やっぱり「むずかしいことはむずかしいままで」
今日は朝から会議です。会議の議論を聞いても、ボクの立場は、「単純化しない」というのが大きいかも。井上ひさしの言葉「むずかしいことをやさしく、やさしいことをふかく、ふかいことをおもしろく、おもしろいことをまじめに、まじめなことをゆかいに、そしてゆかいなことはあくまでゆかいに」というのは、たしかに名言だと思うけど、何度か書いたけどボクは、「むずかしいことはむずかしいままで」というのがポリシーだったりする。わかりやすさは単純化につながるけど、現実は、そんなに単純じゃない、一つの問題にもいろいろな側面がある。その多様で、複雑なことをそのまま、わかりにくく提示することは、それはそれで、大事な仕事だと思うなあ。
午後からは取材。籠城後すぐに取材にとりかかるというのがかなりパターン化している。それほど、仕事は厳しくなっているのです。この年齢の仕事だとは思えないけどね(苦笑)。インタビュー②は、おもしろかったし、刺激的。うーん、なるほどという話も、想像できなかった話もあり、いろいろ勉強にもなる。やっぱり、現実は複雑で、多面的に見ないとなあ。
夜には、貧困研究会のセミナーの3回め。「生活時間の貧困研究に関するサーベイ」。報告は九州大学の浦川邦夫。公的な調査からいろいろな論点を提示していくということ。たしかに、貧困をとらえ、その解決施策を考えるうえでも、経済的な指標以外の尺度を提示していくことは重要だとは思う。しかし、それだけに一筋縄ではいかないテーマだなあと、つくずく思う。運動的な視点ではなく、より実証的なものを積み重ねるのは大事だろうけど。たくさんの刺激と、疑問というか知りたいことも出てきた時間ではあった。まだまだ、勉強不足。
取材の帰りの東京駅。
oazoの丸善による。久しぶりの大きな本屋さん。ほしい本がたくさん。とりあえず2冊だけ買う。勉強したいなあ。時間がないなあ。ほんとに残された時間は少ないわけで、その少ない時間に何を勉強し、何を発信するのか。よーく考えなければいけないのだけど。ボクより下の世代の、しっかりした挑戦的仕事に、本を手にすると、ちょっと興奮する。
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