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2020年11月

2020/11/30

私たちはどんな世界を生きているか

 今日は、来月作業の準備をずっとしていた。企画の準備は、企画のテーマを考え、筆者を探し、筆者と話し合い、論点を提示して、主題を合意するというのが、準備の段階でやること。筆者と紐つけて、具体化していく過程がたいへんなのに、なかなか、そのことはまわりには理解されないなあ。そのあたりの技術も、なかなか次に伝えられないなあ。難しい。

 準備のさらに準備の段階で、この間、いくつか本を読んだけど、なかなか面白かったのが西谷修さんの『私たちはどんな世界を生きているか』。

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 西谷さん、話しているとおもしろいおじさんという感じなんだけど、ちょっとしゃべりすぎるおじさんなんだけど、なかなか深いなあ。
 うーん、なんて感想を書けばいいのだろうか。とても不思議な本でもある。世界はグローバル化し、科学の発達で、AIやICTが大きな影響をあたえる。その世界は、新自由主義の世界であり、そして、ポスト・トゥルースの社会だ。その社会のありようを、西洋の200年、日本の150年の歴史の経緯から、照射する。つくりあげてきた普天的なものの意味と、そして、いま、なにをどうとらえなおし、問いかけるべきなのか。よくまあ、かろやかに、あっさりと全面展開できるなあと。ただものではない西谷さん。いろいろ刺激をうけたし、紹介されている、いくつかの文献は、絶対に読んでみたいなあと思った。まだまだ、理解がついて行かないので、しっかり勉強しようとも思った次第。やっぱり、まだまだ、努力を重ねないとね。

 さて、どんどん冬が近づいています。

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2020/11/29

ある、ひきこもりの死 扉の向こうの家族

 今日は、朝から、民研の交流会の続き。沖縄の学力テスト対策の状況は、たしかに深刻。点数でしばりつける行政。評価とあいまって、システムとして作動する。そのもとで、増加する、問題行動や不登校。沖縄のある種の暗部だな。オール沖縄ですすんできた沖縄だけど、教育や学力をめぐる共同は、やはり難しい面があるのか。そのぐらい教育の共同の難しい時代にあるのがいまの日本なんだと思う。そのなかで、模索する沖縄の実践は、たしかにここでも、戦後の民主教育の実践は受け継がれていると考えさせられる。そのことに敬意を表しつつ、ここの実践にとどまらず、学校をどうするのか、という議論がほしいところ。共同の難しさと同時に、どこで可能性を紡いでいくのかは考えたいもの。そう考えると、学力にかかわる議論は子どもをどう成長させるのかにとって、欠かせないもの。道徳が議論の柱だったけど、道徳でどう子どもを成長させるのかということと、教科の学習は無関係でない。ここでも学校の全体性ということが大事になるのではないのかなあ。その視野を欠いて、教科、教科外の議論はどうなのかな?? と昨日の続き。ボクの城丸理解でもあるんだけどなあ(苦笑)。さて、議論を引き取りつつ、何をどう考えていくかだなあ。

 同時に、今日は、猪熊さんの「コロナで保育は変わったか」という講演を聞く。コロナで保育現場が何を考え、どのように悩み、苦労していたのかは興味深い話で面白かった。同時に、コロナのもとで子どもだけではなく、若者も大きな影響を与えているということ。学生の悩みはいろいろ聞いてきたけど、若い人が多い保育の職場であらわれていることもちょっと深刻なことと思った。そのなかで、考えたいことということもいろいろある。

 夜、NHKスペシャルの、「ある、ひきこもりの死 扉の向こうの家族」を見る。

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 長年にわたるひきこもりの果てに、命を落とす―。深刻な事態が全国に広がっている。推計61万人とされる中高年のひきこもり。高齢化が進み、親の死後、生きる術を失った子が衰弱死するケースが相次ぐなど8050問題は“最終局面”ともいえる状況にあることがNHKの独自調査で明らかになった。親の介護や退職など様々な事情で社会とつながりを失い、死に至るまで追い込まれる人々の現実を、当事者たちへの長期取材で伝える。 

 facebookでは、WEB特集 ひきこもり死 「8050問題」の“最終局面” どう命を守るのかは紹介したけど。ひきこもり死の増加というのは、ショッキングなこと。「社会や家族に絶望し、生きていく希望を抱くことができない」というのであれば、やはり、安心できる「居場所」ということが大事になるのか。もっと、大事なのは、だれもが、生きているていいと感じれるような社会であるということ、などのだと思う。自分のなかに染み付いた、役に立たないといけない、効率的でなければいけない、ちゃんとしていないといけないという思いを、しっかり、ふり返らなければいけないということ。だけど、根底には経済の問題があるから、制度として、8050にはとどかないという現状があるのだから、とっても悩ましく、難しいことではなるのだけど。すこしでも、そういうところも変えていくことができればいいのだけれども。



 

2020/11/28

民主教育研究所の「第29回全国教育研究交流集会」

 今日は、早朝仕事スタート。暗いなあ。夜の闇は深い。

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 何か、夜が長くなっている感じがする。気のせいだろうけど。

 

 さて、今日は、民主教育研究所の「第29回全国教育研究交流集会」。
 上間陽子さんの講演「沖縄の若者たちの学校・家族・生活~ふたつの社会調査から~」。そして、シンポジウム 「沖縄から日本の教育をとらえ直す」が安藤聡彦さん、沖縄の下地治人さん、そして、中村清二さん。内容にはふれないけど、ちょっとした感想。

 上間さんは、実は、岸さん、打越さん、上原さんの先日のオンライントークも聞いて、いろいろ考えている。こちらのほうも、圧倒的な存在感。今日の話も、さらに意思を感じるなあ。困難をかかえた若い女性に向き合う、その思いに共感する。だけど、そのことを通じて、社会を見据える彼女の実践の方法について、もう少し考えてみたい。どのように、社会に向かっていくのかという方法。社会学について、いろいろ議論したいところがある。いま、個人のなかに踏み込んでいくことはとっても大事な時代になるのはいうまでもない。そのときに、地域や、個人の体験の背後にある歴史を考えることがボクらは大事と考えてきたけど、彼女はどのように社会を見据えるのか。
 せーじくんの報告。うーん。論理をどんどん飛ばすから、なかなかついていけない。教科と教科外は、なかなかついていけない。学校は、子どもの全生活をとおして子ども理解するのではないの? 城丸の引用は、少々強引に自分の問題意識にひきよせすぎない?、それで対抗軸になると思ったり。でもまあ、時間のせいで、飛ばしているのか。ボクの勉強不足であることも否めないなあ。聞いていて、討論でも、大事なことを言っているのは感じるのだ。だけど、ボクの水準では消化不良。

 勉強しないといけないねえ。いろいろ刺激をもらったし、ヒントももらった。

2020/11/27

福島避難者、65%戻らない 孤立化懸念の世帯増える

 今日は、朝から、ひたすらたまった実務の処理をほぼ一日。一カ月に一日か二日は、そうなる。それはしかたがない。まあ、もう少し、計画的にしごとがこなせればいいのだけどなあ。

 帰りに本屋によって、注文していた本を買う。8000円ほど。今月は、本代はいつもの倍だなあ。これはかなりまずいことになっている。基本本は、買わないぞ!と強く決意しするのだけど、全然、減らないなあ。最近は、専門書が多いから、ちょっと、買うだけで、とんでもない額になる。今月は、5000円以上の本が、数冊あったしなあ……。

 買い物による。いよいよカスミも閉店かと思わせる光景。建て直しという話もあるがどうだんだろうか。どちらにしろ、不便にはなるなあ。

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 胸がつぶれるようなニュースが続く。

福島避難者、65%戻らない 孤立化懸念の世帯増える(東京新聞)
 東京電力福島第1原発事故を巡る全国各地の避難者へのアンケートで、福島県に住んでいた65%が故郷に戻る意思がないと回答したことが27日、分かった。避難者全体では、孤立化が懸念される単身や母子避難の世帯が増えていた。来年3月で事故から10年を迎える中、多数が苦しい生活状況で避難先に定着している現実が浮かび上がった。
 関西学院大災害復興制度研究所が今年7~9月、4876人に調査票を送って回収し694人が回答。75%の522人が事故当時は福島県に住み、138人が「戻るつもりだ」、341人が「戻るつもりはない」とし43人が無回答か不明だった。

 うーん。

2020/11/26

ナチスとアスペルガーの子どもたち

 昨日は、女性に対する暴力撤廃の国際デーだった。中満泉さんによると、シンボルカラーはオレンジだそうだ。だから、連帯。

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 今日は、職場で、次の企画の準備。だけど、眠いなあ。電話したり、メールしたり、資料を読んだり。うーん。

