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2017年10月

2017/10/31

2017年10月31日の新聞社説

《朝日新聞》
イラン核合意 問われる米外交の信頼
「慰安婦」裁判 韓国の自由が揺らぐ

《読売新聞》
カタルーニャ 強引な「独立」が招く異例事態
朴教授逆転有罪 基本的価値観を共有する国か

《毎日新聞》
カタルーニャ自治権停止 穏健な収拾を図るべきだ
首相が3%賃上げ要請 数値ありきは疑問がある

《日本経済新聞》
放置できない中小企業の後継者不足
再処理工場の安全立て直せ

《産経新聞》
カタルーニャ問題 欧州主権国家の分解防げ
「子供」への投資 人口減への構想聞きたい

《東京新聞》
核廃絶と日本 信頼取り戻す努力を
国会の質問時間 野党への配慮は当然だ

 表現の自由、そして学問の自由は絶対的に尊重されるべきではあるとは思う。だけど、一方で、この問題は、こと戦争責任にかかわること、そのもとで、当事者の名誉というか、存在そのものにかかわるもの。その前提的な議論が十分行われていない、日本で、このように安易に論じていていいのだろうか? そんな思いが、一方である。ご当地では、どのように受けとえられているのだろうか。ものすごく、深刻な受けとめがあるような気もするのだが。そうでなくても、やはり、日本の議論は安易な感じがする。

自分の仕事のやり方

22894348_1585042138223192_329427252 やっぱり、いろいろ考え込んでしまうよなあ。仕事のやり方。休みなく、やりつづけるほうだから。よく、楽しくなくっちゃいけないと言われる。半分そうだと思う。だけど、現実の世界と向き合っていると、やっぱり楽しくないことのほうが多いよなあ。でも、少なくとも、受け身ではないし、仕事をするときは、いろいろな人間関係のなかで、その人間関係に充実感や、楽しさを感じながらやっているしねえ。今日も、大好きな人に会えて、楽しかったしね。
 手を抜きたくないし、不完全というか、納得した仕事はしたいよなあ。そのためにできることはしたい。だから、十分な準備がされていない仕事は、自分の仕事でも、他人の仕事でもいやだなあ。まあ、他人の仕事にはいろいろとやかく言える立場にはないけれど。だけど、めぐまれた条件も、権限もあって、それを生かしていないのは、ちょっと残念に思ってしまう。ボクらのような仕事は、やっぱり、できあがったもののでき、その面白さ、そして深さ、どこまで人の心に深くとどくかということあるからこそ、あれこれ悩むんだろうしなあ。
 次の世代にしっかり、つないでいくうえで、何をすべきか。そろそろ新しい転機をつくらないといけないよなあ。

2017/10/30

2017年10月29日から10月30日の新聞社説

2017年10月29日
《朝日新聞》
指導死 教室を地獄にしない
がん基本計画 めざす目標をはっきり
《読売新聞》
モーターショー 電気自動車は未来をひらくか
《毎日新聞》
第71回読書週間 本との出合いを広げたい
衆院選後の国会 首相の謙虚さが試される
《日本経済新聞》
米IT企業の決算が示す株高持続の条件
福島復興へ汚染土の処理急げ
《産経新聞》
街の書店 「伴侶」に出会う季節です
韓国教授に有罪 言論を封じる不当判決だ
《東京新聞》
週のはじめに考える 言うべきを言うべし

2017年10月30日
《朝日新聞》
規制委5年 対話通じて安全高めよ
シリア内戦 「IS後」へ国際仲介を
《読売新聞》
重力波観測 「かぐら」の活躍を早く見たい
米国VSユネスコ 問われる国際機関の中立性
《毎日新聞》
朴裕河教授に逆転有罪 学問の自由を侵す判断だ
建設石綿訴訟で原告勝訴 救済の制度作りを早急に
《日本経済新聞》
介護報酬引き下げで制度の持続性高めよ
夜の観光消費を伸ばそう
《産経新聞》
児童ポルノ 好奇の目に子供さらすな
デンソー勝訴 実体を見極め適正課税を
《東京新聞》
カタルーニャ 秩序と安定は壊せない
第4次安倍内閣 国会軽視してはならぬ

市民政治の育て方 新潟が吹かせたデモクラシーの風

511xpsiu4jl 新潟での市民と野党の共闘の立役者の一人であった佐々木さんによる本。なかなかおもしろい。政治学者によるものであるから、政治学の本としてもとても関心をもつ。市民運動のよりそいながらの政治学は、ちがやさんの本などとも重なるところもあるが、こちらは、議会制民主主義、代表制民主主義にそくしての議論。リアリティもある。実践的民主主義論と言えばいいのか、臨床的民主主義論と言えばいいのか。市民が、悩み悩み、模索をし、積み上げている様子が手に取るようにわかるし、そういう意味で「臨床的」。政治というものはそういうものなのだと考えさせられる。
 視点がずっと運動の側にあるので、政党として、ふりかえったものとくらべての違いも興味深い。しかし、そうだからこそ、この1年あまりのドラスティックな展開の底流にあるものが、よくわかるというもの。市民が観客から参加へ、そのための模索の底流にあるのは、やはり、いまの政治というものが、ここままでは持続することができないものであることをしめしていて、その転換の方向を、この取り組みからくみとることができるということなのだと思う。もちろん、それは模索の過程でもあるが、それは、市民がともに歩む模索でもあるのだと思うなあ。


2017/10/29

「おしえてよ亀次郎」

 米軍が最も恐れた男は、まだまだ各地で上映がひろがっているけれど、TBSで関連したドキュメントがつくられていて、それが昨日、BSTBSで放映されていた。それがこれ。

「おしえてよ亀次郎」

8 TBSテレビ制作のドキュメンタリー映画「米軍(アメリカ)が最も恐れた男 その名は、カメジロー」。いまも沖縄の人々が愛し、求めている人物。それが瀬長亀次郎です。沖縄戦後の米軍占領下で、その圧政に立ち向かい、民衆の先頭に立ち祖国復帰を叫び続けました。人権も顧みられず、基地建設のために土地を奪われた暗黒時代に、亀次郎は民衆の希望でした。
 それから60年の時を超え、基地問題に苦しむ地続きの歴史の中で、いまも「亀次郎」は求められています。そんな思いから生まれたのが、ネーネーズの楽曲「おしえてよ亀次郎」です。
 その誕生秘話を沖縄民謡界の大御所・知名定男さんが明かします。
 どんな弾圧にも屈せず、「不屈」といわれたのが亀次郎ですが、家庭では洗濯を金盥(かなだらい)で毎日行う意外な一面を持ち、半世紀以上前に「女性が輝く社会」の実現を訴えていました。
 そんな亀次郎を支えた妻・フミとのエピソードから、「おしえてよ」と現代の人間が教えを乞う、不屈の男のもうひとつの顔を浮き彫りにします。(2017年8月25日 「JNNドキュメンタリー ザ・フォーカス」にて放送)

 こちらのほうは、前半は、ネーネーズの「おしえてよ、カメジロー」がつくられて秘話を知名さんが直接語る。後半は、亀次郎と、フミ夫人とのエピソード。二人の生き方の話。英雄というより、沖縄の思いが、そこに凝縮されているのだろうなあと思った。
 今度の選挙でも、県民は明確な意思をしめした。4区の惜敗は残念だけど、1区のようなところで、赤嶺政賢さんが連勝したことは特筆すべきことだと思うし。そこに表れているものを、しっかり日本政治のなかに、日本の国民のなかに位置付かしていかなければいけないと思う。

差別行為のグリエルは18年開幕5試合で出場停止、ドジャース指揮官は裁定を支持

 スポーツの世界の話ではとどまらない問題。

差別行為のグリエルは18年開幕5試合で出場停止、ドジャース指揮官は裁定を支持(AFPニュース)

 米大リーグ機構(MLB)のロブ・マンフレッド(Rob Manfred)コミッショナーは28日、前日行われたロサンゼルス・ドジャース(Los Angeles Dodgers)とのワールドシリーズ第3戦で人種差別的行為をとったヒューストン・アストロズ(Houston Astros)のユリエスキ・グリエル(Yuli Gurriel)に対し、2018年シーズン開幕5試合の出場停止処分を科したと発表した。
 しかしながら、ドジャースのダルビッシュ有(Yu Darvish)に対してベンチ内で目尻を指で引っ張っている様子をカメラに捉えられたグリエルは、今後もワールドシリーズに出場することが可能となっている。
 一方で、アジアにルーツを持つ指揮官として初めてワールドシリーズに臨んでいるドジャースのデーブ・ロバーツ(Dave Roberts)監督は、グリエルをワールドシリーズから外さない裁定を支持するとコメントした。
 アフリカ系米国人の父親と日本人の母親を持つロバーツ監督は、「MLBのコミッショナーが非常に迅速に対応してくれて満足している。何かしらが起こったことを結論づけた。彼らの対応を私は支持する」とコメントした。
 またロバーツ監督は、グリエルの「区別する」ジェスチャーに対して怒るのではなく、そこから学び、落ち着くことを求めたダルビッシュを称賛した。
 「ユウがカメラやソーシャルメディアを通じてみせた反応について、私は全面的に支持するし、このことから学ぶという彼の考えに賛同する。もちろん、受け入れがたいことだ」
 「選手、コーチ陣、球団には野球に集中し直そうと話した。集中すべきは試合だと私は思っている」

 機敏な対処がなされるのが、いかにもアメリカらしいわけだけど。
 だけど、この問題を、自分たち自身の問題だと、日本ではどれだけ、受けとめられているのか。ヘイトスピーチや、ヘイトクライムが、これほど蔓延している社会の現状を考えると、よくよく考えるべきだ。はたして、日本で、こうした機敏な対処ができるような、状況にあるのか? いろいろ考えさせられるわけであるのだけど。

2017/10/28

2017年10月28日の新聞社説

《朝日新聞》
アスベスト禍 本格救済に乗りだせ
スポ庁2年 存在意義が問われる

《読売新聞》
前原代表辞意 民進はどこへ向かうつもりか
商工中金不正 公的金融の意義を問い直せ

《毎日新聞》
東京五輪まで1000日 機運を高めていく節目に
スバルでも不正発覚 日本ブランドを揺るがす

《日本経済新聞》
欧州中銀は混乱なき緩和縮小を探れ
課題多い第3期がん対策計画

《産経新聞》
東京五輪1000日前 もっとワクワク待ちたい
希望の党 民進回帰では不毛すぎる

《東京新聞》
モーターショー 信頼回復への一歩に
アスベスト判決 国は責任をかみしめて

 建設アスベストは、高裁段階でも重要な勝訴!
 なぜ、日本の大企業は、こうもダメになったのか。不正の背後にあるのは何なのか? 短期的な利益主義だろうなあ。

野党の衆院質問時間、削減検討 政府・自民、配分で

 どうも安倍さんたちは、国民によって、しばられるのが嫌いなようだなあ。

野党の衆院質問時間、削減検討 政府・自民、配分で(朝日新聞)

 政府・自民党は27日、衆院での与野党の質問時間の配分を見直す方向で調整に入った。議席割合より多い野党の質問時間を減らすことを検討している。今後、与野党で協議して配分を決める。議院内閣制をとる日本では政府と与党は一体化しやすく、野党の質問時間が減れば国会の行政監視機能が弱まることが懸念される。
 衆院予算委員会は現在、与党2割、野党8割の割合で質問時間が配分されている。割合は変動するが、野党に多くの時間を配分することを慣例としてきた。法案について与党は国会提出前に政府から説明を受け、了承しているためだ。
 しかし、衆院選で自民党が大勝したことを受け、自民党内で質問時間の配分を見直す案が浮上。萩生田光一・幹事長代行によると、安倍晋三首相(自民党総裁)は27日、首相官邸で萩生田氏に「これだけの民意を頂いた。我々(自民党)の発言内容にも国民が注目しているので、機会をきちんと確保していこう」と指示したという。菅義偉官房長官も同日の記者会見で「議席数に応じた質問時間の配分を行うべきだという主張は国民からすればもっともな意見だ」と述べた。

 そもそも、麻生政権時代は「与党4割、野党6割」だったが、旧民主党が与党時代に野党分を手厚くして「与党2割、野党8割」となり、以降も定着していたそうだ。やるなあ民主党(とは言え、小沢さんの時代に、民主党政府と党の執行部に力を集中する経緯の中でおこなわれたんだったっけ。自民党が要求したものだな)。しかし、自民党の3回生議員が主張しているそうな。なかには、与党7:野党3という意見もあるそうだ。単純な多数決主義は、民主主義を危うくする。少数意見を尊重してこそ、熟議が成り立つはずなのだけれど。こんなことを許せば、さらに、かなり危険なところに入っていく。 

茂木担当相 無償化「大学を限定」 対象基準を検討

 選挙が終わって、いろいろはじまる。自民党が掲げた教育費無償化の姿もだんだん明らかになってくる。

茂木担当相 無償化「大学を限定」 対象基準を検討(毎日新聞)  茂木敏充人づくり革命担当相は27日、大学など高等教育の無償化の対象となる学生の進学先を限定する方針を明らかにした。仕組みや基準は今後検討されるが、大学の差別化につながるとして、大学側などから反発も予想される。 大学側は反発も  この日開かれた「人生100年時代構想会議」第2回会合の後の記者会見で茂木氏は、高等教育無償化の具体策である授業料免除や給付型奨学金の拡充の対象となる学生の進学先について「産業界から人材を受け入れるなど実社会で評価されている大学に限定すべきだ」と述べた。政府の担当者によると、講義の内容やガバナンス(統治)などが一定の基準に達していることなども考慮される可能性があるという。  会合では、高等教育無償化の対象を低所得層に限定し、勉学に集中させるため生活費を支援することも確認したが、具体的な金額や基準などは今後、議論するという。  一方、在学中は政府が授業料を全額負担し、卒業後に収入に応じて返済してもらうオーストラリアの高等教育拠出金制度「HECS(ヘックス)」をモデルとした「出世払い」方式の導入については、返済型奨学金の制度を見直す際に検討する。公明党が衆院選の公約に掲げ、安倍晋三首相が検討を表明した「私立高校の無償化」は議論されなかった。

 こんな発言をされてしまうと、どんだけ、この議論がうさん臭いのかって、のっけから思ってしまう。生活費の支給などは結構だけど、「低所得層に限定」というのが、はたしてどんな形になっていくのか? 大学を限定したり、成績で、きわめて狭くされたり、競争をどんどん激化すれば、それはそれで、若者は苦しくなる。行きつく先が、将来返せではたまったものではないし……。
 そもそも、小中段階から、過大な私費負担のある教育費全般も問題はまず話題にもならないのはどうしてか。まずは、財源の議論から入る限り、教育費は抑制されるということは目に見えているしなあ。そもそも、「人材」というタームにそれはあらわれているのか? 子どもの実態に即して、その成長をねがって、考えられないものなのか。

2017/10/27

2017年10月27日の新聞社説

《朝日新聞》
国会軽視再び 「国難」をなぜ論じない
商工中金不正 政策金融の失敗だ

《読売新聞》
活字文化の日 出版社と図書館は協調しよう
高齢社会大綱 年金受給の選択肢を広げたい

《毎日新聞》
いじめ認知件数が大幅増 子供の声くみ早期対応を
不正横行の商工中金 存続させる意義あるのか

《日本経済新聞》
商工中金は完全民営化含め刷新せよ
登記の義務化含む土地対策を

《産経新聞》
日本版GPS 五輪での革新的な活用を
商工中金の不正 完全民営化で出直し図れ

《東京新聞》
働き方改革 「数の力」が心配になる
福井中2自殺 寄り添う心を欠く怖さ

 国会軽視。ほんとうに気になる事態。さすがに、批判に対し、安倍さんも「安倍晋三首相は27日、首相官邸で自民党の萩生田光一幹事長代行と会い、野党側が要求している国会審議に応じる意向を伝えた。11月1日召集の特別国会の会期を8日間から延ばすか、改めて臨時国会を召集して対応する方針だ。野党が森友・加計学園問題を徹底追及する構えのため、政府・自民党は審議の場を設けることに慎重だったが、首相としては『疑惑隠し』との批判が拡大するのを避けたい考えとみられる」と時事で流れたが。ほんとうにどこまで、おこなわれるのか。
 少なくとも、国会軽視のその姿勢は、ドイツのナチスが台頭していく過程とあまりにも似ている感じはどうしてもしてしまうのだけど。その意味で、民主主義が問われていることは、そうなのだと思うのだけど。

米空母3隻、西太平洋で演習=11月中旬、自衛隊も参加調整-北朝鮮をけん制

 麻生さんは、総選挙での与党の勝利は、北朝鮮のおかげだと言ったそうである。
 たしかに、北朝鮮が核兵器と、ICBMの開発に突き進み、実験をくり返すことは、とても、重大な挑発こういであることはそうだと思う。しかし、一方で、それへのけん制と称して、軍事的圧力をかけ続ける、こういうことがこの間、くり返されている日米の動きも、考えなければいけないとも思う。

米空母3隻、西太平洋で演習=11月中旬、自衛隊も参加調整-北朝鮮をけん制(時事通信)

 米海軍の空母3隻が11月中旬、西太平洋で合同演習を行う予定であることが26日、米軍筋への取材で分かった。自衛隊も参加する方向で調整している。空母3隻が参加する演習は「極めて異例」(米軍高官)。米国の軍事力と日米両国の連携を誇示し、核・ミサイル開発を続ける北朝鮮をけん制するのが狙いだ。
 訓練に参加するのは空母「ロナルド・レーガン」「セオドア・ルーズベルト」「ニミッツ」の3隻。いずれも複数のイージス駆逐艦などと空母打撃群を構成しており、大規模な演習となる見通しだ。
 6月には空母「カール・ビンソン」とロナルド・レーガンの2隻が日本海で合同演習し、海上自衛隊と航空自衛隊も参加した。ただ、空母3隻による合同演習は2007年にグアム沖で実施して以来。今回の演習場所は未定だが、朝鮮半島付近で実施される可能性もあるという。

 3隻の空母を終結させるなど、聞いたことのない事態。空母は、打撃群を構成するから、そうとうな規模のものになる。そこに、日本の自衛隊の護衛艦というなの艦船も動員されることになる。うーん。それが北朝鮮の近くでおこなわれれば、かなりの緊張した事態になっていく。ちょっとしたことで、戦闘状態ということもありうるのだけど。
 米朝にはそれでも対話の回路があるようだ。しかし、日本政府にはそれはない。ただ、アメリカの軍事的な圧力行動につき従うだけということだ。北朝鮮に隣接する日本と、遠く離れたアメリカではいろいろな違いもあるのにだ。
 問題は、この事態をボクらがどううけとめるのかだ。冷静に考えると、最終的には、「対話しかない」のは明らかだ。戦闘がはじまれば、とりかえしのつかない事態に、日本も北朝鮮もなってしまうから。その「対話しかない」ということをしっかり腹に落としていくような議論をしなければいけないのだろうが。

防衛相発言から一転… 米軍CH53Eの飛行再開を追認 安全確認「合理的」

 すごい、あからさまな政府の態度だよなあ。酷いをとおりこしてしまう。

防衛相発言から一転… 米軍CH53Eの飛行再開を追認 安全確認「合理的」(沖縄タイムス)

 防衛省は26日、米軍普天間飛行場所属CH53E大型輸送ヘリが東村高江で炎上した事故について、米側からの説明と防衛省としての評価を発表した。事故原因は調査中として詳細を明らかにせず、「安全確認に一定の合理的な措置がとられた」と、飛行再開を事実上追認した。政府は当初、原因究明までの間の飛行停止を求めていたが、対応が後退した。
 小野寺五典防衛相は事故直後の今月13日に「事故原因と安全が確認されるまでの間、運用が停止されることが必要だ」との認識を示していた。米軍は政府や県の要求を受け入れず、18日に同型機の飛行を再開した。
 日本政府の追認に対し、事故が起きるたびに原因の究明と公表後の飛行再開を求めている県や関係市町村から反発の声が上がるのは必至だ。
 発表によると、今月11日にCH53Eヘリが訓練飛行中の火災で、地上の人員や財産への危険を回避するため、高江の牧草地に緊急着陸した。初期調査段階では、火災は機体の構造上の不具合によるものとは見いだせなかった。
 米側は事故後、12~17日に日本にある同型機全機の安全点検を実施。エンジン火災に関係する系統の点検や、搭乗員や整備員の再教育などを実施したという。
 防衛省は米側の説明と現地に派遣した自衛官の専門的知見を踏まえ、飛行再開について「合理的措置がとられたと認められる」と評価した。
 防衛省の担当者は原因究明がされないまま、飛行再開を追認した理由を「事故調査が終わらない段階で中途半端に原因に言及することは適当ではないという説明が米側からあった。そのため、安全性の確認に焦点を置いて議論した」と話した。

 選挙のときは、沖縄の世論対策として、抗議の姿勢を示したとしか思えないなあ。原因を明確に究明できていないのに、安全性の確認というのは、そもそもどういうことなのか。これほど、バカにしたことはないとしか思えないのだけどなあ。

