緑豆の花
暑さは、まだまだ続きますが、ムシムシするのもつらさを増幅します。かなり、からだにこたえています。夜も寝苦しいですね。今年はエアコン、つけっぱなしですが……。
月刊誌編集は、別に、休刊の月があるわけではないから、うちのような小さな編集部では、夏休みなど無縁である。それでも、仕事を抱えて、涼しいところにいったり、職場を離れて、集会取材にいったり、少し、夏休みっぽいことをしたが、それがあけての工場籠城に突入である。その夏に、相方が見たいというので、「緑豆の花」を見始めて。これはなかなかすごいドラマである。
日本では、東学党の乱とかのなで知られる、庚午農民戦争(東学農民戦争)を舞台にしたドラマだけど、後半は、日本軍の朝鮮王朝占拠から、第二次蜂起にすすんでいく。つまり、朝鮮民衆の蜂起による、日本との戦争である。このたたかいが、日本の支配の拡大に抗する朝鮮の人々のたたかいであったということは日本ではほとんど認識されていないが、そのことが描かれる。ドラマには閔妃も出てくるが、彼女は、1年後には日本によって虐殺される。そして、……。ほんとうに、日本の朝鮮における歴史は血塗られたものであるということを考えさせられる。
歴史認識ということで言えば、自民党のHPを見ると、「党外交部会(部会長・堀井巌参院議員)と日本の名誉と信頼を確立するための特命委員会(委員長・有村治子参院議員)は8月21日、合同会議を開き、ハーバード大学ロースクール教授のジョン・マーク・ラムザイヤー氏から「慰安婦制度と学問の自由」と題した講演を受けました」という記事がのっている。「外交問題とは切り離した上で、歴史の史実に基づき学術的に究明」ということだそうだ。戦前の「売春宿(慰安所)と売春婦(慰安婦)の間に、前借金や現金補償、契約の最長年期等を定めた年期奉公契約等の経済的関係があった」ことが、慰安婦制度=性奴隷をくつがえそうだ。これだけでも何を言っているのかよくわからない。前借金制度が、対等で自由な契約関係だと本気で思っているのだろうか。しかも、「慰安婦」制度そのものは、軍が、関与して、軍の進出先もふくめてつくっていて、その実態がいかなるものであったかは、証言のみならず、多くの証拠であきらかにされているというのに……。呆れてものが言えない。
ほんとうに、日本の歴史認識をどのようにしていくのか。事実と認識との乖離がひどいだけに、どのようにそれを埋めていけばいいのか、とても大きな宿題は、ぜんぜん答えを見つけ出すことはできずにいる。いろいろ材料を示し続け、主張し続けているが、なかなかなあ。
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