シンポジウム・貧困と特別ニーズ教育
今日はちょっと問題意識があり、このシンポに行ってきた。SNE学会の中間集会。そもそも教育の場ではなかなか貧困は語られない。子どもの貧困の集会でも、学校関係者はほとんど参加がない。だけど、子どもの貧困対策法などのフレームは、学校がプラットホームと位置付けられている。では、この課題を教育の側がどう引き受けるのか。大綱で書かれていることは、メニューとしては、生活困窮者支援法によっていて、それが羅列されている、だけど、それを学校でどう引き受けるのか。『現代思想』で山野さんは、対策が教育に偏重していないかと問題提起されていたが、それをどう考えるのか。
学会のシンポなので、運動より外側の人の議論とうのもちょっと興味があった。シンポジストは、SSW、保健室、通常学校、支援学校となかなかの人選。報告のそれはそれで、なかなかいろいろ考えさせられる。それを学校というところに流し込んで、政策的課題ということで、いろいろ設計図を考えると、とたんに息苦しくなる。それはなぜなのか。うーん。たぶん、いまの学校のありようとなかで議論を組み立てると、とたんに子どもが不在になる。親が入れなくなる。そんなことを考えさせられた議論だったのが、ちょっと発見でもある。そして、ここから、よく考えなければならない問題が見えてくる感じもする。学校というユニバーサルな場で、一人一人の子どもの発達や経済的困難に即した支援をどう組み立ているのか。それがなかなか難しいことをどう変えていくのか?そのための議論や合意はどうなっていくのか??
結構、難しいなあ。シンポは議論で、ぐっと絞られていくというのではなく、むしろ、手探りの議論。それそのものが、たぶん教育の側の手探り差のすがたなのだろうなとも思った。そういう問題意識がむくむくと。関係者の議論にとどまらず、学会という枠組みで議論に取り組んでいるところが、大事な点だと思う。続きの本大会も行こうかな。
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