ただ涙を流すのではなく “分断する世界”とアウシュビッツ
BS1スペシャル。
100万人を超えるユダヤ人が虐殺されたアウシュビッツ強制収容所。その悲劇を伝え続けているのが、世界各国出身のガイドたちだ。今、ガイドたちは、大きな危機感を抱いている。移民や難民をめぐり広がる排斥の声。世界が分断を深める中で、自分たちは何を伝えるべきなのか。ただひとりの日本人ガイド・中谷剛さんも語るべき言葉に悩んでいる。揺れるアウシュビッツのひと冬を追った。ナレーションは俳優・東出昌大。
涙をながすだけではなく、考えてほしい――その重い言葉を反芻しながら見て。排外主義的な感情や空気が広がるなかで、悩みながら伝える、日本人ガイドを追う。
日本で、ボクらが加害について考えるとき。まず、被害者が、生きた1人の人間だったことからはじまる。そして、その痛みや悲しみに共感する。しかし、被害者が去り、時代が変化する中で、必要なのは、その事実を普遍化し、抽象化すること。しかし、いまの時代の流れのなかで、それでどこまで伝えていくことができるのか。そういう揺れと悩みのなかに彼もまたいる。それはまた、ボクらにつきつけられて大きな課題である。とりわけ、日本は、戦争体験に依拠しすぎてきたところがあるのかもしれない。一方で、歴史の事実を逆手に愛国に動員することは、イスラエルでも中国でもおこなわれているし、日本でも形を変えながら、突き付けられる課題でもあろう。
うーん。重いなあ。それでも、こうしたいろいろな努力の蓄積をしっかり学びながら、考えていかなければいけないとも思うなあ。
« 2017年02月22日から02月25日の新聞社説 | トップページ | 自主避難者250世帯が移住先未確定 住宅無償提供打ち切りで »
「映画・テレビ」カテゴリの記事
- 国際法の視点から植民地支配責任を考える――「徴用工」問題に私たちはどう向き合うのか(2023.03.26)
- 「フェンス」(2023.03.20)
- 石垣に陸自駐屯地開設 「緊張高める」懸念強く 南西防衛 大きな節目(2023.03.16)
- 「リエゾン」と「大河ドラマが生まれた日」(2023.03.12)
- 「密着 自衛隊“ミサイル防衛のリアル”」(2023.03.11)
「平和」カテゴリの記事
- 23年度予算が成立 過去最大114兆円―岸田首相「物価高、切れ目なく対応」(2023.03.28)
- 国際法の視点から植民地支配責任を考える――「徴用工」問題に私たちはどう向き合うのか(2023.03.26)
- 「フェンス」(2023.03.20)
- 自衛隊と米軍 日本海上空や海上で共同訓練実施と発表(2023.03.19)
- (社説)日韓首脳会談 新たな協力築く一歩に(朝日新聞) うーん。(2023.03.17)
「政治」カテゴリの記事
- 23年度予算が成立 過去最大114兆円―岸田首相「物価高、切れ目なく対応」(2023.03.28)
- 現場へ!)どうなる寄宿舎:1 支援学校、自立の場に危機(2023.03.27)
- 国際法の視点から植民地支配責任を考える――「徴用工」問題に私たちはどう向き合うのか(2023.03.26)
- 生活保護支給額引き下げを取り消す判決 和歌山地裁(2023.03.24)
- 『児童福祉の戦後史 孤児院から児童養護施設へ』(2023.03.23)
「歴史」カテゴリの記事
- 国際法の視点から植民地支配責任を考える――「徴用工」問題に私たちはどう向き合うのか(2023.03.26)
- 『児童福祉の戦後史 孤児院から児童養護施設へ』(2023.03.23)
- 「フェンス」(2023.03.20)
- (社説)日韓首脳会談 新たな協力築く一歩に(朝日新聞) うーん。(2023.03.17)
- 『学びのきほん フェミニズムがひらいた道 』(2023.03.10)
« 2017年02月22日から02月25日の新聞社説 | トップページ | 自主避難者250世帯が移住先未確定 住宅無償提供打ち切りで »
コメント