「逃げて」叫ぶ教師 あわや児童直撃 授業中断、泣き出す子も
今日の全国紙は、朝日、毎日は1面トップが伊方で、肩がこの事故。産経は、この事故は2面で、読売は、なんと社会面のみ。対して、沖縄の2紙は、6ないし7面分を使って、この事故を報じている。
下の記事も生々しい。
「逃げて」叫ぶ教師 あわや児童直撃 授業中断、泣き出す子も(沖縄タイムス)授業中の子どもたちを空から重さ7・7キロの“凶器”が襲った。沖縄県宜野湾市の普天間第二小学校運動場に13日、米軍のCH53E大型輸送ヘリの窓が落下。体育の授業を受けていた2年生と4年生計54人の児童からは十数メートルの距離だった。避難した後に泣き出す子も。あわや直撃の事態に直面した児童らはおびえた表情で「怖かった」と口をそろえた。迎えに駆け付けた保護者らは「信じられない」「基地をなくして」と恐怖と怒りをあらわにした。
「パン」という音
「避難して!」。午前10時すぎ、運動場で体育の授業をしていた教諭が笛を鳴らして叫んだ。児童らはすぐに校舎に駆け込んだ。
ボール投げをしていた2年男子(8)は「パン」という音を聞いた直後、上空にヘリが3機飛んでいくのを見た。「風船が割れたような音だった」と振り返る。「落ちてきた四角い物が(運動場で)くるくる回っていた。先生が危ないから近づかないでと言ったから教室に逃げた。怖かった」と驚いた表情だった。
「ガシャン」。体育の授業で鉄棒をしていた4年女子(10)は、運動場の中央から異様な音がして振り向いた。砂ぼこりが上がる中、「板のようなもの」が見えたという。空を見上げると、ヘリ3機が大きな音を立てて飛んでいた。「もしかして落ちてきたのと思った」という。
「警報が鳴った」
教室にいた2年男子(8)は「先生に教室から出ないように言われた。警報が鳴っていた。不安になった」と恐怖を語る。泣いている同級生もいたという。米軍ヘリから落下したと聞き、「悲しくなった」と述べた。
教室で授業を受けていた1年男子(7)は「運動場にいたお兄ちゃんたちが走って学校(校舎)に逃げるのを見た。とっても怖かった」と不安そうだった。
4年男子(10)は教室で「ドン」という音を聞いた。「もし自分が外にいたらと思うとすごく怖い。ヘリも基地も何もかもなくなってほしい」と言葉少な。3年男子(9)は「保育園にも落ちたので本当にやめてほしいです」と訴えた。
落下事故が起きたのは、多くの児童が運動場へ遊びに出る20分間の休み時間まであと10分というタイミングだった。大村朝永教頭は「少し遅かったら、たくさんの子どもがいたことになる」と顔をこわばらせる。「通常通りの学校生活に戻ることを願う」と話した。
校長憔悴「運動場使えない」
米軍ヘリから窓が落下した突然の事故に、普天間第二小の喜屋武悦子校長は朝から対応に追われた。午後5時半ごろ、憔悴(しょうすい)しきった表情で報道陣の取材に応じ、「許し難い。憤りを感じています」と振り絞るように声を出した。子どもの心に与える悪影響と安全確保の必要性を何度も口にした。
米軍普天間飛行場とフェンス一つ隔てた同校。日々飛び交う航空機が児童の命を脅かすという現実を突き付けられた。子どもが軽いけがで済んだことを「奇跡」と表現した。
「上空を飛行しないという回答がなければ体育でも遊びでも運動場を使える状況にはない」。学校を訪れた沖縄防衛局の中嶋浩一郎局長に上空を飛ばないよう求めた。その回答が届くまで再開は見通せない。
事故後も午後5時ごろには、目と鼻の先にオスプレイが着陸した。そのことを記者に問われると、「言葉にできない。落下の後も旋回していた。悲しい気持ちで眺めていた」と目を潤ませながら語った。
オリンピック中におきた、沖国大の事件のときもそうだったけれど、ほんとうにこの問題が、生存と学習権にかかわる国政上の大問題として受け止めているのか。よくよく考える必要がある。そして、この問題の本質を理解するためにも、沖縄の声をしっかり聞くべきだと思う。
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