兵士たちの戦場 体験と記憶の歴史化
今日は、朝から提稿実務。原稿をしっかり読んでいると、面白なあ、これはと、考える次第。今月も、結構、おもしろい原稿がそろっている。
さて、今年は戦後75年だ。仕事柄、節目の年についてはいろいろ考える。
そのときに、ぜひ参考にしたい一冊が、この山田朗さんの本だ。
副題に「体験と記憶の歴史化」とある。
戦争体験の継承は、この国でも大きな課題になっている。そのときに、体験から記憶、歴史化の構造を筆者は考察する。そのときに、記憶の内容も〈表〉と〈裏〉を考察する。表は言うまでもなく、ゆがみをもちつつ語られる、栄誉ある戦争であり、被害の記憶だ。裏は、隠ぺいされるべき戦争であり、加害の記憶である。とくに兵士たちの記録から、この問題を整理したのが本書。もちろん、著者の問題意識は、その他のさまざま体験や記憶に広がっていくのだけれど。
なぜ、日本の戦争体験の継承には、かくもさまざまな課題があるのか。それをどのように解決していくのか。現実には、アジアとの関係では大きく問われているにもかかわらず、国内で意識されないこの問題を、75年目の今年に考えるうえでも、貴重な本だと思う。
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