書いた「700キロを突っ走れ!」(1968年)は、72年の沖縄本土復帰前、統治機構として住民の生活を覆う米軍の存在がヒントになった。「さまざまな武器や爆発物を積んだ米軍車両が市街地を行き交うのは、沖縄ではごく当たり前の光景だった。いつどこに何が運び込まれるのか、われわれ住民には一切知らされない中で、日常がひっくり返りかねない怖さを常に感じていた」
 神奈川県内の行きつけの喫茶店でインタビューに応じてくれた上原さんは、最も印象に残る「セブン」の脚本を尋ねると、真っ先にこの回を挙げた。当時のTBSプロデューサーから「沖縄の人でなければ書けない」と評価されたという。
 ブラウン管の向こうでウルトラ警備隊が守っていた危うい日常は、放送の翌69年7月、沖縄の現実とつながる。米軍の知花弾薬庫(現沖縄市)で毒ガスが漏れ出し、米軍兵士ら20人以上が治療を受ける事故が発生。ひそかに貯蔵されていた物質にはサリンやVXガスも含まれていた。「沖縄では今も、米軍が生活の場からフェンスひとつ隔てた場所で存在する。その存在が、日常の平和を壊す危険をはらんでいる現実は、復帰前も今も変わらない」と静かに語った。…

 ウルトラマン、ウルトラセブンと沖縄の金城哲夫や上原正三のことを知ったのは、前にも書いたけど、NHKのドラマ、「私が愛したウルトラセブン」が最初だよなあ。世代的には、2回りもちがうもの。復帰前の、沖縄戦と地続きの米軍施政下の苦難を正面から背負っていた世代なんだろうあ。とくに金城は、そこからの脱出すべをみつけられうに、自己破壊的になってしまった感もあるのだけど。でも、ボクガなぜ、ウルトラセブンなどが大好きで、そこから何を吸収していたのかも、いろいろよくわかるというか、考えさせられるのではあるのだ。

2016/09/15

昭和偉人伝 山崎豊子

 昨日の、BSの番組。賞味期限切れのプロ野球のタイガース戦が長引いたのはちょっと閉口……。

Prg66_01 医学界の腐敗を鋭く追求した「白い巨塔」。金融界の闇の部分を暴いた「華麗なる一族」。商社マンの熾烈(しれつ)な闘いを描いた「不毛地帯」など、当時、聖域とされた分野に果敢に挑み、戦後の日本の光と影を描ききった作家・山崎豊子。国民的作家として知られる山崎だが、世に送り出した小説は、実は長編が15作、中編・短編が9作にすぎない。半世紀を超える作家生活の結晶としては少ないが、その一つ一つが長い年月をかけ、徹底した取材と緻密な構成のもとに生み出されたものだ。そして、そのほとんどが映画やテレビドラマとして映像化され、時代を超えて多くの人々の心をとらえ続けている。
 生まれ育った大阪・船場を舞台に描いたデビュー作「暖簾(のれん)」はすぐに映画、舞台化され好評を博し、二作目の「花のれん」が直木賞受賞という華々しい文壇デビュー。「白い巨塔」「華麗なる一族」で作家としての地位を固めた山崎は、小説の舞台を大阪から離れ、作家生命を懸け戦争の不条理を鋭く描き続けることになる。戦争三部作と呼ばれる「不毛地帯」「二つの祖国」、そして「大地の子」である。
 「原稿用紙と万年筆を持ったままひつぎに入る」との強い覚悟を抱いていた山崎の作家生命は、遺作「約束の海」まで続いた。国内はもとよりアフリカ、シベリア、アメリカなど世界中を駆け巡って取材した山崎豊子。その不屈の作家精神はいかにして生まれ、育まれたのか? 関係者のインタビューや、死後発見された日記、膨大な創作ノートなどをもとに、日本人の魂を描き続けた作家・山崎豊子の足跡と、情熱の根源を探る。

 やっぱ、すごいはこの人。血を流しながら、書くというのは、この人のようなことだな。小説として、断端な設定。さらに、現実のテーマをフィクションで描くとき、誤解も、混乱も恐れずすすむ。つまり、読者(国民)を信じているんだな。最終的には、正しい認識をしてくれるって。そういう信念、使命感を支えたのが、ものすごい量の取材ということか。膨大な創作ノートや、インタビューテープ。一度、見てみたいなあ(聞いてみたいなあ)。時間ができたら、読んでいない作品も含め、挑戦したいなあ。

2016/09/11

燃える東京・多摩 画家・新海覚雄の軌跡」

14330109_1167190610008349_549527746 やっと最終日に見に行くことができました。ボクが新海について詳しくしったのは、この仕事をしたから。
よみがえる1950年代の前衛芸術と社会運動
●砂川闘争から60年安保闘争へ
 武居利史

 3年半ほど前になるのかな。50年代の美術の再評価のながれのなかで、この時代のリアリズム運動と社会運動が注目された。たしかに、戦後の文化を見ていくとき、これまで政治的にそぎ落とされた形になっているものが少なくない。
 今回、実物を直接みたわけだけど、やはり迫力をもって、迫ってくるものはある。いまの政治が政治だし、いろいろな困難のなかでの開催だったのだと思うけど、1万人が来場したそうだ。すごいね。テーマそのものが難しいいろいろな問題もあるのだろうけど。
 歴史としても、作品としても、とても興味をそそられた。あらためて。

2016/09/02

健康で文化的な最低限度の生活(4)

09187810 頭を殴られた思いで読んだ漫画はもちろんこの本。4巻は、引き続き扶養照会なわえだけど、その中身が厳しく、つらく…。そうしたなかで、迷い、葛藤する主人公が初々しい。おりしも、高校生バッシングがあったばかり。いろいろ考えないとなあ。


2016/09/01

非戦を選ぶ演劇人の会 ピースリーディング vol.19 すべての国が戦争を放棄する日

14068141_1157234327670644_658489789 昨日は、非戦を選ぶ演劇人の会 ピースリーディング に行ってきた。友人から誘われたのをきっかけに、ここ何年か、毎年来ているが、演劇人たちが、今どんな主張を選び、どんな言葉を発するのかが関心。今年は原点のような言葉だったなあ。高江で始まり、高江で終わったから、ぐいぐい引き込まれる。沖縄ですすむ、米軍新基地建設や、自衛隊の新たな配置からいまの政治をといかける。北朝鮮、中国脅威論はほんとうか。
 ふと、この言葉は、いまの社会全体のなかで、どこまで説得力をもつのかということが頭をよぎる。うん。だけど、いま平和のために何かをしたいと考えている人の心を動かさない言葉ではダメなのだ。いま、被害に直面している人の視点で言葉は繰り出されなければならない。そのうえで、それをどう普遍化し、説得力をもつ言葉に昇華していくのか。そんなことも考えた。そのためには、ぶれない原点が必要だと。
 たくさんの論点が、いつもつまっているピースリーディング。だめだなあ。勉強不足をこんなところで感じるようでは。と、いつも反省の日々である。


2016/07/22

バケモノの子

Main_large_2 はずれないかあ細田守! おおかみこどもの雨と雪、サマーウォーズ、時をかける少女。これもおもしろかった。バケモノとはだれか? 心の闇を抱えながら葛藤し、それでも生きていく。うん。そして、その生きる道をさししめすのが”バケモノ”だと。見ていて、こころがあったかくなる。アニメらしいアニメ!
 細田さんはジブリの影響を隠さないね。というか、ジブリにも重ねながらね。うん。よかった。ボク的には。


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