 夜は、フランケンシュタインの誘惑を見た。「ナチスとアスペルガーの子どもたち」

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 科学史の闇に迫る知的エンターテインメント。今回はアスペルガー症候群の名前の由来となったオーストリアの小児科医ハンス・アスペルガー。知的障害を伴うとされてきた自閉症の概念を塗り変えたアスペルガーは、これまで、第二次大戦下ナチスが行った「障害児安楽死作戦」から子どもたちを守った「良心の医師」とされてきた。しかし近年の研究で、彼には全く別の「もうひとつの顔」があったことが明らかになってきた。はたして…

 戦中に、アスペルガー症候群に関する、報告、論文を発表しながら、戦後、そのことについて、語ることのなかったアスペルガー。戦中のナチスの「障害児安楽死作戦」への協力という側面に番組は光をあてる。うーん。ドイツは、長い時間がかかっても、戦争責任を明るみにしてきた。そして、個人の責任も明確にしてきた。その問いかけがきりひらいたものの大きさというものを考えさせられる。学術会議の問題も含め、日本のありようの問題性を、それがなかなか大きな議論にならないことを、とても考えさせられると思う。
 学問、科学は進歩する。そのたびに、人間のあり方も、議論になる。そして、普遍的な人、社会のあり方を問いかける。そういった人間の歴史の大道を、われわれもともに歩かなければいけないと思う。

 

2020/11/25

企業運営の保育所が12月末に閉園 赤字理由に年度途中で 那覇

 工場籠城は、なんとか終了。結構、最後は時間がかかった。とにかく次に向かわなくては……。寄る年波には勝てないというか、相当の疲労度ですね、やっぱり(苦笑)。

 今日は、朝から雨模様。

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 冷たい雨でしたね。国会も終盤に入ってきて、一気に過熱してきます。コロナ対策、学術会議に加え、桜がふたたび大きなテーマになってきました。ここまで、国会軽視がきわまったのかと、いまさらながら考えさせられてしまいます。そのことも含め、次の企画が大事になってきます。疲れていると、どうしてもボヤっとしてしまいます。どう緊張感をもって、頭を働かさせるか……。結構、たいへんな仕事ですねえ。

 いろいろ社会でおこっているけど、ここのところ気になっているニュースはこれ。

企業運営の保育所が12月末に閉園 赤字理由に年度途中で 那覇(沖縄タイムス)
 保育事業の大手、JPホールディングス(本社・名古屋市)グループが、那覇市で運営する企業主導型保育所「アスクあけぼの海宝保育園」を12月末で閉園することが24日までに分かった。同社は定員割れなどによる赤字が続き、今後も入園児の増加が見込めないためと説明。在園児は「保護者の理解を得て、転園や家庭保育などの対応を取ってもらう」とした。県によると、株式会社運営の保育園が年度途中に閉園するのは沖縄県内で初めてとみられる。

 同園は国の助成を受けて運営する企業主導型の認可外保育施設として、2018年9月に開設された。対象は提携企業に勤務する従業員の子や地域に住む0~3歳児で、定員は60人。

 同社は利用園児が16人にとどまり、定員を大幅に下回る状況があったことなどから9月、保護者に閉園を通知した。認可保育所増で待機児童の解消が進んだことなどの背景を説明。年度途中の閉園には「近隣園に空きがあり、転園などのサポート体制も取っている」と理解を求めた。……

 JPホールディングスは、都内でも、4カ所閉園が決まっているという。そのことによる、子ども、そして、親の負担というのはどうなんだろう? そもそも、保育所の運営は、以前は、地方自治体以外では、社会福祉法人にかぎられてて、撤退ということにはいろいろな制限があった。それが企業がはいり撤退しやすくなった。とりわけ、こpの企業主導型というのは、地方自治体の関与が弱いので、いっそう、こういうことが起こりやすいとも言えるんだろうと思う。あらためて、制度上の問題について、点検をすべきでもあるだろうなあ。

 コロナ禍で、子育て世代のとりわけ母親には、大きな負担がかかっているのだと思う。そのときに、こういうことというのはほとうにつらい。

 しかも、いまだにさまざまな困難のもとにある保育所運営という視点からの制度の改善も遅々としてすすまない。コロナ禍で、保育士さんたちの労働も過重な負担になっている。にもかかわらず、劣悪な待遇の改善はすすまない。

 東洋経済で、小林さんが書いている。

いまだ不透明「本当の保育士給与」問題の深刻 「保育の質」に結び付く重要な課題だ

 うーん。

2020/11/24

「桜を見る会」前夜の懇親会めぐる問題

 今日から工場籠城です。でもまあ、どことなく疲れていて、眠い一日です。夜の睡眠があまりよくないのか。昨日は、仕事の内容を偉い先生からしかられている夢を見た。偉い先生は架空の人物だけど。なんなんでしょうね。

 朝の一枚。

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 今日は、このニュースでもちきりとなる。

「桜を見る会」前夜の懇親会めぐる問題 与野党反応(NHK)
 「桜を見る会」の前日夜に開催された安倍前総理大臣の後援会主催の懇親会をめぐる問題で、立憲民主党の枝野代表は、「しっかりと安倍氏本人に国会で説明をしていただかなければならない」と述べたのに対し、自民党の二階幹事長は「直接、話を聞いていない」としたうえで、与野党間の協議を通じて対応を判断したいという考えを示しました。

 「桜を見る会」の前日夜に開催された懇親会をめぐる問題で、会場のホテル側が作成した領収書には、去年までの5年間にかかった懇親会の費用のうち、安倍前総理大臣側が少なくとも800万円以上を負担したことを示す内容が記されていることが、複数の関係者への取材で新たに分かりました。

 東京地検特捜部もこうした経緯を把握し、安倍前総理大臣の公設第1秘書らから任意で事情を聴くなどして確認を進めているものとみられます。

 この問題で、立憲民主党の枝野代表は「しっかりと安倍氏本人に国会で説明をしていただかなければならない」と述べたのに対し、自民党の二階幹事長は「直接、話を聞いていない」としたうえで、与野党間の協議を通じて対応を判断したいという考えを示しました。……

 安倍さんは、結局、このことで辞めたんだろうなあ。それで頃合いを見て、発表と。読売がスクープということだから、政権のなかでも、いろいろ思惑の違いがありそうだな。だけど、検察の強いメッセージもある。問題はどこまでいくのか? 起訴までいくのか? 国会を徹底して、蹂躙してきたことがあらわになったのだから。国会でどうするのかだな。やっぱり安倍さんが国会で答えるべきでしょう。ほんとうに国会の権能をとりもどせるのか? 政権内部は、どうも消極的なようだけど。現首相にも責任は波及せざるをえないしねえ。だけど、いずれにしても覆い隠しようのないことでもあろうけど。終盤国会もなかなか波乱含みになっている。

2020/11/23

学術会議「政府は形式的任命」 中曽根氏答弁の裏であったせめぎ合い

 明日から籠城なので、今日は追い込み。いろいろ言っても、みごとに原稿はそろう。みなさん、ほんとうにがんばってくれます。そういう仲間とともにつくる雑誌なんですよねえ。編集実務だけど、ちょっといろいろあります。つかれます。この編集実務による疲労が大きいのも、加齢のなせるわざなんだろうなあ。3連休、結局、働きづめだね。どこかにいくどころか……。映画とかも、もう9カ月は見ていないなあ。最近は、ドラマあまり、ちゃんとみれず、録画がたまっていく。どうなんだろうね、こいう生活。一方で、運動不足、いきおいお酒がふれる??? もっと、ちゃんとしなきゃねえ。

 さて、出勤途上の銀杏並木の落ち葉。いっせいに落ちれば、落ち葉のじゅうたんになるのだけど、今年もそうはならないかなあ。どうだろうか?

