映像の世紀プレミアム オリンピック激動の祭典
今日も、がんばって、インタビュー②原稿。だんだんと形にはなりつつある。まだ、何か不足しているし、きちんと調べなければならないこともある。それも含めて、明日には、仕上げに向かいたい。明後日には完成させたいなあ。
今日は投票日だったしね。
今日は、録画でとっていた、「映像の世紀プレミアム オリンピック激動の祭典」を見た。
なかなかの番組。写真は永田さんのFBから拝借。
延期となった2020年の東京オリンピック。しかしオリンピックはそもそも激動の歴史をたどった祭典であった。
1900年のパリ大会の映像が見つかった。当時のオリンピックは万国博覧会の一部として開催される競技会に過ぎなかったが、幾度もの危機を乗り越えて「平和の祭典」として発展していく。第一次世界大戦では初めて中止を経験したが、戦後最初の大会を激戦地ベルギーのアントワープで開催。ベルリン大会は「ヒトラーのオリンピック」と呼ばれながらも、朝鮮半島出身の日本代表・孫基禎など様々な民族の選手が活躍。1940年の東京大会は幻に終わり第二次世界大戦を挟んで8年間も中止となりながら、ナチスの空襲を耐え抜いたロンドンで復活。東西冷戦下では、ソビエト軍のアフガン侵攻に抗議した西側諸国がモスクワ大会をボイコット、今度はその報復にロサンゼルス大会を東側がボイコットし、多くの選手が運命を翻弄された。そして21世紀、200以上の国と地域が参加する人類史上最大の祭典となったオリンピックは、商業化や選手のプロフェッショナル化が進みドーピングなど新たな問題に直面している。戦争や国際政治に翻弄されながら歩み続けて来たオリンピックの激動を描く。
やっぱり圧巻は、1968年のメキシコオリンピックの男子200メートル走の表彰式での、ブラックパワーサリュート。アフリカ系アメリカ人のトミー・スミスとジョン・カーロスは、黒い手袋をはめた拳を天高く掲げた。そして、その行為に連帯したのは、2位のオーストラリア選手、ピーター・ノーマン。胸に人権を求めるオリンピックプロジェクトのバッジをつけて表彰台に上がった。この話は、あまりにも有名。この表彰式のシーンは、子どものころかっこいいと思ってみていたような、それは後日のことか?しかし、スミスとカーロス、そしてノーマンもまた批判にさらされ、その後の人生は厳しいものとなった。そのノーマンは2006年、64歳で死去したとき、お棺はスミスとカーロスが担いだのは感動的。2005年。カリフォルニア大学サンノゼ校のキャンパスに、表彰台のスミスとカーロスの像が建てられた。だが、ノーマンの姿はつくられなかった。空いた場所には、あなた自身が立って欲しいという、ノーマン自身の希望だったというシーンで、この番組は終わる。永田さんがFBで書いていたように、空いた場所にはあなたが身をおいてほしい。そのメッセージは、あの「平和の少女像」の横に置かれた椅子とも重なる。
しかしまあ、オリンピックの歴史は圧倒的に男性支配の歴史だなあ。
もちろん、孫基禎の思いにも、考えさせられる。いずれにしろ、いまのオリンピックの現状とはいかにかけはなれたのか。もちろん、オリンピックの理念はすばらしい面がある。しかし、いまオリンピックは理念が動かしているわけでは決してない。
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