立憲主義・軍事立憲主義と強権政治の進行
今日は、杉原先生の表題の講演を聞きに、憲法会議の憲法講座に参加。現在87歳。びっくりするほどお元気だ。地方自治や人権、そして国民主権(人民主権)にかかわる本をボクもいろいろ読んできたなあ。今日の主題は、立憲主義。いわば、杉原さんの考えは、立憲主義というものをきちんと制限をかけて使おうとでも言えばいいのか。国と社会のあり方を規定する最高法規である憲法に、すべての国家権力は従って行動するというもので、それに反する統治権の行使は、意見無効だする。この立憲主義というものを近代の前夜から近代へと歴史的に考察し、近代における立憲主義型の主権主義は、不可侵の「人権」の保障というものはあり、制限規範としての憲法による政治がおこなわれるとする。一方、後発国では外見的立憲主義型のものがあり、それは君主主権のかつてのドイツや日本がそれだ。ここでは、憲法で禁止していないことは君主はなんでもできる。
では今の日本はどうか。形は、近代立憲主義型になったものの、それがどこまで実現できているのかを問う。憲法15条の公務員の選任、罷免規定などのように、実は法律で実現していないものもある。政治の実態を観れば、いまだ、外見的立憲主義と言えないのか。
さて、最後に軍事立憲主義。日本国憲法は交戦権を否定しているから、戦時国際法は認めない。このことはなかなか、重大な問題。現実には海外に自衛隊は行き、武六行使をしようとしている。軍事立憲主義がはじまろうとしている。しかし、それは自滅への道だ。もっとも典型的なのは財政・経済の破たんで、それはアメリカやソ連がしめしている。憲法は、軍事に金を使うことも禁じているはずだ。そこに立ち戻るべき。
パリコミューンと日本国憲法の共通性は興味深い。いずれにしても、この憲法を当面しっかり全面的に具体化することが、われわれの課題だと。
大きな話でした。
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