優生思想をこえる
今日は朝から教育科学研究会の「発達障害と教育部会」(オンライン)に参加。テーマは「優生思想」。
神原さんの話を聞きながら、なるほど月刊誌「教育」12月号がこのような意図でつくられたのかと確認。でもまあ、やっぱり河合さんの話を聞きたくて。教育の特集でも河合さんのがいちばんよかったし。やっぱり、旬の研究者の話を聞くのがいちばんいいなあ。
で感想。優生思想を考えるとき、その本質について、迫っていくためにも2つの角度から考えることが大事ではないか。1つは、発達保障という視点から、そもそもの本質に迫っていくという視点。ただ、その問題は、コロナ禍でのトリアージの問題にみられるようにとても、難しい課題が内在する感じがする。一方で、優生思想をめぐる現実のありようは、とりわけ、日本社会では、異常な形態を見せている感じもする。能力をまぐる問題などは典型でもある。とりわけ、新自由主義のもとで、それは顕著になっているのではないのかあ。その現実の切り口で、考えていくことはそれはそれで大事な感じがする。
対話ということ、声を聞くということの大事さはとても、よくわかる感じがした。ただ、声を聞くというのは、声を出す、(出さないことも含め)場があることが前提だと思う。どういう関係性のもとで、そういう場がつられるのかも大事だと思うし、そもそも社会のありようそのものが問われるのではないか。
そのこととケアと教育の問題とは、とても、関連しているのではないのか。ケアにしても、教育にしても、言葉そのものに両義性があり、本来のありようから棄損している現実もあるわけだし。ケアそのものも、本来的には関係性のもとでの議論ということがあるわけで、一方で、教育の傷つきは大きなものがあるというのも事実。それはコロナ禍で顕著にあらわれた感じもするので、ケアのあり方も大きな意味があるとも思える。もちろん、教育本来のありようをとりもどすことはとっても大事だなあとも思うのだけど。
いずれにしろ、相当、深まった2時間強だったね。ありがとうございます。
午後からは、資料読み。こっちも深まっています。何を読んでいるのかって。ヒントは「もやい直し」だな。
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