国選弁護人ユン・ジンウォン
韓国で実際に起こった事件をもとに、国家権力に立ち向かう弁護士の奮闘を描いたドラマ。2009年に韓国ソウル市ヨンサン区での再開発で、強制撤去現場に立てこもっていた住民5人が死亡した事件。主人公は、再開発地区の強制撤去現場で起こった暴動で警官を殺したとして逮捕されたパク・ジェホの弁護を担当することになる。パクは、同じ現場で命を落とした息子を守ろうとしただけだと主張。ユンはパクの言葉を疑うものの、捜査記録の矛盾点に気が付く……。裁判の過程の何とも言えない、悔しい思いが、どんどんストーリーに引き込んでいく。
1つ。かつて、日本でも、国家は国民を欺き、支配するというような理解の仕方があった。だけど、日本では、いまや国家は無批判なものというような受けとめ方があまりにも一般的なものになってしまっている。韓国では、まだ、そうにはなっていない。権力に抗するというようなことが、一般的な正義として描かれている。そのことは、いまほんとうによく考えなければいけないのではないのか。
しかし、映画そのものと、とっても悲しい事件。善と悪では簡単に割り切れない。弁護士と記者との緊張と葛藤の場面などもいいなあ。とても健全であり、そのことが民主主義を支える。
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