「いのち眠る海 〜最新調査で明かす太平洋戦争〜」「発見 昭和天皇御進講メモ〜戦時下 知られざる外交戦〜」
今日も暑いなあ。とにかく、とにかく、とにかく、いろいろ読む日。ふー。ここから、企画に着地していくにはまだまだ、何段階もの苦しみを経なければいけない。そんな日々。
いつまで、どのような仕事の仕方をするのか、先を考えずにやっていくのかどうなのか(苦笑)。難しいなあ。
いろいろ、夏のドキュメントを見る。土曜日のNスぺは「いのち眠る海 〜最新調査で明かす太平洋戦争〜」
太平洋戦争中、海で失われた35万の命。最新技術で「海の死」の実相に迫る調査が進んでいる。マリアナ沖海戦で沈んだ航空機。海底に眠る残骸を分析すると、過酷な作戦の末に海に沈んだパイロットの最期が浮かび上がった。一方「海の墓場」とも呼ばれる旧トラック島では国の遺骨調査が始まった。NHK独自の調査で、助けを求めながら船とともに沈んだ兵士たちの姿も見えてきた。戦後78年、海底調査で明かす「戦争の真実」。
実は事実上の片道切符だった出撃……。見捨てられる艦船……。海に沈んだ遺骨は聖なる場所で眠っている……。うーん、なんなんだろうか。そこにある、命や、人の尊厳の軽視ということもさることながら、そのことに、なぜ、向き合うような営みがおこなわれなかったのか。戦後社会が、封じ込めてきたものは、結局、あらゆる歪みをつくり出してきたように思えてならない。なぜなら、この、問題のさらに先、奥があるのだから、もっと、わすれたこと、なかったことにしていることがあるのだから。
今日は、「発見 昭和天皇御進講メモ〜戦時下 知られざる外交戦〜」。
昭和天皇と戦争との関わりを示す新 資料が発見された。昭和天皇に国際情勢を進講し続けた宮内省御用掛・松田道一の膨大なメモである。外務省に集まる国際情報を12年間509回も進講。太平洋戦争の開戦、終戦をめぐる天皇の決断に影響を与えた。中でも注目されるのが、バチカンなどの中立国を重視した和平工作である。番組では御進講メモをAIで分析、第一線の研究者が読み解き、世界戦争の中の知られざる外交戦を見つめていく。
拝謁記などとちがって、天皇の生々しい声が聞こえてくるわけではない。だけど、天皇が外交をめぐって、どのような情報に接していて、どのような関心をもっていたのか、そして、それがすべてではないにしても、支配層のなかの外交をになった人たち全体のなかでのある一定の主流の部分が、どのような世界情勢の認識をもっていたのかがよくわかる。ドイツに追随していた大島の影響をうけた情報は開戦の時期、軍のソ連窓口に追随し、バチカンルートを無視した和平交渉がとりあげられていたがいずれにしても、主観的、願望的で、ものすごく甘い情勢認識。このような政治の劣化はどのようにして生まれたのだろうか? 独裁というものの当然の帰結なのだろうが、そこには知性も才気もないなあ。そんことが教えることは何なのか。とても暗い気持ちになる。知性なく行き詰まっていくすがたは、いまと変わらないわけだから……。
世論調査などもいろいろ出てくる。いまの政治のああいう姿をどう考えるのか。なぜ、新たしい政治の流れを見いだせないのか。ふと、考えるのは、運動の内部にもあるさまざまな難しさ。意思疎通がとれず、暴力的な関係もうまれ、さらにそれが解決を難しくしている。そのときになくなってしまうのが、語るべき言葉のような気がする。とまり、外に対しても、中に対しても、実は、いま語るべき言葉をボクらは見いだせていないのかもしれないなあと、考えてしまう。伝える言葉、伝わる言葉、動かす言葉、それはものすごく難しいのだろうと思う。間に合わないかもしれない、その課題のための努力をいまはおしまずするしかないのだろうと思う。
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