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 連休で、ぐっと世間の話題がコロナが軸に。コロナ対策は緊急の課題ではあるが。だけど、この学術会議の問題を、そのままにしていていいのかはよく考えたいところ。2日前の記事だけど、大事な記事だと思う。

学術会議「政府は形式的任命」 中曽根氏答弁の裏であったせめぎ合い(毎日新聞)

 日本学術会議の新会員候補6人の任命拒否問題で、野党や学術会議側は1983年に中曽根康弘首相(当時)らが国会答弁した「政府が行うのは形式的任命に過ぎない」と矛盾する、不当な解釈変更だと批判している。中曽根氏は当時、なぜそう答弁したのか。当時の公文書や国会議事録などをもとに検証すると、会員選考方法を変更する法改正を進める政権側と、独立性が損なわれることを懸念する学術会議側との間で激しい論争があった末に編み出された実態が浮かびあがった。……

 問題の核心は、この中曽根さんの83年答弁の重要性。政治と学術会議のせめぎあいのもとで、政府が憲法にもとづいた解釈を確認したもの。それまであった、高辻答弁をめぐる議論などを排して、確認したということがだ。ところが、それが平成30年文書という内閣府学術会議事務局がその解釈を変更した文書がつくられたこと、04年だの段階での総務省の資料が示しているように、83年答弁は生きている。あきらかに、18年に変えられている。それが大きなポイントだと思う。政府、総理が、判断で任命の可否を判断できる、これこそが憲法に対するクーデターであること。こんな、ナチスばりの政治をほんとうに許していいのかということだと思う。民主主義が正念場にあることに、自覚的でありたいと思うのだ。

 ところで、70年代後半に、烏丸今出川にあった本屋さんの名前を憶えている方がいれば教えてください。国土地理院の地図が置いてあった???ほんとうか?? 新左翼の機関紙が置いてあったった???

2020/11/22

こもりびと

 今日は、編集実務。その前にお掃除を少し。やるのは機械だけどね。家事労働とっていもって感じ。

 ゲラを読む作業をすすめる。

 それで、午後はまず、ZOOMで、半田さんの「急浮上した敵基地攻撃~踏み越える専守防衛」を聴く。

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どこかで、実現を狙っているのいまの政権、これは、ほんとうに憲法を葬り去るものだから、許してはいけないけど、矛盾も多い。そもそも、その前段はイージスアショア。ややこしいのは、トランプ発の、日本の兵器爆買いという流れから生じていること。そもそもMDなんて、実現可能な戦術なのか?という疑問はぬぐえない。となると、露骨に明らかになる先制攻撃ということ。専守防衛がどんどん危うくなる。そのための、装備は、確実に実現している。空母、戦略爆撃機、大陸間弾道弾……。

 夜、「こもりびと」を見た。

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10年以上に渡ってひきこもり生活を送る倉田雅夫(松山ケンイチ)。重いストレスを抱え働けなくなったことがきっかけだった。厳格な父・一夫(武田鉄矢)は元教師。地元でも尊敬を集める存在だが、雅夫の存在を世間から隠し、立ち直らせることも諦めていた。しかし、自らの余命宣告を機に、最後にもう一度息子と向き合うことに。一方の雅夫は、閉ざされた部屋の中で人知れず、ひきこもりから抜け出す道を必死で探っていたー

 やっぱり苦しかった。いろいろ重なって考えさせられる。ドラマの登場人物は、ステレオタイプだけど、えぐるところはえぐる。松山ケンイチはいい。武田鉄矢は最近、いやな人になってきたから、こういう役がはまるのかも。いろいろ、子どもの立場に立ってといくら言っても、社会の支配的な見方はどんどん自分の中に入っている。やっぱり人をできる人、役に立つ人で判断する。

 今日、ちょうど、昼間に、自森の公開研で、本田由紀さんの話を聞いた。垂直の序列、学力以外のハイパー・メルトクラシー……。どんどん、評価の基準をつくりあげた政治、そして社会、それが身体化される。そういうなかで、人間的であることはとても難しい。それが人を傷つける。とても、思い課題だなあ。

 部屋の窓から見える風景。

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2020/11/21

首相、感染拡大でも記者会見開かず

 今日は、予定では、子どもを守る会のオンラインイベントを聴く予定だったのだけど、急遽、国会にGo!

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 打ち合わせは、結構、長時間。今月号を仕上げていくうえでは、とっても重要な時間だったのはそうだけど、ボク個人の達成感は、なかなか乏しい。もっとがんばらないと。だけど、今日はとにかく雑事、雑事、雑事。

 さて、世間の話題は、もっぱらコロナに。そのちょっと前は、大統領選だったかな。コロナではもう少し、本質的な議論になればいいのだけど。だけど、菅さんは語らないからなあ。気になるのは。

首相、感染拡大でも記者会見開かず(産経新聞)
 新型コロナウイルスの新規感染者数が増え続ける中で、菅義偉(すが・よしひで)首相の情報発信に消極的な姿勢が目立っている。国民の不安や疑問に応える情報発信は政府トップの役割の一つ。感染状況が悪化した11月以降、首相は記者団のぶら下がり取材には応じるものの、記者会見は開いていない。

 首相は20日の参院本会議で、新型コロナで打撃を受けた業界を支援する「Go To キャンペーン」に関し、「感染対策と経済の回復の両立が基本的な考え方だ」と説明。観光支援事業「Go To トラベル」については「これまでに4000万人が利用しているが、判明した感染者は176人だ」と述べ、事業と感染拡大の因果関係を否定した。……

 ただ、首相が日米電話首脳会談後などに受けたぶら下がり取材計21回のうち、主に新型コロナに関して言及したのは、感染拡大の傾向が顕著になってからも、11月13、19両日の2回にとどまる。安倍晋三前首相が2月末から4カ月足らずの間に計9回の記者会見で国民に協力を呼びかけたのとは対照的だ。……

 菅さんが、ぶら下がり以外の、正規の会見をおこなったのは、就任の際の会見だけ。あとは、代表インタビューと称したものだとか、個別取材だったりだ。安倍さんも、きちんと会見をしなかったけど、菅さんは、安倍さん以上にきちんと会見をしない。そもそも、その必要はないと思っている節も強い。スポークスマンである官房長官会見で十分と。これは、どうなんだろう。やっぱり、そうとう政治は危ないところにある。そして、政治がどんどん「公」という性格ではなくなり、私的なものになっていく、だから、対応も私的になっていく。うーん。 

2020/11/20

ひどいなあ 共産、現在も破防法対象団体 政府答弁書

 今日は、平日で言えば、工場籠城前日。いろいろ、やることが多く、バタバタと時間は過ぎていく。だけど、まだ原稿はそろわない。いろいろ、忙しくても、あまり達成感や、充実感はないなあ。課題ばかりが、積み重なっていくなあ。

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共産、現在も破防法対象団体 政府答弁書(時事通信)

 政府は20日の閣議で、共産党について「現在においても破壊活動防止法に基づく調査対象団体だ」とする答弁書を決定した。日本維新の会の鈴木宗男参院議員の質問主意書に答えた。また、共産党に関して「暴力革命の方針に変更はないものと認識している」とも説明した。

 いまだ、政府はこんなことを閣議決定している。しかも「暴力革命の方針に変更はないものと認識している」とまで言っている。これはほんとうにひどい。何を根拠にこうした決定をするのだろうか? これまで共産党から、指摘されていた 「敵の出方論」をもちだして「暴力革命」の根拠とする議論が成り立たないことや、外国の干渉者たちが押しつけによって、党が分裂した時期の一方の側の行動をもとにおこなわれる難癖にすぎず、それは党が回復したさいに明確に批判され、党が綱領路線を確立した1961年の第8回党大会では、日本の社会と政治のどのような変革も、「国会で安定した過半数」を得て実現することをめざすことを綱領上も明確にし、武装闘争方針を排除したこと、党の正規の方針として「暴力革命の方針」をとったことは一度もないということをどう考えるのだろうか。この間は、共産党だけでなく、野党が共同して、こうした難癖に抗議を繰り返してきたというのに。その野党の共同が怖いのか。

 むしろ、こうしたことを持ち出す政権の反民主的、強権的な姿勢そのものがうきぼりになるし、そのことを広めていかないといけないとうことなんだろうなあ。しかし、維新はほんとうに政権の救援隊だなあ。

2020/11/19

海をあげる

 今日は、残りの原稿をめぐってのメールのやりとりや電話のやりとり。それぞれ、できあがりには向かってはいるのだけど。

 コロナウイルスの感染拡大はすすむ。これから、どのようになっていくのか。コロナショックは弱いものに襲いかかる。雇用で言えば女性だ。
https://www.jil.go.jp/researcheye/bn/047_200925.html
 子どもたちはどうだろうか。学校の先生たちと話したとき、コロナ禍で、いまの生活が子どもたちの発達にどのような影響をあたえるのかをちゃんと見ないといけないということが話題になった。障害児学校の関係者に聞くと、障害のある子は、直接、さまざまな反応をする。もちろん、それでさまざまな困難を背負うことになるのだけど。だけど、その関係者は、障害ある子とちがい我慢している子はこれからどうなるのかと言っていた。弱いもののうえに襲いっかる困難は、この社会では、すべて自己責任とされる。なぜ、本格的にコロナ対策がなぜなされないのか、その政策的、思想的な構造のようなものを考えたいと毎日思っているところ。どれだけ、勉強できるだろうか。

