「膨張と忘却 〜理の人が見た原子力政策〜」
うー。梅雨明けか! いよいよほんとの、暑い夏がやってくる。ここのところ、毎年、この暑さを乗り越えるのかと心配になるのだけど、いや無理だと思えてしかたがないのだけけれども、これまでの何とか乗り切ったわけで……。さて、今年は? うーん。
今日は、とにかくインタビュー①の起こし・整理から原稿づくりへ……。うーん、まだ、これでいいのかなあという感じにとどまっている。明日には、原稿の形にして、明後日は仕上げして発信しないと。
ETV特集の「膨張と忘却 〜理の人が見た原子力政策〜」を見る。
第50回放送文化基金賞ドキュメンタリー部門最優秀賞受賞作品。長年国の原子力政策に関わった研究者・吉岡斉氏が残した数万点の資料
「吉岡文書」が見つかった。科学技術史が専門の吉岡氏は90年代から国の審議会の委員などを務めた。「熟議」や「利害を超えて議論を尽くすこと」を求め続けた吉岡氏はそこで何を見たのか。「吉岡文書」に加えて独自に入手した内部文書や関係者の証言などをもとに国の政策決定の舞台裏に迫る。
政策の合理性というものを求めた吉岡さんの告発。もんじゅ・高速増殖炉計画の見直しの検討をすすめる審議会の内幕の告発を追っていく。1兆円以上の国費が投入されたという「もんじゅ」は、トラブルが相次いだことから、結局、その19年後の2016年に、廃炉が決まったわけだけれども。
内部告発は、強固な利権構造の前に……。そういうことが暴露される。合理的議論がすすむとみられた長期の計画決定は、おかしな「茶番劇」に飲み込まれていく。それを仕切った近藤駿介氏の言っていることはまったく理解不能だけど。その茶番で理由とされたものは、恣意的なものにすぎないのだけれど……。茶番のシナリオを見せつけられた近藤氏はまさにしどろもどろ。しかし、政治家のいう「君らが言ってることは全部正しいな。でもねえ、これは神話なんだ」「嘘は承知で "出来る出来る" って言ってればいいんだ」との姿勢が壁が阻む。内部告発者はいう「『金』と『嘘』と『おまんま』がグチャグチャになって固まっている」……。
吉岡氏が自身の著書『戦後日本の科学技術の社会史』で次のように書いている。
「日本の原子力政策において発足したプロジェクトは、条件がいかに変化しようと中止に追い込まれる事はなかった。所管省庁、電力業界、政治家、地方自治体の有力者、すべての構成員が何らかの利益配分を受けることが出来るかぎりにおいて、分裂は回避され、結果として原子力事業の自立的膨張がもたらされてきた。国民の痛みの上に政策は成り立っている」
2006年の柏崎刈羽、2011年福島と、大地震による原発の事故が続いていくことになる。しかし、指針がつくられることも、原発政策が検討されることもなかった。吉岡自身、思い悩みやつれていく……。大島さんが、3・11で吉岡さんは生き方を変えたというのは胸を打つ。
原子力ムラとはよくいったものだけど、いまなお、再処理も、原発政策も生き残っていく……。
日本の政治の絶望を見せつけられる。この絶望の乗り越える理性は……。強い気持ちで向き合わないといけない。
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