映画・テレビ

2025/05/05

『自由光州 —1980年 5月—』『はじけ鳳仙花 —わが筑豊 わが朝鮮—』と「太陽の運命」

 朝は少し早く起きて、シンポジウム①の原稿整理。だけど、午前中から中野へ。

 画家富山妙子と2本のドキュメンタリー映画『自由光州 —1980年 5月—』『はじけ鳳仙花 —わが筑豊 わが朝鮮—』を見る。

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 富山妙子さんを意識するようになったのは、やっぱりFB友だちの真鍋さんの影響だろうなあ。前者は、光州抗争そのもので、昨日の映画がそのままニュース映像と、富山さんの作品で削減される。後者は富山さんが、朝鮮時強制動員、徴用工などの問題にどう向き合ってきたのかをつづる。鳳仙花は文字通り、独立への民族の思いを表現したもの。富山さんの生々しい表現は、ものすごい迫力での問いかけになっている。原点というか、根源から原則的に問いかけることの大事さ……。

 すぐに、渋谷の移動。渋谷は、ほんとに大きく変貌し、しかも、すごい人。

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 「太陽の運命」を見る。

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 沖縄本土復帰後の第4代知事・大田昌秀(任期1990~98年)と第7代知事・翁長雄志(任期2014~18年)は、政治的立場は正反対でありながらも、ともに県民から幅広い支持を集め、保革にとらわれず県政を運営した。大田は1995年に軍用地強制使用の代理署名拒否、翁長は2015年に辺野古埋め立て承認の取り消しを巡って国と法廷で争い、民主主義や地方自治のあり方、そして国の矛盾を浮き彫りにした。
 彼らの人生に関わった多くの人々の証言を交えながら、その人間的な魅力にも光を当て、それぞれの信念に生きた2人の不屈の闘いを描きだす。タイトルの「ティダ」は沖縄の方言で太陽の意味で、古くは首長=リーダーを表した言葉。

 最初に不満を言っておけば、太田さんと翁長さんとの違いにある、日米同盟の変貌は、さらっとしかふえられていないこと。太田のモヤモヤと、翁長のきっぱりした姿勢との差の大きな背景は明らかにそこになるのだけど。あと、佐古さん、島田知事の映画は、ちょっとありえないけど、歴史系編集者としては。

 だけど、太田の葛藤から、翁長の変貌へ、彼らが何を考えてきたのかは痛いほどよくわかる。ボクも同時代的に、とりわけ翁長とは同時代的に、生き、沖縄の問題にかかわってきただけに、彼の強い思い、覚悟ともいえるものに至る経過はいたいほどわかる。それはいろいろいわれるが、デニーに受け継がれている。その思いについて、土着のわきがあるものという表現を、映画で琉球大学名誉教授は使っていたけれども、赤嶺政賢流に言えば、オール沖縄は地下水脈でつながっている。

 なんだかんだ言っても、ボクらの世代の仕事は、次の世代に何をつないでいくのかということ。そのときには覚悟をもって、やらなければいけないことがあるのだということも、確かなのだと思う。

 映画のあとは、ずっと耐えたかった、サムギョプサルとマッコリを堪能。

2025/05/04

WOWOWシネマのラインナップ。「国際市場であいましょう」からはじまって、「光州5・18」「1987 ある闘いの真実」「KCIA 南山の部長たち」そして「ソウルの春」

 今日は日曜日だけど、あまり大して掃除はせず。火曜日にとっておこう。とにかく、シンポジウム①の整理をすすめる。頭に、全体のページのことをこびりつかせながら。ちょっとずつ進めているが、予定通りとは言えないかなあ。

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 ほんとはね、ゆっくりボーっとした休日を過ごしたいんだけどなあ。
 外は、北の国と違って、色鮮やかだし。

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 それは、無理かなあ。でも、明日は2,3本映画見るぞって決意している(苦笑)。

 

 でも、途中で気がついたんだ。今日の、WOWOWシネマのラインナップ。「国際市場であいましょう」からはじまって、「光州5・18」「1987 ある闘いの真実」「KCIA 南山の部長たち」そして「ソウルの春」。いやあ、仕事に集中できないぞ。なかでも、久しぶりにみた「光州5・18」。
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 何度見ても、強烈。その切なさと悲しさ、迫ってくる思いの強さ。このブログに何度も書いたけど、華麗なる休暇が原題。作戦の名前だそうだけど、なんという皮肉なのか。あたくさんの映画があって、たくさん見たけれども、光州事件というものの重さはいつも考えさせられる。「1980 僕たちの光州」を見れてないのでよけいに。

