私たちは見えてますか?
今日は、朝から、原稿がなかなか来なくって、ハラハラドキドキ。はじめての人でもあったので、感じもわからず。でも、なんとか午前中に原稿をいただく。今日は基本的に、編集実務作業の一日。ただ、依頼のための連絡がつなかない。方法を考えないとなあ。コロナで人に会ったりする機会が減ったので、ちょっと、いろいろ大変だのです。来月、再来月が、史上最高にたいへんな事態かもなあ。
「食べ物ください」コロナで解雇、路上生活の末…恐喝未遂の女に刑猶予(西日本新聞)
今年8月、福岡市・天神の真珠販売店。女(30)がカッターナイフを店員に向けて現金を脅し取ろうとした。結果は未遂。恐喝未遂と建造物侵入の罪に問われ、福岡地裁は21日、懲役1年2月、執行猶予3年(求刑懲役1年2月)の判決を言い渡した。新型コロナウイルスの影響で解雇され、路上生活を経ての犯行。相談は恥だと思っていたという。コロナ禍は弱い立場の人ほど追い込んでいく。福祉、行政は頑張りどころにきている。
判決によると、被告は8月20日昼、店員の女性にカッターナイフを向け「お金を出してください、切りますよ」と脅迫。通報するそぶりに逃げ出した。判決理由で加藤貴裁判官は「被害者に相当の恐怖心を与えた」と指摘する一方、犯行直後に自首したことなどを踏まえ、執行猶予とした。……
被告は福祉に頼ってはいけないと思い込んでいたそうだ。「私は健康だし、恥ずかしい」とも証言している。生活困窮の人、そして、虐待の背景にも、こうした思いが強くありそうだ。それはつくられてきた社会の空気でもあるのだろう。教育などによってつくられているのだろうし。
この言葉を身に染みた。
私たちは見えてますか? 枝野氏を揺さぶった学生の声(朝日新聞)
私たちは見えていますか――。新型コロナウイルスの感染拡大によって日常を奪われた1人の学生が、政治家に思いを伝えた。あきらめ半分でも、大きな声じゃなくても、何かが変わる時がある。政治に声は届くのか。26日、臨時国会が始まる。神奈川県の私立大学3年の辻昌歩(あきほ)さん(21)は、新型コロナウイルスの感染拡大によって、イベントのアルバイト収入がなくなり、突然、生活が苦しくなった。
両親から仕送りは受けず、アルバイト代と奨学金でまかなっていた。掛け持ちしていたもう一つの塾のバイト代は、毎月、家賃と食費であっという間に消えていった。
「野垂れ死にだ」「自粛できるのは貯金がある人だけ」……。どうにもならない焦りをインターネットの中でつづった。
それを見た大学の先輩のつてで、4月、立憲民主党のウェブヒアリングに参加しないかと声を掛けられた。政治家のアピールなんじゃないかと疑心暗鬼になりつつも、「これで変わらなかったら、本当最悪だな」とも思った。バイトの合間に参加した。
代表の枝野幸男氏や蓮舫氏らに対し、参加した学生たちが窮状を訴えていた。
蓮舫氏が言った。「家計が急変した家庭の学生への支援は、授業料減免の7億円のみ。リアルじゃない」
辻さんが画面に向かって手を挙げたのは、そのときだった。
「『家計が急変した』っていうのは、私には当てはまらないです」
オンラインの会議だが、空気が静まりかえったのがわかった。……
声を聞く。色めがねで、答えが先にあるような形でではなく、まるごと、ちゃんと声をそのまま聴く。そこから、多面的に、しっかり考える。政治が成熟していくために、世論を変えていくためには、そういう積み重ねがほんとうに大事なのかもしれない。見えないもの、聞こえないものをしいかり、見て、聞いて。
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