「東電の社員だった私たち 福島との10年」、うーん。
今日は、夕方来月作業のインタビュー①の収録なので、朝から、その準備。そのまえに、ゲラ読み。ゲラは3本ほど読む。なんだかんだと時間がたつもの。急速に視力が落ちてくるし……。外出は、買い物ぐらいだなあ。ちょっと不健康。
さて、昨日のETV特集。「東電の社員だった私たち 福島との10年」。福島に戻った、元東電社員の話は、切ないものなのだけれど……。
10年前、原発事故の対応のため福島に送り込まれた東電社員たち。賠償、除染などの現場で、会社が奪ったものの大きさを思い知る。そして、しょく罪の念から人生を大きく変える者も現れはじめる。福島に移住し農業を始めた者。風評払しょくのため農産物を販売する者。そして、定年後も東京からずっと通い続ける者。彼らは福島で何を経験し何を背負うことになったのか。今まで語られることのなかった元社員たちによる10年間の独白
こういう企業の犯罪に、向き合う社員の物語は、たとえば『沈まぬ太陽』の主人公が連想される。切なさの背景には、被害者そのものの悲しみや困難があるわけだけど。だけど、ちょっと考え込んでしまう。話は切ない。だけど、東電の責任とか、政府の責任がどこでも語られない。ましてや、ここに出てきた社員たちは、その東電に、国に対して、どのようなことを感じているのか、そんなことも出てこない。多くの人の手による、裁判も実際に進行中である。いまだに、避難している人も存在している。どんなに、その人が福島によりそうとしていても、現実には埋まらない苦しみも、困難も存在している。「許してもらえない」だけではない、その現実について、どのように考えるべきなのかの葛藤が見えてこない。そこが、どうにも不思議。そのことが語られないことについて、製作者はどのように感じているのだろうか。うーん。10年目のいま、福島の語り方、伝え方もよく考えなければいけないと感じる。
今朝の朝顔。
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