コロナ禍における女性の貧困問題と向き合う と 「母子家庭になるな」は国の責任放棄 上間陽子氏
今日は、5時から早朝仕事スタート。すっかり明るいですねえ。
朝からメール三本と、資料読み。うーん。
午後からは、雨宮処凛さんの講演。
雨宮さんにインタビューしたのは昨年の秋、その前の春に稲葉さんに、年明けて冬に、小林さんにインタビューした。事態がどんどん悪くなっているのがよくわかる話。数字もおりまぜながらの話はわかりやすい。
話を聞きながら、渋谷の事件のことをずっと考えていた。追跡 記者のノートから ひとり、都会のバス停で~彼女の死が問いかけるもの
くしくも、水島さんが、ホームレス女性の死から半年 食料配布の列にいた彼女 報道されない「試食販売」の闇を書いていた。
ほんとうに、こころの痛い現実がそこにはあった。
夕方、「報道特集」。立相の話は印象的。それでも五輪か。テレビはやっぱり五輪については……。
今日は5月15日。エリーの49回目の誕生日。その日に向けた、地方紙のインタビューで沖縄担当相の河野は……。
若年層の妊娠「褒められる話ではない」 河野太郎沖縄相が独自論 子の貧困、教育で展開(琉球新報)
【東京】河野太郎沖縄担当相は14日までに、2021年度に期限を迎える沖縄振興特別措置法(沖振法)などについて本紙などのインタビューに応じた。沖縄の「子どもの貧困」の課題として、10代など若年層の妊娠を挙げ、「必ずしも褒められる話ではない」などと述べた。対策として「性教育みたいなものをちゃんとやって、ある程度責任が持てる家庭作りというのを沖縄の若い人に徹底していく必要がある」と説明した。米軍基地を英語教育に活用する考えを改めて示し「大人のイデオロギーで邪魔することは許されない」と独自の見解を示した。……
これに対し、沖縄では怒りが広がる。あたりまえだ。そもそも、インタビュー全体を通しても、沖縄の歴史やもたらされている困難の構造を無視して、冷淡で、蔑視に満ちた上からの発言だった。この発言を聞いて、昨年七月の、アントニオ・グテーレス国連事務総長によるネルソン・マンデラ記念講演 「不平等というパンデミックへの取り組み: 新時代のための新しい社会契約」 を思い出した。これは感動的なものだった。不平等を生み出している要因を、植民地主義と家父長制にあると告発した。もちろん、沖縄は植民地ではない。だけど、沖縄への政府の視線はいまだに、植民地主義そのものではないか。そして家父長制の視点、女性差別……。いまの世界にある不正義の集中的なあらわれが沖縄にもあるということは痛感させられるし、そこに日本政治の大きな問題がある……。
沖縄からの上間さんの発言を紹介。
【識者談話】「母子家庭になるな」は国の責任放棄 上間陽子氏(琉球大教授)
居酒屋談義の無責任な誰かの発言ではなく、一国の大臣の発言とは耳を疑う。沖縄の歴史を知らなすぎる。沖縄で未婚の出生率が高い歴史的背景には、沖縄は米国の占領地だった時期があり、バースコントロール(産児制限)が効かない中で子どもを産むことが形成されていったことがある。日本で避妊方法の教育がなされていたとき、沖縄ではそれができなかった。第一義的責任は国にある。沖縄が大きなひずみの中に落とされていた歴史を、彼は知らなすぎる。また、母子世帯になれば貧困に陥るのは、単に国策の破綻だ。そこを修復しようとせずに「母子家庭での子育ては大変だから、母子家庭にはなるな」という話は、国の責任放棄だろう。
単身でも貧困に陥らず、子どもを育てることができるという環境、社会をつくることが国の責任で、最も重要なことであるのに、そこに全く触れていない。……
« 内閣支持32.2%、発足後最低 コロナ対応評価せず64%―時事世論調査 | トップページ | 『マルクス主義、フェミニズム、セックスワーク論』出版記念会 と ノーナレ 「シュガーデート」 »
「日記」カテゴリの記事
- 23年度予算が成立 過去最大114兆円―岸田首相「物価高、切れ目なく対応」(2023.03.28)