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 『海をあげる』の感想を書いてみようと思う。正直、圧倒された。ボクは、自分の苦しさに引っ張られて、さまざまなことを自分の視点にひきづられてそこから、困難な人のことを考える。彼女たち、彼たちの話を聞き、それをまるごと受けとめ、発信する、そのために彼女はどれだけの努力をしてきたのだろうか。そのためには、決意も要れば、忍耐も、知性も必要だ。そのことに圧倒される。
 正直、彼女に対する見方を変えた1冊でもあった。涙に騙されていたのだろうか(苦笑)。そして、ある人が、彼女の研究・取材は、ソーシャルワークだと言ってきたことの意味をあらためてかみしめる。しっかりと聞き取り、受けとめ、発信する。そこでは、彼女、彼らの向こう側にある社会のありようも、しっかり見つめる。目の前にある、生活、日常を通して見つめ、語るのだ。その視線は、まだ、その社会を見ない、見えないでいる彼女、彼らの未来の視線をさぐるようでもある。そこに、強い思いというより、意思を感じる。そのぐらい激しい、意思、強さを感じる。そこにも圧倒される。
 最後に彼女は絶望を語る。そして、ボクらにその絶望を投げかける。そこで、ボクはうろたえる。だけど、そこから、きちんと脱皮しなければいけない。絶望のなかから、希望を紡ぐ道筋をみつけないといけない。青い、美しい、命を育む海を取り戻すために。

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2020/11/18

かき色の風景

 今日は、朝からとにかく提稿作業。都合、4本。残るは、あと3本ですかね。自宅で、テレワークをする。緊急事態宣言のころは、夕方には、散歩をたっぷりした運動をしていたけど、いまは、まったくそんな余裕がないなあ。体もついていかないなあ。どういうことだろうか? 違うんだろうかと、考えるなあ。

 国会論戦は続いているが、予算委員会がないとなかなか政治の動きは、見えてこない。いつのまにか党首討論などは、まったくされなくなってしまった。それは政権が変わってもかわらない。もう、みんなそんな制度があること、「開会中に原則として毎週1回」なんて決められていたことなどみんな忘れてしまっているんだろうなあ。決めたこともあいまいになるのだから、みんな政治を信頼しなくなっていく。政治への信頼が弱くなっていることが、政権の安定をもたらすという変な状態がずっと続いているという感じ。

 そういうなかで、学術会議の問題は、政権は完全に開き直りはじめている。ある大臣は、学術会議は軍事研究をと言ってしまうし、またある大臣は、最高裁判事の任命についても、首相は判断するのかの問いに答えない、などなど。どんどん、その本音を隠さないようになっている。これはそうとうたいへんな事態だろうなあ。政権は、メディア対策ができた、国民の怒りは広がらないと見たのでしょうか。通常国会も初旬招集ということで、解散の芽も出てきた感じ。いよいよ、政治は、正念場に入っている。
 コロナは、感染者の増加が2000人を超え始めた。いよいよ感染爆発の局面に入っている感じ。にもかかわらず、政権の動きはあいかわらず鈍い。本格的な医療への支援にも向かわない。対策はあくまでも市場経済をベースとした新自由主義の枠の中でというのが政権の姿勢だということが見え隠れしている。ここを正面から批判するはずだったのに、その企画は残念ながら今月は無理になった(トホホ)。それでも、しっかり次も準備しなくっちゃいけない。

 最近、自分の思考が、とりわけ自分中心になっていることを感じる。いろいろな問題を考えるときに、いつも自分のことが先に立つという感じなのだ。相対化できないというか。なぜなんだろうと考えて、気がついたのが、自分がとっても苦しいからだということだ。自分の苦しみ、悲しみ、つらさという感情と、冷静で、客観的にものごとを相対化し、抽象化していくことと、そのあたりのありようが、うまくできないのだ。思い込みも激しくなる。苦しいのはしかたがない、そのときに、どのような思考の回路をもてるのか。ある種のスキルというものを磨かないといけないのかなあなどとも。そんなことをちょっと考えている。

 今日はあまり充実感はないなあ。外は、秋が深まる。オレンジというか、かき色の風景がいいなあ。

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2020/11/17

「静かな虐殺」、なぜ命を絶つ20代女性が増えているのか

 朝の千駄ヶ谷駅前の銀杏はずいぶん色が変わってきた。

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 だけど、朝からいろいろ事件が起こる。仕事がうまくいかないなあ。なかなか思ったような雑誌ができない。そもそも企画が思いつかない。企画をいろいろ考えているうち、どんどんわからないことが増えていく。なんか足元がぐらぐらしてくる錯覚に陥る。たしかに、ものすごく難しい時代、いろいろな問題を、単純にある側面から描くわけにはいかないし。しっかりとりあげようとすると、自分には持て余すし、まったく努力が足りないことを自覚させられる。ほんとうに、ぐらぐらしてきた。

 企画が思いついても、具体化する段になって、いろいろ段取りがうまくできない。自分でやっちゃいけないこともある。だけど、それでうまくいくほどの体制がない。でも、もうちょっと、できるんじゃないかと、焦るなあ。だけど、自分がしなきゃいけないこともある。なんだか、これじゃあだめだと悶々とする。 

「静かな虐殺」、なぜ命を絶つ20代女性が増えているのか(ハンギョレ)
 韓国社会で、自ら命を絶つ20代の女性がかつてないほど増えている。

 昨年の20代女性の自殺率は前年に比べ25.5ポイント増えた。今年1~8月に自殺を図った20代女性は自殺未遂者総数の32.1%を占め、全ての世代で最も多かった。全体の自殺率では依然として男性の方が女性より2~3倍ほど高いものの、20代の女性の自殺率の増加幅は、他の世代と性別を大きく上回る。

 ジェンダーメディア「スラップ」が12日に公開した動画「『静かな虐殺』が再び始まった」は、なぜ「90年代生まれの女性」たちが命を絶っているのかを問い、韓国社会が「静かな虐殺」に答えるべき理由を示す。……

「チョン教授は「家族に対する政策的支援が多いほど、若い女性の自殺率が増加する傾向がある」という欧州の研究結果も提示する。
 「非常に驚くべきことですが、児童手当などもすべて含めて、家族が上手く維持されて発展できるように支援する政策なんですが、実際は家族を形成する考えがなかったり形成していない人には、まったく役に立たないということです」
 「家族中心」に設計された政策的支援は、労働市場において独立した個人として生きようとする若い女性に届かず、このような女性を支援策から排除し、むしろ自殺率を高める結果を生むということだ。」
 うーん。日本も同じ。個人として認められず、家族支援、世帯支援という形がどこまでも重視される。ああ。
 『文芸春秋』の秋山さんの「◎芸能人自殺の連鎖は「炭鉱のカナリア」<現場ルポ>女性の自殺はなぜ急増したのか」も読んだ。秋山さんは、そのカナリアとして、シングルマザー風俗嬢を取材する。うーん。つらいなあ。

 

2020/11/16

学術会議問題、学生118人議論白熱 鹿児島大の授業で

 今日は、朝から、提稿作業をしたり。今月もまだまだ難関が待ちかまえているのだけど、来月が超ピンチ。史上最悪レベル。いろいろ考えるんだけど、枯渇して思い浮かばない。とにかくメールをいくつか送るが……。ここは、ほんとうに、いろんなことに挑めるのか、自分もがんばりどころなのかもしれないなあ。

 企画の具体化が進まないと、助けて発信中❗ 返信していただいたかた、いろいろお願いするかもよ。めげずにがんばります。

 夜、お風呂の中で、河合くんの『教育』12月号の論文を読む。

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 注のナンバリングが間違っているのはご愛敬。内容は、ほんとうにいろいろ考えさせられた。いろいろ学んでみたことが増えた感じがする。そうなんだよなあ。

 今日の新聞で面白かった記事。

学術会議問題、学生118人議論白熱 鹿児島大の授業で(朝日新聞)
 日本学術会議が推薦した会員候補のうち6人の任命を菅義偉首相が拒否した問題について、鹿児島大学の学生たちが共通科目「日本国憲法」の授業で考えた。「学問の自由」の視点から見てどうか。首相の任命権は形式的か。オンライン上で議論が白熱した。

 ■任命拒否 適切「会員でなくても研究は自由にできる」 不適切「学問のほか『表現の自由』にも反する」

 10月22日、オンライン会議システム「Zoom」を使った授業が始まった。出席者は118人。1年生が中心だ。

 「皆さんのアンケート結果を見ることにしましょうか」。担当の渡邊弘准教授がZoomの画面にいくつか円グラフを映した。

 事前に図書館の文献を借り新聞各紙の社説を読んで、首相が6人を任命しなかったことをどう考えるかを書く。渡邊准教授はそんな課題を出し、予習前に問題をどう受け止めていたかも尋ねていた。