 そして、今日の初見は、「南山の部長たち」。

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 イビョンホンもすごい。朴暗殺に向かう、大統領周辺の暗闘、心理劇にもなっている。一部に、政治的な事件を個人的な人間関係に矮小化しているという批判もあったようだけど、そんなことはお構いまし。というか、その政治的背景は、たぶんみんな気がついているのだろうし。そして、それが「ソウルの春」にそのまま続いていく。たぶん、それは意識してつくられたんだろうなあ。閣下(大統領)が参謀総長になど忙しかったけど。南山の部長たちのイアーゴは誰? 禿げ頭は、チョンドファン???

2025/05/01

玉木雄一郎氏 日本経済復活へ“働きがい改革”提唱 「残業減らそうみたいな話だけど、私はむしろ…」

 膝の調子がまだまだ悪いけど、痛み止めなどを常用してしまうと、胃や腎臓に悪そうで、とても悩ましい。炎症というような状態なのかなあ。今日はとりあえず薬をやめてみたけど、もちろん痛みは少し強い。

 こういう痛みを抱えることになると、ほんとに健康って大事なあと思う。何をやるにも不便なことが増える。しっかり、自覚して自己管理をしていかないといけない。

 今日は久しぶりにいい天気。だた、やはり寒い日だけど。

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 とにかくインタビュー①の原稿づくり。だいぶ形にはなってきたけど、やったことのない角度の議論なので、まったくこれでいいのか。語り手に満足してもらえるのか。とにかく明日もがんばる。

 途中で、シンポジウム①の作業を少し始めたり、依頼文をつくったり、メールをしたり。それはそれでいろいろあって、余裕のない日。

 

 夕食の買い物に出たときに、こんなものが…。

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 一瞬、禁じられた遊びかとおもったけど…。資源ごみ出しのネットをつける棒。これが、x3ならんでいた。

 

玉木雄一郎氏 日本経済復活へ“働きがい改革”提唱 「残業減らそうみたいな話だけど、私はむしろ…」(スポニチ)
 国民民主党の玉木雄一郎代表(55)が29日、YouTube生配信の「朝方まで生テレビ」に出演し、日本経済の復活へ打つべき手について私見を語った。

 実業家の西村博之(ひろゆき)氏をMCに、大阪府の吉村洋文知事、元「雨上がり決死隊」宮迫博之らが入れ替わりで参加した討論企画。この30年は他国と比較し、経済成長は停滞し、「失われた30年」と呼ばれる低迷期が続いており、こうした事態を打開するための策を話し合った。

 玉木氏が挙げたのが、「働き“がい”改革」と「人と技術への投資」の2点だった。同氏は「働き方改革というのをやっていて、残業時間を減らしましょうみたいな話ばっかりなんだけど、私はむしろ、満足感を持って働く人を増やした方がいいと思うんですよ。もっと働きたいという人もいるし」と述べ、政府が声高に訴える働き方改革のピンボケぶりを指摘した。

 残業規制にも疑問を呈した。「自分自身もそうだったけど、20代のころって、徹夜しろとは言わないけど、徹夜してもいいと思っているんです」。その上で「20代の人の残業規制と、50代の人の残業規制って、健康度合も違うから、違ってもいいかなと思っていて」と提案した。…

 うーん。ものすごく露骨な新自由主義。世界的に見ても、こうした政党が伸びているのは少し珍しいと思う。そこには、たぶん、いまの日本社会を覆う政治的空気というか、かなりの影響をそうした考え方がもっているということなのだと思う。それだけに、たんにわかりやすさだとか、ネットといっても、それはそれで大事にしても、それだけでは変わらないこともあきらかで、そういうことは、もっと、よく考えたほうがいいのだとは思う。なかなか、難しい時代だなあ、やっぱり。

