「置き去りにされた子どもたち〜沖縄 戦争孤児の戦後〜」「ルーツをめぐる旅の先に SNS上のヘイトを問う」
土曜日の夜の、「やさしい猫」もETV特集の「沖縄戦争孤児」も見ごたえがあった。日曜日は、午後から、学習会に参加、その後、打ち合わせと称した……。反省が迫られる日になってしまいました。月曜日は、何とか最低限の仕事。そして、今日。いろいろ、うまくいかないのが現状です。その打開策が見えない時は、孤立と孤独を感じるし、できることなら、静かに消えてしまいたい気分になってしまう。だけど、そうはいかないので、いろいろ気をとりなおして、いろいろなことを気にせずに、とにかく、手立てを打つことを考える。まあ、それが仕事だし、そうするしかないしね。
ETV特集「置き去りにされた子どもたち〜沖縄 戦争孤児の戦後〜」は、昨年のお盆の、BS1で放映したものをベースにしたものだと思う。
壮絶な地上戦で両親を失い、米軍に収容された沖縄の戦争孤児。しかし終戦後、孤児院は次々に閉鎖され、働き手を求める家庭に引き取られるなど苦難の人生を強いられた。80代となった今も、自分の本当の名前が分からず出自を探し続ける人。生き別れた妹や弟の消息を追い続ける人。過酷な人生に痛めつけられPTSDに苦しむ人。復帰後も国による調査や支援は行われず、メディアも殆ど取り上げることのなかった孤児たちの戦後を描く。
沖縄戦の大変もそうだけど、住民の多数がなくなった沖縄は、その直後から米軍統治下となる。そのもとでの苦難は筆舌に尽くしがたいものがある。戦後直後におこなわれている孤児調査も沖縄は当然対象にはなっていない。そして、日本の統治下にもどったときには、革新高揚期はすぎさろうとして、日本型福祉が荒れ狂う時代にはいろうとしていた。そうした沖縄の戦後の体験を、個人に即して、しっかり追っていく必要がある。そういう意味で、『沖縄の生活史』はきちんと読まなくてはいけないと思った次第。
昨日のハートネットTVもよかった。「ルーツをめぐる旅の先に SNS上のヘイトを問う」。そう安田菜津紀さんのドキュメントを伊藤詩織さんがつくったもの。
今月19日、フォトジャーナリストの安田菜津紀さんに向けられたSNS上での“ヘイト発言”に対する裁判の判決が言い渡された。在日コリアン2世であることを生涯隠し続けた父、一度も会ったことのない祖父母の軌跡をめぐるルーツの旅をはじめた安田さんは、日本社会におけるヘイトの問題に直面していく。そしてその矛先はやがて安田さん自身にも向けられる。3年間に及ぶルーツをめぐる旅が行き着く先とは、そして裁判の行方は。
彼女と知り合って、もう13,4年になる。このまっすぐな問いかけは、その内容からしてとてつもなく重く、いっしょに考えながら、自分の姿勢を正される思いになる。じっさいのとりくみの大変さで、知らないこともあったし。一度、ゆっくり話を聞きたいとほんとうに思った。
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