2017/10/26

2017年10月26日の新聞社説

《朝日新聞》
習近平新体制 個人独裁へ歩むのか
米軍ヘリ事故 「深化した同盟」の現実

《読売新聞》
中国新指導部 習氏が長期独裁の基盤固めた
立民と希望 安易な離合集散を繰り返すな

《毎日新聞》
障害者施設での虐待 行政の調査力が足りない
習近平政権の新体制 強権を地域安定に生かせ

《日本経済新聞》
中国の権力集中と習氏礼賛を懸念する
クロマグロ漁獲管理の徹底を

《産経新聞》
「習思想」の中国 異様な権力集中に備えよ

《東京新聞》
中国の新指導部 文革の教訓、胸に刻まねば

 うーん。中国のこと、ほとんどわかってないことをあらためて自覚。これでいいのか? 反省とショックと。

ジブチ自衛隊 基地労組の解雇撤回求める争議 装甲車と銃で威嚇

 ジブチには自衛隊の基地があり、日本が押し付けられている地位協定と同じような地位協定をむすび、軍事優先ということを現地の人に強いている。その実態の一端ということか。

ジブチ自衛隊 基地労組の解雇撤回求める争議 装甲車と銃で威嚇(しんぶん赤旗)

 アフリカのソマリア沖での海賊対処を理由に自衛隊がジブチ共和国内に設置しているジブチ基地で、業務委託企業が雇用するジブチ人労働者の解雇をめぐる労働争議に対し、自衛隊が装甲車と銃で威嚇し、排除していたことが25日、現地関係者らへの取材で分かりました。
 2016年6月14日、自衛隊から営繕や調理などの業務委託を受注していた元請けのT企業が、下請け委託業者を予告なしに契約解除しました。新規に業務委託を受けたF企業(本社・横浜市)は7月24日、前下請け企業のジブチ人労働者全員の雇用を拒否すると表明しました。
 ジブチ人労働者でつくる日本基地労働者組合(STBJ)によれば、全労働者(約90人)がこれに抗議し、ジブチ労働総同盟(UGTD)の支援を受けストライキで抵抗。
 同24日、解雇撤回を求めて基地に入ろうとした際、自衛隊は基地正門付近で、装甲車2台と銃を構えた自衛隊員約30人が威嚇し排除した、といいます。
 現場にいたSTBJのワブリ・モハメド・イドリス広報担当者(29)は、「自衛隊は私たちが基地に入るのを装甲車で阻み、隊員は全員が銃をもち、マスクを着けて無言で迫ってくる姿は恐ろしかった」と証言します。
 同じく現場で抗議したSTBJのイブラヒム・アデン議長も「自衛隊とF企業は労組員の基地入場を厳しく禁じた。基地ゲートには積極的な労組員の“ブラックリスト”を張り出すなど、自分と家族の生活を守ろうとしただけの労働者をテロリストのように扱われ悔しい」と語っています。
 F企業は、労組の撤回要求に70人を復職させましたが、労組役員ら約20人の再雇用を今も拒否しています。
 稲田朋美防衛相(当時)が昨年8月14日(現地時間)にジブチ基地視察の際、ゲレ大統領を表敬訪問。現地関係者の話では、この会談でゲレ大統領がジブチ基地での解雇問題にふれ、雇用確保での日本側の対応を求めたとしています。
 防衛省は本紙の取材に「威嚇した事実はない」と回答。争議については「雇用関係は業務委託先企業の責任で行われるもので、答える立場にない」とジブチ側からの要請などの事実確認を拒否しました。

 何のための自衛隊の海外派兵かということがうきぼりになる。現地の人たちと対峙する自衛隊とは何なのか? 国際貢献ということの内実が見えてくるというものではないのかなあ。そして、こうしたことは必ず軍事優先ということにむすびついていく。

2017/10/25

2017年10月24日から10月25日の新聞社説

2017年10月24日
《朝日新聞》
自公3分の2 憲法論議 与野党超えて、丁寧に
自公3分の2 野党の役割 まず臨時国会を求めよ
《読売新聞》
安倍政権再始動 脱デフレへ成長力を強化せよ
《毎日新聞》
安倍首相の記者会見 謙虚をどう形にするかだ
《日本経済新聞》
日本経済の持続力高める改革急げ
《産経新聞》
排除の論理 政策重視の選考は非なし
安倍首相会見 「謙虚」と「慎重」は異なる
《東京新聞》
分裂の野党勢力 再結集へ知恵も汗も
希望の党敗北 都知事の仕事に専念を

2017年10月25日
《朝日新聞》
自民党 数におごることなかれ
核禁止条約 背を向けず参加模索を
《読売新聞》
あおり運転妨害 「過失」に違和感残る東名事故
日米韓防衛会談 対「北」連携を重層的に強めよ
《毎日新聞》
教師の叱責で中学生自殺 教育と無縁な威圧的指導
「多弱化」進んだ野党 まずは会派単位で連携を
《日本経済新聞》
米はNAFTAを危うくする姿勢改めよ
「IS後」の火種を放置するな
《産経新聞》
大声で怒鳴られ、トイレで泣いた 福井の中2自殺、生徒を追い詰めて教師か
アベノミクス 消費増税乗り切る経済を
《東京新聞》
カブはなぜ愛される
アベノミクス 再加速の前に検証せよ

2017/10/24

いま学校に必要なのは人と予算 少人数学級を考える

51ywca3gpil_sx351_bo1204203200__1 山﨑洋介さんと、ゆとりある教育を求め全国の教育条件を調べる会による本。
 学校の先生の数がどう決まっているかは、普通に暮らしている市民にはわかりにくい。各地で少人数学級化が進んでいることは、子どもたちに行き届いた教育をと願う親や教師にとって大事な改革です。ところは、よく見てみるとどうも、先生の数が増えておらず、かえって先生の忙しさが増しているのです。たとえ先生が増えていても、それは非常勤講師ばかりというところも少なくありません。
 なぜ、そんなことがおきているのか。本書は、現在のしくみの問題点をわかりやすく解説、そのなぞを解き明かしてくれます。その核心は、いまの政府の政策が、学校に人と予算つけることをしていないことにあります。教育をよくし、教育費を抑制するいまの政治に対抗していくうえで不可欠な一冊です。


2017/10/23

2017年10月23日の新聞社説

《朝日新聞》
政権継続という審判 多様な民意に目を向けよ

《読売新聞》
衆院選自民大勝 信任踏まえて政策課題進めよ

《毎日新聞》
日本の岐路 「安倍1強」継続 おごらず、国民のために

《日本経済新聞》
安倍政権を全面承認したのではない

《産経新聞》
自公大勝 国難克服への強い支持だ 首相は北対応に全力挙げよ

《東京新聞》
安倍政権が継続 首相は謙虚に、丁寧に

 多数の人が安倍政権の継続を望んでいないのに、なぜ、こうした結果になるのか。民意はどこになるのか。そういうところから、新聞は論をたてるべきではないのかなあ。論外な社説もあるが、そうでないものも、もっと原理的なところから、まず、つっこんでほしいとは思うのだけど。

子ども白書2017 「子どもを大切にする国」をめざして

51gb6vwnyol_sx352_bo1204203200_  結成から六五年を迎えた「日本子どもを守る会」編の今年の『子ども白書』の特集は「改憲は子どもに何をもたらすか」。「児童憲章の再発見」との副題があります。宇宙物理学者の池内了さんなどのインタビューのほか憲法学者・木村草太さんの論考、教育勅語や学習指導要領の改訂問題、森友学園問題、原発避難者への差別、教育無償化など、児童憲章が踏みにじる子どもをめぐるさまざまな問題を考察します。
 また、「子どもをめぐるこの一年」として、いのちと健康・医療・家庭・福祉・司法・学校・地域・文化・メディア・環境とホットな問題を幅広く紹介しています。たとえば、給付型奨学金創設をどうみるかや保育所保育指針の大改定など、今知りたいことを、簡潔にまとめてくれています。


18・19歳、自民に4割傾く 立憲民主は高齢層支持多く

 選挙の結果については、いろいろ考えることも多いし、いろいろ言いたいこともあるけれど、それはひとまず。出口調査の結果で、興味深いことも多い。

18・19歳、自民に4割傾く 立憲民主は高齢層支持多く(日経新聞)

 今回の選挙は2016年施行の改正公職選挙法で選挙権年齢を「20歳以上」から「18歳以上」に下げてから初の衆院選だった。出口調査で18~19歳の有権者にどの政党を支持するか聞くと、39.9%が自民党と答えた。希望の党が10.7%で続いた。若年層の多くが自民を支持する傾向が浮き彫りになった。
 全年代を合わせた政党支持は自民が36.0%と最も高かった。立憲民主党が14.0%、希望が11.8%と続いた。
 男性の39.6%が自民を支持すると答え、女性は32.3%だった。立憲民主は男性の支持率が14.2%、女性は13.7%。希望は女性が12.6%で、10.9%の男性を上回った。公明党と共産党、社民党も女性の支持率のほうが男性より高かった。
 年代別に自民の支持率をみると、20代が40.6%と最高だった。次に70歳以上が40.2%と高く、18~19歳が続いた。40~60代はいずれも30%台前半だった。
 立憲民主は60代の17.8%が支持するなど高齢層の支持率が高かった。最も高かったのは60代。70歳以上が16.7%とそれに次いで高かった。10~30代ではいずれも10%を下回り、高齢層ほど支持を集める傾向が強かった。共産も高齢層のほうが若年層より支持率が高かった。
 希望は60代で支持率が12.8%と最も高かった。ほかの年代でも10~12%と年代による支持率のばらつきが小さい。

 ほかの出口調査でも、だいたい同じ傾向なようだ。さらに言えば、より多数の若者が選挙そのものに行っていないということもあるから、自民党が多数ということでは決してないのだと思うが。
 たしかに、3・11以降、大きく変化した若者も多い。だけど、多いと言っても全体からはまだ少数派なんだろうと思う。多くの若者は、情報弱者に置かれていたり、なかなか政治社会認識を育てきれていないのが実態なのだということも事実なんだろうなあ。もちろんそれは、大人社会全体の反映でもあろうし。いろいろな側面からしっかりみていかなければいけない問題であると思う。

 ほかにもあ改憲をめぐって。

9条自衛隊明記、賛成36%=消費増税は反対多数-出口調査【17衆院選】(時事通信)

 時事通信が22日に行った衆院選出口調査で、憲法9条に自衛隊の存在を明記する改正について賛否を尋ねたところ、賛成が36.2%で反対の30.3%を上回った。ただ、「どちらとも言えない、分からない」も33.3%に上っており、9条改正が世論を二分するテーマであることが改めて浮き彫りとなった。
 9条への自衛隊明記は安倍晋三首相が提案している。支持政党別にみると、自民党支持層は6割弱が賛成した。公明党支持層も賛成(33.0%)が反対(20.5%)を上回ったものの、「どちらとも言えない、分からない」(46.3%)が最も多かった。
 野党支持層では、日本維新の会を除きいずれも反対が賛成を上回った。最も反対が多かったのは共産党の73.4%。次いで立憲民主党(67.7%)、社民党(67.5%)、希望の党(40.1%)の順となった。
 2019年10月に予定される消費税率10%への引き上げについては、反対が43.3%で、賛成33.9%を上回った。「どちらとも言えない、分からない」は22.6%だった。都道府県別にみると、42都道府県で反対が賛成を上回った。

2017/10/22

ハンナ・アーレント - 「戦争の世紀」を生きた政治哲学者

15 なかなか難しかった。アーレントの魅力を思う存分、示した本ではあるのだけど。いまの時代だから、民主主義があやうい時代だからアーレントは読まれるのだろうなあ。だけど、難しいと感じるのはボクと違うからというのもある。だけど、ボクが考えなかったことを示してくれるのが魅力でもあるのだろうなあ。過酷な、ナチのもとでのユダヤ人としての体験。その体験のうえでの思考。その思考にある強い倫理観と哲学的思考。そこがまた、難しい。イデオロギーと事実との関係が難しいのか? ボクはずっとヤスパースがものすごく気になっていたけど、そのヤスパースのアーレント評が、なるほどだなあ。思考しなくっちゃね。他者のもとめながら。


2017年10月22日の新聞社説

《朝日新聞》
衆院選 きょう投票 棄権なんてしてられない

《読売新聞》
きょう投票 日本の針路を正しく定めたい

《毎日新聞》
日本の岐路 衆院選きょう投票 「安倍1強」の継続か否か

《日本経済新聞》
節目の選択「お任せ民主主義」に決別を
株価の連騰が企業に促すもの

《産経新聞》
日産と神鋼の不正 安全の基本損ねる背信だ
衆院選きょう投票 「未来」への機会生かそう

《東京新聞》
週のはじめに考える 民意を正しく映すには

 この政治劇の仕組みはいたって単純なのだと思う。問題は、いまどうするべきか、どんな議論をしていくべきかなんだろうと思うなあ。そのためにも、いろいろ学んで、よく考える。そのことを形にする。

2017/10/21

2017年10月21日の新聞社説

《朝日新聞》
衆院選 電力の将来 「二つのずれ」どうする
衆院選 政治の言葉 空疎さ嘆くだけでなく

《読売新聞》
日産無資格検査 自浄能力を発揮する正念場だ
あす投票 1票で将来への責任果たそう

《毎日新聞》
横行するあおり運転 危険排除の啓発強めたい
日本の岐路 働き方改革 若い世代こそ見極めよう

《日本経済新聞》
米国の国際機関軽視は世界の安定脅かす
国民審査で司法のチェックを

《産経新聞》
衆院選あす投票 国難乗り越える選択を 半島危機に向き合うのは誰か

《東京新聞》
核兵器禁止条約 解せぬ日本の冷淡さ
<衆院選>10代の選挙権 その若さが社会変える

 比例は「共産党」へ!!!!

日本の反論は「本質避ける」 共謀罪で国連報告者

 共謀罪についての国連報告者の指摘に対して、日本政府が、国民にこっそりと、とても恥ずかしい反論を提出していたことは、このブログでも紹介したと思うけど…。

日本の反論は「本質避ける」 共謀罪で国連報告者(東京新聞)

 犯罪を計画段階で処罰する「共謀罪」の趣旨を盛り込んだ改正組織犯罪処罰法が「表現の自由を不当に制約する恐れがある」と警告したカナタチ国連特別報告者は21日までに、これを不当だと反論した日本政府の回答に対し「私の示した懸念(に対する回答)の本質と事実を避けている」と批判する文書を共同通信に寄せた。
 両者の主張はかみ合っておらず、日本側が再反論する可能性もある。カナタチ氏は文書で「衆院選の結果を待って、誰が首相になろうとも日本政府とこの問題に取り組む」と表明し、日本側の姿勢を引き続き注視する考えを明確にした。
 文書は電子メールで約1ページ分。

 それへの反論が国連報告者から。「私の示した懸念(に対する回答)の本質と事実を避けている」と手厳しい。それほどの疑念にこたえず、悪法をすすめる内閣だということなんだけど。

2017/10/20

2017年10月20日の新聞社説

《朝日新聞》
衆院選 北朝鮮「国難」 圧力だけで突破できぬ
衆院選 若者の投票 社会の形を自ら選ぶ

《読売新聞》
福井・中2自殺 指導に名を借りたいじめだ
対「イスラム国」 ラッカ陥落でも課題は残る

《毎日新聞》
中国共産党大会の習演説 世界と共存できる強国か
日本の岐路 女性の活躍 肝心なのは、「結果」です

《日本経済新聞》
中国の国有企業優遇と民業圧迫が心配だ
IT時代の小売店の魅力とは

《産経新聞》
IS「首都」陥落 再び跋扈許さぬ枠組みを
衆院選と憲法 改正に動く国会が必要だ

《東京新聞》
建設・過労死 五輪の夢を泣かせるな
<衆院選>対北朝鮮政策 衝突させない外交を

 実感的には、実は、安倍さんのやっていることでいいのという不安や不満は、結構、後半に広がっていると思う。そして、野党共闘が、ある程度、成立したことにより、その安倍政治に替わる選択肢についても、一定ひろがっている感じがするのだけど。問題はその規模だし、そこでの「比例は共産党」ということの広がりなのだけど。

校長「引っ張る」系、教員は長時間労働に 早大教授調査

 氏岡さんの記事。なるほどなあ。

校長「引っ張る」系、教員は長時間労働に 早大教授調査(朝日新聞)    校長が自ら教職員を引っ張るタイプだと、教員の勤務時間が長くなる――。こんな傾向が、早稲田大学の菊地栄治教授(教育社会学)の調査で明らかになった。文部科学省は校長のマネジメント能力の大切さを強調してきたが、「トップダウンの学校運営が、教員を疲れさせる一因になっているのでは」と菊地教授は見る。  調査は学校運営の実態を調べるため3月に実施。全国の公立中学校の校長275人と、154校の教員1768人から回答を得た。  校長が「自ら教職員を引っ張っていくタイプかどうか」という質問について、校長自身に「とてもあてはまる」「ややあてはまる」「あまりあてはまらない」「まったくあてはまらない」の4択で聞いたところ、「とても」「やや」の合計は60%で、これらの学校では教員の平日の平均勤務時間が11時間30分だった。一方、「あまり」「まったく」と答えた校長の学校は11時間11分で、19分短かった。「あてはまる」学校の方が、1週間に換算すると勤務時間が1時間30分余、1カ月で6時間以上長くなる計算になる。  ログイン前の続きまた、「学校の目標を全教職員の話し合いで決めているか」という質問でも、校長が「あてはまる」と答えた学校の教員の平均勤務時間は11時間8分。「あてはまらない」と答えた学校は11時間27分で、19分長かった。  菊地教授は2002年にも中学校の校長・教員を調査している。その時と比べると、教員の労働時間は長くなっており、文科省が実施している勤務実態調査とも傾向が一致する。特に「学校で12時間以上勤務している」教員は49%で、前回の26%の倍近かった。睡眠時間は5時間57分で、21分短くなった。  「校長のリーダーシップ発揮は、教育改革で進められてきた方向だ。文科省は教員の働き方改革に取り組んでいるが、教育改革の方向も検討する必要がある」と菊地教授は話す。調査結果は、21日の日本教育社会学会で発表する。

 学校現場が、市場競争的な環境のもとにあるだけに、さらにこのことは加速しているのだと思う。そういう環境のなかで、トップダウンのシステムがつくられていることにたいして、どのように抵抗し、民主的な学校をつくっていくのか。そうとうの智恵と、高い思想が求められていることもよくわかるのだけどなあ。
 教育社会学会かあ。一橋だったっけ。行きたいけど、無理。

熱心な指導、過度な負担か 池田・中2自殺

 背景をしっかり見なければいけない。

熱心な指導、過度な負担か 池田・中2自殺(中日新聞)

 池田町立池田中学二年の男子生徒=当時(14)=が校舎から飛び降り自殺した問題の第三者による調査委員会に対し、遺族は男子生徒が担任と副担任それぞれから同じ宿題などの課題を何度もやらされていたと訴えていた。学力全国トップクラスを競っている教育環境の中、過度な負担が生徒にかかっていた可能性が浮かぶ。
 生徒は小学生のころから文字を書くのが苦手だったといい、担任も調査委に「英語で話すことが好きで、意欲もあったが、書くのは苦手だった」と説明。生徒は中学二年の後期に生徒会の副会長などを担っており、課題の提出が遅れることがさらに増え、担任や副担任から厳しい指導を受けていた。
 人口約二千七百人の池田町には小学校と中学校が一校ずつあるだけで学習塾がない。それでも全国トップクラスの学力を長年維持する県内で上位の成績だったという。教職員は生徒の高校進学のため土日にも出勤するなど教育熱心で宿題にも力を入れていた。特に副担任は宿題の提出について厳しい態度で臨んでいたという。今年二月、生徒が家族に「学校に行きたくない」と訴えたときには宿題の未提出を巡り「副担任は何を言っても言い訳と決めつける。担任にも強く怒られた。どうしていいかわからない」と話していた。
 学校が実施したアンケートで、複数の生徒が「死にたいと言っていた」と回答。男子生徒は亡くなる前日にも副担任から注意を受け、泣きだして過呼吸に陥っており、調査委は「担任、副担任の両教員から立て続けに強い叱責(しっせき)を受け、精神的なストレスが大きく高まった」と指摘している。
 調査委は報告で「教員は生徒の学習活動の遅れや生活態度に目がいきがちになるが、根底にある発達特性を踏まえた生徒理解が必要。生徒指導は生徒の持つ潜在的な能力を引き出す働きかけでなければならない」と求めている。

 教育委員会のホームページに、報告書の概要が掲載されている。
 それなりに、真相に迫ろうとしているが、やはり、大きな視点で背景を考えることも必要か。福井はとても学テ圧欲が強いということも聞く。ひっしになって、好成績を維持する学校の姿も垣間見えるわけだけど、はたして、対策にはそれが反映されているのか? 子ども、学校のあり方、教師の役割、地域のかかわり、さまざまに投げかけている問題は多そうだな。

2017/10/19

2017年10月19日の新聞社説

《朝日新聞》
衆院選 辺野古の海 沖縄だけの問題か
中国共産党 疑問尽きぬ「強国」構想

《読売新聞》
日米経済対話 ごり押しの交渉には乗れない
中国共産党大会 習氏は覇権主義を強めるのか

《毎日新聞》
「イスラム国」の拠点を制圧 過激思想からの解放こそ
視点・総選挙 北朝鮮の脅威 「国難」と言うのならば=論説委員・布施広

《日本経済新聞》
17衆院選 具体策のない成長戦略では成長できぬ
米個人情報漏洩を他山の石に

《産経新聞》
日米経済対話 拙速なFTA交渉避けよ
習近平演説 強国路線の拡大に警戒を

《東京新聞》
IS「首都」制圧 大切なのはこれからだ
<衆院選>どうする原発 福島を直視しているか

 世界をつかむって難しいなあ。先日のオーストリアもそうだけど、ヨーロッパは一括りで論じられそうにないし、中東はどういうふうに理解すればいいのか。ISの後はどうなっていくのか、なにが課題なのか。そして、アジア、中国共産党ははた目から見ても異様にうつるが、どう見れないいのかなあ。いろいろ勉強したいなあ。どんな本を読めばいいのかなあ。なかなか、そういう本を読む時間がないなあ。

