日本のメディアは信頼に足りうるのか
起きると、どんより落ち込んだ気分は気圧のせい? そんなときはたいてい、自分の存在する価値があるのか自信がもてなくなって、消えてしまいたくなる。いやいやと、そんな気持ちは、ある意味で、たんたんとふり切って、仕事に向かう。そろそろ最近にない地獄の局面にはいりつつある。今日は、朝から電話のやりとり、来月の執筆の着地や、鼎談の相談から、その日程の設定まで一気にすすんでくれました。またまた、驚きの企画ですよ。原稿の着地の根回しや相談も。出張校正前はいろいろ忙しい。合間にゲラを転がしたり。実務仕事をすすめたり、ほんとうはしたかった、資料の読み込みはあまりすすまなかった。だけど、おもしろいテーマは少し発見。企画にまでつなげることができるかなあ。
国会が終わって、昨日には、首相の記者会見があった。これまでも、この間の首相記者会見は目を覆うようなひどさだったけど、昨日のはとりわけひどかった。
この政治部の記者さんたちは、なんのために記者になったのだろうか。会見や安保についての持論を、首相は滔々と語った……。
そんなメディアのあり方が問われているそのときに、こんな事件が発覚した。
フジテレビと産経新聞が謝罪 世論調査で電話せず架空回答入力(NHK)
フジテレビと産経新聞社が合同で行った世論調査で、委託していた会社の社員が14回の調査にわたって架空の回答を不正に入力していたことがわかりました。
フジテレビと産経新聞社は誤った内容を伝えたとして謝罪するとともに関連する放送や記事を取り消しました。フジテレビなどによりますと、フジテレビと産経新聞社が合同で毎月行っている内閣支持率など主に政治に関する世論調査で、京都市にある再委託先の「日本テレネット」の社員がデータの不正な入力を行っていたことがわかったということです。
不正な入力は去年5月から先月までの14回の調査で行われ、実際には電話をかけていないのに架空の回答を入力していたということです。架空の回答は1000人を対象にした調査のおよそ17%を占めていたということです。
この社員は現場の責任者で、フジテレビの調査に対し、「オペレーターの人集めが難しかった」などと話しているということです。
フジテレビと産経新聞社は報道機関として誤った内容を伝えたとして謝罪するとともに関連する放送や記事を取り消し、当面、世論調査を中止することを決めました。
フジテレビは「不正なデータをチェックできず誤った情報を放送し責任を痛感しています。今後、検証を行い、しかるべき処置を行ってまいります」とコメントしています。
かつて新聞社には、世論調査部という専門の部署があったという話を聞いたことがある。それが、いつのまにかどこも外注になる。同時に、コンピュータが調査をおこなうようになる。しかし、専門的な調査のあり方からは遠ざかり、調査そのものの精度も明らかに劣化してきた。世論調査への不信の原因の1つにもなっている。
そして、今回の事件、フジや産経は、外注業者の社員の問題としているようだけど、外注という名のブラックホールとなり、どんな力が働いているのかも闇の中。つまり、そこに、どれだけ、正当性や客観性があるのか、実はなにもわからなくなっているということ以外なにものでもないということ。
正直言って、日本のメディアは信頼に足りうるのか。ボクも知り合いには、現場でがんばっている知人がいるから、言い切りたくはないのだけど、しかし、なあ。もう何がおこっていても、驚かないぞって感じになっているのだ。
さてされ、執念の本ができあがってきました。
執筆者のみなさんと喜び合いたいなあ!
今日の夕食は、ブリ大根、マカロニサラダ、ほうれん草、ちくわ天、あおさの味噌汁。
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