(いま子どもたちは)西成で育つ:1 ここが私の第二の家
今日から、朝日ではじまった連載。
(いま子どもたちは)西成で育つ:1 ここが私の第二の家(朝日新聞)住宅や商店がぎっしりと並ぶ大阪市西成区の一角に、子どもたちの元気な声が響く。木造2階建ての家を利用した民間の児童館「山王こどもセンター」に集う、子どもたちと大人たちの触れ合いを全8回で紹介する。(登場する子どもの名前は、カタカナで表記します)
「ただいまー」
平日の午後3時前、ランドセルを背負った小学校低学年の子どもたちがセンターに駆け込んできた。
「お帰り」
指導員の西村友哉さん(27)らが出迎える。
ランドセルをフックにかけ、学校の宿題に取りかかる。
「なあなあ。今日の5時間目の授業おもしろかったでー」
漢字の書き取りをしていた2年生のユリナ(8)が、学校での出来事を話しかけると、西村さんは「そうなん。おやつの時間にたっぷり聞かせてな」。
勉強の後は、お楽しみのおやつの時間。手を洗って遊び道具や本が置かれた1階の一室に座卓を並べ、日替わりのお菓子をいただく。この日は、マシュマロを火であぶるお菓子作りに挑戦した。恐る恐るコンロの火にマシュマロをつけていた1年生のネネ(7)や2年生のコハル(7)は「できたでー」と満足そうにほおばった。
後片付けを済ませると、ボードゲームで遊んだり、公園に行ってボール遊びをしたり。何をして遊ぶかは子どもたちが意見を出し合う。夕方になると、小学校高学年や高校生らも顔を出し、20人近い子どもたちで一気ににぎやかになる。
センターは平日の放課後から夜まで開放する。土曜日や夏休みなど長期休みの時は、午前中から開き、給食も出す。
*
活動は1964年、ドイツ人宣教師が自宅で幼児を預かったのを機に始まった。宣教師が帰国した後の85年に運営母体の教会が財政難となり閉鎖の危機を迎えたが、父母や支援者が「必要とする子どもがいる」と世話人会を結成し、86年から自主運営を始めた。現在は大阪市からの補助や寄付金などでやりくりする。利用料はおやつや給食、遠足の入場料など実費を除いて無料だ。
午後7時、帰りのあいさつは、みんなで円になって床に手をつき、「さようなら」。
日替わりの号令役は、2年ほど前から通い出した5年生のカナム(11)が買って出ることが多い。てんかんと知的障害があるが、電車が大好きで、初めて会った人にも「何線で来たん?」と人なつっこそうに聞く。場を和ませる存在だ。母親(30)は「昔はあんまり話さなかったけど、ここに来てから、よくしゃべるようになった」と成長を喜ぶ。……
ボクが生まれ育って地の、小学校の学区の半分が、この山王という街。独特の空気感は懐かしい。いつでも、帰りたいという思いは、失ってはいないのだけど。そのゴミゴミした地は、貧困の街でもある。そして、この地域の大きな部分をしめるのが、「飛田」であるのだけど。どんな連載になるのかなあ。楽しみ。ホームレス支援の子ども夜回りは、「こどものさと」と並んで有名なんだけどね。
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