障害を持つ息子へ ~息子よ。そのままで、いい。
さて、お約束の本の紹介。この本に引き込まれるのは、やはり自閉症の子どもの親としての葛藤、そしてそのなかで変わっていくその過程を、そのまま赤裸々に綴っていることだろうなあ。そのうえで、著者は、取材に向かう。その姿がまた胸をうつのだ。そこで、えぐっていく論点は、ほんとうに今こそ問いかけるべきもの。たとえば、自閉症児をもつ家庭の無理心中のところでの弁護士の発言は、いま、相模原の事件にかかわって、熊谷さんが紹介する、横塚さんの『母よ、殺すな』にも通じる。親が、どんなに成長しても、子どもがいろいろな発達を一歩一歩勝ち取っても、実際には、さまざまな困難がある。そういう思うをふまえながら、その人生を必死て歩んでいる姿に共感を感じるのだろうな。
ボクも、いろいろいってもメディアの世界の人間だから、その仕事の原点は、その問題を自分の問題として考えるということにある。そのようにして、いつも考えていたし、とくに、子どもにかかわることはつねに自分の子ども、子育ての重ねながら考えてきた。だけど、この著者のように、赤裸々ではないなあ。もちろん、雑誌編集者は、取材者ではなく、取材したり、いろいろ調べたりしている人をとおして作品をつくる。だから少し引いたところから、やや冷めた視線で見ているわけで。いろいろ共感したり、うらやましく感じたり、よけいにいろいろ考えたりする。このテーマでも、やっぱりそうであるのだけど。
« 入国禁止の大統領令82%「評価せず」、JNN調査 | トップページ | 弁護人 »
「教育」カテゴリの記事
- 前衛12月号ができています。(2025.11.10)
- 子どもの貧困対策・居場所づくり これまでとこれから(2025.11.09)
- 少し前に、孫②の運動会に行ったが(2025.10.31)
- 「加害の“扉”が開くとき 子どもを守るには」(2025.10.27)
- 山口大の授業料値上げ検討、学生「情報不十分」と反発 大学側は財政難を強調(2025.10.26)
「読書」カテゴリの記事
- 前衛12月号ができています。(2025.11.10)
- 外国籍教員 教育現場に残存する「差別の壁」(2025.10.14)
- 11月号ができています。(2025.10.07)
- 遺骨はある 海底炭鉱で待つ183人(2025.10.06)
- あたふたと生き、あせって歩くのが実際だなあ(2025.09.03)
「政治」カテゴリの記事
- 【高市自民】「終了です!」予算委荒れ、枝野委員長が制止 規定時間超え女性党首バトル→高市首相イラッ!「それでも戦争は起こってる!」VS共産田村智子委員長「3・5%を否定しない!重大です!」 40分軍事防衛論争の末に(2025.11.11)
- 前衛12月号ができています。(2025.11.10)
- 子どもの貧困対策・居場所づくり これまでとこれから(2025.11.09)
- 【独自】生活保護の全額補償見送り 最高裁判決対応で厚労省(2025.11.07)
- 9月実質賃金1.4%減、9カ月連続マイナス 物価に賃上げ追いつかず(2025.11.06)
「経済」カテゴリの記事
- 【高市自民】「終了です!」予算委荒れ、枝野委員長が制止 規定時間超え女性党首バトル→高市首相イラッ!「それでも戦争は起こってる!」VS共産田村智子委員長「3・5%を否定しない!重大です!」 40分軍事防衛論争の末に(2025.11.11)
- 前衛12月号ができています。(2025.11.10)
- 子どもの貧困対策・居場所づくり これまでとこれから(2025.11.09)
- 【独自】生活保護の全額補償見送り 最高裁判決対応で厚労省(2025.11.07)
- 9月実質賃金1.4%減、9カ月連続マイナス 物価に賃上げ追いつかず(2025.11.06)


コメント