 最初の円グラフは、予習前に問題を知っていたか。「知っていた」が54%で、「知らなかった」が46%だ。2番目は予習に取り組んだ後の意見。首相による任命拒否は「適切」と考えた学生53%に対して、「適切ではない」は47%とほぼ半々だった。

 3~4人のグループでの議論が始まった。

 任命しなかったのが「適切」とした学生からは、「日本学術会議法には首相に任命権があるとあるので適切」「学術会議の会員でなくても研究は自由にできるから、憲法の『学問の自由』には反しない」「学術会議には10億円の予算が使われているのだから、政府は監督すべきだ」といった意見が出た。

 一方、「適切ではない」側は、こう主張した。

 「首相の任命は学術会議法を読むと、首相が推薦に『基づいて』任命するという文言で、形式的なものだとわかる。政府自身が過去に『形式的だ』と国会で答弁している」「会員の任命は研究業績で決められている。それを任命しないのは『学問の自由』に反する」「国の予算が出ているから監督を正当化していいなら、国立大学は政府のいいなりになる」……

 氏岡さんの記事だけど、氏岡さんともずいぶん会ってないなあ。それはさておき、学術会議の問題については、世論調査でも、説明不足は圧倒的だけど、任命拒否は撤回する必要がないというのが多いという結果もだされている。それだけに、きちんと議論する空間こそが大事なんだろうなあって思う。そもそも、民主主義は時間もかかる。豊かになっていくには、努力もいる。試行錯誤して、失敗して、後退して、そのうえで、民主主義があるのだよなあ。しっかり、はらくくって、頑張り続けないとなあ、など、若い人の議論に心から励まされる、そんな記事だったなあ。がんばろ。

2020/11/15

「いま、ともに『家族』を考える」そして『民衆暴力』

 今日は朝から、団地の枯葉清掃。いろいろ色づきまっさかりです。

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 午前中は、資料読み。いろいろメール。

 午後はzoomで全進研。「いま、ともに『家族』を考える」。

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 鈴木さんの実践。へえ、ボクと話すときは愚痴が多いですけど、すごい実践。さすがだな。家庭科で、正面切って家族をテーマにする。うん、すごい。

 杉山春さんと、黒田さん。杉山さんは、今月号で登場していただいた。そこには強い問題意識があった。虐待の対策が論じられるとき、児相がまずとりあげられる。たしかに、児相は大事だけど、そこを軸に考えるのではなくもっと違う視点があるのではないか。児相はある意味で介入。その以前の支援が必要ではないか。黒田さんは福祉の人だから「予防」と言っていたけど、問題意識はとっても共通している。

 苦しい思い。さまざまな思いを、やぱり考えたい。それは自分の苦しさでもあるのだし。

 さて、最近読んだ本で面白かったもの。藤野裕子さんの『民衆暴力』

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 この本は、「新政反対一揆」「秩父事件」「日比谷焼き打ち事件」「関東大震災時の朝鮮人虐殺」を取り上げ、日本近代の民衆暴力について考える。こうした問題をとりあげるとき、民衆のエネルギーとか、偏狭なナショナリズムとか、いろいろ論じられる。だけど、そんなに単純な話ではない。その様相は多面的だ。その背景にあるものは複雑で、その複雑なものをていねいに、実証的に分析していく必要がある。そこからは社会の変化や国家の思わぬ側面も見えてくる。とりわけ、いまの社会も、不寛容さや排他的な議論が目立つだけに。ていねいに、その背景を、経緯を分析することの大切さを教えてくれる。いまだからこ、読みたい本だなあ。

2020/11/14

学習会 少人数学級実現今こそ! そして、「無法で無能な統治者は自滅する」

 今日は、早朝仕事スタート。ちょっとトラブルもあったけど、解決して終了。

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 朝から4回洗濯機を回して、衣替えを半分。その後、資料読み。おもしろいなあ。

 午後からは、zoomで「学習会 少人数学級実現今こそ!」に参加。ちょっと、ここでもトラブルもあり。講師の山﨑さん、最近は、オンラインでの付き合いだなあ。いつから会ってないんだろう。そういう人多いなあ。便利だけど、だけどなあ。

 さて、学習会は、少人数学級をめぐる声の広がりからスタート。だけど、山﨑さんの主張の肝は、やっぱり、そのために「人と予算」をどうつけるかというところ。そのための制度改革を提案する。そのことを正面から議論することの大事さを痛感させられるなあ。おもしろいなあ。

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 議論を聞いていて、少人数学級の効果についての議論の難しさも感じる。おそらくこういう議論が出てくるの背景には、財務省がさんざん言っている、エビデンス論がかかわるのだろう。だけど、教育という子どもの発達を、どのような指標で評価するかという難しさ、発達の道筋、側面の多様さを考えると、議論は難しいにもかかわらず、単純な議論に流し込もうとすることが、ものすごく影響しているなあとも感じた。そのなかで、制度改革、人と予算をどう要求していくのか?大事な局面になっていることを痛感。

 今日もいろいろニュースがあった。ショッキングだったのが、このニュース

国に批判的…琉大が山本准教授に修正要求 石橋湛山賞コメント(琉球新報)
 著書「日米地位協定―在日米軍と『同盟』の70年」(中公新書)で石橋湛山賞を受賞した琉球大学の山本章子准教授をホームページで紹介しようとした大学側が、受賞時のコメントが国に対して批判的だとして、山本氏に修正を求めていることが13日、分かった。山本氏が本紙の取材に明かした。同大は...

 おりしも、学術会議の問題の渦中の話。学術会議の問題でも学会レベルで、批判の広がりに対して、大学からはなかなか声が聞こえない。うーん。大学は金を国に握られていているからなあ。それほど、学問の自由は風前の灯火となり、政治の介入がすすんでいる。そうとう深刻だと考えないといけないと、かなりショックをうけた。

 東京新聞は、18年に補充を拒否された学者が宇野さんだったことを報じた。あの宇野さんは2度も。政府は何を恐れているのだろうか? だけど、ほんとうに自由を封じ込めようとしている。報道に対しても、ここのところNHKへの圧力は激しいとということも言われている。菅さんがNW9の出演したさいの学術会議問題での質問に激怒していると、山田真貴子内閣広報官がNHKを恫喝しているとか。ほんとうにたいへんな事態だ。
 学術会議は必死の抵抗を試みる。その発信が12日の記者会見。その資料は大事だ。それがこれ。

 そして今日の朝日の宇野さんの『暴君』の書評。いわく「無法で無能な統治者は自滅する」。それがこれ。
 すごいなあ、宇野さん。そうだ、ボクらは決してあきらめない。

2020/11/13

「パートを差別」提訴へ コロナが非正規直撃80万人減

 今日は、午前中は編集実務。原稿を読んでいて、それだけで胸がつぶれそうになる。そんな現実が、この日本社会にごろごろころがっている。そんな現実を、たくさん知るだけで、つらくなる。だけど、つらいと思うだけではダメなんだ。

 あれこれ、メールを送る。メールのやりとり。あとはひたすら資料を読み、考える。会議もあったけど。うーん、読んで勉強すると、頭がいろいろ考える。多様に考える。それは大事なことなんだけど。

 去年の今日とった写真と同じ場所で、とってみた。

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「パートを差別」提訴へ コロナが非正規直撃80万人減(朝日新聞)
 新型コロナウイルスの影響が、非正規雇用の労働者たちを直撃している。総務省によれば、コロナ感染が深刻化した半年前から今年9月までに非正規労働者が約80万人減少。正社員の代わりに仕事を減らされたり解雇されたりしたためだと専門家はみる。仕事のシフト削減は不当だとして会社を訴えるケースも出てきた。(遠藤隆史)

 通勤のため駅へ向かう人波を自宅のベランダから眺めると、嫉妬にも似た感情がわき上がる。「私には働ける場所がないのに」。京都府に住む派遣社員の女性(55)は約1カ月、仕事のない日が続く。

 府内の百貨店などの催事で接客・販売を担う派遣社員として15年近く働いた。日給およそ1万円、毎月の収入は27万円ほどだったが、今春新型コロナが深刻化すると状況が一変。百貨店での特産品の出張販売やスーパーの試食販売など、派遣先の仕事が消えた。4月の勤務は1日だけ。6月ごろから催事が少しずつ再開されても、主催側も仕事が減り社員が余るため、派遣社員に仕事が回るのは月に数日程度だった。