私立高生「学費が切実」 全国1万4000人アンケート

 高校生もがんばっている。

私立高生「学費が切実」 全国1万4000人アンケート(東京新聞)

 身近な社会問題について考えようと、高校生のグループが今年六月、全国の私立高校生約一万四千人を対象に、高校・大学の学費などに関するアンケートを実施した。十八歳選挙権の導入後、初めての衆院選を前に、アンケート実行委員会の中心メンバーの一人、大東学園高校(東京都世田谷区)三年の濱中美樹さん(17)は「学費の心配が少しでも減るよう、私たちの声が政治の場に届けばうれしい」と話す。
 グループは毎年五月に「全国高校生サミット」を開いている東京都、愛知県などの私立高校生のメンバー。質問内容を考え、二十八都道府県の私立高百二十六校の協力を得て調査した。
 アンケートでは「切実だと感じる社会問題」(複数回答可)について、36・4%が「大学進学と奨学金」、33・3%が「高校の学費」を選んだ。続いて「少子高齢化」「非正規雇用・長時間労働」「震災・災害復興」「平和と人権」「憲法」「原発」の順に多かった。
 私立高の学費について(同)は、45・4%が「公立・私立間の格差はおかしい」、38・7%が「住んでいる県による負担の差をなくしてほしい」、25・7%が「施設・設備費など含め学費全体を無償にしてほしい」を選んだ。大学の奨学金について(同)は、59・8%が「返済義務のない給付型奨学金を増やしてほしい」、27・1%が「無利子貸与の枠を増やしてほしい」と回答した。
 実行委の高校生は八月、自民、民進、共産、自由、社民各党の国会議員計五人の事務所を訪ねて集計結果を手渡し、私立高通学や大学進学の負担軽減を訴えた。その後衆院が解散し、十八歳が初めて一票を投じる衆院選が実施されることになった。
 「生徒たちの約七割が、親の学費負担を後ろめたく感じていることもアンケートで分かった。私たちの気持ちが表れていると思う」と話す濱中さん。候補者に対しては「高校生の切実な声にもちゃんと耳を傾けてほしい」と注文を付け「選挙権を持ったら、政党や候補者をよく知り、しっかりと投票したい」と意気込んでいる。 
<回答の一部>
私立高校に通うようになり、家庭でどんな影響があったか(抜粋)
・親がアルバイトを始めた
・一家全員で節約し、必要最低限のものしか買わなくなった
・「あんた1人にお金がどれだけかかっていると思っているの」とよく言われる
・親がストレスでイライラしやすくなり、体調を崩しやすくなった
・家族がよくけんかするようになった
・兄弟が進学をあきらめた
・親が妹に「絶対公立に行け!」って言っている
・弟たちに習い事をさせてあげられない
・ローンが払えなくなり、家を売ってアパートに移ることになった
・親が深夜まで働いて、見ているだけで大変そう
・祖父も働き始めた

 午前中、駅で公明党の街頭宣伝に遭遇した。そこでは学費の問題をとりあげ、給付制奨学金を、自分たちの実績として宣伝していた。もちろん、給付制奨学金ができたのは大きな前進だけど、それは大きな運動のひろがりがあったからこそ。しかし、できあがったものの実際は厳しい。なにしろ、今年4月から私立の自宅生約2800人分(月4万円)を対象に先行実施が始まり、来年度から月2万~4万円を約2万人に支給するという計画。これは1学年の学生の人数でみるとわずか「55人に1人」という、極めて“狭き門”にしかならないし、これでとても学費を網羅できるものでもないからだ。残りは大きな借金だと。2人に1人が奨学金を借りなければならないのが現実があり、貸与型を借りた場合、卒業後の返済額は1人平均約300万円に上る。不安定な雇用のもとでは、返済できない人が増える。2万人規模ではとても「本格実施」の名に値しないのだ。本気度がとわれている。
 ちなみに、日本共産党は、(1)大学の授業料を国立も私立も公立も段階的に引き下げ10年間で半減する(2)月額3万円(年間36万円)の給付型奨学金を70万人(学生総数の4人に1人)に支給する制度をまず創設し、規模を拡大する―などの抜本的な改革を提案。税金の集め方と使い方を変え、高等教育予算を経済協力開発機構(OECD)平均並みに引き上げること。憲法が掲げる教育の機会均等にもとづく政治の実現こそ!

比例投票先、立憲伸び13% 希望11% 朝日世論調査

 ほんとうに奇妙なり。

比例投票先、立憲伸び13% 希望11% 朝日世論調査(朝日新聞)

 朝日新聞社は17、18日、衆院選に向けた世論調査(電話)を実施した。比例区投票先を政党名を挙げて聞くと、自民党が34%(3、4日実施の前回調査は35%)と堅調。立憲民主党が13%(同7%)に伸び、希望の党11%(同12%)を上回った。公明党7%、共産党5%、日本維新の会4%などが続いた。
 内閣不支持層に限ってみると、立憲25%、希望20%、共産11%の順。政権批判票は依然、分散している。
 年齢別にみると、18~29歳では41%が自民と答え、希望13%、立憲6%を上回った。一方、60代では自民27%、立憲20%、希望10%と、立憲の支持が比較的高い。
 立憲に「期待する」は31%、特に内閣不支持層では48%が「期待する」と答えた。支持政党別では、自民支持層の20%、共産支持層の45%が「期待する」と答えた。一方、希望に「期待する」は29%で、9月26、27日実施の前々回45%、前回の35%から連続の減少。「期待しない」が60%にのぼった。
 今後、どのような政権がよいか尋ねると、「自民党を中心とした政権」37%(前回43%)、「自民党以外の政党による政権」36%(同33%)と割れた。ただ、国会で自民だけが強い勢力を持つ状況は「よくないことだ」73%が、「よいことだ」15%を大きく上回った。内閣支持層でも58%と半数以上が「よくないことだ」と答えた。
 衆院選の直前に、民進党が分裂し、同党の前議員は希望、立憲、無所属に分かれて立候補した。こうしたことは「よくなかった」が50%で、「よかった」25%を上回った。内閣支持層も57%が「よくなかった」と答えた。
■安倍首相続投「望まぬ」51%
 安倍内閣の支持率は38%(前回40%)、不支持率は40%(同38%)だった。
 安倍晋三首相に今後も首相を続けてほしいかを聞いたところ、「続けてほしい」34%で、「そうは思わない」が51%と半数にのぼった。
 支持政党別にみると、自民支持層は「続けてほしい」68%が、「そうは思わない」22%を大きく上回った。公明支持層では「続けてほしい」43%、「そうは思わない」43%と割れ、与党内でも温度差が出た。
 男性の40%が「続けてほしい」と答えたのに対し、女性は29%と低め。年齢別では18~29歳は「続けてほしい」が49%と多かったが、30代では拮抗(きっこう)。40代以上は「そうは思わない」の方が多かった。60代では60%が「そうは思わない」と答えた。

 安倍続投を望まない人が多いのに、自公で圧倒的な議席をとる予想という不思議。なぜ、そんなことがおこるのか。メディアは野党が割れているからという。しかし、多様な意見があることは、必ずしも悪いことではないはず。そもそも、少ない支持で多数の議席をとるという選挙制度のおかしさがなぜ指摘されないのかのほうが不思議だと思うのだけれども。
 それでも、安倍政権をいまの制度のもとで追いつめるために、野党共闘がすすんだ。それを分断する流れがおこったのが今度の選挙でしょう。では、そこで、本来何が問われるのか、それをわかりやすく解き明かさないメディアって、メディアの役割をはたさないでしょう。その結果、小選挙区制度のもとで、低下し続けた投票率がまた低い選挙になるのか。そのこともよく考えなければいけないよなあ。最後まで、政治的な要求を多くの人と共有し、声をあげる選挙にしたいもの。

2017/10/18

2017年10月18日の新聞社説

《朝日新聞》
俳句掲載拒否 事なかれの先にある闇
衆院選 財政再建 将来世代への責務だ

《読売新聞》
オーストリア 排外主義の強さ示した総選挙
成長戦略 看板掲げるだけでは物足りぬ

《毎日新聞》
職場のストレスと精神疾患 心の健康管理が不十分だ
日本の岐路 財政立て直し こぞって後回しの無責任

《日本経済新聞》
17衆院選 現実を見据え安保政策の議論を深めよう
日米FTAの前にTPP11を

《産経新聞》
エネルギーの選択 「原発ゼロ」こそが国難だ
拉致帰国15年 圧力の中に解決の機探れ

《東京新聞》
香港長官の政治 優先すべきは経済か
<衆院選>9条改憲論 平和の未来がかかる

 オーストラリアの選挙結果も気にかかるところ。国民党が自由党ということだが、国民党の右傾化が目立つとか。31歳か。自由党は一時期ハイダーで有名だったが、すでに時代はかわったが、相変わらず排外主義的な発言が目立つのか。うーむ。なぜ、こういう結果なのか、どういう流れの中で、こうなのか。勉強しなくっちゃなあ。

同型機きょう飛行再開 高江米軍ヘリ炎上 防衛相「極めて遺憾」 知事怒り、日本政府にも

 ほんとに植民地だな。これは。

同型機きょう飛行再開 高江米軍ヘリ炎上 防衛相「極めて遺憾」 知事怒り、日本政府にも(琉球新報)

 在沖米海兵隊の第3海兵遠征軍は17日夕、東村高江で11日に不時着して炎上し、飛行を停止していた米軍CH53Eヘリについて、日本政府と沖縄県への通知後、18日から通常飛行を再開すると発表した。事故原因は明らかにしていない。小野寺五典防衛相は、この発表に「安全性が防衛省側に十分な説明がない状況において、在沖海兵隊が一方的に発表したことは極めて遺憾だ」と異例の強い非難をした。翁長雄志知事は「日本政府に当事者能力がない」と怒りを示した。
 米海兵隊は炎上事故について航空の専門家が整備記録を見直し、懸念につながる運用上の問題などは見つからなかったと概説した。
 飛行再開の決定は「軽々になされたものではなく、調査への支援で米本国から来沖した米海軍安全センターの専門家や、米海兵隊第1航空団の航空関係専門家らとの協議を経て決定された」と説明した。
 発表文の中でローレンス・ニコルソン在沖米四軍調整官は、CH53Eは安全な飛行運用に戻る準備が整ったとした上で「われわれは日本における米海兵隊航空機の飛行の安全性を約束している。安全ではないと思える運用は決して許さない。CH53Eヘリは沖縄や日本本土で長年、日米同盟に奉仕してきた信頼できる航空機だ」と述べた。
 事故機の撤去については「できるだけ早く土地を返せるよう、搬出と復旧作業を素早く安全に作業を進めている」と説明した。
 防衛省は事故現場に同系統の自衛隊ヘリの知見がある操縦士と整備士を派遣し、米軍の事故調査を確認した上で、防衛省として安全性などを判断する予定にしていた。しかし米軍は防衛省に説明する前に飛行再開を発表した。
 ただ、防衛省は米軍が飛行再開した際の対応については「引き続き米側に詳細について報告を求めていきたい」と述べるにとどめた。
 県は17日夕に米軍から電話連絡を受けた富川盛武副知事が「飛行再開は断じて容認できない」とその場で抗議した。衆院選立候補者の決起大会に出席していた翁長知事は応援演説で「事件・事故が続いても日本政府は手出しができない。政府がいかに力がないかが分かる」と批判した。

 こんな日米関係は、もう続けていてはダメなのではないのか? これでは、住民の安全を守れない云々の水準ではなく、はなから住民のいのちなどは考慮にない軍事優先であるということ。
 ニコルソンの言葉はいったいなんなのか? 日本政府には本気度も何もない。

朝鮮人虐殺追悼碑

22491850_1572419189485487_91607808822539926_1572419219485484_825409319 都知事が、追悼文を送るのをとりやめにした関東大震災での朝鮮人虐殺の追悼碑がある横網町公園に行ってきた。大江戸博物館のすぐ横。案外小さな公園で、どーんと慰霊堂があり、その横に、この碑がある。右奥に復興記念館。
 虐殺があったことは自明の事実。警察や内務省の資料にもはっきりある。復興記念館にはこのような展示も。
20171018_091303 流言飛語が、被害をつくりだしたことも明らかだ。
 埼玉でも、本庄や熊谷で、多くの方が殺されている……。ここでは、自治体が主催で、追悼式典をおこなっている。
 忘れてはいけない歴史なのに……。

 植民地支配に抵抗する、3・1運動が広がり、日本政府は、明らかにそれらへの武力弾圧を各地でおこなっていた。その流れの中での、関東大震災。植民地支配の歴史の一幕ということも忘れてはならないなあ。


2017/10/17

2017年10月17日の新聞社説

《朝日新聞》
衆院選 教育無償化 優先順位とメリハリを
衆院選 知る権利 民主主義の明日を占う

《読売新聞》
神戸製鋼不正 全容の把握と安全確保を急げ
働き方改革 残業削減へ実効性ある施策を

《毎日新聞》
核禁条約ふれぬ日本決議案 培った信頼が損なわれる
視点・総選挙 雇用改善の実像 人を語らぬ政治が残念だ=論説委員・中村秀明

《日本経済新聞》
17衆院選 女性や高齢者の就業促す抜本策を示せ
イラン核合意を崩壊させるな

《産経新聞》
衆院選と安全保障 国民の命に責任もてるか 論戦と実態の落差は大きすぎないか

《東京新聞》
9条俳句訴訟 市民の言論を守りたい
<衆院選>社会保障の将来 全世代型の負担も語れ

 ずれた議論をするととんでもなく足をすくわれる。教育や社会保障を財源という問題を前提に置き、抑制ということを容認したうえでの議論になっているのが朝日の主張。ボクらも、知らず知らずこういう罠にひっかかる。教員の働きすぎの問題でも、簡単に、仕事の調整だとか、他業種の参入ということにすり替えられるのだから。ここでも、教員増のためのお金の投入こそが問われるべきなのに。なぜなら、こうした問題は権利の実現であり、国の責任が正面から問われる問題であるから。その前提を曖昧にしては絶対にいけないはずなのだが。きちんと、ふみこんだ議論をしっかりみていきたいのだけなあ。

自民「9条改正」案、秋に提示か 衆院選の堅調報道受け

 やっぱり出てくる、こうした動き。要警戒。

自民「9条改正」案、秋に提示か 衆院選の堅調報道受け(朝日新聞)

 自民、公明両党で300議席をうかがう――朝日新聞をはじめ報道各社が実施した衆院選の情勢調査結果が出た。自民党内では結果を受け、秋に臨時国会を召集し、党として憲法9条の改正原案を示す案が早くも浮上。安倍晋三首相も選挙後の改憲議論を見据え、布石を打ち始めた。
 情勢調査で自民党の堅調ぶりが伝わって以降、党憲法改正推進本部の幹部の間では、選挙後に首相指名を行う特別国会の閉幕後、改めて臨時国会を召集し、自民党の9条改正原案を示す案が浮上。幹部の一人は「我々の考え方、議論の方向性を示せるかどうかだ」と語る。
 安倍首相は憲法改正について、街頭演説でほとんど触れていない。だが、今回は自らが提案した「自衛隊明記」など改憲4項目を公約に盛り込み、テレビ出演では自衛隊を明記することについて党内の意見は「まとまっている」と強調。衆院選公示翌日には、テレビ番組で自民党の高村正彦副総裁について、「任期の間は務めてもらう」と表明した。衆院選に立候補しなかった高村氏を来年9月の任期まで引き続き副総裁として遇し、改憲に向けた党内外の調整役として、議論を加速させる考えだ。
 これに対し、公明党の山口那津男代表は「国民の理解の成熟がなければ、発議して信を問うのは時期尚早になる」と慎重姿勢だ。希望の党の小池百合子代表も首相提案に基づく自衛隊明記は「大いに疑問がある」としている。立憲民主党や共産党、社民党は首相提案を批判しており、各党の獲得議席によって、9条改正をめぐる議論の展開は大きく変わる可能性がある。

 秋の内に自衛隊を明記した、改憲案が出てくる可能性があるということ。改憲4項目とは、「9条と合わせ、緊急事態条項の創設、参院選挙区の合区解消、教育無償化」だ。うちの雑誌の11月号で、「安倍改憲の暴走をとめる」という特集をやって、9条加憲(小沢隆一)、緊急事態条項(永山茂樹)、無償化(石井拓児)をやったんだけど。選挙で忙しいところだけど、しっかり語っていくうえでもぜひ読んでほしいなあ。それぞれ、とってもおもしろいんだけど。

ヘリ事故 現場に近づけない状態

 うーん。地位協定の壁って言えばそれまでだけど、酷いなあ。

ヘリ事故 現場に近づけない状態(NHKニュース)

 沖縄本島北部の東村高江地区にアメリカ軍のヘリコプターが緊急着陸して炎上した事故から16日で5日たちましたが、現場の牧草地ではアメリカ軍による機体の周りの立ち入り規制が続いていて、調査を行いたいとしている県や警察が近づけない状態が続いています。
 今月11日に東村高江地区の民間の牧草地にアメリカ軍の大型ヘリコプターが緊急着陸し、炎上した事故から16日で5日がたちました。
 機体の周りでは、アメリカ軍の兵士数人が焦げた残骸をのぞき込んだり、計測器のようなものをかざしたりする様子が確認できました。
 現場では、アメリカ軍が事故直後から機体の周りで立ち入り規制を続けていて、日本側は依然として機体に近づくことができていません。
 県は、規制されたエリアに入り、機体の近くで環境調査を行いたいと求めているほか、警察や消防も任意での調査の協力を求めていますが、アメリカ軍から回答はないということです。

 しかも、健康被害を引き起こす量ではないとしているがヘリは一部に放射性物質が使用されているし。
 民有地だよ、ここは。どこまでも、植民地的扱い、軍事優先、それを住民に押し付ける。

2017/10/16

2017年10月16日の新聞社説

《朝日新聞》
衆院選 憲法論議 国民主権の深化のために

《読売新聞》
安全保障 北朝鮮への備えを冷静に語れ

《毎日新聞》
教員の長時間勤務改善 必要な仕事の絞り込みを (2017年10月16日)
視点・総選挙 18歳と政治 関心を阻んでいる人々=論説委員・与良正男

《日本経済新聞》
17衆院選 現実直視し責任あるエネルギー政策を
株式上場制度の透明性高めよ

《産経新聞》
衆院選と経済政策 回復実感得られる成長策語れ ユリノミクスは立ち位置を明確に

《東京新聞》
五輪の未来遺産 ロンドンから学ぶこと

 あたり前のように議論を認めてしまって、きちんと問うべきことを問わなくなっているのではないのか。それで、はたしてきちんとした政策論議ができるのだろうか。たとえば、教員の長時間勤務問題。教員増はさらっとふれられているが、焦点化されていない。だけど、外国とくらべても見る子どもの数が多すぎる。だけど、頭のなかにあるのは、お金がかかるという問題だろう。こうして、教育費の抑制が当然視されてしまうのではないのか。そんな議論の仕方が多すぎる。

比例で希望、立憲民主が拮抗 小池都知事の支持率は66%から39%に急落

 こういう世論調査を読んでいると、結局、安倍内閣は支持はしないが、安倍内閣が続くのはしかたがないということなのかと思えてくる。うーん。

比例で希望、立憲民主が拮抗 小池都知事の支持率は66%から39%に急落(産経新聞)

 産経新聞社とFNN(フジニュースネットワーク)は14、15両日に合同世論調査を実施した。22日投開票の衆院選に関し、比例代表の投票先を聞いたところ、希望の党が15・0%、立憲民主党が14・6%と拮(きっ)抗(こう)した。自民党は32・9%だった。また、希望の党代表を務める小池百合子東京都知事の支持率は前回(9月16、17両日)から27・2ポイント減の39・2%に急落した。
 希望の党に対し「期待しない」は60・7%で、「期待する」の34・6%を大幅に上回った。小池氏が衆院選に立候補すべきだったと答えたのは14・2%にとどまり、都知事を続ける判断をしたのは妥当だとしたのは81・1%に達した。安倍晋三首相と小池氏のどちらが首相にふさわしいかの質問には、安倍首相が54・0%、小池氏は26・5%だった。
 今後の政権の枠組みに関し「自民党を中心とする政権」が50・5%、「自民党以外の政党による政権」も40・6%あった。
 民進党の前原誠司代表が同党を希望の党に事実上合流させると判断したことを「評価しない」は71・8%。同時に、民進党の候補者が希望の党と立憲民主党に分かれたことは「よかった」が52・1%と、「よかったと思わない」の33・3%を上回った。 平成31年10月の消費税率10%引き上げの増税分の使途について「国の借金返済中心の従来方針を見直し、子育てや教育無償化に重点」との回答は37・7%、「予定通り国の借金返済中心」は28・5%、「引き上げに反対」は32・1%だった。
 安倍内閣の支持率は42・5%で、前回比7・8ポイント減。不支持は46・3%で前回比6・3ポイント増えた。安倍政権の北朝鮮情勢への対応について「評価する」が38・6%、「評価しない」は50・6%だった。
 比例代表の投票先について自民、希望、立憲民主の3党に次いだのは、公明党で8・5%。共産党5・4%、日本維新の会4・8%、社民党1・0%、日本のこころ0・9%と続いた。

 安倍政治に対抗する道をさししめしているのはどの政党なのか?

