孤立していく子どもたち―貧困と格差の拡大のなかで
しんぶん赤旗の連載を再編集して、本にした、このテーマでの二冊目の本。今回は、若年出産、保育園の現場から、学校での排除、高校生のバイト、そして支援の現場からだ。論を立てて伝えるというのではなく、記者の視線と感情で、ストレートに伝える。子どもの貧困は、大きな社会の問題になって、注目もあびるようになった。だけど、同時に、子どもの貧困は、決定的な点で、可視化されたとは言えない面も強い。ガンバル親、けなげな子どもが求められ、どこまでの自己責任が付きまとうためだ。支援の現場にからめとられやすい性格がある。この本の帯にも、「困難の中でも懸命に生きる彼ら」となってしまう。ほんとうにそれでいいの?懸命でなくても、ありのままに子どもを受けとめる、そうでない社会が子どもだけではなく、大人も追い詰めている。あらためて、ていねいに、声を聞く。声を代弁する。本そのものは、そのことの重要性を、伝えている。
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