永遠の平和を あるBC級戦犯の遺書
今日は、インタビュー①を仕上げて発信。すぐに座談会①にとりかからなければなりません。月のなかばにいつの間にかなってしまい、来月、来来月の手打ちも本格的にしなければいけないのに、ちょっと思考停止中。まずいっすねえ。
仕事をしながら、BSTBSのドキュメントJで、「永遠の平和を あるBC級戦犯の遺書」を見る。森口さんや内海さんが出ているやつ。
1945年、日本はポツダム宣言を受諾し敗戦した。宣言の中には「戦争犯罪人を処罰する」ことが盛り込まれていた。東京裁判によってA級戦犯7人が絞首刑になったが、捕虜虐待などの罪を問われ、連合国各国の軍事法廷で裁かれたBC級戦犯は、合わせて920人が処刑されている。
アメリカの第8軍による横浜のBC級戦犯裁判では53人の死刑が確定し、スガモプリズンで執行された。そのうちの1人、藤中松雄は現在の福岡県嘉麻市の出身だ。太平洋戦争開戦直後、20歳で召集され海軍に入隊。終戦の年の4月、沖縄県の石垣島で米兵捕虜3人の処刑現場に立ち会うことになる。連日、空襲が続く中、撃墜された米軍爆撃機から脱出した搭乗員3人に、「亡くなった戦友の仇討ち」が行われたのだ。
亡くなってから70年経って、藤中松雄の法廷での姿が初めて確認された。妻と二人の幼い息子を残し、28歳で命を絶たれた青年が遺した言葉を伝える。
先日のドラマにも通じるテーマ設定。永遠の平和、絶対的な平和ということが訴えの根底にある。このある意味、普遍的な価値ではあるが、特殊な価値は日本人の意識のなかで、どのように形成されたのか。はたして、どこまで共有されたのか、ちょっと考えさせられる。ドラマもそうだったけど、BC級戦犯という極限的な経験をした人だからこそ形成されたともいえるけれど。戦争での過酷な経験は、どれだけの人が体験したことなのか。本土で暮らしていたひとは、戦争末期をのぞけば、どこまで死や過酷な戦争と言うものを意識していたのだろうか? 非常に多様な体験をもとに、重層的な戦争意識、戦争観が形成されているのだろうか? それだけに、8月ジャーナリズムや自分たちの仕事の意味を考えさせられる。それがどれだけ成功しているのかを考えさせられる。
そんなことを考えながら、今日も、ドキュメンタリーをずっと見ていた。
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