「自己の育ちへの着目から教育実践の豊かな構想へ」 と 「ブラックドッグ~新米教師コ・ハヌル~」
急きょ、朝からインタビュー①の日程の調整。それは無事、完了。緊張ある日々が続くんですよねえ。
さて、今日は、教科研大会の3日目。フォーラムは、予定を変更して、「D. 自己の育ちへの着目から教育実践の豊かな構想へ」に参加。かつて、教科研が「講座 教育実践と教育学の再生」を出したとき、第一巻の「子どもの生活世界と子ども理解」で注目した「自己の育ち」。そのときの著者でもあった、小池さんと前田さんが、10数年たって、その後について述べるというもの。
小池さんの、障害ある子どもの気持ちになるもの、前田さんの困難校の若者たちの心の傷。そのことと、いまの子どもや教師のたちの息苦しさを考える。子どもの側の自己の育ちということはますます、難しくなる。教師の側が子どもを支えることも大きな困難が生じている。多くの方が言われていた新自由主義の進展――それは基底的にはとても大事なことではあるのだけど――とともに、ボクは、強権的、権威主義的な考えが、あらためて力をもっていることを考えるべきだと思う。ある暴力的な抑圧が広がるとともに、社会全体がこの2つの力に対し、迎合的、忖度するような気分、空気が充満している。
それだけに、民主主義というものを考える。社会全体が民主主義にかかわって、抱えている問題と、それは共通しているのかもしれないと思ったりする。それを現場から見たとき、対話だとか、安心した関係性とか、声を発するということが語られたことは、大きなヒントになる。社会自体が、政治的領域で、対話というものをどうつくるのかが大事なように。もちろん、政治でも教育でも、そのことは容易ではなんだろうけれども。
討論は、教科研のお歴々の発言が続いた。それはとても重要な発言が続いたわけだけれども、討論が6、70代で完結してしまうのはちょっとね(苦笑)、苦しいね。
午後は、おわりの会。若い人たちの発言が続く。20代の人の感じ方は、ほんとうに大きく違う。自分の子どもよりもさらに若い。思いの裏側について理会するのは、想像力だけでは、ちょっと無理な感じがする。気になることの裏側に何があるのだろうか。それそのものが、若者理解だし、ほんとうに対話しなくっちゃいけないのだろうなあ。籠っていてはだめだね。そういうたくさんの刺激もうけた。
夜は、相方のおすすめで、「ブラックドッグ~新米教師コ・ハヌル~」を見る。新任の非正規教員の物語。なぜ、教師を続けるのかを考えるドラマ。まずは、おすすめ。
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