児童虐待から考える 社会は家族に何を強いてきたか
昨年、最後に読み終えたのは、敬愛する杉山春さんのこの本。うーん、重かった。「子どもを育てられなくなった親たち。誰が『家族』を壊しているのか? 年間10万件を突破し、今なお児童虐待は増え続けている。困窮の中で孤立した家族が営む、救いのない生活。そこで失われていく幼い命を、なぜ私たちの社会は救うことができないのか? 『愛知県武豊町3歳児餓死事件』『大阪2児置き去り死事件』、そして『厚木男児遺体放置事件』と、数々の児童虐待事件を取材した著者が、
私たちの社会において、家族の『あるべき形』がいかに変わってきたかを追いながら、悲劇を防ぐ手だてを模索する」。なぜ、問題は、家族のなかに封じ込められるのか。もともとある、不利が契機に、このように置き去りにされる人たちがなぜ、生じるのか。そこで子どもたちは何に直面しているのか…。胸が張り裂けそうな思いで、読み通した。
自分の直面してきたことと重なりながら、でも、やっぱり自分は、どこまでつめて考えてきたのか、いろいろ重たい思いをもっちながら、自分が問いかけてきた問題とも重ねながら、考えるのだけど。それはとっても苦しいことではあるのだけど。
日本の社会の生きづらさってものの正体を、もっともっと、つきつめて言葉にしなければならないなあ。それが一つの自分の大きな課題だなあ。今年は、この点では、すきのない仕事をしたいなあ。そう思うんだけどなあ。
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