海を渡る「慰安婦」問題――右派の「歴史戦」を問う
山口智美さんには、2年ほど前に話を聞いたことがある。その山口さんたちの本。去年の6月に出されているけれど、いまのサンフランシスコ市と大阪市の問題等をみると、いまこそ大事と思って、もう1度読んだ。たぶん、そのときには紹介しなかったんではないか。あらためて面白かった。
今もそうだが、「慰安婦」問題をはじめとした、歴史修正主義の動きは、アメリカを舞台に展開されている。「米中韓が連携し、『慰安婦』問題で日本を攻撃している」という具合の主張をかかげ、「歴史戦」と称して、アメリカなど海外への情報発信を強めているというわけだ。ネットによる情報拡散のみならず、現地での集会や訴訟も展開している。しかも、そこには日本政府や自民党も加わっているのだ。その「歴史戦」の経緯や背景などを明らかにしながら、その問題が現地でどのようにみられているのか、現地ではどのような動きがあるのかなども、紹介されている。国際的に見れば、日本での右派勢力の「慰安婦」問題、歴史問題の議論は、異様であり、異常だ。それは、彼らにとっても分かちがたい矛盾。しかし、国内では、朝日の問題を機に、勝利の状況にあると彼らは考えている。国内的にも、矛盾はあるのだが、絶対的な物量で、彼らの議論が一定の影響を持っているのは事実でもある。そういう時代に、どのように、この歪んだ歴史認識、さらにはヘイトやレイシズムなどに向き合っていくのか。いろいろ考えさせられる重要な本だと思う。
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