政治を変える最大の力
 共産党を伸ばすには、議席総数の4割をしめる比例選挙が主舞台です。比例で「共産党」と書いてもらえば、かならず議席にむすびつきます。比例は、私たち、日本共産党に投票してください。「市民と野党の共闘」を成功させ、安倍政権から国民の手に政治をとりもどすために。

「聞いた人が身震いするくらい怒られていた」 中2自殺

 教育委員会が調査委員会の報告書を公表した。

「聞いた人が身震いするくらい怒られていた」 中2自殺(朝日新聞)

 福井県池田町で自殺したとされる中学2年の男子生徒は、担任や副担任から再三しかられ、「死にたい」と漏らしていた。町教委は15日、有識者らでつくる調査委員会の報告書を公表。生徒が逃げ場を失い、追い詰められていく状況が詳細につづられていた。
 「改めて亡くなられた生徒さんのご冥福を祈りますとともに、遺族の方々におわび申し上げます」。15日夜に池田町内であった記者会見で、内藤徳博教育長や堀口修一・池田中学校長らは深々と頭を下げた。
 会見では16ページの調査報告書の概要版が配られた。内藤教育長は学校の指導体制に問題があったと認め、「生徒の特性を見極めていきたい。二度と繰り返さぬようにしたい」と述べた。
 調査報告書は男子生徒の自殺の理由を「関わりの深い担任、副担任の両教員から立て続けに強い叱責(しっせき)を受け、精神的なストレスが大きく高まった」「一方で、指導叱責について家族に相談したが、事態が好転せず、絶望感が深まり、自死を選択したものと考えられる」と判断した。学校実施のアンケートで複数の生徒が、男子生徒が死にたいと言っていた、などと回答したことも明らかにした。
 報告書によると、生徒会副会長だった男子生徒はマラソン大会の運営にも携わっていた。だが昨年10月、校門前で担任から大声で、準備の遅れを怒鳴られた。目撃した生徒は「(聞いた人が)身震いするくらい怒られていた。かわいそうだった」と話したという。
 昨年11月、宿題を出していない男子生徒が、理由を生徒会や部活動のためと答えると、副担任は「宿題ができないなら、やらなくてよい」と言った。生徒は「やらせてください」と土下座しようとしたという。
 今年も生徒会の開催日に、担任から大声で「お前辞めてもいいよ」としかられたり、宿題の未提出の理由を副担任にただされ、過呼吸の症状を訴えたりしていたという。
 報告書は、男子生徒は「まじめで優しい努力家だが対人関係が器用でない一面がある」とし、担任らが「よく観察すれば、厳しい指導が不適切だと気づくことはできた」と記した。
 その上で、担任が生徒指導について副担任と協議したり、上司や同僚に報告したりなど、問題解決に向けた適切な行動をとらず、副担任と一緒に厳しい叱責を繰り返したと指摘。土下座や過呼吸の件なども家族に知らせず、その結果、「生徒は逃げ場の無い状況に置かれ、追い詰められた」と結論づけた。……

 報告書はまだ、アップされていない。だけど、教育活動の名の下で、こうも子どもを追い詰める学校の現状って。なぜ、そのようになっているのか?

■男子生徒が自殺するまでの経緯
2016年
10月 マラソン大会のあいさつの準備が遅れたことを理由に担任が校門前で大声で怒鳴る
11月 課題未提出で副担任が問いただす。生徒は土下座しようとする
2017年
1月か2月ごろ 生徒会の日に職員室の前で担任から「お前辞めてもいいよ」と大声で叱責(しっせき)される
2月上旬 忘れ物をした生徒を担任が強く叱責
2月21日 登校を拒否
3月6日 担任から課題未提出の指導。早退を求める
3月7日 登校を拒否。「僕だけ強く怒られる」
3月13日 過呼吸を訴える
3月14日 中学校で自殺

■教員の指導が原因とみられる主な自殺
 2004年3月 長崎市立中学校2年の男子生徒が、校内でのたばこ所持で、教員から指導を受けた直後に校舎から飛び降り自殺。遺族が起こした訴訟で、長崎地裁は08年、判決で自殺の原因を「行きすぎた指導」と判断
 06年3月 北九州市立小学校5年の男児が自宅で首つり自殺。新聞紙を丸めた棒を振り回して女児に当たったことを、担任から胸ぐらをつかまれるなどして注意されていた。両親が訴訟を起こし、福岡高裁で10年、市側が責任を認める内容の和解が成立
 12年12月 大阪市立の高校2年のバスケットボール部主将の男子生徒が、男性顧問から暴力を受けて自殺
 16年3月 広島県府中町の中学3年の男子生徒が、万引きしたとの誤った情報にもとづいた進路指導を受けて自殺したことが学校の報告書で明らかに
 17年2月 愛知県一宮市の中学3年の男子生徒が飛び降り自殺。担任からプリントを何度も配布をさせられるなどし、ストレスを蓄積させた、と第三者調査委が検証
(学年はいずれも当時)

 うーん。

毎日新聞調査 「安倍首相続投望まず」47%

 安倍内閣にはおさらばしたいという声が大きいのに……。

毎日新聞調査 「安倍首相続投望まず」47%(毎日新聞)

 毎日新聞が13~15日に実施した特別世論調査で、衆院選後も安倍晋三首相が首相を続けた方がよいと思うかを聞いたところ、「よいとは思わない」が47%で、「よいと思う」の37%を上回った。今回の情勢調査で自民党は300議席を超える可能性があるという結果が出たが、首相の人気とは必ずしも合致していない。
 安倍首相の続投を「よいとは思わない」は立憲民主支持層で89%、希望支持層で80%、共産支持層で88%に上った。「支持政党はない」と答えた無党派層でも「よいとは思わない」(59%)が「よいと思う」(25%)を大きく上回った。
 逆に自民支持層では「よいと思う」が76%に達した。公明支持層も57%が続投を望んでおり、与党支持層と野党支持層で結果が分かれた。
 「よいとは思わない」と答えた人の比例代表の投票先は、立憲民主党が26%で最も多く、希望の党20%▽共産党11%--などとなった。首相に批判的な層の投票先が野党各党に分散していることがうかがえる。自民党も12%あった。
 一方、「よいと思う」と答えた人の61%は自民党を挙げた。
 主な政党支持率は、自民29%▽立憲10%▽希望9%▽公明5%▽共産4%▽維新3%▽社民1%--など。無党派層は28%だった。
 無党派層の比例代表の投票先は、自民16%、立憲15%、希望11%の順になった。

 これは、ほんとうによく考えなければいけない動向。なぜ、これで、自民300という予想が出てしまうのか。きちんと、政治的な意思表示と、選択ができるような議論、まずは情報提供をやりきらないといけないのだ。

2017/10/15

政府「ヘイト規制強化 日本は不要」 国連審査報告で認識

 「日本でそれほどの人種差別の扇動が行われている状況とは考えていない」だそうである。うーーん。

政府「ヘイト規制強化 日本は不要」 国連審査報告で認識(東京新聞)

 日本政府が十一月に行われる国連人権理事会の対日人権審査に向け提出した報告書で、ヘイトスピーチへの規制強化について「日本でそれほどの人種差別の扇動が行われている状況とは考えていない」として、不必要との認識を示していることが十三日、分かった。国連人権高等弁務官事務所が報告書を公表した。
 報告書は、昨年六月にヘイトスピーチ対策法を施行し、在日コリアンらへの「差別的言動をなくすよう基本理念と施策を定めた」と説明した。しかし対策法には禁止規定や罰則がなく、人権団体などは不十分だと批判、十一月の審査では各国から是正を求める意見が出る可能性がある。
 二〇一二年の前回審査の結果出された勧告には「立法レベルで外国人排斥の発言を禁止する措置を取ること」との項目が盛り込まれた。また、人種差別の扇動などに対し処罰措置をとることを義務付けた「人種差別撤廃条約」第四条の一部条項の留保撤回も求めた。これに対し、報告書は「正当な言論をも不当に萎縮させる危険」を冒してまで処罰措置を取るほどの人種差別思想の流布はみられないと強調した。
 勧告では、東京電力福島第一原発事故後の福島の住民の健康と生活の権利の保護も求めたが、報告書は「政府は住民の中長期的な健康管理を可能とするため福島県に財政的、技術的な支援を行っている」と指摘した。

 首相が首相だからなあ。平気のヘイトが、政権の中枢から発信されるわけだしなあ。そもそも、こういう認識の嘘から、批判しないとなあ。言論をいろいろ抑圧、制限しておいて、「委縮させる危険」という理由説明はどういうことか。ほんとに嘘で固められたものだよなあ。

2017年10月15日の新聞社説

《朝日新聞》
衆院選 沖縄の負担 悲鳴と怒り、耳澄ませ
神戸製鋼不正 経営責任が問われる

《読売新聞》
新聞週間 虚偽のニュースを見分けたい
高等教育無償化 奨学金制度の効果的な活用を

《毎日新聞》
きょうから新聞週間 フェイクは民主制を壊す

視点・総選挙 「○○ノミクス」 核心を突く議論がない=論説委員・福本容子

《日本経済新聞》
中国のネット安全法に日米連携で対処を
地方の自立促す具体策競え

《産経新聞》
衆院選と国際情勢 米大統領来日に備えよ 危機下の外交力が問われる

《東京新聞》
週のはじめに考える その選択が未来を拓く

 新聞週間とのからみで、フェイクニュースがあらためて話題になる。だけど、そのことにふれながら、「読売」は、無償化を掲げながら、頭から無償化を無視するようなわけのわからない社説を平然とかかげたりするわけだから。どうしたものかなあ。

2017/10/14

2017年10月14日の新聞社説

《朝日新聞》
衆院選 アベノミクス論争 「つぎはぎ」の限界直視を

《読売新聞》
憲法改正 「国のあり方」広く論議したい

《毎日新聞》
神戸製鋼がデータ改ざん 不正の影響は計り知れぬ
視点・総選挙 国際環境の変化 世界の潮流を見据えたい=論説委員・坂東賢治

《日本経済新聞》
全世代よりメリハリの社会保障に

《産経新聞》
衆院選と社会保障 逃げずに「痛み」を求めよ 高齢者対策をなぜ論じない

《東京新聞》
農業と温暖化 「稲作前線」異状あり
<衆院選>教育無償化 改憲を持ち出さずとも

 教育費無償化の問題は、改憲という論点とともに、いまどうそれをすすめるかという問題がある。そして、教育も社会保障も、かならず財源の問題とむすびつけられる。だけど、財政の制約を前提にすると、それは必ず支出の抑制圧力になる。財政のあり方そのものが問われないといけないはず。しかし、支出の抑制は、さらに、自己責任や共助、民間の力みたいな議論になっていってしまう。そのことのおかしさを、どう共有するのか。

<九条俳句訴訟>掲載の期待侵害、さいたま市に賠償命令 掲載拒否は「不公正な扱い」/さいたま地裁

 小さな裁判だけど、大きなことが問われた裁判。

<九条俳句訴訟>掲載の期待侵害、さいたま市に賠償命令 掲載拒否は「不公正な扱い」/さいたま地裁(埼玉新聞)

 さいたま市大宮区の三橋公民館が2014年6月、同公民館で活動する句会会員が詠んだ俳句「梅雨空に『九条守れ』の女性デモ」の公民館だよりへの掲載を拒否したのは、表現の自由を保障した憲法21条などに違反するとして、市を相手に作品の掲載と慰謝料200万円余の支払いを求めた国家賠償請求訴訟の判決が13日、さいたま地裁で言い渡された。大野和明裁判長は「職員の不公正な取り扱いで、原告の利益である掲載の期待が侵害された」とし、市に慰謝料5万円の支払いを命じた。掲載請求は棄却した。
 大野裁判長は判決理由で、公民館は句会が選出した俳句を3年8カ月にわたり公民館だよりに継続して掲載してきた点を述べ、「原告の俳句も掲載されると期待するのは法的保護に値する人格的利益」と指摘。その上で「公民館職員らが原告の思想や心情を理由に俳句を掲載しないという不公正な取り扱いをしたのは国家賠償法上違法」とした。
 公民館職員らが掲載可否の「十分な検討を行わなかった」ことを認定し、その原因について「教育現場で憲法に関連する意見の対立を目の当たりにしてへきえきし、一種の『憲法アレルギー』のような状態に陥っていた」と推認した。
 一方、不掲載が表現の自由の侵害に当たるかについては「公民館だよりという特定の表現手段による表現を制限されたにすぎず、原告が必要とする掲載請求権はない」と棄却。学習権の侵害となるかについても「学習権の内容に学習成果の発表の自由は含まれず、不掲載により原告の学習は制限されない」と退けた。
 判決などによると、「梅雨空に」の俳句は、句会会員でさいたま市大宮区の原告女性(77)が東京都内に出掛けた際、雨の中でデモ行進する女性たちに遭遇し、共感した思いをつづったもの。句会が公民館だよりに掲載する句として選出したところ、公民館が「世論を二分する題材を扱っている」「公民館の考えであると誤解を招く」として掲載拒否を伝えた。
 市は「公民館だよりは公民館側に発行、編集の権限がある」と請求棄却を求めていた。

 不掲載が表現の自由の侵害に当たらないとはしたが、不利益を認め、実質的に、表現の自由を擁護した内容の判決。表現することの粘り強くとりくみが、その自由をまもったともいえるのだと思う。近年、表現の自由をめぐっては、非常にきな臭い、閉塞的な状況がある。それだけに、厳しい面にはしっかり目を向けながら、この判決を力にしたいと思うった次第。

火葬を前に婚約者が指輪 NHK記者、結婚間近に過労死

 NHKの過労死事件の真相がだんだん明らかになりつつある。やっぱり、企業というものは、こういうものだ。だからこそ、厳しい規制と監視が必要なのだけれども。

火葬を前に婚約者が指輪 NHK記者、結婚間近に過労死(朝日新聞)

 日本放送協会(NHK)の記者だった佐戸未和(さど・みわ)さん(当時31)が4年前に過労死していた問題で、佐戸さんの両親が13日、東京都内で記者会見を開いた。
 「かけがえのない宝、生きる希望、夢、そして支えでした。娘亡き後、私の人生は百八十度変わり、心から笑える日はなくなりました」。母は娘を失った悲しみを口にした。
 「未来に平和を」という意味を名前にこめた。3人きょうだいの長女で、弟や妹の面倒をよくみる孝行娘だったという。05年にNHKに入局。鹿児島放送局での勤務を経て、10年に東京・渋谷の首都圏放送センターに異動した。亡くなった当時は東京都庁の記者クラブに在籍。5人の担当記者の中で佐戸さんが最も若く、「人間関係が希薄だ」とぼやいたこともあったという。母は、過労死の原因の一つに「チームワークの悪さがあったと思う」と指摘した。佐戸さんは当時結婚を控えており、遺体を火葬する前、婚約者がその指に指輪をはめたという。
 両親によると、死後3年間は命日の1カ月ほど前にNHK側から連絡があり、日程調整の上で弔問を受けていた。だが、今年は命日の4日前になっても連絡がなく、代理人を通じて問い合わせた後で、命日の2日後の26日に訪問があったという。当時、佐戸さんと親交があったNHK職員から過労死の事実が局内で周知されていないと聞かされた。「不名誉な案件として表に出さない方針ではないか」と疑念を抱き、今夏以降、過労死の事実を局内全体に周知するよう求めてきたという。弔問について、NHK広報局は取材に「毎年命日の後にうかがっており、ことしは7月末にご自宅を訪問した」と答えた。
 会見の最後、父は集まった記者に呼びかけた。「この場に未和と同業の記者の皆さんがいらっしゃる。自分のこととして考え、未和のような過労死で亡くなるということが絶対にないようにしていただきたい」
■NHKと遺族、公表の経緯に食い違い
 佐戸さんは2013年7月24日ごろ、うっ血性心不全を起こして急死。過重労働が原因で死亡したとして、14年に労災認定された。死亡前1カ月間の時間外労働(残業)は159時間にのぼった。
 NHKは死後4年以上たった今月4日夜のニュース番組で、佐戸さんの過労死について発表。翌5日に開いた上田良一会長の記者会見などで、4年余りにわたって公表しなかった理由について、「代理人から、ご両親は公表を望んでいないというふうに聞いていた」と説明していた。
 だが、佐戸さんの父は会見で「亡くなった当時は娘を突然失った悲しみで、公表について考えたこともなかった」とした上で、「両親が公表を望んでいないという事実はない」と反論した。両親の代理人の川人博弁護士も「私が公表しないでほしいと言ったことはない」と述べた。
 NHKは「労災認定後に(佐戸さんが所属していた)首都圏放送センターの責任者がご自宅を訪問したとき、謝罪を申し上げたと認識していた」とも説明していたが、父はこれも否定。労災認定された14年の弔問の際に同センター長から受け取った文書の一部に言及し、「哀悼の意を表す(とは書いていたが)、一言のおわびも記載されていない」と指摘した。
 両親はNHKの公表の方法や内容への不満も吐露した。両親によると、NHKが公表に踏み切った当日の午後も公表の時期や方法について協議していたが、打ち合わせを終えて自宅に戻ると、NHKから突然、「数社から取材があった」ことを理由にその日の夜に放送すると告げられたという。報道内容について母は、「9時のニュースで2分ほど放送しただけで、がっかりした」と話した。……

 弁護士ドットコムの記事もとてもつらい。

 過労死というものが、どれだけ本人にとっても苦しくつらいものであるのか。残された人間にとって、どれだけ悲しいものなのか。何とも言えない思いになる。どうしても許せないし、許してはいけない。こうしたことが放置される社会を、政治を変えなくてはいけない。そのために何が必要なのか。「働き方」改革という掛け声が空々しい。政権や与党からは、その改革すらまともに論議しよう、訴えようという姿勢も感じられないのだから、よけいに。うーん。

2017/10/13

2017年10月13日の新聞社説

《朝日新聞》
衆院選 安保法と憲法9条 さらなる逸脱を許すのか

《読売新聞》
衛星みちびき 日本版GPSを有効に使おう
政治姿勢 国民の疑念には真摯に答えよ

《毎日新聞》
沖縄米軍ヘリ不時着事故 基地集中の理不尽さ再び
日本の岐路 エネルギー政策 原発依存からの出口は

《日本経済新聞》
世界の取引網揺るがす神戸製鋼の改ざん
与野党は同じ土俵で議論を

《産経新聞》
森友・加計問題 説明責任は選挙後も続く
姉妹市の慰安婦像 友好損なう捏造を許すな

《東京新聞》
米軍ヘリ炎上 危険が身近にある現実
<衆院選>経済政策 思いつきノミクスでは

 具体的な争点が提示されはじめている。つっこんだ政党間の議論がなされないかなあ。もっと、あつい議論がききたいなあ。

事故現場はヤンバルクイナ繁殖地 今年も幼鳥確認

 豊かな自然の真ん中に基地があるってこと!!

