平井和子さんの「日本兵たちの『慰安所』」
インタビュー①の修正がきて、提稿作業からスタート。天気がいいから、布団を干したりもした。来月インタビュー①の日程を決めて、同インタビュー②の日程相談のメールも。あらたな企画は思いつかない。先の企画で、あるテーマの本格的な具体化の作業をしっかりやらなければと、ちょっと決意したり。気持ち押しつぶされそうなところもあるけどねえ。
吉田さん編集の『戦争と軍隊の政治社会史』のなかに収録されている、平井和子さんの「日本兵たちの『慰安所』」を読みながらいろいろ考える。
兵士たちの「慰安所」体験の回想の語りを比較、分析したものだ。少なくない兵士が、正面からの反省に向き合えていない。
ボクの戸籍上の祖父は、「飛田」で遊廓の経営をしていた。ある人から、そのボクの「飛田」についての発言で、とてもふさわしくないというか、よくないものがあったことが指摘されて、ちょっとハッとした。自分にとっても、「飛田」のことは、語りづらいこと、しんどいことで、自分のなかでも、昔からどう受けとめていけばいいのか、整理できていない問題としてあった問題。実際には、その地が好きになれず、逃げ出したわけでもある。
最近、意識して語るようにはしてはいるが、それでも整理はまったくできていないのが実際。先ほど、戸籍上という表現をしたが、実際に血縁があるのか、ないのかはよくわからない。当時の、その地は、そういう世界だったということ。まあ、ボクにとっては、血縁があろうがなかどうが、それはどうでもいいことではあるのだけど、かつては、そのことに戸惑いがなかったわけではない。そもそも、ちょっと変わった「家」であったことも事実だし。そういうことも含め、なかなか受け止めきれない問題ではあったのだけど、そこで思考停止があり、その先になる、そこにあった、女性に対する抑圧や暴力の世界についての受け止めが不十分にとどまっていたのは、自分としてしっかり考えなければいけない問題。
平井和子さんの論考にしめされた、葛藤や、一方での思考停止と、むすびつけるのは正しいかどうかわからなけけど、自分なりに考えることで、見えてくるものがあるのかもしれないと思ったりはする。
今日の朝顔。そろそろ、終わりかけている。
« 「コロナ禍における社会の分断:ジェンダー格差に着目して」 | トップページ | 防空ずきん、焼け焦げた万年筆…300人超の戦争証言、遺物はなぜ封印されたのか? »
「日記」カテゴリの記事
- 生活保護支給額引き下げを取り消す判決 和歌山地裁(2023.03.24)
- 『児童福祉の戦後史 孤児院から児童養護施設へ』(2023.03.23)
- 長時間過密労働解消のたしかな道すじPart3-今こそ、給特法の改正と教職員の大幅増員を(2023.03.21)
- 「フェンス」(2023.03.20)
- 自衛隊と米軍 日本海上空や海上で共同訓練実施と発表(2023.03.19)
「読書」カテゴリの記事
- 『児童福祉の戦後史 孤児院から児童養護施設へ』(2023.03.23)
- 大江さん逝く(2023.03.13)
- 『学びのきほん フェミニズムがひらいた道 』(2023.03.10)
- 『もうひとつの戦場』 見つからない(2023.03.02)
- 「デニー知事と考える 沖縄と日本の安全保障」(2023.02.08)
「政治」カテゴリの記事
- 生活保護支給額引き下げを取り消す判決 和歌山地裁(2023.03.24)
- 『児童福祉の戦後史 孤児院から児童養護施設へ』(2023.03.23)
- 長時間過密労働解消のたしかな道すじPart3-今こそ、給特法の改正と教職員の大幅増員を(2023.03.21)
- 「フェンス」(2023.03.20)
- 自衛隊と米軍 日本海上空や海上で共同訓練実施と発表(2023.03.19)
「歴史」カテゴリの記事
- 『児童福祉の戦後史 孤児院から児童養護施設へ』(2023.03.23)
- 「フェンス」(2023.03.20)
- (社説)日韓首脳会談 新たな協力築く一歩に(朝日新聞) うーん。(2023.03.17)
- 『学びのきほん フェミニズムがひらいた道 』(2023.03.10)
- 「春子と節子 “女流”画家を超えて」(2023.03.07)
« 「コロナ禍における社会の分断:ジェンダー格差に着目して」 | トップページ | 防空ずきん、焼け焦げた万年筆…300人超の戦争証言、遺物はなぜ封印されたのか? »
コメント