 仕事が急減した春、軽度の認知症がある90代の母親を施設から引き取ったばかりだった。自分の老後のために20年以上積み立てた年金を100万円分取り崩し、生活費に充てた。今月下旬は仕事が入ったが、その先の予定はほとんど白紙だ。「何でこんな試練があるんだろう」

 非正規の処遇が不当だとして裁判に発展するケースもある。

 労働問題に詳しい冨田真平弁護士は、強制的にシフトを削減されたと訴えるパート女性の代理人になり、従来通りの賃金の支払いなどを会社側に求める訴訟の準備を進める。近く大阪地裁に提訴する考えだ。コロナ禍での非正規に対する不当なシフト削減を問う訴訟は異例だという。……

 非正規のとりわけ女性にまず、困難が集中している。裁判の原告は結婚式の前撮りを手がける大阪府の写真スタジオで働く30代女性だそうだ。休業の給与は、正規職員には払われたが、非正規には払われないそうだ。そして、不当なシフト削減。原告は「パートを差別的に扱っている」などと訴え、削減されたシフト分に相当する賃金約20万円などを求めるという。小さな、しかし、大きな裁判だ。勇気ある訴訟だ。ぜひとも、勝ってほしいし、勝たないと。ちゃんと支援をしないといけない。

2020/11/12

国内感染、過去最多1652人 8月7日以来3カ月ぶり―新型コロナ

 今日は、インタビュー原稿①を仕上げて、発信。次のインタビュー②はかなり〆切に近いタイトな日程なのだけど、それまでの間をつかって、やるべきことをきちんとやらないといけない。①の仕上げ局面はテレワークを選んだけど、テレワークでいちばんペースをつかめないのは、本を読む時間。原稿に向かうと、関連書以外の本を読むことができなくなる。通勤していると、それでも移動時間で本を読むから。ちょっと、何やっているのかなあという感じになる。

 コロナがどんどん広がっている。

 ちょっとなあ、という感じ。

国内感染、過去最多1652人 8月7日以来3カ月ぶり―新型コロナ(時事通信)

 国内では12日、1日当たり過去最多となる1652人の新型コロナウイルス感染者が確認された。これまでの最多は8月7日の1605人だった。北海道(236人)と神奈川(147人)、兵庫(81人)、茨城(26人)各県で最多を更新した。
 死者は北海道と、宮城県、東京都などで計10人増え、累計で1886人になった。
 西村康稔経済再生担当相は記者会見で「増加傾向が顕著になり、強い危機感がある」と述べた。
 時事通信社の集計では、北海道で確認された236人の内訳は、札幌市164人、道庁管轄57人、旭川市9人、小樽市4人、函館市2人。札幌市では市立中学校と専門学校で新たにクラスター(感染者集団)が発生し、同市の新規感染者数も過去最多となった。利尻島の飲食店では北海道の離島で初めてとなるクラスターが確認された。
 道では5日に1日当たりの新規感染者が初めて100人を超える119人となり、9日に200人に達した。100人を上回るのは8日連続で、会見した札幌市医師会の松家治道会長は「この状況があと1週間続くと医療崩壊につながるのではないか」と危惧した。……

 直感的には、今度はかなりのスピードで感染の拡大がすすみそうにも思えるが、よくわからない。どうも報道の機軸も、行政の出してくる数字も、ちょっと違うのではないのかという違和感を強く感じるのが、ここのところの思い。暮らしている人々の生活を守る、健康を守るという機軸が見えないのだよなあ。医療機関への支援も、ぜんぜんすすんでいるようには思えないし、経済経済というときは、企業活動だけが問題としてとりあげられ、生活視点がない。人が大切にされているとは思えないのだ。

 多くの人が共感できるような議論というのはどういうものだんだろうなあ。いま、おこっていることをいろいろ勉強して、しっかり考えるような時間をもちたいよなあ。

*報道の違和感というものの最大のものはやっぱり、歴史認識をめぐるもの。女性国際戦犯法廷20年ということで、日本軍「慰安婦」をめぐる記事も、外国発では、増えている。日本の報道がなあ、そのあたりも、きちんと整理してみたいなあ。

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2020/11/11

経団連の「新成長戦略」

 いい天気だねえ。

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 でも、一日、部屋にこもって、インタビュー原稿①ととっくみあう。構成を考えながら、いろいろ整理をして、いちおう、全体の大きな流れまではつくったかな。あとは、明日、仕上げにかかろうと思う。ちょっと、疲れています。

 先日、経団連が「新成長戦略」なる文章を発表した。それがこれ

 この社会が転換点にいる、つまり、現状はかなりゆきづまっているという認識は強くありそうだ。そのあたらしい社会をつくるキーワードがDXということになる。その構造は、どこまでも「成長」に規定されるのがいちばんの矛盾。DXということを強調しながら、そのから、新しい社会をつくるための方策は、Society5.0にしても、サスティナブルな社会ということにしても、生活にしても、働き方改革にしても、人を軸に、人の尊厳や、豊かさを軸にするのではなく、あくまでも企業の成長のための方策を模索する。それが、根本的な社会改革にむかわないから、陳腐な方策の羅列になる。そういう感じがするなあ。

 こういう議論も、しっかり、分析しなければならないなあ。なかなか、手が回らないのが現状なのだけどねえ。

 

2020/11/10

先月の自殺者 去年より40%増加 女性が大幅増 コロナの影響も

 夜は通信の状況がずっとよくなく、イライラ。なんでかなあ。これも、もう少し勉強しないとなあ。いろいろ、よくわかっていないことが多いなあ。コロナの感染がこれだけ広がってくると、長い通勤はちょっと苦痛。どんな生活がいちばんいいんだろう、といろいろ考え込む。ほんとうにやっかいな社会だ。

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 土曜日に一日休むと、それでもって、緊張が途切れたのか、どっと疲れがでた感じがする。頭もぼうっとしている。なんとか、今日もインタビュー①原稿に集中。いよいよ構成にメスをいれはじめる。明日には、全体像をつくりたいなあ。それで、明後日には仕上げたいなあ。今日は、今月号の最後の発注もすませたので、明後日①原稿ができあがれば、次の号を何とかしなくっちゃいけないなあ。なかなか気が休まらないなあ。

 とっても気になるニュース。

先月の自殺者 去年より40%増加 女性が大幅増 コロナの影響も(NHK)
 先月自殺した人は全国で合わせて2153人で、去年の同じ時期より614人増えたことが分かりました。自殺者は、ことし7月以降4か月連続で増えていて、特に女性が大幅に増加し深刻な状況が続いています。

 警察庁によりますと、先月自殺した人は速報値で全国で2153人となっています。

 これは去年の同じ時期に比べて614人、率にして39.9%増加しました。

 男女別では、男性が去年よりも21.3%増えて1302人、女性が82.6%増えて851人となっていて、特に女性の自殺者が大幅に増えています。

 都道府県別では、東京都が255人と最も多く、次いで埼玉県が151人、神奈川県が148人、愛知県が126人などとなっています。

 去年に比べて増えたのは4か月連続で、1か月間の自殺者数としては、この5年間で最も多くなっています。

 国は新型コロナウイルスの影響などについて分析するとともに自殺を防ぐ対策を進めています。……

 経済的にも不安定な女性の自殺の急増ということが気になる。1か月間の自殺者数としては、この5年間で最も多くなっているとのこと。いま、この社会でおこっていることが、きちんと共有されているのか。どうなのだろうか。

2020/11/09

菅内閣を「支持」 1ポイント上がり56% NHK世論調査

 今日も、朝からインタビュー①原稿に向き合う。とにかく、コロナが再び広がってきたから、条件のある日はできるだけテレワークをしたほうがいいかなあと考えはじめて、今日は、テレワークにする。意識的にそうしようと思うなあ。原稿のほうは、まだまだ、迷いのなかにあって、見通せてはいない。まだまだ頑張らないと!

