テレビで会えない芸人
今日は、朝から、風呂掃除、トイレ掃除スタート。インタビュー①の準備。
さて、お昼に第29回FNSドキュメンタリー大賞の『テレビで会えない芸人』を見た。
芸人とテレビ、見えてきた“モノ言えぬ社会”
密かに注目を集めるお笑い芸人がいる。テレビに出演することはない。
主戦場は舞台、その公演は満員で、チケットは入手困難だ。
芸人の名は…松元ヒロ、鹿児島生まれの66歳。
“政治”や“社会”を“笑い”で斬るその芸はテレビでは会えない…なぜか。
2019年春から1年間、松元ヒロに故郷のカメラが密着した。テレビで会えない芸人から今の世の中をのぞいてみる。
その先には“モノ言えぬ社会”が浮かび上がってきた。芸人・松元ヒロは権力を“笑い”で斬る。 しかしテレビでは会えない・・・、その先に今の社会が見えてきた。
多くの人々が行き交う東京・渋谷。故郷・鹿児島出身の芸人・松元ヒロ(66)に出会ったのはちょうど1年前、2019年春のことだ。“「政治」や「社会」を笑いにし、密かに人気を集める。ただ、テレビでは会えない”、一体どんな芸人なのか―。
約束の場所に現れた松元ヒロに話を聞こうとすると、いきなり話を遮られた。目の前には点字ブロックを探す目の見えない女性がいるが、誰も見向きもしない。ヒロは女性に近づき優しく声をかけた。松元ヒロとはそういう芸人だった。
大学時代にチャップリンの映画を見て、芸の道を志した。パントマイムから始まり、コミックバンド、その後、結成した社会風刺コント集団「ザ・ニュースペーパー」でブレークした。数々のテレビ番組に出演し人気を集めていたが、ちょうど20年前、46歳の時に脱退した。“自分の思ったことを言いたい”とソロ活動へ、そして同時にテレビを捨てた。
松元ヒロの舞台はスタンドアップコメディーだ。政治や社会問題をネタに庶民の立場から権力をあざ笑う。本や映画も題材に取り入れ、世の中で大切なモノを笑いで包んで語りかける。紀伊國屋ホールでの春公演を控えていた。愛妻のおにぎりを頬張りながら、ネタ作りに悩む。今回のメーンの演目は難病患者のお話、うまくいかない。何を伝えるべきなのか。松元ヒロに“笑い”について聞いた。
「弱者の立場からモノを言いたいんです。世の中を笑い倒したいんです。多数派の意見で作られていく今の世の中、テレビもそう。だからこそ、小さな声に耳を傾けることに意味があると思うんです」―松元ヒロが、テレビを捨てた理由だ。……
なるほど、物言えぬ社会のなかで、彼の覚悟も、芸も磨かれていく。その姿勢が潔い。そして、その姿から、ボクらは元気をもらう。何度か、舞台を見ているけど、いちばん衝撃的だったのが、地域の親子劇場のお母さんたちがとりくんだもの。ボクなんかは、知らず知らずのうち、いろいろな表現をおさえなくて大丈夫かと考えてしまっていたことに気づく。物言えぬということは、自分たちのなかに浸透している。そんなことを含め、いろいろ考えさせられる。と、同時に、この笑いの文化は、まだ高齢者が中心のもの。そこをまたどのように、若者に届けていくのかということもまた考えないとなあ。
午後には、相方のところのオンラインシンポ。
すぐに、NHKの地方局のニュースになった。
新型コロナウイルスの感染拡大が続く中、障害のある子どもたちの過ごし方について話し合うシンポジウムが開かれました。
このシンポジウムはオンライン上で開催され、道内外から福祉分野の関係者や学生などおよそ60人が参加しました。
はじめに主催した北海道教育大学釧路校の小野川文子准教授が、障害のある子どもの保護者560人余りから回答を得たアンケートの結果を報告しました。
この中で半数近くの保護者が運動不足による子どもの体力の低下を不安視していることや、およそ6割の保護者が仮にウイルスに感染した場合、子どもと隔離されて生活することは難しいと回答したことなどが紹介されました。
このほかシンポジウムでは障害のある子どもを持つ保護者からも発言があり、飲食店から弁当を届けてもらったり買い物に出かける際は近所の人に子どもを見守ってもらったりしてコロナ禍の苦境を乗り越えたエピソードを語りました。
小野川准教授は、「地域のつながりが障害のある子を持つ家庭を支えることになる。今後も障害児を取り巻く実態についてさまざまな機会で知ってもらいたい」と話していました。
自由記述だけではなく、数字にも込められた叫びということがよくわかった。発言からは、ほんとうに、福祉施設も、保護者も、ここまでがんばって生き抜いたのか、そこにあるつながろうという思いに揺さぶられる。学校も、さまざまな試行錯誤、努力もある、だけど、学校は厳しいなあ。そこに、どうつながっていくのか、まだまだ、その答えは見えてこないのではあるのだけど。
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