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2017/05/16

教育無償化 「改憲なくても実現」 9条とセットに違和感

 ちょっと前の新聞だけど、先輩が出ているので、クリップしておかないと。

教育無償化 「改憲なくても実現」 9条とセットに違和感(毎日新聞)

 安倍晋三首相が憲法改正の項目に、大学や短大などの高等教育の無償化を9条とセットで挙げ、注目を集めている。しかし、以前から無償化を求めてきた人たちは「改憲を果たすため、国民の賛同を得やすいこの問題を持ち出したのでは」と冷ややかだ。「憲法を変えなくても無償化は実現できる。すぐに取り組んでほしい」と訴えている。
 4月に東京大に入学した女子学生(18)=長崎市出身=は貸与型の奨学金を受けている。月額は5万1000円。1万3000円の寮で暮らす。仕送りはない。引っ越したばかりで、まだアルバイトを探している最中だ。4月は古里を離れる時に親類などからもらった餞別(せんべつ)を使って切り抜けた。
 4年間で卒業したとしても、貸与額は240万円を超える。「大学院で研究したい気持ちもある。けれど、さらに2年間で貸与額が120万円も増える」。借金を抱えて社会人としてスタートを切らなければならないと考えると「就職活動も安定志向になる」とこぼす。首相は「2020年に新憲法を施行したい」と3年後を見据えるが、女子学生は「今の学生に目を向けてほしい、国立国会図書館の2015年の調査によると、経済協力開発機構(OECD)に加盟する34カ国のうち、大学の授業料が無償なのはドイツやスウェーデンなど欧州の13カ国。米英などは有償だが補助が手厚く、日本は授業料が高い上に補助が少ないという」と話した。
 国は住民税非課税世帯の子どもや児童養護施設出身者を対象にした返済不要の給付型奨学金(月額2万~4万円)を創設した。来年度から本格的に実施されるが、対象は1学年あたり2万人と限定的だ。首都圏の大学生有志でつくる「Rights to Study(ライツ・トゥ・スタディー)」も、対象の大幅な拡充を求めている。
 「高校も完全に無償化されていない。大学の無償化と言われても違和感がある」。20年にわたって貧困に悩む生徒の相談に乗る元高校教諭の鈴木敏則さん(66)は強調する。
 この春、関東の定時制高を卒業した男性は両親が離婚し、同居を続けた父親も病死。アルバイト代と生活保護費で生計を立て弟を全日制高に通わせた。生活はぎりぎりで、いつ破綻してもおかしくなかったという。
 民主党政権時代に公立高の授業料は無償化され、奨学金も徐々に充実した。しかし、奨学金の制度は自治体ごとに異なるため、学用品代、修学旅行費などが払えずに高校を中退したり、大学、専門学校へ進学する夢を諦めたりする生徒が今もいる。鈴木さんは「憲法で無償化を定めるというのはもっともらしいが、改憲を待たず、困っている人に手を差し伸べてほしい」と期待した。

問題のすり替えに危機感
 教育の無償化の方法を研究している神戸大学発達科学部の渡部昭男教授(教育行政学)は「日本は、段階的に教育の無償化を目指す国際人権規約を承認している。憲法を変えなくても、規約の理念を踏まえ、法律や条例を作ればすぐに対応できる」と指摘する。
 日本は1979年に同規約を批准した際、中等・高等教育の無償化を規定した部分は留保した。民主党政権だった2012年に留保を撤回し、この規定に拘束されている。
 渡部教授は、教育基本法が経済的理由による教育上の差別を禁じ、行政が奨学の措置をとる義務を定めていることにも触れ「こうした事実を伝えず、教育の無償化を憲法改正問題にすり替える動きに危機感を抱いている」と話す。
 渡部教授は、財政的負担を伴う無償化の実現には社会全体での議論が不可欠だと指摘し、「高等教育は一気に全員無償にするより、まずは経済的に困っている人を優先するのが妥当だ。当事者である若者自身が議論に参加することが大事」と強調した。

 首相の5・3発言は、いろいろな衝撃を広げている。木村草太さんは、いずれにしても茨の道としたが、そういう面と、決意の大きさという面の両方があるのだと思う。ただ、安倍さんが、9条改憲のねらいをあけすけに語ってしまったので、その反発は、今後、かなり強まるのではないかと思う。そこをどう生かすか。
 この無償化問題だって、9条のセットということで語ってしまったので、何というか、あくまでも、まぶしというのが見えてきてしまう。しかも、みんな高学費で苦しみ、そのことに政治は何もしてこなかった(むしろ容認・推進していた)のを知っているから、だれも、正面からこれをうけとめない。そもそも、改憲しなくても、すぐにやれってね。

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