- 現場へ!)どうなる寄宿舎:1 支援学校、自立の場に危機(2023.03.27)
- 国際法の視点から植民地支配責任を考える――「徴用工」問題に私たちはどう向き合うのか(2023.03.26)
- 生活保護支給額引き下げを取り消す判決 和歌山地裁(2023.03.24)
- 『児童福祉の戦後史 孤児院から児童養護施設へ』(2023.03.23)
「教育」カテゴリの記事
- 現場へ!)どうなる寄宿舎:1 支援学校、自立の場に危機(2023.03.27)
- 『児童福祉の戦後史 孤児院から児童養護施設へ』(2023.03.23)
- 長時間過密労働解消のたしかな道すじPart3-今こそ、給特法の改正と教職員の大幅増員を(2023.03.21)
- 全教「教職員勤務実態調査2022」最終報告の記者発表を文科省記者クラブで実施(2023.03.15)
- 児童生徒の自殺、過去最多の514人 学業不振や進路に悩み(2023.03.14)
「平和」カテゴリの記事
- 23年度予算が成立 過去最大114兆円―岸田首相「物価高、切れ目なく対応」(2023.03.28)
- 国際法の視点から植民地支配責任を考える――「徴用工」問題に私たちはどう向き合うのか(2023.03.26)
- 「フェンス」(2023.03.20)
- 自衛隊と米軍 日本海上空や海上で共同訓練実施と発表(2023.03.19)
- (社説)日韓首脳会談 新たな協力築く一歩に(朝日新聞) うーん。(2023.03.17)
「政治」カテゴリの記事
- 23年度予算が成立 過去最大114兆円―岸田首相「物価高、切れ目なく対応」(2023.03.28)
- 現場へ!)どうなる寄宿舎:1 支援学校、自立の場に危機(2023.03.27)
- 国際法の視点から植民地支配責任を考える――「徴用工」問題に私たちはどう向き合うのか(2023.03.26)
- 生活保護支給額引き下げを取り消す判決 和歌山地裁(2023.03.24)
- 『児童福祉の戦後史 孤児院から児童養護施設へ』(2023.03.23)
「経済」カテゴリの記事
- 23年度予算が成立 過去最大114兆円―岸田首相「物価高、切れ目なく対応」(2023.03.28)
- 現場へ!)どうなる寄宿舎:1 支援学校、自立の場に危機(2023.03.27)
- 生活保護支給額引き下げを取り消す判決 和歌山地裁(2023.03.24)
- 長時間過密労働解消のたしかな道すじPart3-今こそ、給特法の改正と教職員の大幅増員を(2023.03.21)
- 『学びのきほん フェミニズムがひらいた道 』(2023.03.10)
「沖縄」カテゴリの記事
- 国際法の視点から植民地支配責任を考える――「徴用工」問題に私たちはどう向き合うのか(2023.03.26)
- 「フェンス」(2023.03.20)
- 石垣に陸自駐屯地開設 「緊張高める」懸念強く 南西防衛 大きな節目(2023.03.16)
- 「基地の街 女たちの声なき声 〜あるアメリカ人弁護士の闘い〜」(2023.02.20)
- 防衛強化 安全担保せず 宮本元中国大使に聞く 信頼醸成へ日中対話重要(2023.02.14)
「歴史」カテゴリの記事
- 国際法の視点から植民地支配責任を考える――「徴用工」問題に私たちはどう向き合うのか(2023.03.26)
- 『児童福祉の戦後史 孤児院から児童養護施設へ』(2023.03.23)
- 「フェンス」(2023.03.20)
- (社説)日韓首脳会談 新たな協力築く一歩に(朝日新聞) うーん。(2023.03.17)
- 『学びのきほん フェミニズムがひらいた道 』(2023.03.10)
« 内閣支持32.2%、発足後最低 コロナ対応評価せず64%―時事世論調査 | トップページ | 『マルクス主義、フェミニズム、セックスワーク論』出版記念会 と ノーナレ 「シュガーデート」 »
コメント