教育勅語と道徳教育 ―なぜ、今なのか―
園児に暗唱させる幼稚園の出現に端を発した問題は、教育勅語を容認する閣議決定と政府の答弁へのすすんだ。しかし、その教育勅語にはいったい何が書かれているのかを読み解き、その危険性を告発する。そして教育勅語は、戦後の出発点、憲法・教育基本法の制定とともにきっぱり否定され、廃止された歴史も紹介。後半の、道徳教育では、大阪の「維新」による教育現場の実態もリアルに紹介しながら、その問題性を明らかにする。
なによりも本書の魅力は、そのわかりやすさ。「変わった子」だった著者が教師となり、子どもたちをとことん信頼し、ともに成長しようという思いにあふれれている。「憲法が生きる学校に」という現場からの強い思いが伝わり、読者にも、共感をもってうけとめられるものになっている。
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