辺野古の抗告訴訟、住民の原告適格認める 福岡高裁 と 「奇妙な果実 怒りと悲しみのバトン」
今日は、まだまだ体調のこともあるので、通勤時間の負担を省くために自宅で仕事。インタビュー③の起こし作業から原稿づくりを猛スピードですすめる。明日には原稿の形をつくりきって、明後日には仕上げをして、何とか日程どおりという感じが。ほんとうに、猛スピードで進行させている。ほかには、今月追加の原稿をどう着地できるのかの相談、それから来月以降の企画の相談も……。いろいろな困難も多い。しかし、とにかく、編集が安定するまでは、下から支えないと。
さて、ビッグニュースが入ってくる。
辺野古の抗告訴訟、住民の原告適格認める 福岡高裁 住民訴訟で初めて 那覇地裁に差し戻し 沖縄(琉球新報)
沖縄県名護市辺野古の新基地建設工事で、県による埋め立て承認の撤回を取り消した国土交通相の裁決が違法だとして、辺野古周辺に住む市民4人が国に裁決の取り消しを求めた抗告訴訟の控訴審判決で、福岡高裁那覇支部(三浦隆志裁判長)は15日、原告の訴えを認め、「原告適格がない」などとして原告の訴えを却下した那覇地裁の判決を破棄した。住民4人の原告適格を認めた上で、審理を一審那覇地裁に差し戻した。辺野古新基地建設工事を巡る一連の住民訴訟の判決で原告適格を認めるのは初めて。三浦裁判長は判決理由で、原告側が訴えていた新基地建設に伴う騒音などの被害について「著しい被害を受けるおそれがある」と判示した。……
ようやくこじ開けたね! 住民訴訟で意見書を書いた方に、インタビューをしたこともあるので、とてもうれしい。これまで、とにかく原告適格を認めず、門前払い。辺野古の裁判は多くは門前払いだから、新基地建設に伴う騒音などの被害について「著しい被害を受けるおそれがある」と踏み込んだ意味は大きいし、これぞ住民訴訟だね。公害関連の裁判も、これまでは住民訴訟が中心だったのだもの!!!今後も注目していきたい。
あと、おくればせながら「映像の世紀バタフライエフェクト 奇妙な果実 怒りと悲しみのバトン」を見た。
20世紀最高の歌と評される名曲「奇妙な果実」。木につるされた黒人の遺体を果実に見立てたこの歌は、1939年、伝説の黒人ジャズシンガー、ビリー・ホリデイによって発表された。差別が根強いこの時代に、黒人自らが人種差別を告発するなど前代未聞だった。破滅と引き換えに歌い続けたビリーの怒りと悲しみは、時空を越え人々に受け継がれていく。公民権運動、ブラックライブズマター。「奇妙な果実」は世界をどう変えたのか。
こちらもブラックライブズマターのときに企画化したし、若いころ『奇妙な果実』とビリー・ホリデーについての本は読んだことがあったので、知っている話も多かったけれども、ぐっときた。ビリーの破滅は苦しかった。しかし、ボブ・ディランにつながり、クック・サムからバラク・オバマ、そして、ジョージ・フロイド事件へのつながりは、ぞくぞくさせられた。差別や不条理は今なお続く。いま、世界でも、日本でもおこっていることと決して無関係ではない。だから、ビリーの最後の言葉が胸につきささる。怒りと悲しみが前面に出ていて、それはそれでそうだろうけれども、思想的な歩みみたいなものも知っていきたい感じはする。それが、いまのアメリカのZ世代の動きにどうかかわるとか。アメリカのことも、もっと知りたいよなあ。
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