 昼間に買い物に出かけて、久しぶりに江戸川土手を歩いてみた。5月の緊急事態宣言のころは、散歩している人がそれなりにいたけど、今日は、ほとんど人ともすれ違わない。うーん、この辺は、普通に勤務している人が増えて、テレワークは減っているんだろうなあと感じたりする。

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 世論調査が、いくつか出されている。

菅内閣を「支持」 1ポイント上がり56% NHK世論調査
 NHKは、今月6日から3日間、全国の18歳以上を対象にコンピューターで無作為に発生させた固定電話と携帯電話の番号に電話をかける「RDD」という方法で世論調査を行いました。調査の対象となったのは、2075人で、58%にあたる1195人から回答を得ました。

 それによりますと、菅内閣を「支持する」と答えた人は、先月より1ポイント上がって56%でした。
 「支持しない」と答えた人は、1ポイント下がって19%でした。

 内閣を支持する理由では、◇「他の内閣より良さそうだから」が27%、◇「人柄が信頼できるから」が25%、◇「支持する政党の内閣だから」が19%、◇「政策に期待が持てるから」が15%、◇「実行力があるから」が11%となりました。

 逆に、支持しない理由では、◇「政策に期待が持てないから」が36%、◇「人柄が信頼できないから」が26%、◇「支持する政党の内閣でないから」が14%、◇「実行力がないから」が13%、◇「他の内閣の方が良さそうだから」が6%となりました。

 新型コロナウイルスに自分や家族が感染する不安をどの程度感じるか聞いたところ、◇「大いに感じる」が28%、◇「ある程度感じる」が51%、◇「あまり感じない」が13%、◇「まったく感じない」が3%でした。
 新型コロナウイルスをめぐる政府のこれまでの対応について聞いたところ、◇「大いに評価する」が5%、◇「ある程度評価する」が55%◇「あまり評価しない」が29%◇「まったく評価しない」が5%でした。……
 「日本学術会議」が推薦した会員候補の一部を任命しなかったことについて、菅総理大臣のこれまでの説明は十分だと思うか聞いたところ、◇「十分だ」が17%、◇「十分ではない」が62%、◇「わからない、無回答」が21%でした。
 政府と自民党が、「日本学術会議」のあり方を検証するとしていることについて、適切だと思うか聞いたところ、◇「適切だ」が45%、◇「適切ではない」が28%、◇「わからない、無回答」が27%でした。……

 

内閣支持率7ポイント減、57% 「任命拒否は問題」37% 毎日新聞世論調査
 毎日新聞と社会調査研究センターは7日、全国世論調査を実施した。菅内閣の支持率は57%で、内閣発足直後の9月17日に行った前回調査の64%から7ポイント下落した。不支持率は36%(前回27%)だった。

 日本学術会議の新しい会員として推薦された6人の任命を菅義偉首相が拒否したことについて、「問題だ」と答えた人は37%で、「問題だとは思わない」は44%、「どちらとも言えない」は18%だった。「問題だ」と答えた人の8割近くが、菅内閣を「支持しない」と答えており、任命拒否問題が支持率低下の一因となったようだ。首相は任命拒否の理由を明らかにしていない。ただ、支持率の下落は7ポイントにとどまっており、この問題への批判は広がりを欠く面もあるようだ。……

 質問項目によって、かなり印象が違う。学術会議問題は、任命拒否などの菅政権のやりかたへの批判はまだ、過半数にはなっていないが。説明は不足していると考えているという感じ。まだまだ、しっかり、ていねいに伝えていくことが求められている。少なくとも、あつく新政権を支持するという感じではなく、冷静に(冷めた目で)見ているという感じだんだと思う。だからこそ、これからの政治的な宣伝や議論はとっても大事ということになる。

2020/11/08

「連れ合い」と「相方」 「介助される側」と「介助する側」

 今日は、朝から、インタビュー①原稿に挑む。語り手の問題意識を、どういかして組み立てるのか。まだ、作業ははじまったばかり。相方は、合同教研。zoomはどこでもドアだねえ。

 相方がずっと帰ってくれなくって、相方の博士学位のお祝いをおくらなけてはと思っているうちに、8カ月がたってしまったけど、なかなかそのチャンスがない。どうしようかな。そんなことを考えていて、部屋の外を見ると、団地のすっかり紅葉している。夕食の買い物に行く途中の公園も紅葉。きれいだなあ。秋もきらいな季節ではない。

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 吉郎さんと池添さんの『「連れ合い」と「相方」 「介助される側」と「介助する側」』を読む。

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 新婚(再婚)直後に病で倒れ、壮絶な介護。強い社会的視点を失わずに、生きるそういう生き方がすごいって正直思う。率直な、葛藤をくり返しながら、しっかり生き抜き、発信し続けるのがすごい。だけど、そこに至る過程の、さまざまな思いを、今回初めて知ったこともふくめ、すごいなあと思う。目標のお二人だけど、なかなか、自分は無理だなあと思ったり、少しでも近づきたいと思ったり、なかなか課題の大きさにたじろいたり、いろいろ、いろいろ。

癒しのプレゼント

 昨日は、実に、2カ月半ぶりの完全オフ。ボク自身も63歳になったわけだけど、何よりも、数日後に、3歳になる孫①のお祝い。お昼は焼き肉、夜は、創作中華というリッチな食事を、じいじとばあばがスポンサーになって、だ。プレゼントも買いに行く。いろいろたいへんななかでの息子たちの子育てであるが、いろいろ考えながらの子育ての姿に、それはそれで、学ばされる。孫①、孫②とのひとときは、最大の癒しのプレゼントだね。

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 さて、アメリカ大統領は、残る州を、次々とバイデンが抑えて、いよいよ決定という感じ。最後まで抵抗と言われるトランプの動きも、共和党の重鎮たちが抑えるだろうという観測が強まっている。反トランプということが最大の争点とも言われた大統領選挙だったけど、そこでうきぼりになった、人権や民主主義をめぐるさまざまな問題ということはいろいろ今後も考えさせられるものだったと思うし、日本の政治やメディアのあり方に提起したことも大きいなあと思う。これも、しっかり考えないといけない。

 さて、夜は、近所の友人がやってきて、遅くまでだらだら飲み。

2020/11/06

『安倍政権の終焉と新自由主義政治、改憲のゆくえ ――「安倍政治」に代わる選択肢を探る』

 学術会議問題、論理の破綻を誤魔化そうとすると、どんどんわけのわからない誤魔化しの上塗りになってしまう。どうするんだろう。政府の対応は、このまま、時がたてばなんとかなると思っているのかなあ? 次は内閣委員会の大臣所信への質問かあ。批判のひろがりには注目するが、政府を見ていると、気持ちは暗くなる……。

 さて、今日はインタビュー①の準備をして、そして、会議のあと、午後からインタビュー①。刺激に満ちた話で、楽しかった。インタビュー原稿でがんばる気持ちになる。

 さて、1日で読めと命令された本。みなさん、治さんの新刊(『安倍政権の終焉と新自由主義政治、改憲のゆくえ ――「安倍政治」に代わる選択肢を探る』)についての感想を書き始めているので、ボクも。

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 この間は、渡辺さんは、改憲動向を中心に論陣をはっていた。新自由主義についていろいろ調べることができてないからなあと、口癖のように言っていた。ところが、今回の本では、安倍内閣のもとでの新自由主義の再起動の特徴を分析する。あらためてその定義から、安倍内閣のもとでのその特質をていねいにみていく。医療政策の分析は驚いた。あくなき探求心は、コロナ対策で露呈した政権の無力さをみごとにうきぼりにしているし、そのありようは新政権に引き継がれている。それだけに、またれていた分析だなあと、感嘆させられる。だけど、同時に、改憲の動向への分析に、いまの動きを見事に分析している。とりわけ、敵基地攻撃力保有の問題をしっかり位置づけての分析は、うならされる。まだまださすがだなあと、強く思った次第だなあ。

2020/11/05

2つの雑誌の記事の紹介

 今日も、朝からインタビュー①準備。映像を追加で見たり。合間に先の企画の手打ちをしたり、考えたり。ちょっと、悶々とした一日。

 さて、雑誌の記事を2つ紹介。

 1つは、『女性のひろば』12月号の「ガイドブックにない旅 北海道・『囚人労働跡』を訪ねる」。

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 北海道の5つの監獄跡をたどる旅。書いたのは、名寄市立大学の江連崇さん。北海道の民衆史には、小池喜孝の『鎖塚』という名著があるけど、その内容にもふれつつ、囚人労働の跡をたどる。ボクも、3つは行った。硫黄山にも行った。北海道の近代史には光と影がある。その影の部分と向き合うことが、とても大事であることがよくわかるのだ。

 もう1つは、『経済』に載った『日韓の歴史問題をどう読み解くか―徴用工・日本軍「慰安婦」・植民地支配』の書評。

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なんと矢野秀喜さんに書いていただいた。とっても評価していただいて、嬉しい限り。よく書いていただいた! 感謝です。『経済』は共産党に近い雑誌。その『経済』に、矢野さんの書評が載るなんて! (仕掛けたのはボクですけど) 野党共闘の時代。一致点を大事にしてたたかいのだもの。

 今日もいい天気でした。写真は、千駄ヶ谷駅前の銀杏です。

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2020/11/04

入社辞退の希望者募る、自宅研修1年… コロナ禍でサイレント内定取り消し 就職氷河期再来か

 うーん。どうなるのだろうか? アメリカ大統領選挙。予想された複雑な事態と言えばそうだけど、ますます、わからない。わからないと言えば日本の政治もそうなんだけどなあ。菅さんの国会答弁はますます、あぶなくなってきた感じ。うーん。

