「エイジアン・ブルー 浮島丸サコン」
湿度がものすごく高く、蒸し暑い。老体には結構打撃。通勤だけで、かなりのダメージということをもうちょっと理解してほしいなあ。
朝は、県立図書館へ。対談用の資料を確保。駅から遠いから、暑いなあ、しんどいなあ。
職場に行って、提出原稿2本。
必要があって「エイジアン・ブルー 浮島丸サコン」をやっと見た。ほぼ30年前の映画。
「浮島丸事件」を扱った優子のレポートに興味をそそられた京都の大学で歴史を教える林は、実際にそれを書いたのが彼女の姉・律子であることを知り、西原姉妹の家を訪ねた。彼の興味を引いたのは、その中に戦後2冊の詩集を出して姿を消した詩人・高沢伯雲の未発表の手記が引用されていたことであった。律子から伯雲が彼女たちの実父であることを知ると、林は行方知れずとなった伯雲の足跡を辿る旅へ彼女たちを誘う。父との確執もあって乗り気でなかった律子も、優子の強い希望もあって下北へと向かう。そこで伯雲に世話になったという安田らから、三人は戦争中の伯雲を巡る話を聞かされる。ひどい扱いをうけていた朝鮮人強制労働者たちとの生活、そしてその中で育まれていった伯雲と大林の友情。さらに、浮島丸事件との関わり。戦争が終わった4日後、大林一家が乗船した釜山へ引き上げる浮島丸が沈没。伯雲は命の恩人であった彼らの乗船を阻止しようとして失敗し、今でも後悔の念に苛なまれているという。父の放浪人生の真相を知った律子たちは、それから弘前、出雲崎へと旅するが、消息はつかめなかった。夏、舞鶴に父がいるとの情報を得た律子たちは、今は灯台守りとして働いている伯雲に再会。父娘の、そして過去に対するそれぞれの思いをぶつけあった。その後、律子は林と婚約。優子も安田の息子・信義らと平和への願いを込めた“白い大文字”などの活動に参加するようになっていた。
この時期の独立系のプロがつくる映画は、キャストもスタッフもものすごく分厚い。完成度も高い。堀川監督は、黒澤の直系の弟子であり、成瀬の下でも学んでいる。脚本の山内久はご存じ「若者たち」。予想に反して、朝鮮人強制労働を真正面から描いていて、驚いた。ヘイトも含め、まったく色あせないのは、すごいのか、悲しいのか。
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