2025/04/28

「“権力”と性暴力」

 一昨日は、再婚をめざす夢、昨日は、2時間ドラマの殺人のシーンがそのままスライドしたような夢を見た。犯人はボク! 何なんだろうなあ? 気持ちが重くなる。

 天気も寒い。朝から膝が痛いのに、三階から古新聞だし。仕事は、とにかく来月インタビュー①の原稿づくり。資料を読んで、実際にとっかかる。全然、やったことのないテーマだから勉強しながら手探りですすめる。いろいろ深めながら進めないといけないので、かなり試行錯誤しながら時間がかかりそうだなあ。

 机に向かって、試行錯誤の原稿づくりは、それだけで精神的につらい仕事。充実感や達成感は、その過程ではあまりなく、どちらかというと、集中しない悶々とした時間のほうが多い。だからモヤモヤもするけれども、それをふまえてコントロールしないといけない。まだまだ、そういうモヤモヤ、悶々は続きそうだし。そうこういっているうちに次の、来月シンポジウム①の作業も迫られるなあ。(-_-;)(;^_^A

 夕方には買い物。

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 まだまだ寒いです。

 

 さて、今日のハートネットTVは、「“権力”と性暴力」。

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「恐怖で抵抗できなかった」「訴えたら、仕事を失うかもしれない」- 職場の上司と部下、親と子ども、教師と生徒、業界の有力者…。社会のあらゆる場所に存在する“権力関係”と、その中で起きる性暴力。被害者たちの多くが、長い間声をあげられず沈黙を強いられたり、周囲や組織から被害を黙殺されたりしてきた。大切な仕事や居場所を失う人もいる。被害者の尊厳を奪う、“権力”のもとでの性暴力。その実態と苦しみを見つめる。

 権力をかざし、その人の人生を買うような形でおこなわれる暴力。しかも性暴力は、たんに体を傷つけるだけではなく、人間の尊厳、いわば人間存在そのものを傷つける。その苦しみの大きさに、さまざまな人の発言に考えさせられる。と同時に、声を上げる勇気や思い。あえて、それでも、本名で告発した、安田さんの思いの強さに頭が下がる。あえて矢面に立つ。さまざまな、苦しみに直面してもだ。だからこそ、きちんと向き合ったり、しなくてはいけないと、痛感させられる。

2025/04/26

戦犯死刑囚 スガモプリズンの日々

 昨日は、朝からビラ配布、配達など、職場に行って、どさっとたまった実務を処理して、来月に向かう準備。会議もあったし、いろいろ来月準備もする。少しだけ、来月インタビュー①の起こし・整理作業を続ける。いろいろ雑事があって、帰りは遅くなるなあ。

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 それから、今日のための荷物準備。

 今日は、早朝仕事スタート。もう、結構、明るいなあ。あわただしく北に向かうが、電車も空港も混んでいるなあ。

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 移動中は、来月インタビュー②のための資料読みをひたすら。

 北の国についたら、youtubeで「大学人と日本共産党のつどい」を聞く。

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 大学はいまどういう事態にあるのか? 統制の強まり、私学の淘汰、そうしたもとで学生は。熱のこもった議論を聞き入る。

 

 報道特集の後半の特集を見る。

 

後半の特集は…
【戦犯死刑囚 スガモプリズンの日々】

戦犯に問われ、死を覚悟した父の苦しみ。

死刑囚だった父は、
スガモプリズンで何を思ったのか。

 スガモプリズンの平和運動については、内海愛子さんの著作もある。共産党の組織もあったというほどだ。今日の番組でも、かつて捕虜虐待で死刑囚になった人のその後の強い平和への思いが伝わってきた。

 戦後、戦犯として捕まり、スガモプリズンなどで、刑死した戦犯が残した遺書がまとめられ、「世紀の遺書」が出版された。その収益金の一部で「愛の像(アガペの像)」が東京駅丸の内の駅前広場に設置されたという話は、不覚ながらボクは知らなかった。今度見に行かないといけない。

 

2025/04/19

NHK 「ETV特集」再放送延期&配信停止は「取材を深めた上で、改めてお伝えしたい」

 疲れが出てか、朝の寝起きがしんどい。よく覚えていないが、なんか変な夢をみたし、朝から夢と現実がいろいろ交差している変な感覚。

 少し、掃除をして、それから、来週の来月インタビュー①の準備をして、ゲラのやりとりメールをして、あとはゲラ読み。工場はほかの用事でバタバタするので、土日で、そこそこゲラを読んでおかないといけない。というわけで、余裕のない週末。だけど、疲れが出て、なかなかすすまない。

