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2018年5月

2018/05/03

憲法と日本人 ~1949-64 知られざる攻防~

 今日のNスぺ。ある意味渡辺ワールドの一端かもね。

Thum_01_3 憲法施行から71年。“現在”と同じように憲法改正をめぐる国民的議論が交わされた時代が、これまでに“1度”だけあった。GHQが憲法制定についての公式報告書を刊行した1949年から、政府の「憲法調査会」が憲法改正を棚上げする報告書を提出した1964年までの15年間である。今回、NHKはこの間に交わされた憲法論議に関する様々な一次資料を大量に発掘した。そこから見えてきたものは何か――。  発掘した様々な一次資料や当事者たちの貴重な証言から、この15年間の憲法論議に「現在の論点」が凝縮されていることが明らかになってきた。現在と同じく、現行憲法が「押しつけ」か否かという議論を経て「9条」「自衛隊」をどう取り扱うかに収斂されていくのである。番組では、知られざる15年の攻防を多角的に検証し、憲法をめぐる日本人の模索を見つめていく。

 戦後、改憲第一の波の時期の、復古的改憲論をめぐる攻防の話。広瀬改憲試案は渡辺さんもとりあげていたけど、ここまで、法制局がかかわっていたの。そういう意味では支配層の総意であったわけなんだよなあ。そこから時代の転換から、いまをどう問いかけるのか、なのだけどね。


全国憲法研究会「憲法記念講演会」

31746779_1778620528865351_49342818231841652_1778620522198685_863798247 今日は、朝、少したっぷり寝て、それから掃除をしっかりして、四ツ谷に向かう。少し、早く着きすぎたかな。用事がなければ基本的に参加している講演会ではあるけど、今年は講師が2人とも女性というのは画期的。けっこう、この学会も男社会だしなあ。
 内容は、加藤陽子さんが「歴史と憲法のあいだ--天皇と憲法を中心に」、志田陽子さんが「憲法と「夢」――人々が憲法に託してきたもの」。それぞれ、刺激的で、おもしろかったけど。だけど、いろいろ頭をかかえる。たとえばたしかに、天皇の議論は難しい。ボクも現行憲法のもとで天皇が政治的な役割をはたすことは想定されないから、共和制をめぐる議論が大事だとは思わないが、現状の天皇への意識を前提に議論するのもなあ。あえて、天皇制そのものがかつてから、いまどうなのかということをさけている感じがする加藤報告。いくらマッカーサーや、昭和天皇が、国家法人説をとってたとしても、それで、軍部の暴走はとまらなかったし、天皇制そのものの問題が免罪されるわけではないのだけどなあ。そこがあいまいだから、いま天皇制が制限された抑制さてたものということの意味への突っ込みも弱くなる。ほっておいたら思いのほか危険だよという指摘を「歴史」って言葉をつかってするのだけどね。
 志田さんは、うーん。おもしろく刺激的なのだけど、映画と歌で憲法を語るのなら、なぜそこに植民地支配や侵略の話がないのか(女性のとおろで「慰安婦」がでてくるだけ)。これにはがっかりした。というか、安保法制のときに、どこかの議論をつい思い出してしまう。
 結構、憲法をめぐる議論の、危うさや難しさ、それは世論との関係でも、感じてしまうところもある集会だったような気がするなあ。
 


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