保育と憲法: 個人の尊厳ってこれだ!
たしかに面白かったなあ。平松ワールド全開!! 川口さんとは2度会ったことがある。一度はあいさつ、二度めはじっくり。名古屋イラク訴訟の勝訴で有名だけど、なかなか面白い人。子育てを大事にして、会議なども子育て優先。できるだけ昼にして、それでもダメなときは、相方さんと調整して。相方さんも有名な弁護士さんだし。ボクがあったのも、夜の八時以降で、まず保育園のお迎えをして、子どもの相手をして、相方さんとバトンタッチしてからの時間だった。そういう人なかなか面白い。
本書は、憲法を軸にしながた、保育の現実を照らす。まずは保育指針の改定問題。ほんとうに、子どもの、その内部にある力を引き出し、発達させる形のものとするんではなく、そとから子どもを形にはめるものになっていないかということが、日々の葛藤のなかでの平松さんたちの実践から問いかける。それから、保育をとりまく政策状況。待機児や親の雇用の問題、どれだけ、人権が踏みにふみにじられているのかがわかる。切ないぐらい、強い怒りがわく。
それだけに、不満が二点。一点は、川口さんの憲法理解に関わる問題。これは、憲法の方法論でもあるのだけど、個人の尊厳というものをどうとらえるのか? これだけふみにじられた人権状況を考えるとき、キーワードはほんとうに個人の尊厳なのか。ボクも個人の尊重(尊厳)の意義は重要だとは思うけど。いまの人権状況は、もっと抽象化された人間として尊厳が聞きになるということではないのか? まあ、これは尊厳を踏みにじる階級社会をどう捉えるかという問題で、川口さんにはちょっと申し訳ない話、まったく理屈の問題で、言いたいことは同意するのだけおdね。
もう一つは、平松さんの語り。これはライターの問題なのだと思うのだけど、ちょっと堅い感じがする。共感をベースとするような平松さんの語りの力がもう一つ、そがれている残念があるのだけど。
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