 今月号も最後の局面。うーん、うまく着地してくれるのかなあ。心配も多いし、気を引き締めないといけない。

 しかし、今日は、気温もぐっと上がって、それがまた体にこたえるなあ。

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 ちゃんと全部見ていなかった「覚えのない殺人」を見る。大森美香さんの脚本。大森さんの作品って、イメージとしては、前に進む人という感じ? でも竹内結子ものもあるしなあ。これは、テーマは「老い」。小林薫も、尾野真千子もいい。

 年をとると、頑固になる。それは自分も含め、まわりもそうだ。なかなか調整は難しい。一方で、できないことが増える。いろいろな世代の人が補い合っていけばいいのだけど、現実はなかなか難しいの常だなあ。

 

 ここのところ気になっているニュースがこれ。

NHK 「ETV特集」再放送延期&配信停止は「取材を深めた上で、改めてお伝えしたい」(スポニチ)
 NHKが16日、東京・渋谷の同局で定例会長会見を行い、NHK・Eテレのドキュメンタリー番組「ETV特集」で「フェイクとリアル~川口 クルド人 真相~」の再放送が延期された件について言及した。

 同番組は今月5日に放送された番組で、9日に再放送予定だったが、急きょ延期を発表。見逃し配信も停止されている。

 この理由について、担当者は「編成上の都合で再放送を延期し、それに合わせて、NHKプラスの配信も停止をしました」と改めて説明。今後については「より取材を深めた上で、改めてお伝えしたいと考えております」と説明した。……

 NHKは当然、放映前に、局内の審査というか、チェックをへているわけだから、その後の外からの声(ヘイト)に屈したとしか思えない。そのぐらい、異様な事件。

 異様と言えば、今日の報道特集は、前半の特集は…【さらに広がるネット中傷の実態】。誹謗中傷を受け、ある男性が命を断った、遺書で名指しされた人物は・・・「後悔ですね、それは」さらされた住所

 立花孝志と、その周辺の人々による動き。ほんとうに恐ろしい。いったいどういう時代になったのか。

 後半の特集は、JR宝塚線の事故20年に涙。あのとき、いろいろつきあたったJRの利益のための構造的問題。それはいまどうなっているのか? 

2025/04/02

「しあわせは食べて寝て待て」

 まだまだ、寒いですね。いろいろ町を歩いていると、風が強いせいもありますが、それだけではなく、少し寂しい風景がいっそう寒さをつのらせます。

 JRの一両編成も、寒さをいっそうかりたてますね。

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 今日は、午前中から原稿づくり。午後は、場所を変えて、荷物のうけとりのお留守番を頼まれ、その場所で、引き続き原稿づくり。事実関係の打ち込みの大半はやったって感じで、ここから文章としての構成や、自分の言葉にしていきます。まだまだです。明日には北の地を離れますが。座談会が決まったので、座談会仕事と、あとはページ調整とかややこしい仕事も中心になっていきます。いろいろ神経を使い,胃への負担が大きくなるように思います。

 夜は、昨日、見逃した「しあわせは食べて寝て待て」。

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麦巻さとこ。週4日のパートで質素に暮らす38歳、独身。
「一生つきあわなくてはならない」病気にかかったことから生活が一変。
会社を辞め、新しい住まい探しを余儀なくされる。見つけたのは築45年、
家賃5万円の団地。隣に住む大家さんと、訳あり料理番を通じて、旬の食材
を取り入れた食事で体調を整える【薬膳】と出会う。
地味だけど身体においしそうな薬膳ご飯とたおやかな団地の人間関係を通して、
心身を取り戻していくさとこは、身近にあった自分次第のしあわせに気づいていく。
お粥(かゆ)のように、おなかの底からじんわりと温かくなる物語が始まります。

 主演は、なんと涼子お嬢様! 原作は同名のまんが。これほしいなあ。読みたいなあ。

考えたことのない、生活や世界だから、よけいに、気になるし、考えたいことだしねえ。よねさんも出てくるし、絶対見なきゃ!