 さて、今日は、金曜予定のインタビュー①の資料を集めたり、資料を読んだり。その先の企画を考える作業。苦しい局面。知恵がちょっと尽きている感。もう少し、まだまだ! がんばりが足りません。あとは会議。

 今日はいい天気。代々木の銀杏も、木によっては、色づき始めてきた感じ。

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 今日の気になった記事。

入社辞退の希望者募る、自宅研修1年… コロナ禍でサイレント内定取り消し 就職氷河期再来か(東京新聞)
◆入社辞退を促す会社に「心が折れた」
 新卒者が入社の辞退に追い込まれたり、長期の自宅待機を命じられて退職したりしている。内定取り消しや解雇ではなく自主的に辞めさせるため、統計に表れない「サイレント内定取り消し」だ。コロナ禍が水面下で若者を追い詰める構図で、再び就職氷河期を迎える懸念も出ている。(渥美龍太)


 「辞退をご希望される方はご連絡下さい」。東京都内のIT企業の正社員に内定した男性(22)は、研修の開始がコロナ禍で延期される中、4月の緊急事態宣言直後に会社から届いたLINEに違和感を持った。何も始まっていないのに入社の辞退を促していた。
 5月末に始まった研修も初心者に丁寧に教える触れ込みが、専門用語が並ぶ高度な内容と叱責を交えた指導に辞退者が続出。男性は「センスがない」「諦めるなら今のうち」と詰められ、「心が折れた」。給料も払われぬまま入社を断念、地元の大阪に帰った。
 「明らかに辞退させようとしていた。あまりに理不尽、将来に絶望した」……

 若者の、学生の暮らしや雇用をめぐる問題がかなり深刻になっている。ただ、あらわれ方が一様ではなく、数字にきちんとあらわれないようなケースが多いのではないか。そのあたりを可視化して、問題をうきぼりにしていかないといけないなあと、痛感。いろいろ聞くために、メールも送る。

 

2020/11/03

日本キリスト教会 日本軍「慰安婦」問題と取り組む会主催のオンライン講演会「女性国際戦犯法廷から20年」

 今日は、午前中は、日本キリスト教会 日本軍「慰安婦」問題と取り組む会主催のオンライン講演会「女性国際戦犯法廷から20年」。渡辺美奈さんの話を聞きたくて。

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 話の内容は、前半はどういう世界の流れの中でこの法廷がとりくまれたのか、戦時性暴力を違法化し、その責任を問う取り組みの流れを解説する。後半は、では日本ではどのようにこの問題に向き合ってきたのかというか、ふみにじってきたのかという問題。年表などの資料もわかりやすく、勉強になった。法廷から5年目に、西野瑠美子さんにインタビューしたのを思い出した。そのころにwamができたんだよなあ。

 あらためて勉強を重ねないと、自分の考えることが、ずれてしまうということを自覚されられる。ジェンダーにかかわる問題はなおさらそうだ。やっぱり、ぐさぐさとくる。

 午後からは、戦犯法廷の映像を2本見た。ほんとうに、そこで問われていることの重みと、サバイバーの人たちの証言に圧倒させられた。多くの法律関係者の真摯なとりくみにも頭がさがった。そのあと、『女性国際戦犯法廷の全記録』をぱらぱらと読む。その議論のなかみは圧倒される。よくこのようなとりくみができたものと、いまさらながら改めて思った。

 んなわけで、国会には行けなかった。だけど、菅政権の動きはものすごく醜くなっている。国会答弁が成立しなくなっていることを一般メディアでも指摘するようになっている。さすがにこのままでは、支持率もどうなのだろうか? ますます、政治の先行きはよくわからなくなっていく感じがする。問題は、これから、どのような世論をつくっていけるのか? だなとは思う。ここはじっくり、いろいろ企画を考えないといけなさそうだなあ。

 天気がもう一つで、洗濯は困るね。日曜も忙しかったので、夕方に、少しばかり、掃除をした。

2020/11/02

大阪都構想10年越し決着 松井市長「後悔ない」 吉村知事「再挑戦しない」

 今日は、朝から、たまった実務を処理して、あとは資料読み。だけど、さすがに6X連勤は、疲れてがたまっているのか、眠い一日だったなあ。

 メールを何本か送る。やや〆切まで長いスパンの企画は、一定の間隔でリマインドメールを送らないとね。これで結構失敗するのだけど、目先の忙しさでつい忘れる。今回はギリギリセーフか。

 さて、昨日の大阪の結果はほんとうによかったね。

大阪都構想10年越し決着 松井市長「後悔ない」 吉村知事「再挑戦しない」(毎日新聞)

 大阪市民は再び政令市の廃止に「ノー」を突きつけた。1日に投開票された「大阪都構想」を巡る2度目の住民投票。5年前と同じく反対が賛成を上回り、大阪市の存続が決まった。大阪維新の会が結党時から党最大の公約として掲げ、市民を二分した論争は10年越しで決着した。……

 やっぱり維新には語る言葉がなかったことが第一。反対する市民も政党もよくがんばったし、メディアの奮闘も大事だった。
 いろいろな調査データを見ていると、賛成票の核は維新票、そこに公明票などが加わる。おそらく、反対票のなかには、党派選挙に行かない人が多いということ。政党選択では、なかなか展望を見いだせないであきらめているということかなあ。そう考えると、これからの課題はここにあるということか。それは維新に限らず、国政の自民党とのたたかいでも同じだろうなあ、と。
 これだけ、分裂が持ち込まれた投票。いろいろ考えなければならないことも多い。

 明日は、朝からZOOM取材だ!

2020/11/01

日本の点字制定130周年記念講演会

 昨日の夜は、団地の会議もあった。団地はまもなく30年になるもので、うちは5年目ぐらいに入ったから、今年で、25年ほどになる。最初から入っていた人がベースをつくって、それに初期に引っ越してきたボクらが加わって、コミュニティを形成したけれど、だんだんと構成メンバーも変わってきて。社会全体の風潮とも無関係なわけでなく、詐欺やだましなども入ってくる。その結果、あうんの関係でいろいろなことをすすめていくことも難しくなる。そんな感じもする。なかなか団地の関係、地域の関係の構築も難しくなってきている。

 今日は、朝から家事もせず、錦糸町に。錦糸町はメーデーの会場が亀戸であったころには一年に一度は来ていたが、最近はごぶさたで、久しぶりに来た。西武もなくなっていたし、すっかり変わっていたなあ。

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 朝から、なんと「日本の点字制定130周年記念講演会」に行ってきた。1890年11月1日、東京盲唖学校において開催された第4回点字選定会議において、石川倉次の案が採用されてから本年で130年 。11月1日は点字の日だそうだ。まず、竹下弁護士のエネルギッシュな挨拶。点字で弁護士になった人だしなあ。福島智東京大学教授の「点字は私の父、指点字は私の母」。福島さんの自分の歩みと点字とのかかわりを語る。9歳で失明し、点字との出会い、そして17歳で盲聾となり、指点字がつくられていく。指点字通訳というものができていく。福島さんの人としての歩みと点字は一体で、感動的でもある話。さらに、敬愛する岸博実さん(日本盲教育史研究会事務局長) の 「<暁天の星>から<満天の星>へ-点字をめぐる不易・流行-」。点字の歴史から点字を考えるというもの。多くの人々、多くの視力障碍の人が、この点字をどのように定着させてきたのか。その歩みが驚きの連続だった。ボクはほんとうに何も知らなかったなあ。この人としての歩みの歴史は、ほんとうに人として豊かな歩みに違いないなあ。すごいなあ。来てよかったなあ。そんな強い感想をもった。

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 大急ぎで家に帰って、午後からは、こちらの講演会。「人はなぜ記念碑をつくるのか~ホロコーストと第二次世界大戦の記憶のカタチと私たちの未来」。石田勇治さんの講演は、戦後のドイツの過去の克服の歩み。14年ほど前のインタビューのときの話を思い出す。新鮮だったのは、ブラントの時代の歴史認識の発展からコール時代のせめぎ合い、それを克服していく過程、そしていまのせめぎ合い。そういう過程をへながら、くり返し問いかけていくドイツの歩み。うーん。室田元美さんというルポライターの方の、日本の戦跡と碑の話を聞きながら、日本の歴史認識のありようとの違いを深く考えさせられる。記憶のあり方というものをさらに深めたいと思った。
 そんあふうに深く考え続けうづける1日。

 うーん、6X連勤更新中。

 

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