事故現場はヤンバルクイナ繁殖地 今年も幼鳥確認(沖縄タイムス)

 米軍ヘリが炎上事故を起こした沖縄県東村高江の現場周辺は、国の天然記念物で絶滅の恐れが最も高いIA類のヤンバルクイナの繁殖が2012年からほぼ毎年確認され、繁殖地の南限とされている。事故現場となった牧草地も、定期的に生息が確認されているポイントだ。
 世界自然遺産に向けて環境省がユネスコに提出した管理計画では、事故現場が遺産候補地の「周辺地域」に位置づけられており、豊かな生態系に与える米軍の影響を改めて指摘する声が上がっている。
繁殖地の南限
 ヤンバルクイナは東村の福地ダム周辺まで南下してきているが、繁殖が確認されているのは事故現場の周辺まで。09年から生息調査を続けるNPO法人どうぶつたちの病院沖縄によると、事故が起きた牧草地を含む西銘晃さん(64)が所有する敷地内に、今年5月もヤンバルクイナの幼鳥が姿を見せたばかりという。
 同病院の金城道男副理事長は「調査を続けてみないと分からないが、事故の影響がないとはいえないだろう。そもそも事故にかかわらず、米軍ヘリの音がヤンバルクイナの生息地に攪乱(かくらん)を起こすと考えている」とし「やんばるの森の上を飛んでほしくない」と訴えた。
自然遺産影響も
 事故を受け、遺産候補地に隣接する米軍北部訓練場の存在を問題視する動きはいっそう強まっている。
 環境NGOの「OEJP」の吉川秀樹代表は、自然遺産登録に向けて現地調査中の国際自然保護連合(IUCN)の専門家2人に、事故を知らせるメールを送付。「候補地と事故現場の距離や米軍に日本政府がどれほど関与できるのかを審査の参考にしてほしい」と伝えた。
 日本自然保護協会も12日、日本政府に「世界遺産に登録されても、いつ米軍の影響が及ぶか分からないことを示した」とする抗議声明を提出。「国際的に自然環境を保護すべき場所を米軍に提供していること自体が問題で、米軍との間で環境保全のあり方を抜本的に見直すべきだ」としている。

 高江に辺野古、沖縄の新基地の問題は、環境問題という角度からも、もう一度、きちんといろいろ議論する必要があるなあ。自然保護団体の人にも、もっと出てもらわないとなあ。

(天声人語)カメジローの反骨

 今日の「朝日」の「天声人語」。いろいろ考える。

(天声人語)カメジローの反骨(朝日新聞)

 沖縄を支配した米国にとり、1950年代に那覇市長を務めた瀬長(せなが)亀次郎ほど目障りな人物はいなかった。投獄しても、市への資金を凍結しても、給水を止めても、屈しない。米軍布令で市長の座から追い出しても反米の旗を降ろさない▼上映中の映画「米軍が最も恐れた男/その名は、カメジロー」は波乱の生涯を描くログイン前の続き。「大衆の心をつかむ名手。演説会の日は『今夜はカメジローがあるから』と住民が夕食を早めて繰り出したそうです」とTBSの佐古忠彦監督(53)は話す▼炎の演説だった。島言葉を駆使して圧政を突く。政治的立場を異にする稲嶺恵一元知事(83)も「高校時代に最前列で聴いた憧れの人。占領された民に、はけ口を与えてくれた」と映画で語る▼米政府文書の亀次郎評を監督に見せてもらった。「庶民的で豪快」「並の共産主義者のような退屈な話はしない」。弾圧がかえって支持を高めたという反省も残る。「反米の殉教者にしてしまったのは米国自身だ」▼米兵による残虐な事件が続発した時期である。女児が相次ぎ襲われ、県民の土地が次々奪われた。亀次郎を憤らせた抑圧構造は変わらない。米兵の犯罪はやまず、一昨日は米軍ヘリがまたも民家近くで炎上した▼「民衆の憎しみに包囲された軍事基地の価値はゼロに等しい」。そんな言葉を残した亀次郎は16年前に亡くなる。その思いは、本土で考える右・左の色分けにとらわれると到底理解できない。積怒(せきど)の底にあるものをカメジローが教えてくれる。

 沖縄の問題が焦点化されるほど、カメジローへの関心が高まるのは大事なこと。
 一方で、彼の主張を、「本土で考える右・左の色分けにとらわれると到底理解できない」というのは本当なのか。沖縄の人々の思い、アイデンティティーと翁長知事が言った言葉の意味は、もっと重く、深いはずだ。保守は、安保反対は言わないし、安保は必要だという。だけど、地位協定の改定を掲げる。その改定は、抜本改定である。つまり、アメリカへの追随、アメリカの軍事優先は拒否をするということであるはずだ。そういうなかで、保守から革新までひろく一致する合意を積み上げてきたのだ。そのことを無視して、右と左の色分けなどと軽々しく言ってほしくはない。
 だけど、同時に、本土でわれわれが、どう幅広い合意をつくりあげるのか。どう説得的な議論で、少数から脱却するのか。これはつきつけられた大きな課題でもあるなあ。

2017/10/12

2017年10月12日の新聞社説

《朝日新聞》
衆院選 安倍首相 説明になっていない
原発賠償判決 国は「安全神話」猛省を

《読売新聞》
社会保障 負担増と給付抑制こそ論じよ

《毎日新聞》
日本の岐路 衆院選の憲法論議 民主主義を強める方向で

《日本経済新聞》
いよいよ憲法改正が問われるときだ
21年ぶりの株高に慢心は禁物

《産経新聞》
神鋼アルミ不正 技術者の良心は消えたか
拉致と衆院選 解決への具体的道筋示せ

《東京新聞》
カタルーニャ 対話を重ねて道探れ
神戸製鋼改ざん ものづくりは大丈夫か

 新聞を見ていると高じてくるもやもや感。どういえばいいのか。生活実感と選挙の乖離、その遠いところにあるように思える政治の舞台でおこなわれる嘘やすりかえ、奇妙なドラマ。どういえばいいのか、すっきりしない。本質もなかなか見えてこない。結構、難しい展開を、どのようにあとづけていくのか?

集落騒然、あわや大惨事 高江の米軍ヘリ炎上 何度も爆発音 「もう少しで死んでいた」

 もう、言葉がないもの…!

集落騒然、あわや大惨事 高江の米軍ヘリ炎上 何度も爆発音 「もう少しで死んでいた」(琉球新報)

 11日夕方、沖縄本島北部の米軍北部訓練場に近い沖縄県東村高江で米海兵隊のCH53大型輸送ヘリが不時着・炎上した事故。地元の住民が日ごろ抱いていた不安が現実となり、衝撃が広がった。昨年12月の名護市安部に米軍輸送機オスプレイが墜落し1年もたたないうちに、再び事故が起こった。
 「もう少しで死んでいた」「ボンボンと何回も燃えた」。東村高江の住民は声を震わせながら言った。満天の星空が広がる集落上空にはヘリコプターが飛び交い、救急車とパトカーのサイレン音が響いた。現場周辺には、消防や警察、米軍車両が行き来し、赤色灯とライトに照らされ、現場付近は油が燃える臭いが充満し、人口約130人の小さな集落は騒然となった。
 11日午後5時半ごろ、炎上現場から200メートルほど離れたところに住む西銘美恵子さん(63)が庭の草刈りをしている時だった。車で戻ってきた義父・清さん(87)が美恵子さんに「臭いがするけど」と言った。清さんは現場から100メートルの豚舎にいた。美恵子さんと清さんが庭のタンクに登ってみると、牧草地から黒煙が上がり、赤々と炎が燃えているのが見えた。
 黒煙の中からはヘリの前方部分が見えた。爆発音が上がると同時に2、3回大きな火柱が上がった。美恵子さんは、燃え上がる米軍ヘリの残骸を見ながら「どこに落ちていたか分からない。もう少しで死んでいた」と思わずつぶやいた。
 清さんから電話を受けた美恵子さんの夫の晃さん(64)は畑から急いで自宅に戻った。操縦席のある前方部分が燃えているのを確認。晃さんは炎上現場に向かおうとしたが、男性の米兵が6人、女性の兵士が1人、ヘリの方向から晃さんの方に向かって来た。
 女性の米兵が英語で「不時着したから逃げてきた。危ないから離れて」と伝えた。清さんは「ボンボン何回も爆発音がした。何かに引火するような爆発音だった。爆発音が大きいのも小さいものもあった」と語った。
 米軍ヘリが炎上した現場は晃さんの牧草地だ。西銘さん一家は牛やヤギのえさになる乾燥した草を売って生計を立てている。
 今は草の収穫時期のピークを迎えている。晃さんは「牧草地のど真ん中に落ちている。機体を片付けるためにどれだけ時間がかかるか分からない」とうつむきながら言った。「もう飼料用としては使えない。もうあきらめるしかない。仕事は完全になくなった」。語る言葉は怒りに震えていた。

 恐ろしい! 住宅のすぐ近くでも事故。200Mだよ!!! 高江は、沖縄は、こんな危険のなかで生活している。それは日本がそうなのだけど。脅かされる生活。
 ちゃんと問いかけないと!

自衛隊明記、賛成35%…40代以上は反対多数/自民支持根強い若年層 目立つ消極的選択 衆院調査概況

 今朝は、各紙がいっせいに、選挙情勢の分析をおこなっているのが話題になっている。自公で300!とか。共産党は伸び悩んで、食われている感じ???とはいえ、あと10日のたたかい次第か。
 いろいろ新聞を眺めていると、調査の結果はなかなか興味深い。

 たとえば。

自衛隊明記、賛成35%…40代以上は反対多数(読売新聞)

 読売新聞社が衆院選の序盤情勢を探るために全国の有権者を対象に行った世論調査で、憲法9条に自衛隊の存在を明記する安倍首相の考えに「賛成」と回答した人は35%、「反対」は42%だった。
 年代別でみると、18~29歳と30歳代では賛成が反対を上回ったが、40歳代以上の各年代では反対が多数を占めた。男女別では、男性が賛成44%、反対42%とほぼ並んだのに対し、女性は賛成28%が反対42%を下回った。
 衆院比例選の投票先に、全国11ブロックすべてに候補を擁立した7政党のいずれかを挙げた人(全体の約8割)で、投票先の政党別に賛否をみると、自民党は賛成が60%に上り、公明党と日本維新の会も賛成が4割台で反対を上回った。
 これに対し、希望の党では賛成25%が反対58%を下回った。同党は憲法改正に前向きだが、投票先とした人の中では反対が半数を超えた。立憲民主党、共産党、社民党では反対が8割近くを占めた。
 憲法9条に自衛隊の存在を明記する安倍首相の考えに「反対」と答えた人の比例投票先は、立憲民主党24%が最も多く、希望の党22%などが続いた。
 安倍内閣の支持率は37%で、前回2014年衆院選時調査の42%を下回った。不支持は48%(14年39%)。政党支持率は自民党36%、希望の党10%、立憲民主党8%、公明党5%、共産党4%、日本維新の会2%などの順。無党派層は21%だった。今回調査は、今月7~8日に実施した全国世論調査とは調査方法や質問が異なるため、数字の比較はできない。

 「憲法9条に自衛隊の存在を明記する安倍首相の考えに「賛成」と回答した人は35%、「反対」は42%だった。」というのは重要だと思う。

 朝日のこの記事もおもしろい。

自民支持根強い若年層 目立つ消極的選択 衆院調査概況(朝日新聞)

 朝日新聞社が実施している衆院選情勢調査の概況によると、自民党は堅調で、希望の党が伸びていない一方、立憲民主党が勢いをつけている。安倍政権のこの5年間への評価は割れるなか、調査結果からは、野党が分裂したことで自民が優位に立つ状況が浮かび上がった。
■政権批判の受け皿分散
 有権者の半数近くを占める無党派層のうち、投票態度を明らかにした人を分析すると、比例区の投票先は自民32%、希望25%、立憲20%などとなった。前回2014年衆院選の序盤調査では、自民には無党派層の41%が投票すると答えたことと比べると、自民の勢いには陰りが見られる。
 さらに、安倍政権のこの5年間への評価も、民意は真っ二つに割れている。にもかかわらず自民が堅調なのはなぜか。
 野党第1党の民進党が事実上分裂した結果、無党派層の比例区での投票先も分散した。加えて、安倍政権の5年間を「評価する」人の大半が自民に投票する意向を示している一方、「評価しない」人の投票先が各党に分散しているからだ。
 10、11日の調査対象となった有権者のうち、安倍政権の5年間を「評価する」は43%、「評価しない」は41%。投票態度を明らかにした人では、「評価する」人の68%が比例区で自民に投票すると答えたのに対し、「評価しない」人の投票先は立憲27%、希望26%、自民18%、共産14%などと各党に分かれた。
 自民が、若年層の支持を集めているのも最近の特徴だ。安倍政権の5年間を「評価する」との回答は、18~29歳で53%、30代では49%に達しており、若い年代ほど「評価する」が多い。
 このほか比例区で自民に投票するとの回答は、18~29歳で61%に、30代では50%に上る。14年衆院選の序盤調査と比べてわずかに減ってはいるが、他党を引き離していることに変わりはない。
 一方、小池百合子・都知事が率いる希望が伸び悩んでいることも、自民の追い風になっている。
 小池知事率いる都民ファーストの会は7月の東京都議選で圧勝。都議選直前に朝日新聞社が実施した東京都民意識調査では、都民ファーストの会は都議選では50~60代の支持が強かった。ところが今回、比例区で希望に投票すると答えた人は、50~60代でも自民に大きく水をあけられている。おひざ元の東京ブロックでも自民に引き離されて失速気味だ。 ……

 自民党への支持に勢いがあるわけでもないし、強い支持でもないということは大事。結局、新しい選択肢が示せているわけではないのも事実。どう一歩をふみだすことができるのかをしっかり示さないとなあ。

 

2017/10/11

2017年10月11日の新聞社説

《朝日新聞》
衆院選 安倍政権への審判 民意こそ、政治を動かす

《読売新聞》
電通有罪判決 過重労働の悪弊を断つ契機に
衆院選公示 安倍政権の「信任」が問われる

《毎日新聞》
日本の岐路 衆院選がスタート 「よりまし」を問う12日間

《日本経済新聞》
17衆院選 次世代に責任ある経済政策論議を

《産経新聞》
原発被災者訴訟 上級審の判断を聞きたい
衆院選公示 複数の選択肢ないままか

《東京新聞》
<衆院選>公示第一声 原発なぜ語らないのか
福島原発判決 国の責任を明確にした

 毎日が特徴的な路線を掲げているなあ。「よりまし」ねえ。反安倍を掲げながら……。それはそうと、有権者目線で議論するってどういうことだろうなあ。そんなに簡単に、ボクらの言っていることに合意が広がるわけではないのだろうけれども、少しでも接点を広げていく切り口、可能性はどこになるのかなあ。

横田騒音、国に6億円の賠償命令 将来分と飛行停止は認めず 東京地裁立川支部

 基地の問題はもっと真剣に向き合わなければいけない。

横田騒音、国に6億円の賠償命令 将来分と飛行停止は認めず 東京地裁立川支部(産経新聞)

 米軍横田基地(東京都)の周辺住民1000人余りが、米軍機と自衛隊機の夜間・早朝の飛行差し止めと、騒音被害の賠償を国に求めた「第2次新横田基地公害訴訟」の判決で、東京地裁立川支部(瀬戸口壮夫裁判長)は11日、国に総額約6億1000万円の賠償を命じた。飛行が続く限り生じる将来分の被害に対する賠償は認めず、飛行差し止め請求も退けた。
 住民側は、将来分も含め、1人当たり月2万2000円を請求。全国の基地訴訟ではこれまで、騒音レベルの指標「うるささ指数(W値)」75以上の地域の住民だけに賠償が認められてきたが、これを下回る地域を対象に含めることも求めた。
 国側は、住宅の防音工事などの対策によって被害は軽減されてきたと指摘。こうした事情を考慮した上で賠償対象を選び、額を算定すべきだと主張していた。
 横田には航空自衛隊の施設もあり、自衛隊機もたびたび飛来している。

 横田の状況もどんどん変わってきている。もともと後方支援基地だった横田が変貌してきている。沖縄から移ってきたパラシュート降下訓練は日常化しているし、オスプレイもきている。より実践的になっている。そういう変化の中で、基地被害の増大であるのだと思う。しかし、騒音は認めるが、差し止めはしない。こうして、一貫して、司法の責任を放棄するのが日本の裁判所の現状。うーん。

衆院選 投票に「必ず行く」56% NHK世論調査

 公示直前の世論調査。

衆院選 投票に「必ず行く」56% NHK世論調査(NHKニュース)

 10日公示された衆議院選挙について、NHKが行った世論調査によりますと、投票に「必ず行く」と答えた人は56%で、先週行った調査と比べて3ポイント高くなりました。
NHKは、今月7日から3日間、全国の18歳以上の男女を対象にコンピューターで無作為に発生させた固定電話と携帯電話の番号に電話をかける「RDD」という方法で世論調査を行いました。調査の対象となったのは5389人で、57.9%にあたる3119人から回答を得ました。
 それによりますと、安倍内閣を「支持する」と答えた人は、先週の調査と変わらず37%、「支持しない」と答えた人は、1ポイント下がって43%でした。
 10日公示された衆議院選挙に、どの程度関心があるか尋ねたところ、「非常に関心がある」が32%、「ある程度関心がある」が44%、「あまり関心がない」が16%、「まったく関心がない」が5%でした。
 次に、投票に行くかどうか聞いたところ、「必ず行く」と答えた人は56%で、先週の調査に比べて3ポイント高くなりました。また、「行くつもりでいる」が27%、「行くかどうかわからない」が10%、「行かない」が5%でした。
 投票先を選ぶ際に最も重視することを6つの政策課題をあげて尋ねたところ、「経済政策」が18%、「財政再建」が11%、「社会保障」が29%、「外交・安全保障」が15%、「憲法改正」が11%、「原子力政策」が7%でした。
 安倍総理大臣が、今回、衆議院の解散・総選挙を決めたことを評価するかどうか聞いたところ、「大いに評価する」が6%、「ある程度評価する」が23%、「あまり評価しない」が34%、「まったく評価しない」が31%でした。
 東京都の小池知事が立ち上げた「希望の党」に期待するかどうか聞いたところ、「大いに期待する」が7%、「ある程度期待する」が29%、「あまり期待しない」が35%、「まったく期待しない」が22%でした。
 枝野幸男氏らが結成した「立憲民主党」に期待するかどうか聞いたところ、「大いに期待する」が6%、「ある程度期待する」が24%、「あまり期待しない」が36%、「まったく期待しない」が27%でした。
 今回の選挙で、与党と野党の議席がどのようになればよいと思うか尋ねたところ、「与党の議席が増えたほうがよい」が21%、「野党の議席が増えたほうがよい」が32%、「どちらともいえない」が41%でした。
 安倍総理大臣は、消費税率を10%に引き上げた際の使いみちを見直し、高等教育や幼児教育の無償化などにもあてる考えを示しました。これを評価するかどうか聞いたところ、「大いに評価する」が11%、「ある程度評価する」が38%、「あまり評価しない」が28%、「まったく評価しない」が17%でした。
 北朝鮮への対応など、安倍内閣の外交・安全保障政策について尋ねたところ、「大いに評価する」が11%、「ある程度評価する」が39%、「あまり評価しない」が29%、「まったく評価しない」が13%でした。
 憲法を改正して、自衛隊の存在を明記することに賛成か反対かを尋ねたところ、「賛成」が32%、「反対」が21%、「どちらともいえない」が39%でした。

 前回の総選挙前の世論調査で、「必ず行く」は57%ほどだったので、そう変わりはない。しかし、前回の投票率はものすごく低かった。ただ、ここにきて、メディアでも選挙がかなりとりあげられるということもあり、関心は高まる方向にある。最終的にどこまでいくのか。
 ただ、いまのままだと、圧倒的に、自民党に有利になることは間違いない。もちろん、政権への支持は減っているから、現有からは減るだろうが、自公で、過半数を大きく超えてしまう。これに対して、野党・市民は、まだ、大きな流れをつくっているとは到底言えないのだろうなあ。相当、リアルに見る必要があるだろうなあ。

 ちなみに、各党の支持率は、自民党が31.2%、希望の党が4.8%、公明党が3.8%、共産党が2.7%、立憲民主党が4.4%、日本維新の会が1.3%、社民党が0.5%、日本のこころは0%、「特に支持している政党はない」が39.1%。

2017/10/10

「生業を返せ、地域を返せ!」福島原発訴訟判決を受けての声明

 嬉しい判決のニュース!「生業を返せ、地域を返せ!」福島原発訴訟原告団・弁護団の声明を紹介。

「生業を返せ、地域を返せ!」福島原発訴訟判決を受けての声明

 本日、福島地方裁判所(裁判長金澤秀樹)は、「生業を返せ、地域を返せ!」福島原発訴訟の判決(以下、「判決」という。)を言い渡した。

1 国の法的責任と東京電力の過失
 判決は、本年3月17日言渡の前橋地裁判決に続き、国の法的責任と東京電力の過失を認め、断罪した。
 判決は、
ⅰ 国が2002年の地震本部「長期評価」等の知見に基づき、2002年末までに詳細な津波浸水予測計算をすべきであったのにこれを怠ったこと(予見義務)。
ⅱ 予測計算をすれば、福島第一原子力発電所の主要施設の敷地高さを超える津波が襲来し、全交流電源喪失に至る可能性を認識できたこと(予見可能性)。
ⅲ 非常用電源設備等は「長期評価」から想定される津波に対する安全性を欠き、技術基準省令62号4条1項の技術基準に適合しない状態となっていたこと(回避義務)。
ⅳ 2002年末までに国が規制権限を行使し、東京電力に適切な津波防護対策をとらせていれば、本件津波による全交流電源喪失を防げたこと(回避可能性)。
をいずれも認めた。また、必要な津波対策をとらなかった東京電力についても過失があったと認めた。
 本日の判決は、安全よりも経済的利益を優先する「安全神話」に浸ってきた原子力行政と東京電力の怠りを法的に違法としたものであり、憲法で保障された生命・健康そして生存の基盤としての財産と環境の価値を実現する司法の役割を果たすものとして、今後の司法判断の方向を指し示すものと評価される。

2 被害救済の範囲と水準
 判決は、被告らの「年間20ミリシーベルトを下回る被ばくであれば健康リスクは極めて小さい」「原告らの被害は、科学的根拠のない危惧不安のたぐいにすぎない」などの主張について、放射性物質による居住地の汚染が社会通念上受忍すべき限度を超えた平穏生活権侵害となるか否かは、「低線量被曝に関する知見等や社会心理学的知見等を広く参照したうえで決するべき」との理由で退けた。
 その上で、判決は、平穏生活権侵害による慰謝料について、本件原告3824名のうち、約2907名の請求を認め、原賠審の中間指針等に基づく賠償対象地域よりも広い地域について賠償の対象とし、かつ既払の賠償金に対する上積みを認めた。
 しかし、避難者原告のうち帰還が困難となった原告らが求めていた「ふるさと喪失慰謝料」については、実質的にこれを認めなかった。
 原告らが居住していた全ての地域について救済対象とする判断ではなく、また上積みの額についても原告らが求めていた水準に達していない地域もあり、その点は極めて不十分である。判決は、権利侵害性の判断枠組みについては国や東京電力の被害隠しの主張を明確に退けたものの、実際の損害認定については、現地検証、原告本人尋問等で明らかにしてきた原告らの被害実態を正しく反映したとは到底評価しがたい。
 しかし、原告ら被害者に対する権利侵害を認めて、賠償の対象地域の拡大や賠償水準の上積みを認めた点は、原告らのみにとどまらず広く被害者の救済を図るという意味においては一歩前進と評価することができる。

