埋葬を許さず―八〇年過ぎても宙を漂い続ける女たち
早朝仕事スタート。でも二度寝はできず、結局、しばらくしてからソファーでウトウト……。
朝顔はくそがんばり。さすすべりがきれいだ!
なかなか仕事がすすみません。くそ。最悪事態用の対策は形が見えてくるまではもう少し。
昼間に、息子の世代ぐらいの人としゃべる機会があり、しっかりしたまっすぐな正義感に感心。学ぶことも多かった。ボクらのような高齢者がはたすべき役割を、しみじみふり返る。
ほんとに、学ばなければならないことが多すぎる。だのに……。
先月の『思想』の言葉にはっとさせられる。書いたのは平井和子さん。大好きな歴史研究者の一人。
埋葬を許さず―八〇年過ぎても宙を漂い続ける女たち(『思想』)
平井和子崖 石垣りん
戦争の終り、/サイパン島の崖の上から/次々に身を投げた女たち。
美徳やら義理やら体裁やら何やら。/火だの男だのに追いつめられて。
とばなければならないからとびこんだ。/ゆき場のないゆき場所。/(崖はいつも女をまっさかさまにする)
それがねえ/まだ一人も海に届かないのだ。/十五年もたつというのに
どうしたんだろう。/あの、/女。
(『表札など』一九六八年)
女性を「集団自決」に追い込むもの
サイパンに限らず、女性の「集団自決」や自死は、戦場となった沖縄や、敗戦後の「満洲」をはじめ旧「日本帝国」の各地で数多く起こった。軍人や集団の男性リーダーたちに強いられた「集団自決」であろうと、自分たちで選んだ自死であろうと、その背後には、純潔=女の価値とする家父長的イデオロギーが存在する。この貞操観念はナショナリズムと強固に結びつき、この教えに殉じた女性たちは「日本女性の誇り」として顕彰される。……
全文が公開されているのでぜひ。
戦時下の「自発性神話」の向こう側にあるものを問いつつ、戦後の性暴力のもとにあった女性の問題をうきぼりにする。
9月号で平井和子インタビューをやった。昨日も、友人から、おもしろかったと興奮した電話をもらった。平井さんの仕事は続く。「現在、拙著『占領下の女性たち―日本と満洲の性暴力・性売買・「親密な交際」』(岩波書店、二〇二三年)に関する講演をしたことをご縁に、日本新聞労働組合連合の女性記者を中心とする有志が、学習会を重ねられ、それぞれ自社の新聞と地元の歴史資料から、占領軍「慰安所」の開設の有無や、場所、女性たちの置かれた状況などの悉皆調査を進行中だ。長年、一人でこつこつ調べてきたわたしの、全国占領軍「慰安所」マップの空白部分が、各紙の横断的連携によって埋められ、敗戦国政府がとった性暴力の全容が明らかにされようとしている。再び、何人も「火だの男だのに追いつめられて」、「美徳やら義理やら体裁やら」に縛られて、まっさかさまにされないために」と。
すごいなあ。また仕事をいっしょにしましょうねって言われている。ボクよりも年は上。まだまだ自分だからこそ、若い人のためにやれる仕事をやる気だ。こういう年の取り方はいいなあ。と、同時に、自分も、まだ、やるべきことは、ささやかでもあってもきっとあるんだろうなとも反省させられる。
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