 「日本共産党の吉田紋華(あやか)三重県議が生理の貧困についてSNSで投稿したところ、殺害予告のメールが届いていることが3月31日、わかりました」。もちろんSNSではすでに大きな話題になっていることだし、生理というのものへの無理解はいうまでもないけど、政治的な抑圧ということと同時に、女性蔑視、ミソジニーにみちあふれたこうした事態に、ほんとに、つねに自分も、自己点検というか、自分のなんでもない意識にも自覚的にならないといけないなあとも思ったりする。絶対に、許してはいけないこと。吉田さんを応援しないと。

2025/04/01

「国家が破産する日」

 今日も、日程の決定はできなかったなあ。焦るなあ。早く決まらないかなあ。

 今日は4月1日で、年度の初めの日。ボクのような仕事をしている人間にはまったく関係のない日だけど、学校関係者だと、行政の関係者は大きな節目。相方はいまの職場の最後の1年のはじまり。ここからカウントダウン。一方で、今日から、北の国に赴任してきたボクより若い友人(というか執筆者)のお引越しと手伝いを午前中。ほかにも、今日から新しい職場の報告などもSNSであり、大きな節目なんだなあと。いいね、そういう節目。ボクのこれからの節目は、まず退職だな(苦笑)。

 

 午後からは、アパートで、原稿づくり。日程はもうとにかく待つだけだし。でも、午前中の作業が気分転換になったのか、結構集中して、すすんだ感じ。あと、北の国にいるのは、2日をきったので、もう少し、本読みとか、いろいろ企画を考える作業もすすめたいところ。

 

 夜は、6年ほど前の映画「国家が破産する日」をやっと見た。これも、おもしろかった。

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1997年に韓国で実際におこった通貨危機の裏側を描いた社会派ドラマ。1997年、韓国経済は急成長を遂げ、いつまでも好景気が続くと多くの国民が信じて疑わなかった。そんな中、韓国銀行の通貨政策チーム長ハン・シヒョンは通貨危機を予測していた。政府は非公開の対策チームを招集するが、国家破産まで残された時間はわずか7日間しか残されていなかった。独自に危機の兆候をキャッチし、これを好機と見た金融コンサルタントのユン・ジョンハクがある大勝負に出る。その一方で、経済情勢に明るくない町工場の経営者ガプスは、大手百貨店からの大量発注を手形決済という条件で受けてしまう。シヒョン役をキム・ヘス、ジョンハク役をユ・アイン、ガプス役をホ・ジュノ、IMF専務理事役を韓国映画初出演となるバンサン・カッセルがそれぞれ演じる。

 危機が起こった時、つねに大企業は生き残ろうと権力をふるい、大国はその国への支配を強める。金融危機を背景とした映画だけど、その危機のあるようはちがっていても、起こることは同じだなあ、たぶん日本でも。そして、そこでの政治はどこまでも国民の顔をみない無責任なもの。チーム長のキム・ヘスはかっこいい。だけどね、支配層には、こんな人はいないんだよなあ。自分たちで、この支配から脱する方法を考えるしかない。力をつくるしかない。支配層には矛盾はあっても、やっぱり権力は強いものということも自覚させられる。それに対してたたかうのだ。いまの日本も、ほんとうに危機の時代で、国民は切り捨てられ続けている。自分の頭で考えたことを多くの人と共有するしかないのだろうなあ。

2025/03/29

教科研3月集会、82年生まれ、キム・ジヨン

 北の国も寒いけど、今日は関東はもっと寒かったみたい。この天候はなんなんだろうねえ。体調を維持するのがとても難しい。

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 天気はよかったので、とりあえず、買い物にはでる。少し離れたドラッグストアに、整腸剤を買いに。

 朝から、企画の手打ちをやる。その渦中に、先月号のミスが発覚。いろいろ落ち込むなあ。うまくいくはずがない。ストック用の原稿を書き始めたりしている。一から書き始めると、時間がかなりそうだなあ。数カ月で、3本つくるのが目標。ちょっと、久しぶり。

 