3 原状回復請求について
 原告らが求めた原状回復請求については、判決は「本件事故前の状態に戻してほしいとの原告らの切実な思いに基づく請求であって、心情的には理解できる」と理解を示しつつ、「求める作為の内容が特定されていないものであって、不適法である」として、これを棄却した。
 この点は非常に残念であると言わざるを得ないが、現在の裁判実務において、作為内容を具体的に特定しない作為請求が認められることは技術的に困難な部分があり、現在のわが国の司法判断の限界を示しているとも言える。原告らは、今後も、「もとどおりの地域を返せ」という被害者の正当な要求を実現するため、迅速かつ実効的な原状回復を求めて法廷内外で奮闘していく。

4 訴訟団の原点とたたかい
 私たち生業訴訟団は、次の要求の実現を求めている。
ⅰ 二度と原発事故の惨禍を繰り返すことのないよう、事故惹起についての責任を自ら認め謝罪すること。
ⅱ 中間指針等が最低限の賠償を認めたものにすぎないという原点に立ち、中間指針等に基づく賠償を見直し、強制避難、区域外(自主的)避難、滞在者など全ての被害者に対して、被害の実態に応じた十分な賠償を行うこと。
ⅲ 被害者の生活・生業の再建、地域環境の回復及び健康被害の発生を防ぐ施策のすみやかな具体化と実施をすること。
ⅳ 金銭による損害賠償では回復することができない被害をもたらす原発の稼働の停止と廃炉。
 原告団・弁護団は、本日の判決を力にして、これら4つの要求の実現に活かす活動に踏み出す。そして、全国各地で進められている原発事故被害者の方々の集団訴訟において、各地の裁判所が正義の判断を示すことを心から希望する。またその実現のために、引き続き、全国の原告・弁護団・支援の方々とともに闘う決意である。
                           以上                                        
2017年10月10日
                          「生業を返せ、地域を返せ!」福島原発訴訟原告団
                                       同             弁護団

 ちなみに判決の骨子・要旨はここ。

憲法研究者と市民のネットワーク発足 憲法を考える場に

 昨日は行きたかったのですが、なかなか仕事が終わらず……。

憲法研究者と市民のネットワーク発足 憲法を考える場に(朝日新聞)

 総選挙で憲法改正が焦点になろうとする中、「憲法研究者と市民のネットワーク」が9日、発足した。100人を超える研究者が参加を表明し、市民と緩やかにつながり、憲法をともに考える場を作る。日本国憲法には条文が103条あることから、略称を「憲法ネット103」とした。
 東京・春日の中央大での発足記念集会に先立ち、記者会見した三輪隆・埼玉大名誉教授は、「新しい改憲の動きが生まれ、市民とともに取り組みを起こす必要を感じた」という。市民と学習の場を作ったり、シンポや重要問題で声明を出したりしながら「粘り強く活動していく」と話した。
 植野妙実子・中央大教授は、安倍晋三首相ら政治家が解散権を「首相の専権事項」と公言していることに言及。「解散権は内閣にあり、首相にはない。誤った言説がメディアを通じて大手を振るう状況は耐えられない」とし、「市民や学生の立場に立って憲法とは何かを一緒に考えていきたい」と語った。
 集会では、安倍首相が目指す憲法9条への自衛隊の明記も議論になった。稲正樹・国際基督教大元教授は「(自衛隊明記は)護憲派の分断が狙いで、いったん改正されれば、(戦力の不保持をうたった)9条2項削除が出てくる可能性がある」と話した。藤井正希・群馬大准教授は「(自衛隊を憲法に)書くことでさらに拡大解釈が進み、海外での武力行使につながる危険がある」と訴えた。
 ホームページは、https://kenpokenkyushanet.wixsite.com/toppage

 憲法研究者って、結構、お高くとまっている感じはないわけでもない。そうい人たちが、ここのところ、いろいろ積極的に発言し、運動の輪の中に入ってきている。少しずつ形をかえ、進化してきている感じがするなあ。いろいろな議論の幅ができることもいいことだし、そういうなかで、憲法の議論がわかりやすく、身近になっていくのも大事なことだしなあ。これから、いよいよ憲法の議論は本番になっていくのだからなあ。

2017/10/09

2017年10月09日の新聞社説

《朝日新聞》
中国の歴史観 政治利用の不毛な動き
衆院選 あす公示 「語らぬ争点」に目を

《読売新聞》
あす公示 責任ある政策論争を展開せよ

《毎日新聞》
日産で無資格検査が横行 消費者への重大な背信だ
日本の岐路 首相の討論会発言 これが丁寧な説明なのか

《日本経済新聞》
安倍政権5年へ審判を下す衆院選

《産経新聞》
衆院選あす公示 日本の針路を堂々と語れ 危機突破の処方箋が見たい

《東京新聞》
週のはじめに考える 政治に良識取り戻すため

 明日は新聞が休みだから、今日、選挙をテーマにしたものが多い。中身はどうか? どう受けとめたらいいのか。深刻な政治の状態、安倍政治の暴走への突っ込みは、よわいなあ。なんとなく、これでいいのかあという感じでもああるなあ。

自民が比例名簿発表 安倍晋三首相、小泉進次郎氏は重複せず 鈴木貴子氏は北海道2位 杉田水脈氏は中国で出馬

 なんかすごいなあ。この名簿。ここまで、やるかって感じ。基本、反対の議論は受け付けない。自分たちの仲間が中心。広く多様なということはなくなっている感じだなあ。

自民が比例名簿発表 安倍晋三首相、小泉進次郎氏は重複せず 鈴木貴子氏は北海道2位 杉田水脈氏は中国で出馬(産経新聞)

 自民党は9日、衆院選比例代表の公認候補者計313人を発表した。選挙区との重複立候補は258人で、比例単独は55人となった。安倍晋三首相(党総裁)、小泉進次郎筆頭副幹事長らは重複しなかった。
 同党はあわせて比例代表の名簿登載順も発表した。選挙区の定数減に伴い比例に転出する前職が単独で名簿1位になるケースが目立った。東北は江渡聡徳氏、近畿は奥野信亮氏、九州は園田博之氏がそれぞれ単独1位となった。奥野、園田両氏は党の内規で定めた「73歳定年制」の対象外となる。
 前回は民主党(当時)で当選した鈴木貴子氏は比例北海道の単独2位、選挙区調整で比例に回った宮路拓馬氏は比例九州の単独2位となった。失言で復興相を辞任した今村雅弘氏は比例九州の単独3位に入った。
 比例名簿の下位では元職も目立ち、いずれも次世代の党に在籍した杉田水脈氏(比例中国17位)、上野宏史氏(比例南関東32位)、藤井孝男氏(比例東海33位)らが自民党から出馬する。群馬1区での出馬を検討していた中曽根康弘元首相の孫の中曽根康隆氏は比例北関東の30位となった。

 結果、テレビの討論会などでも、明らかな嘘も繰り返される。そういう人たちなんだ。ポスト・トュルースとはよく言ったもの。そのぐらい政治は劣化し、民主主義はあぶない状況になっているということなのだと思うけど。

自民32%、希望13%…衆院比例選の投票先

 うーむ。読売の調査だなあ。

自民32%、希望13%…衆院比例選の投票先(読売新聞)

 読売新聞社は7~8日、全国世論調査を実施した。
 衆院比例選の投票先は、自民党32%がトップで、衆院解散直後調査(9月28~29日)の34%からほぼ横ばいだった。希望の党は13%(前回19%)に下がり、立憲民主党が7%で続いた。
 このほかの投票先は、公明党5%(前回6%)、共産党4%(同5%)、日本維新の会3%(同2%)などの順で、「決めていない」は27%(同25%)。
 安倍内閣の支持率は41%(前回43%)でほぼ横ばい。不支持率は46%(同46%)だった。
 今回衆院選で、自民党と公明党の与党が過半数の議席を「維持する方がよい」は44%で、「そうは思わない」の42%と意見が割れた。衆院選後の望ましい政権は「自民党中心で一部の野党が協力する政権」54%が最も多く、「今の野党が中心の政権」20%、「自民党中心の政権」16%となった。
 東京都の小池百合子知事が代表を務める希望の党に「期待する」は36%で、「期待しない」の58%を下回った。全体の4割近くを占める無党派層では「期待する」43%、「期待しない」50%。都内有権者では「期待する」が25%だった。
 民進党の前代表代行の枝野幸男氏らが結成した立憲民主党に「期待する」は、全体の28%で、「期待しない」が64%に上った。
 小池知事が希望の党の代表を務めていることについては、「都知事の仕事に専念すべきだ」が71%(前回62%)に上昇した。「今のまま、希望の党の代表と都知事の兼務を続けるべきだ」は19%(同21%)、「都知事を辞職して、衆議院選挙に立候補すべきだ」は7%(同12%)。
 政党支持率は、自民党33%(前回32%)、希望の党8%(同9%)、立憲民主党が4%などで、無党派層は38%(同40%)となった。

 腹をすえて、本気で、比例での議席増をめざさないと。浮足立っている場合じゃない。

2017/10/08

2017年10月08日の新聞社説

《朝日新聞》
衆院選 過労死根絶 各党の本気度を問う
イシグロ氏 国を超え時代を抜けて

《読売新聞》
経済政策 消費増税に正面から向き合え

《毎日新聞》
カズオ・イシグロ氏に文学賞 日本的感性に感謝したい
電通に罰金50万円 金額では測れぬ企業の罪

《日本経済新聞》
東京23区限定の私大定員抑制は合理的か
グーグルが変えるものづくり

《産経新聞》
体育の日 本来の意義忘れぬために
希望の党と防衛 集団的自衛権をどうする

《東京新聞》
電通に罰金 命を守る職場でないと
ICAN平和賞 核保有国は耳を傾けよ

 選挙。特徴は、うそがまかりとうるような論戦になっていること。政治の劣化。どれにメディアがどうせまれるのか。
 過労死。ほんとうに世界からどう見られているのか。真剣に考えあいたいなあ。

ポピュリズムと「民意」の政治学 : 3・11以後の民主主義

14 はい。感想書きましょうね。少し前に、読んだんだけど。ほんとうに、この数年は、政治が大きく変わる時代だった。その時代に、路上にあった人々とともにあった政治学者の本だもの。新しい事態にどう向き合うのか。それはボクたちの大きな課題だもの。
 ボクは彼を当たりはずれの激しい人と評していた。そもそも、この本だって、題からして論争的。いまの時代の起こっていることをちがやくんは、ポピュリズムという言葉であえて分析する。あえてね。それはそれで、半分は共感する。だけど、ポピュリズムという言葉で分析できるのかは、ボクにはよくわからない。新しいアナキズムとまであえて言ってしまう。そもそものアナキズムとはどういう整合性があるかもよくわからない。いまの政治現象をあえて冒険的に分析するのはかなり冒険的。だから、かなり無理して、やっちゃっているというところも多々ある。だけど、それは、どう分析するのかの過程でもあるのだけど。とにかく現実に向き合うのだ。そういう刺激を与えてくれるのだよなあ。新しい学生の運動の分析は秀逸。


重重写真展 消せない痕跡Ⅱアジアの日本軍性奴隷被害女性たち

22289780_1563710787022994_509108915Img_0_m 忙しくって取材に出れないと、こころが乾くなあ。ホントは今日も、あとのことを考えて、取材に出たかったけど、なかなかそうはいかず。それで、でも夕方はここに行きました。安さんにも会ってきました。安さんと仕事して、1年ほどたって、安さんは、インドネシアとか、フィリピンの取材をすすめていた。そこで描かれたその事実をどう受けとっめるのか。いろいろ考えさせられた。そう向き合わなきゃ。そう迫られた。


2017/10/07

2017年10月07日の新聞社説

《朝日新聞》
核廃絶運動 世界に新たなうねりを
衆院選 「希望」公約 浮かぶ自民との近さ

《読売新聞》
ノーベル文学賞 頂点極めたイシグロ氏の情感
希望の党公約 政権を目指す責任感に欠ける

《毎日新聞》
核廃絶NGOに平和賞 大きな国際世論の反映だ
日本の岐路 希望が公約を発表 「立ち止まる」余裕はない

《日本経済新聞》
増税凍結と原発ゼロだけでは無責任だ
過重労働の是正促す電通裁判

《産経新聞》
イシグロ氏受賞 日本を見つめ直す契機に
希望の党と経済 これで受け皿たり得るか

《東京新聞》
イシグロ氏受賞 人のユーモアと悲しみ
<衆院選>希望の党公約 政権選択と言えるのか

 希望の公約を見ていると、保守2大政党というか、右翼2大政党というのを本気で考えているのか、自民と連立することを考えているのか。しかし、まあ、民主党(当時)が左旋回し、リベラルな路線、自民党との対抗路線をとることで、政権交代をめざしたことそのものを否定しようという思惑・意思が一方で、見えてくるなあ。それでも、自民党との違いをつくるから、いろいろ矛盾がおこるって感じかなあ。

核廃絶NGO、平和賞 禁止条約実現に貢献 日本から7団体参加「ICAN」

 これも画期的なニュース。まあ、ノーベル平和賞そのものは、ちょっとうさん臭いんだけどね(苦笑)。今回の政治的センスは肯定できる。

核廃絶NGO、平和賞 禁止条約実現に貢献 日本から7団体参加「ICAN」(東京新聞)

 ノルウェーのノーベル賞委員会は六日、二〇一七年のノーベル平和賞を、スイス・ジュネーブに拠点を置く国際非政府組織(NGO)、核兵器廃絶国際キャンペーン(ICAN(アイキャン)=International Campaign to Abolish Nuclear Weapons)に授与すると発表した。ICANは平和や軍縮、人権などの問題に取り組む約百カ国の約四百七十団体で構成し、日本からはNGOピースボートなど七団体が参加。史上初めて核兵器を非合法化する核兵器禁止条約の制定を目指して広島や長崎の被爆者と連携し、今年七月の国連での条約採択に貢献した。
 ベーリット・レイスアンデルセン委員長は授与の理由を「核兵器使用による壊滅的な人道被害に警鐘を鳴らし、このような兵器を禁じる条約成立に革新的な努力をした」と説明。「核兵器使用のリスクはこれまで以上に高まり、北朝鮮のように核開発を行う危険な国もある。地球上の人類と生命への深刻な脅威」と指摘した。ICANは六日、受賞決定を「非常に光栄。広島、長崎の被爆者や世界の核実験被害者と共に与えられたものだ」とする声明を発表した。
 ICANは一九八五年の平和賞受賞団体「核戦争防止国際医師会議(IPPNW)」が提起してオーストラリアで二〇〇七年に発足。ICANの中核的な役割を担う国際運営委員にはピースボートの川崎哲(あきら)共同代表(48)が就いている。
 核兵器禁止条約は国連で百二十二の国と地域の賛成で採択された。しかし米国、ロシア、英国など核兵器保有国や米国の「核の傘」の下にいる日本や韓国は参加しなかった。
 委員長は「今の禁止条約だけでは一つの核兵器も排除できない。核なき世界の実現を目指す次のステップには核保有国を巻き込むべきだと強調したい」と、この平和賞が条約不参加の国々への呼び掛けであるとした。
 北朝鮮については「(核兵器をなくす)機運が高まれば核の廃絶や不使用について全ての国の行動に影響すると思う」と強調した。
 授賞式は十二月十日、オスロで開催。賞金九百万スウェーデンクローナ(約一億二千四百万円)が贈られる。
◆連携 被爆者の声伝え
 ICANに日本から参加するのは、NGO「ピースボート」(東京都新宿区)、同「ヒューマンライツ・ナウ」(台東区)、同「平和首長会議」(広島市)、「核戦争防止国際医師会議日本支部」(同市)、「反核医師の会」(東京都渋谷区)、「創価学会インタナショナル」(新宿区)、芸術家グループ「Project NOW!」(広島市)の七団体。非核・平和運動の担い手として国内外で活動している。
 このうち中核の活動を担ったのが、ピースボートだ。同団体共同代表の川崎哲さんは、ICANでも二〇一四年まで共同代表も務めるなど、〇七年のICAN創設時から中心メンバーとして活動に関わってきた。
 〇八年、世界一周する船に被爆者を乗せて各国を巡るピースボートの「おりづるプロジェクト」が始まると、川崎さんはICANのネットワークを生かし、渡航先で延べ百カ国の首脳や議員を招き証言会を開催。百七十人以上の被爆者の声を届ける活動を担った。
 川崎さんは六日、「条約の重要性を公認するこの賞は、いまだに条約に署名・批准していない政府を後押しすることになるでしょう」と談話を出した。……

 何よりも、核兵器廃絶というのが、世界の、国際社会の大きなテーマであることをあらためて確認してくれたし、そのなかで、今回の条約というものが、現実的な選択肢であることを示してくれたのだから。これはとっても大きな問題提起にもなる。国民のなかで、そういう議論が進む契機に。選挙の中でも大いに争点にしてほしい。ちゃんと、公約に掲げている政党もあるんだから、井上さん!!!

 ニューヨーク事務所で各国政府に条約締結を働き掛けてきたヒューマンライツ・ナウの伊藤和子事務局長は「核兵器の廃絶は非現実的なものだとみられていた。条約がもうすぐ発効という状況での受賞は現実的な選択肢として評価され、テーブルに上ってきたことの表れではないか」と話した。

特集ワイド アウシュビッツのガイド、中谷剛さんに聞く ヘイトとガス室は一本の線 「今の日本は黄信号」

 以前、ETV特集だったか、彼をとりあげたドキュメントはとてもよかった。家には、『アウシュヴィッツ博物館案内』と、『ホロコーストを次世代に伝える―アウシュヴィッツ・ミュージアムのガイドとして』はあるかなあ。

特集ワイド アウシュビッツのガイド、中谷剛さんに聞く ヘイトとガス室は一本の線 「今の日本は黄信号」(毎日新聞)  ナチス・ドイツのアウシュビッツ強制収容所の跡地にあるポーランド国立博物館(オシフィエンチム)で、唯一の日本人公式ガイドを務める中谷剛(なかたにたけし)さん(51)を訪ねた。ぜひ聞いてみたかったからだ。戦後72年。戦争の記憶が薄れ、排外主義が台頭する中、「負の歴史」を繰り返してしまう懸念があるのか、と。  9月17日午後。アウシュビッツ強制収容所跡に降り立つと、朝から降り続く雨で視界はかすみ、赤レンガの建物群は、陰気な空気を漂わせていた。  日本語での見学ツアーの参加者は記者を含め25人。博物館として公開されている、アウシュビッツ第1収容所(20ヘクタール)と、3キロ先のビルケナウ(140ヘクタール)の両収容所跡を3時間かけて歩いて回る。  中谷さんは大学卒業後、ベッドメーカーに就職。転機は1991年だった。学生時代に旅したポーランドで出会った若者と再会するため、仕事を辞めて再訪した。永住権を取り、働いていたワルシャワの日本料理店で、同僚のポーランド人から「アウシュビッツに収容されていた」と打ち明けられ、壮絶な実体験に衝撃を受けた。「歴史に関わろう」と一念発起し、ガイドを目指した。日本人初の公式ガイドとなって20年。昨年は年間430組を案内した。  アウシュビッツは、ナチス・ドイツが第二次世界大戦中の40年、占領下のポーランドで政治犯を収容するため開設、後にユダヤ人らを大量虐殺する「絶滅収容所」となった。130万人以上が連行され、ユダヤ人がその9割を占めた。  「ここは、博物館であると同時に犠牲者を追悼する場でもある。どうか忘れないで」と中谷さん。  「ARBEIT MACHT FREI(働けば自由になる)」と書かれた収容棟の正門前ではこう語った。「収容者は毎日、この門を通って十数時間の労働に出ました。逃亡を防ぐ有刺鉄線が敷地を囲み、電流が通っていました。少ない食事で重労働を強いられ、餓死する人も少なくなかった」  正門をくぐると、赤れんがの収容棟が整然と並んでいた。ポプラの緑が目に染みる。大学のキャンパスを歩いているかのようだ。心中を察したのだろうか。中谷さんが口を開く。「水たまりに気をつけて。水はけの悪い道がなぜこのままか。収容者がローラーを引き、地ならしした道だからです」 収容所生んだ民主主義  展示室は収容棟などとして使われていた建物だ。敷地内には、ユダヤ人らが虐殺されたガス室や焼却炉跡、犠牲者の骨粉を捨てた池が残されている。欧州各地に住んでいたユダヤ人は当時、「東部に移住させる」と言われ、連行された。ナチス親衛隊(SS)が没収した犠牲者の革靴やかばんに加え、命を奪った害虫駆除薬「チクロンB」の空き缶などが虐殺の痕跡を残している。  あるガラスケースは部屋ほどの大きさがあり、犠牲者の髪で埋め尽くされていた。目にした時、「どれだけの量があるのか」と聞かずにはいられなかった。中谷さんが語調を強める。「8トンですが、何人分かは計算していません。衝撃的ですが、それ以上の人が殺された。もっとも数が問題ではありません。たとえ1人でも、『髪や目の色が違う』『ユダヤ人だから』と殺されたのが問題なのです」  ユダヤ人は人間らしい扱いを一切されず、列車で到着すると、引き込み線脇の荷降ろし場でSSの医師らに「選別」された。労働できるか否か、を顔色を見て決める医師の指先が生死を分けた。連行されたユダヤ人の75~80%がすぐさまガス室に送られたという。  収容所ではドイツ人の精神的負担を軽減するため、ガス室への連行や死体焼却はユダヤ人らに担わせた。証拠隠滅のため、こうした役割の収容者も定期的に殺した。  一枚の写真に言葉を失った。ガス室に送られる直前の人たちを収容者が隠し撮りした白黒写真。野外で裸にされた女性らがガス室へと誘導されている。天地が傾き、ピントがずれていることが撮影者の緊迫感をも伝える。戦後、ナチス・ドイツの戦争犯罪を立証する一枚となった。「事実を伝えなければとの思いがあったのではないか。フィルムは歯磨き粉のチューブに隠し、抵抗組織を通してポーランドの古都クラクフに送った。彼らの命を懸けた知恵と工夫によって、今知ることができるのです」  歴史を冷静に伝えることを信条にする中谷さんだが「ぜひ認識してもらいたい」と熱弁を振るう場面があった。「収容所をつくった政治家は民主主義の下で、国民から選ばれました。だから国民が訴えれば閉鎖できたでしょう」と。  加えて、国際社会の役割にも言及する。「多くのユダヤ人が列車で欧州各地からこの地に連行された。世界は当然知っていたのに見て見ぬふりをした。過ちを一国だけで防ぐのは昔も今も難しい。でも、国際社会が連携して働き掛けていたら、ナチス・ドイツの行動を止められたかもしれない」  解説は「本質」に近づいていく。「ナチス・ドイツはなぜ収容所をつくることができたと思いますか」。次のような解釈が広く知られている。  第一次世界大戦に敗れ、多額の賠償金にあえぐドイツに、世界大恐慌が追い打ちをかけた。社会荒廃が進む中で、裕福な人が多いと思われていたユダヤ人への妬み、積年の偏見が噴き出した。そこにナチス・ドイツが受け入れられる土壌が生まれた--。  中谷さんはさらに踏み込む。「当時の政治家は国民のこうした『反ユダヤ』感情を利用し、社会不安の要因をユダヤ人のせいにした。しかもこうした政治家ほど人気を集めた。常識から離れた『人間の優越性を髪や目の色で決める』という政策にブレーキがかけられなかったのは、なぜか。国民の支持があったからです。異を唱えた学者は主流派から外され、国民も『都合の悪い真実』に耳を貸さなくなった。衆愚政治の結果、アウシュビッツの悲劇は起きた。民主主義の恐ろしさ、その教訓は今にも通じています」  参加者からの反応が少ないことが気になっていたのだろうか。見学が終盤に差し掛かった時、中谷さんは私たちを「挑発」するかのような言葉を発した。  「皆さんがアウシュビッツに関心を持つということは、今の社会にも多かれ少なかれ(排他的な空気が)見え隠れしているからでしょう。でも考えてください。今、私の話を『聞かなくては』という雰囲気ですよね。私はこの場でもう権力を持っている。危ない道に入っています。いぶかしげな目を向けるならいいが、皆が身を乗り出して私の話を聞いている。これこそが誤った道を歩んだ権力者と国民の姿というものなのです」  危険な社会を生み出す萌芽(ほうが)は日常生活に常に隠れているということなのか。 私たちの選択が次世代左右  見学後、中谷さんの考えを詳しく知ろうとインタビューに応じてもらった。語り口は変わらず、穏やかだ。「ホロコーストの始まりは市井の人々が口にした『反ユダヤ』感情、ヘイトスピーチでした。それが時間をかけ、ガス室での虐殺につながった。ヘイトスピーチとガス室は『一本の線』で結ばれている。歴史を学ぶことは、私たちの国が今どこに位置しているかを知る『道具』となるのです」  ならば、日本の「現在地」が気にかかる。中谷さんは「黄色信号ではないか」と危機感を募らせている。日本でのヘイトスピーチを伝えるニュースに心底驚いたからだ。「参加者の中にはナチスのシンボルであるかぎ十字を身につけ、ヒトラーへの忠誠を表すあいさつを使う人もいた。悪意がないだけに、無知は怖い」……

