生誕100年 ユージン・スミス写真展
行ってきました。
W.ユージン・スミス(1918-1978)は、写真史上、もっとも偉大なドキュメンタリー写真家のひとりです。グラフ雑誌『ライフ』を中心に「カントリー・ドクター」、「スペインの村」、「助産師モード」、「慈悲の人」など数多くの優れたフォト・エッセイを発表し、フォト・ジャーナリズムの歴史に多大な功績を残しました。 とりわけ日本とのかかわりが深く、17歳のときニューヨークで偶然であった日系写真家の作品につよい感銘をうけ写真の道を志すきっかけになったこと、太平洋戦争に従軍して、戦争の悲惨で冷酷な現実をカメラで世に伝えんとして自らも沖縄戦で重傷を負ったこと、戦後の日本経済復興の象徴ともいえる巨大企業を取材した「日立」、その経済復興の過程で生じた公害汚染に苦しむ「水俣」の漁民たちによりそった取材などがあります。 本展覧会は、生誕100年を回顧するもので、スミス自身が生前にネガ、作品保管を寄託したアリゾナ大学クリエイティヴ写真センターによる協力のもと、同館所蔵の貴重なヴィンテージ・プリント作品を150点展示します。情報あふれる現代社会に生きる私たちにとって、ジャーナリズムの原点をいま一度見つめ直すきっかけになることでしょう。
若いころから、構図がずば抜けていて、すばらしい写真をとる。ボクんとっては「楽園への歩み」がやはり、ユージンスミスだけど、むかし見た《 入浴する智子と母 》がやはり強烈だった。いまは、夫人アイリーンの判断で公開されていないので、展示はなかったけど。
沖縄戦などの戦場写真が根底にあるのはよくわかった。その現場での負傷から、「楽園への歩み」につながる。
平和だとか、道徳的価値、ヒューマニズムがほんとうに根底にあり、労働者=ピープルの写真へと続く。そこから人間を描く中で、葛藤が生まれていくさまがなるほどなあと考えさせられる。いきついた、丸ごとの写真。うーん。そして「水俣」。じっくり、その写真の経緯をみれたのはよかったなあ。
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