 午後には、教科研の三月集会。

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 少しお疲れモードなので、zoomでの参加はきびしい。3人の報告を聞きながら、あらためて、いま教育や学校は、どの位置にあるのかを考える。子どもたちの安心ということが大きなテーマになるということはどういうことか。仕事をしながらだったので、飛ばし飛ばしに聞いていたが、ふと、最近考えている、学校や学力の道徳化ということが頭がよぎる。『世界の教育はどこに向かうか』などを読んでいると、文部官僚はたぶんそれが必要だと信じている。そのことと、安心が奪われているということを、どう考えるのか。少し、しっかり考えたいところではあるのだけど。バクっとした話だけど、ほんとうはいまはそういう議論が必要なのかもしれないと思ったり。

 

 夜、ここ数年忙しかったので、映画もほとんど見れていないので、見ていない映画をしっかり見ようと思い立った。まず最初に何を見ようかと考えたけど、やっぱりここからはじめないとと思った。「82年生まれ、キム・ジヨン」。小説からもうすぐ10年がたつ、映画からも6年かあ。

 

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結婚を機に仕事を辞め、育児と家事に追われるジヨンは、時に閉じ込められているような感覚に陥ることがあった。「疲れているだけ、大丈夫」と夫のデヒョンにも自分にも言い聞かせる彼女だったが、ある日から、まるで他人が乗り移ったような言動をするようになる。その時の記憶はすっぽりと抜け落ちている妻に、デヒョンは傷つけるのが怖くて真実を告げられず…少女時代から社会人になり現在に至るまでの彼女の人生を通して、見えてくるものとは-

 議論になった、ラストシーンや、コンユ演じるデヒョンの造形など、これはないなあとは思うけど、そこは本筋ではなく、やっぱり全編、見ていてつらく苦しい。そのぐらい迫ってくる。小説も映画も、ものすごい力をもったものだと改めて思う。その力はそうだけど、同時に、いまだ根深い、家父長制なるもの。この苦しさをどう受け止めるのか。比較はできないけど、自分の苦しかったことなども、いろいろ考えたりはするのだけれども(男性の場合はなかなか共感してくれる人がいないけどね)。

2025/03/18

「続 薬禍の歳月 薬害サリドマイド事件60年」

 これまで、自分の仕事は、インタビュー原稿を書くことに重点を置かしてもらってきた。いろいろな事情があって、いろいろ実務的なことに久しぶりに時間をさく必要が生じている。またいろいろな違う頭の使い方をしなくてはいけないので、結構、つかれる。今日も言う。高齢者にはつらい(苦笑)。もちろん、提稿作業もあれば、原稿のやりとりもある。ゲラのやりとりも。そして会議もある。一日、一体何をしていたのか、あまり記憶がない(苦笑)。そんな一日。

 天気もよかったが、予想通り、午後には一雨。明日は雨の予報。寒そうだし、一気に春とはいかないなあ。

 生活保護裁判で、北海道の高裁での勝利。「国の判断の過程には、受給者の生活への影響などの観点からみて、憲法や生活保護法の趣旨や目的に反する誤りや欠落があり違法だ」と、かなり踏み込んだ判決。法とは何か、司法は誰のためにあるのかを考えさせられる。これで、引き下げ違法、取り消しが高裁でも上回る。最高裁に向け、どのように企画化するか。本格的に取材を始めないといけないなあ。

 

 先日のETV特集。「続 薬禍の歳月 薬害サリドマイド事件60年」。

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安全とされる薬を飲んだ母親から手足に重い障害のある子どもが生まれた「薬害サリドマイド事件」。被害者約300人の平均年齢は60歳を超えた。幼年期より足や口など体を酷使した結果、多くが深刻な痛みや機能低下など二次障害に苦しむ。増山ゆかりさんは絶望する仲間を支えようと、国から新たな補償を勝ち取った先進地ドイツを訪ね、当事者たちと語り合った。10年前の「薬禍の歳月」(芸術祭大賞)の続編となる長期取材番組。

 10年前の作品。きっと見ているのだろうなあ。さらに、10年取材を続けるのがNHKのすごいところだなあ。薬害の二次障害、年を重ねることによっておこる障害など、なかなか向き合うことがなかったと自覚させられる。それに対してのドイツのとりくみ。親がたたかったサリドマイド。いま、当事者が立ち上がる。いろいろ考えさせられる。ディレクターの石原さんは、3・11のころは、福島原発の番組などにもかかわっていたと記憶しているので、どうしているのだろうと思っていたが、まだまだ現場で番組をつくっておられるようだなあ。

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