 最後に未来を語っていることも大事かなあ。「一人でも多くの人が歴史の現場に足を運び、自らが正しいと思う歴史を選ぶことが大切です。私たちの選択は次世代の20年、30年先をも左右する。政治指導者の歴史観をうのみにするのでなく、自分自身で将来を引き受ける覚悟が重要なのです。そう生きる人が増えていけば、おのずと社会はバランスが取れていくと思います」。次世代に伝えるということかあ。
 アウシュビッツには、一度は行っておきたいけどなあ。そういう機会はなかなかなあ。(お金も)

2017/10/06

2017年10月06日の新聞社説

《朝日新聞》
衆院選 森友・加計 「丁寧な説明」どこへ
カタルーニャ 冷静に自治拡大の道を

《読売新聞》
NHK同時配信 導入に前のめり過ぎないか
東電柏崎原発 再稼働へ経産相も汗をかけ

《毎日新聞》
カタルーニャ独立住民投票 混乱の拡大を懸念する
日本の岐路 衆院選の候補者 個人の資質も見極めよう

《日本経済新聞》
IT投資を生産性の向上につなげるには
質を競う監査法人の再編に

《産経新聞》
NHK過労死 もはや例外は許されない
柏崎刈羽「合格」 衆院選で国の意志を示せ

《東京新聞》
補助犬法15年 なぜ、まだ拒否するの
<衆院選>消費税使途変更 社会保障が縮まないか

 カタルーニャ。強い不満。どう決着するのか。まどろっこしいが、長い過程が必要なのだろうなあ。そこが難しい。いよいよ、争点は、いろいろ浮き彫りになってきている。

九条の会、自衛隊明記は「9条の理念と真っ向から矛盾」

改憲も大きな争点だから。これは大事。紙の新聞ではベタ記事なのが残念だけど。

九条の会、自衛隊明記は「9条の理念と真っ向から矛盾」(朝日新聞)

 護憲派の文化人らでつくる「九条の会」が5日、東京・永田町で記者会見し、「戦後日本の歴史と憲法の岐路に立って」と題したアピール文を発表した。安倍晋三首相が憲法への自衛隊明記を打ち出し、自民党も衆院選の公約に盛り込んだことについて「9条の『武力によらない平和』の理念と真っ向から矛盾する『武力による平和』が明示され、根本的改変が起こる」として改憲阻止を訴えた。
 アピール文は「9条への自衛隊明示は、戦後日本が築いてきた『戦争しない国』の転換をもたらす」と指摘。公約で9条を含めた憲法改正論議を進めるとする希望の党も念頭に、「総選挙は改憲諸党の前進を許し安倍9条改憲に道を開くのか、阻むのかを決める重要な機会だ」と強調した。
 会の世話人で翻訳家の池田香代子さんは、安倍政権が安全保障法制を成立させたことにふれ、「憲法を軽んじる政権が憲法を変えるという話には乗れない。信用できない」と話した。8日には全国の九条の会関係者が都内に集まり、改憲阻止に向けた集会を開く。

 「九条の会」が5日に発表した声明「戦後日本の歴史と憲法の岐路に立って」の全文は次の通り。

 安倍首相は、臨時国会冒頭に解散し総選挙に打って出ました。野党による憲法に基づく再三にわたる臨時国会開催要求を無視しながら森友・加計問題をはじめとする疑惑隠しをはかる憲法破壊の暴挙です。重大なことは、首相が、この総選挙を、政権延命をはかるにとどまらず、安倍政権への批判の高まりのなかで強行のメドが危うくなった憲法「改正」実行のお墨付きを得る好機と位置づけたことです。
 自民党は、選挙の重点公約のひとつに、憲法9条に自衛隊を明記することを中心とする改憲を掲げました。過去に改憲の野望を抱いた首相は少なくありませんが、国民の批判を怖(おそ)れ選挙戦ではそれを正面から争点にした例はありませんでした。自民党が改憲を旗印に選挙を戦うのは結党以来はじめてのことであり、容易ならぬ事態です。しかも解散直前になって、安倍政治を変えることを標榜(ひょうぼう)して希望の党が旗揚げし、改憲勢力の一翼として登場しました。この結果、たとえ国民の批判を浴びて自公勢力が後退しても、希望の党や日本維新の会などと合わせ改憲勢力が3分の2を占める危険性が高まりました。そうした事態を許すならば、改憲派が2018年通常国会での改憲発議をねらってくることは間違いありません。
 9条への自衛隊明示は、安倍首相の「何も変わらない」という言明に反して、戦後日本が築いてきた「戦争しない国」の転換をもたらすことは明らかです。
 もし9条に自衛隊が明記されることになれば、9条の「武力によらない平和」の理念と真っ向から矛盾する「武力による平和」が明示され、9条の根本的改変が起こることは明らかです。
 また、自衛隊が憲法上認められることで、これまで「自衛隊は9条2項が保持を禁止している『戦力』ではない」というために政府が積み上げてきた自衛隊の活動を制約する解釈の撤回、さらなる空文化が起こります。しかも、この改憲で合憲とされる自衛隊は、違憲な戦争法によって海外での武力行使を認められた自衛隊なのです。
 安倍首相は、北朝鮮問題での国民の不安を煽(あお)って改憲へと誘導していますが、軍事的圧力や9条改憲では北朝鮮問題を解決することはできません。それどころか、逆にアメリカの軍事行動への加担により、朝鮮半島での軍事衝突の危険を増大させることになります。朝鮮半島とアジアの平和は、憲法9条の原則に基づく外交によってこそ、実現できるのです。
 総選挙は、改憲諸党の前進を許し安倍9条改憲に道を開くのか、それとも阻むのかを決める重要な機会です。すべての市民が、戦後日本の「戦争しない国」をつくってきた憲法の役割に改めて思いを致し、安倍改憲を許さないという声を挙(あ)げましょう。
 草の根からの対話と宣伝を広げ、「安倍9条改憲NO!全国市民アクション」の提起する3000万署名の運動を大きく成功させましょう。

 9条への加憲の意味するところはいろいろな議論と解決がなされている。大事な共通点は、9条が大きく変質し、葬り去られるということだ。そこを問うていかなければならないのだと思う。

(問う 2017衆院選)教育の未来、目指す社会像から

 朝日の氏岡さんの記事。「安倍政権はこれまで教育にどの程度、お金を使ってきたのだろうか」と問いかける。

(問う 2017衆院選)教育の未来、目指す社会像から(朝日新聞)

 安倍晋三首相は、少子高齢化を「国難」だという。
 そして選挙の公約で、消費税を増税した分の使い道を変え、幼児教育の無償化や大学生の奨学金の増額に振り向ける方針を掲げた。
 たしかに日本が国家として教育にあてている予算の割合は、先進国の中でも最も低いレベルだ。特に幼児教育や大学は、家庭の負担の割合がログイン前の続き高い。
 このあり方を選挙で問うことは大切だ。積極的な議論を期待したい。
 だが、少子高齢化や家庭負担の重さは、いまに始まったわけではない。負担軽減を議論するために政府が設けた有識者会議も、9月にスタートしたばかり。それだけに、首相の発言は唐突だ。
 翻って安倍政権はこれまで教育にどの程度、お金を使ってきたのだろうか。
 大学生向けの給付型奨学金は来年度から本格的に始まるが、対象者は1学年約2万人に限られる。民主党政権が始めた高校の無償化には、所得制限を設けた。少人数学級の拡充も進んでいない。予算を積極的にあててきたとは言い難い。
 その一方で安倍首相が強いこだわりを持ち、熱心に進めてきたのは、教育の理念についての改革だ。第1次政権から「教育再生」を掲げ、教育の目標に「我が国と郷土を愛する態度」を盛り込んだ改正教育基本法を成立させた。
 課題を積み残したままの退陣を経て復活した第2次政権でも、「教育再生」の「実行」を最重要課題と位置づけた。
 2014年の衆院予算委では、自らの思いをこう語っている。「憲法や教育基本法などを私たち自身の手で変えていくことこそが、戦後体制の脱却になる」
 官邸と文部科学省、自民党が一体となり、どのように教育制度を変えたのか。
 道徳を教科に位置づけ、教科書検定では政府見解をはっきり書かせる仕組みを作った。政治的中立が重んじられてきた教育委員会に対し、知事や市町村長の権限を強める法改正もした。
 教育は子どもを通じて、未来をつくり出す営みだ。与党の政治的な判断が教育にそのまま反映される状況は危うい。国が特定の価値や行動を「正しい」と決め、すべての子に教えようとすれば、価値観の幅が狭まり、多様な社会の生まれる芽をつみかねない。
 予算をどうあてるかだけでなく、次にどんな社会を目指すのか。選挙では各党に、その点を聞きたい。

 そして、熱心に進めてきたのが、教育の理念についての改革だとして、とりわけ道徳教育をあげる。こうした点についての議論もすすめばいいなあと思うよ。ほんとに。

2017/10/05

2017年10月05日の新聞社説

《朝日新聞》
東電の原発再稼働 国は自らの無責任を正せ

《読売新聞》
ラスベガス乱射 銃規制強化できぬ米国の病弊
慰安婦少女像 韓国は憎悪を定着させるのか

《毎日新聞》
日本の岐路 社会保障をどうする 負担増から目を背けるな

《日本経済新聞》
日中首脳は相互訪問で緊密な意思疎通を
カタルーニャ混乱への懸念

《産経新聞》
日産が無資格検査 深刻な規範意識の欠如だ
希望の党 御輿なき祭りに終わるか

《東京新聞》
中国共産党大会 健全な権力継承の道を
アメリカと銃 悲劇の傍観、いつまで

 東電の原発問題は、普通に考えれば、再稼働なのありないはずなのに。いったいどうなっているのだろうか?社会保障の負担増。眼を背けるなって……。しっかり現状の問題をみてほしいのだけど。問題はだれの負担が少なく、だれがいま負担すべきなのか?

比例区投票先は自民35%、希望12% 朝日世論調査

 仕事は選挙後のこと、しかし、選挙のこともいろいろ気になる。

比例区投票先は自民35%、希望12% 朝日世論調査(朝日新聞)

 朝日新聞社は3、4日、衆院選に向けた世論調査(電話)を実施した。比例区投票先を政党名を挙げて聞くと、自民が35%で最も多く、希望12%、立憲民主と公明が7%、共産6%、維新4%などだった。うち無党派層では自民17%、希望13%、共産7%、立憲民主6%だった。
 比例区の投票先を内閣不支持層に限ってみると、希望22%、立憲民主15%、共産12%の順だった。
 民進が希望への合流を決める前の9月26、27日の緊急世論調査では、比例区の投票先は自民32%、希望13%、民進8%の順だった。今回、希望の支持傾向に大きな変化はなかった。
 希望の党への期待を聞くと、「期待する」35%(前回緊急調査は45%)で、「期待しない」50%(同39%)だった。1週間前の調査と比べて「期待しない」が増えた。
 「希望の党」代表の小池百合子・東京都知事は、安全保障や憲法観などの基本政策で一致しない人は、公認しない考えを打ち出した。この判断には53%が「妥当だ」と答え、「妥当ではない」の25%を上回った。小池氏の去就については「都知事を続けるべきだ」が79%で、「衆議院選挙に立候補するべきだ」の9%を大きく上回った。
 今後、どのような政権がよいか尋ねると、「自民党を中心とした政権」が43%で、「自民党以外の政党による政権」33%を上回った。ただ、無党派層に限ると、「自民党以外」が38%で、「自民党を中心」26%より多かった。
 衆院選にどの程度関心があるかを尋ねたところ、「大いに」「ある程度」を合わせた「関心がある」70%(同65%)で、「あまり」「まったく」を合わせた「関心はない」30%(同35%)を上回った。
 安倍内閣の支持率は40%(同36%)、不支持率は38%(同39%)だった。

 これがその結果。

 こちらは、ANNの世論調査。

 なんとなく、見えてくるのは、自民党の分が希望に行く。民進党は、立憲民主党に大きくいき、一部が希望に。それいがいには大きな変化はない感じ。まだ、争点とか、政治的な議論が活性化していないから、様子見みている感じなのだろうか? 選挙への関心も、もう1つで、これからという感じ。急がねば。

NHKの31歳女性記者が過労死 残業、月159時間

 うーん。あまりにも悲しい事件。それがくり返され続けているということ。

NHKの31歳女性記者が過労死 残業、月159時間(朝日新聞)

 日本放送協会(NHK)の記者だった女性(当時31)が2013年7月に心不全で死亡したのは過重労働が原因だったとして、14年に渋谷労働基準監督署(東京)が労災を認定していたことが分かった。NHKが4日、発表した。ピーク時の時間外労働は月150時間を超えていた。
 新入社員が過労自殺した広告大手・電通に続いて、公共放送の職員の過労死も発覚したことで、メディア関連企業の長時間労働の是正を求める声がさらに強まりそうだ。
 遺族は今夏以降、女性の過労死を局内全体に周知して再発防止に生かすようNHKに強く求めてきた。女性が労災認定を受けてから3年余り。NHKはこの間、電通の過労自殺事件をはじめ、過労死問題を手厚く報道してきたが、局内で起きた過労死については、遺族から強い要望を受けるまで職員に広く周知していなかった。
 NHKや遺族の説明によると、亡くなったのは、入局9年目だった佐戸未和(さど・みわ)さん。05年3月に一橋大法学部を卒業後、同年4月に記者職としてNHKに入局。鹿児島放送局で5年間勤めた後、10年7月から東京・渋谷の首都圏放送センターで勤務していた。同センターでは、主に東京都政の取材を担当。都庁の記者クラブに所属していた。亡くなる直前は、13年6月の都議選、同7月の参院選の報道にかかわった。参院選の投開票から3日後の7月24日ごろ、都内の自宅でうっ血性心不全を起こして急死した。
 渋谷労基署によると、亡くなる直前の13年6月下旬から7月下旬まで1カ月間の時間外労働(残業)は159時間37分。5月下旬からの1カ月間も146時間57分にのぼった。労基署は都議選と参院選の取材で「深夜に及ぶ業務や十分な休日の確保もできない状況にあった」と認定。「相当の疲労の蓄積、恒常的な睡眠不足の状態であったことが推測される」とした。
 遺族は13年10月に労災を申請し、翌年4月に認められた。遺族が業務用のパソコンや携帯電話の使用履歴などを調べたところ、労基署が認定した残業(6月下旬からの1カ月で約159時間)を上回る長時間労働が判明したという。
 佐戸さんの父は「適切な労務管理が行われず、長時間労働が放置されていた。NHKは未和の死を忘れず、全職員で未和の死を受けとめ、再発防止に力を尽くしてほしい」と話している。
 NHK広報は朝日新聞の取材に対し、「当初は遺族側から公表を望まないとの意向を示されていたので、公表を控えていた。佐戸さんの死をきっかけにした働き方改革を進める上で、外部への公表が必要だと判断した」としている。

 適用されていた事業場外みなし労働時間制というのは、1988年につくられたもの。労働の規制緩和の走りだとも言える。運用するとき、いかに長時間労働を抑えるかという立場には、NHKはたたなかった。むしろ、この抜け穴的法律を悪用することを「是」としたとも言える。それだけに、きちんとした、検証をしてほしい。そうしてこそ、「働き方改革」についての報道ができるのではないのだろうか。

2017/10/04

2017年10月04日の新聞社説

《朝日新聞》
衆院選 希望の党 何めざすリセットか
米の乱射事件 銃社会の悲劇いつまで

《読売新聞》
23区の大学規制 教育と研究の活力が削がれる
エネルギー政策 具体論なき脱原発は無責任だ

《毎日新聞》
ラスベガスの乱射事件 米国は本気で銃の規制を
日本の岐路 希望が公認発表 ダイナミズムがそがれた

《日本経済新聞》
財政再建への責任がかすんだ自民公約
サービスの国際標準化推進を

《産経新聞》
ラスベガス乱射 銃規制議論に本腰入れよ
自民党公約 今こそ「9条改正」を語れ

《東京新聞》
重力波が受賞 ビッグサイエンス時代
<衆院選>自民党の公約 改憲は最優先ではない

日本学術会議 新会長に京都大の山極寿一学長

 これも、すごいニュースだなあ。おとといのニュースだけど、きちんとクリップしておかないと。

日本学術会議 新会長に京都大の山極寿一学長(毎日新聞)

 日本学術会議は2日、東京都内で総会を開き、第24期の新会長に京都大の山極寿一(やまぎわ・じゅいち)学長(65)を選出した。任期は同日から2020年9月末まで。
 山極氏は取材に対し、今年3月に取りまとめた軍事研究に否定的な新声明について「声明の見直しは考えていない。ただ、声明はあいまいな部分もある。今年度内に軍事と学術の距離の置き方を常設で議論する場を設けたい」と述べた。また、「政治が強くなっており、学術の自律性を主張していけるのか今が正念場だ」と抱負を語った。
 山極氏は霊長類学者でゴリラの研究で知られる。京都大理学部卒、京大大学院理学研究科教授などを歴任。現在は国立大学協会会長も務める。

 昨年は、軍事研究容認の立場の大西隆前会長のもとで、学術会議は揺れにゆれた。危機感が高まり、いろんな人の努力で、「声明」が出され、それを力に、しっかりした態度をとろうという大学が広がった。山極さんは、学術会議の場で、「大学が軍事研究を行うことには極めて慎重にならなければいけない」と繰り返し表明していた。そういう人を会長に選出したのは、ほんとうに学術の世界の良識の現れだと思う。さらに、踏み込んだ議論が展開されていくことを期待しつつ、注視したいなあ。

記者の目 給付型奨学金 選考で混乱=林由紀子(大阪学芸部)

 政治の中身もしっかり議論した。あまりにも課題が多いこの国の政治と社会であるのだから。

記者の目 給付型奨学金 選考で混乱=林由紀子(大阪学芸部)(毎日新聞)

全希望者の夢、かなえて
 衆院解散に踏み切った安倍晋三首相は、2年後に10%に引き上げる消費税の使途変更を掲げ、増税分の一部を「真に必要な子の高等教育の無償化にあてる」という。来春から本格スタートする「給付型奨学金」の支給額を大幅に増やす考えだが、具体的内容は明らかではない。この奨学金は経済的理由から大学などへの進学をあきらめることがないよう支援するのが目的で、住民税非課税世帯の子らが対象。しかし、現行制度では財源の制約から希望者の一部にしか渡らず、1人あたりの支給額も不十分だ。選考で高校などに大きな混乱をもたらしてもいる。非課税世帯の全ての希望者が進学の夢をかなえられる制度にすべきだ。
 近年の非課税世帯の進学者は1学年約6万人、他に進学を断念した生徒もいる。財源の制約から給付を受けられるのは約2万人で、ざっと見て制度が前提とする「真に必要な子」の3分の1となる。支給額は、進学先の国公私立の別や自宅通学か下宿かにより月額2万~4万円だが、これでは貸与の奨学金を併用しないと進学は難しい。ある高校の奨学金担当教諭は「本当に家計が厳しい子には、就職を勧めざるをえない」と嘆く。
核心の推薦基準、高校判断に委ね
 来春向けの選考では、多くの課題が明らかになった。実施機関の日本学生支援機構は全国5830の高校などに1校ずつ計2万2903人分の推薦枠を割り振った。高校側は枠に応じて生徒を選考、機構に推薦した。機構は奨学生に求める人物像や家計、学力などの目安を高校側に「指針」で示していた。
 選考では進学意欲なども含めて総合的な判断が必要だ。それには、生徒をよく知る高校側が「指針を参考に各校の実態を踏まえた推薦基準で選ぶのが望ましい」(文部科学省)。だが、肝心の指針は選考に「客観性」や「公平性」を求める一方、家計と学力のどちらをどの程度重視するかなどの核心部分を学校判断に委ねるあいまいなものだった。
 例えば、学力。指針は本文で(1)「各校の教育目標に照らし十分に満足できる高い学習成績」(2)「教科以外の活動で大変優れた成果を収め、おおむね満足できる学習成績」とおおまかに表現。添付した想定問答集で(1)は調査書の学力評定が「A(平均4・3~5・0)を想定」、(2)は「おおむねB(同3・5~4・2)を想定」と一定の目安を示したが、推薦できる評定の下限値には触れなかった。
 教師らは頭を悩ませた。「客観的で公平というなら成績か」「しんどい子ほど努力が数字に表れにくい。やる気や可能性も評価したい」。大阪や神奈川の公立高では推薦基準を「学力の評定平均値の高い順」とした学校が多かった一方、家庭環境が厳しくより支援が必要な生徒を優先した学校や、家計状況と進学意欲のみで評価し、学力要件を設けなかった学校もあった。
 その結果、神奈川では複数の高校が推薦枠を上回る生徒の名簿を機構に提出する事態となった。一方、東京では都立高の多くが「評定平均値が4・3以上」と厳しい成績要件を採用、該当する生徒が限られ、推薦者が推薦枠を下回るケースが相次いだ。
対象者絞るほど、ひずみは広がる
 いずれも現場の血のにじむような判断の結果だが、機構が7月に送った文書がその苦心に冷水を浴びせた。選考が適切だったか審査する--と推薦基準の提出を求めたのだ。指針では学校裁量を尊重し、評定の下限を示さなかったのに、「評定平均値で3・0以上の者が該当する基準になっている」かを確認する欄もあった。その上で、提出を拒んだり、機構の改善要求に応じなかったりする学校には「次年度の推薦枠を配分しない」とした。
 「まるで脅しだ」。ある公立高校長は憤る。「学校にお任せと言いながら成績基準を後出しするのはおかしい」。別の教諭は「そんたくしてねと言いたいのだろうが、裏の基準が存在するようなものだ」と皮肉った。機構は取材に「給付型は貸与の奨学金以上に税の使途として説明責任が問われる」という。学力の評定平均値3・0以上との基準については、過去の文科省通知を引き合いに「各校に(共通)認識もあると思う」とする一方、「今後も指針に具体的な数値基準を記載する予定はない」と答えた。
 学校間に学力差があり、各校での成績をみても公平にはならない。そもそも困窮家庭の生徒の進学希望を後押しするのが目的のはずで、成績重視が強まると、生徒の実情を反映しにくくなる。専門家からは「家の経済力が学力に及ぼす影響は明らかで、成績要件を課すこと自体がおかしい」との声も上がる。対象者を無理に絞るほどひずみや矛盾は広がる。非課税世帯の希望者全てが給付対象となれば、問題は解決するはずだ。
 「無償化」には、別の視点も求められる。志水宏吉・大阪大大学院教授(教育社会学)は「子どもの人生は家庭の富と親の願望に影響を受ける。格差の構造をなくすには、経済的支援に加え、学ぶ意欲を喚起する人間関係や環境の整備が必要だ」と指摘する。給付型を生かすそうした取り組みも重要で、今後どう展開するか、政治の本気度を見極めたい。

 これが教育費無償化を掲げる政治の到達点である。無償化とは理想であり、その努力の過程なのだと強弁するのだろうなあ。だけど、問われているのは、こうした子どもの権利をどう考えるのかであり、事態を変える本気度であるのではないか。教育費をめぐっては、大学にかぎらず、高校や中高段階でも深刻な事態にある。とりわけ、強固な、無償=学費という解釈は、多くの困難をつくりだしているではないか。きちんと、議論すべき問題だ。

2017/10/03

2017年10月03日の新聞社説

《朝日新聞》
衆院選 民進党分裂 政策を軽んじた末に
衆院選 自民改憲公約 国民には語らないのか

《読売新聞》
野党再編 政策一致の原則を貫けるのか
自民党公約 9条改正を正面から論じたい

《毎日新聞》
民進党左派が新党結成へ この分裂はやむを得ない
日本の岐路 自民党の選挙公約 再び検証を欠く上書きか

《日本経済新聞》
政策本位の野党再編であれば悪くない
企業は賃上げで好循環を促せ

《産経新聞》
枝野氏ら新党 左派分離はわかりやすい
米中と北朝鮮 大統領訪問までに成果を

《東京新聞》
三大都市圏連合 地方分権の旗忘れるな
<衆院選>民進と希望の党 「合流」が最善の選択か

 さすがに、落ち着いてきた? 自民党が公約を発表したが、事前活動になるからと、まだアップされていない。これだけメディアが騒いでいるのに。ものすごくおかしいことだよなあ。国民に知られたくないのか。実際に、知られないために、公選法のがんじがらめがあるということなのだろうけどなあ。

連合、希望を支援せず 政党本位の支持見送り

 いろいろ想像もつかないことがおこるのである。

連合、希望を支援せず 政党本位の支持見送り(日経新聞)

 民進党最大の支持団体である連合は、衆院選で特定の政党とは政策協定は結ばず、民進党出身者を個別に支援する方針だ。新党「希望の党」は政党としては支持しないが、民進党からの合流組を中心に支援する。細野豪志元環境相ら民進党を飛び出し、希望に加わった前議員への支援は見送る。無所属で出馬する民進党出身者は支援する。
 民進党前議員は希望への合流組と、リベラル系中心の新党「立憲民主党」、野田佳彦前首相ら無所属出馬組に分かれた。こうした状況を踏まえ、政党本位ではなく候補者ごとの支援という異例の判断となった。

 これで、希望は手足となる部隊も失ったのかもしれない。何をしたいのか?
 そもそも、なぜ、こうした混迷がつくられるのか。小沢はオリーブの木構想をめざした、民進党も幅広い政治勢力の結集をめざした。ちがいは連合の反共主義をどうするのかだったのだろう。だけど、これらの構想がなかなかうまくいかないのは、客観的な要因がある。それは、一方のがわにいる自民党がもともと幅広い政党だったからだ。同じような政党をつくると、どうしても違いが生じない。ところが、ここにきて、自民党は、急速に右翼政党化していったわけだ。ならば、ここで対抗構想としてもとまれらるのは、リベラルを軸にした、良識保守の糾合であったはずなのだけど。だけど、民進も右にぶれ、希望は、自民党と同じように右翼的なものを軸とした政党づくりをめざしたのだろうなあ。その結果は、という感じだなあ。
 共産・社民と、リベラル、良識保守まで含んだ幅広い共同を再構築して、安倍さんたちの改憲に対抗するのが焦眉の課題だ。

衆院選「必ず行く」53% NHK世論調査

 NHKの世論調査。NHKらしいいやらしさがありつつ、数は多い。

衆院選「必ず行く」53% NHK世論調査(NHKニュース)

 今月22日に行われる衆議院選挙を前に、NHKが行った世論調査によりますと、投票に行くかどうか聞いたところ、「必ず行く」と答えた人は53%でした。
 NHKは、今月22日に行われる衆議院選挙を前に、先月29日から3日間、全国の18歳以上の男女を対象にコンピューターで無作為に発生させた固定電話と携帯電話の番号に電話をかける「RDD」という方法で世論調査を行いました。
 調査の対象となったのは5458人で、57.7%にあたる3149人から回答を得ました。
 それによりますと、安倍内閣を「支持する」と答えた人は、先月行った調査に比べ、7ポイント下がって37%、「支持しない」と答えた人は、8ポイント上がって44%で、「不支持」が「支持」を上回りました。
 今回の衆議院選挙に、どの程度関心があるか尋ねたところ、「非常に関心がある」が32%、「ある程度関心がある」が43%、「あまり関心がない」が16%、「まったく関心がない」が6%でした。
 次に、投票に行くかどうか聞いたところ、「必ず行く」と答えた人は53%、「行くつもりでいる」が30%、「行くかどうかわからない」が11%、「行かない」が4%でした。
 投票先を選ぶ際に最も重視することを6つの政策課題をあげて尋ねたところ、「経済政策」が18%、「財政再建」が10%、「社会保障」が30%、「外交・安全保障」が17%、「憲法改正」が9%、「原子力政策」が7%でした。
 安倍総理大臣が、今回、衆議院の解散・総選挙を決めたことを評価するかどうか聞いたところ、「大いに評価する」が6%、「ある程度評価する」が21%、「あまり評価しない」が34%、「まったく評価しない」が33%でした。
 東京都の小池知事が立ち上げた「希望の党」に期待するかどうか聞いたところ、「大いに期待する」が11%、「ある程度期待する」が36%、「あまり期待しない」が31%、「まったく期待しない」が16%でした。
 民進党は、衆議院選挙で党の候補者は擁立せず、「希望の党」に公認申請することを決めました。これを評価するかどうか聞いたところ、「大いに評価する」が5%、「ある程度評価する」が19%、「あまり評価しない」が34%、「まったく評価しない」が34%でした。
 今回の選挙で、与党と野党の議席がどのようになればよいと思うか尋ねたところ、「与党の議席が増えたほうがよい」が20%、「野党の議席が増えたほうがよい」が33%、「どちらともいえない」が42%でした。
 安倍総理大臣は、消費税率を10%に引き上げた際の使いみちを見直し、高等教育や幼児教育の無償化などにもあてる考えを示しました。これを評価するかどうか聞いたところ、「大いに評価する」が12%、「ある程度評価する」が38%、「あまり評価しない」が28%、「まったく評価しない」が16%でした。
 北朝鮮への対応など、安倍内閣の外交・安全保障政策について尋ねたところ、「大いに評価する」が12%、「ある程度評価する」が37%、「あまり評価しない」が31%、「まったく評価しない」が13%でした。
 憲法を改正して、自衛隊の存在を明記することに賛成か反対かを尋ねたところ、「賛成」が31%、「反対」が22%、「どちらともいえない」が41%でした。

 一見して、政策的な問題設定にも、みごとに意見がわかれ、拮抗しているということ。これは注目すべきであり、重要な点かも。社会保障はやっぱり大きな関心だな。

 各党の支持率は、自民党が30.8%、民進党が3.9%、公明党が3.8%、共産党が3.3%、日本維新の会が1.0%、希望の党が5.4%、自由党が0.3%、社民党が0.6%、「特に支持している政党はない」が40.4%。自民党の支持がここまで減ったのも注目。希望は、完全に流れになっていない。ここでも、有権者の迷いがみられるということか。

2017/10/02

2017年10月02日の新聞社説

《朝日新聞》
衆院選 原発政策 各党は具体策を示せ
クルドの将来 対話重ねて共生の道を

《読売新聞》
主要な争点 将来不安に応える具体策示せ

《毎日新聞》
日本の岐路 借金大国の経済政策 ツケノミクス合戦は困る

《日本経済新聞》
建設・運送業こそ働き方改革が急務だ
南海地震の情報発信に工夫を

《産経新聞》
日中正常化45年 共産党支配の隣国 基本的価値観、日本と共有できぬ 軍事力と経済力で拡張主義

《東京新聞》
北方領土交渉 元島民の悲願に応えよ

 やっぱり落ち着かんね。うーん。

民進党 枝野氏ら新党結成へ 党名「民主党」を検討

 いよいよだねえ。夕方には発表とかも言われている。どこまでの広がりを持つのかなあ。いろいろ注目はしなければならない。とにかく予想もつかないことがどんどん起こるから。しっかり、底流を見ていかなとなあ。

民進党 枝野氏ら新党結成へ 党名「民主党」を検討(毎日新聞)

 民進党の枝野幸男代表代行は1日、希望の党に合流しない民進党前衆院議員らを集めて、新党を結成する方針を固めた。希望の党が民進党の全員合流を認めないことに反発した。希望に参加できない前衆院議員を救済するための受け皿を目指す。党名は「民主党」を検討している。
 新党には赤松広隆元衆院副議長(愛知5区)、佐々木隆博氏(北海道6区)、辻元清美氏(大阪10区)、阿部知子氏(比例南関東)らが参加する見通し。民進党参院議員からは相原久美子、有田芳生、江崎孝、神本美恵子(いずれも比例)の4氏らが参加を検討している。
 無所属で出馬することを表明した野田佳彦前首相は、自らのグループから希望の党に参加するメンバーもいるため、新党への参加には慎重とみられる。岡田克也元代表も参加しない見通しだ。
 枝野氏は1日朝、前原誠司代表に電話で「民進党の理念や政策を実現する前提が違うなら納得できない」と伝えて会談を求め、同日夕、前原氏と党本部で会談した。会談には希望の党の若狭勝前衆院議員と候補者調整の協議を進めている玄葉光一郎総合選対本部長代行も同席して協議したが物別れに終わった。
 会談で玄葉氏は枝野氏に対し、「民進党から150人、希望の党から50人」を擁立する調整を進めていると説明した。民進党は全国で210人超の候補擁立を内定していた。玄葉氏の主張通り150人が受け入れられたとしても、約60人が希望に合流できない。
 枝野氏側は両院議員総会などで方針撤回を求めることも検討したが、希望の党への合流に賛成する議員も多いとして断念した。排除された前衆院議員らはこのままでは、無所属で立候補せざるを得なくなるため、新党を結成する。無所属で出馬した場合、比例代表との重複立候補ができず、政見放送に出られないなど運動も制限される。
 新党は共産、社民両党との選挙協力を行う方針だ。枝野氏側は前原氏に2日昼までに民進党から希望の党に参加できるメンバーのリストを明示するよう要求。前原氏が明確にできなければ新党に踏み切る考えだ。

 安倍政治にどう対抗するかが、最大の焦点の選挙にしなくっちゃ。そのための共同をしっかり打ち出し、安倍政治の補完を批判していくことなのだけどね。

希望「政策協定書」最終案の全文

20171002_122140 今日の読売新聞が、掲載していた。

●希望「政策協定書」最終案の全文
 希望の党が、民進党からの入党希望者に署名を求める「政策協定書」最終案の全文は以下の通り。(読売 2017.10.2)
   ◇
 私は、希望の党の公認を受けて衆院選に立候補するに当たり、以下を順守すること、当選した場合には希望の党の所属する会派に所属して国会活動を行うこと、希望の党党員として政治活動を行なうことを誓います。
1.希望の党の綱領を支持し、「寛容な改革保守政党」を目指すこと。
2.限定的な集団的自衛権の行使を含め安全保障法制を基本的に容認し、現実的な安全保障政策を支持すること。
3.憲法改正を支持すること。
4. 2014年10月の消費税の10%への引き上げについては凍結を容認すること。
5.外国人に対する地方参政権の付与については反対すること。
6.政党支部において企業団体献金を受け取らないこと。
7.本選挙に当たり、党の指示する金額を党に提供すること。
8.希望の党の公約を順守すること。

 安保法制と改憲にポイントがあることはかなり露骨に打ち出している。外国人参政権反対まであえて強調する。しかし、原発ゼロは??? お金の問題も強調。500万の持参金といわれているが、昨日の写真撮影も、ツーショット3万円とかいうしねえ。酷いなあ。

2017/10/01

2017年10月01日の新聞社説

《朝日新聞》
衆院選 社会保障の将来 甘い言葉で「安心」得られぬ

《読売新聞》
米朝緊張続く 挑発的な言辞は自制すべきだ
金融庁組織改革 裁量行政への逆戻りでは困る

《毎日新聞》
日本の岐路 北朝鮮情勢と衆院選 争点化の必要があるのか

《日本経済新聞》
米政権の真価問われる税制改革の行方
「出国税」は本当に要るのか

《産経新聞》
児童虐待 躊躇せず子供守る連携を
衆院選と原発 安易な「ゼロ」に希望ない

《東京新聞》
週のはじめに考える 予知できずとも減災を

 争点をどうつくるか? そこをどうするか?

合流「評価せず」が上回る 民進支持層に戸惑い 共同世論調査

 共同通信の世論調査。

合流「評価せず」が上回る 民進支持層に戸惑い 共同世論調査(産経新聞)

 共同通信社の第2回衆院選トレンド調査で、民進党の前原誠司代表が、小池百合子東京都知事が代表の新党「希望の党」へ合流を決めたことを巡り、民進党支持層で「評価しない」が49.2%と「評価する」の40.4%を上回った。小池氏が民進党出身者を憲法観や安全保障政策で選別し公認する方針を打ち出していることに対し党内が混乱しており、支持層間でも戸惑いがあるとみられる。
 主要政党別にみると、希望の党支持層は、合流を評価するが56.4%で、評価しないの37.4%を上回った。一方、自民党支持層の79.4%、公明党支持層の76.8%が評価しないと回答。 安倍首相と小池氏とではどちらが首相にふさわしいと思うかという問いで、小池氏と答えた人の49.3%が前原氏による希望の党への合流決定を評価、43.6%が評価しなかった。安倍首相がふさわしいとした人では、76.7%が評価しないと回答し、評価するは15.6%だった。

 世論調査ではさらに、「比例代表の投票先政党は自民党が24.1%で、希望の党が14.8%となった。内閣支持率は40.6%、不支持率46.2%となり、前回調査(9月23、24日)から逆転した。前回調査では、希望の党について『小池氏の側近らが結成する新党』と質問していた。自民、希望以外の比例代表投票先は、公明党が4.9%、共産党が4.9%、日本維新の会2.4%、自由党0.3%、社民党0.1%、日本のこころ0.4%となった。『まだ決めていない』が42.8%。衆院選後、衆参両院で指名される次期首相について、安倍晋三首相(自民党総裁)と小池氏のどちらが望ましいか尋ねたところ、安倍氏が45.9%、小池氏は33.0%だった。「分からない、無回答」は21.1%だった」という。希望の党は迷走しつつあるなあ。しかし、安倍はないだろう。安倍ではダメだという議論をもっとね。

阿部知子氏、リベラル約10人で「火、水曜までに新党」

 ほんとに激動だね。リベラル派もいよいよだな。

阿部知子氏、リベラル約10人で「火、水曜までに新党」(朝日新聞)

 神奈川12区(神奈川県藤沢市、寒川町)からの立候補を予定している民進前職の阿部知子氏は1日、民進党のリベラル系議員ら約10人で、「火、水曜(10月3、4日)までに新党を立ち上げる」と述べた。藤沢市内での街頭演説後、報道陣に語った。
 阿部氏はこの日、希望の党代表の小池百合子・東京都知事を念頭に「新しい独裁者はいらない」「あべともこは希望の党には参加しない」と記したボードを背に街頭演説した。
 阿部氏は当初、小池氏が「原発ゼロ」を掲げたことを歓迎し、「ぜひ一緒にやりたいと思う」と語っていた。だが、民進系立候補予定者からの公認申請について、希望の党が安全保障や憲法観で選別する姿勢を鮮明にしたことを受け、小池氏への批判に転じた。

 この2日間の動きをみて、最初から、リベラルが動けばよかっただとか、どうせ、民進の右派はこんなものというような受けとめもあろう。まあ、そういいたくなるのはそうなのだけど、そもそも、ボクたちは、何をめざしていたのかを考えることも大事だと思う。前原でもがんばってほしいと思ったのはなぜか。やはり、できるだけ、落伍者を出さずに野党共闘をどう実現するのか、そのことで立憲主義の回復と、安倍改憲に対抗することを考えていたのだったと思う。だから、いまの状況は、反撃の第一歩だ。正直言って、どれだけ、がんばっても、たぶん、立憲野党派で、3分の1を獲得するのは難しいのだろうと思う。これからのたたかいの橋頭保をしっかりつくって、次に、希望に走った議員や、自民党のなかならも、共同を広げるようなたたかいを展望しなければならない。だからこそ、今度の選挙で、道筋をすっかりつくることが大事なのかなあなどとも思うのだけど。

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