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2016/11/15

ヒトラーの忘れもの

640_3 全然知らなかった歴史的な事実。第二次大戦後のデンマークで、ナチが埋めた200万個以上の地雷があり、そしてそれを撤去したのは、大半が15歳から18歳のドイツ人少年兵だったということ。異国に置き去られた彼らは、母国の罪の償いを強いられるように危険な作業を命じられ、半数近くが死亡、もしくは重傷を負ったというのだ。その作業を指揮する軍曹は、ドイツに恨みをもつ俗物として登場する。14人いた少年たちは、食事もない過酷な作業で、次々と爆死し…。少年の絶望と、そして軍曹の葛藤。そこに、人間ドラマが展開される。
 デンマークン側の闇の話である。そのことも含めて、歴史に向き合うという意思を感じる。われわれのよってたつ人権なり、人道なりはそうしたうえに立つと宣言しているようで。そのように歴史を相対化し、普遍化していく。その姿勢に打ちのめされる。われわれの議論はどうなのだろうかと。
 原題は、Land of Mine。Land mineは地雷。あえて、こうした言葉で、我々の土地だとか国とかいう意味をかけているのだろうか。ナチスが奪った国ということが、冒頭に出てくるし。それはよくわからないが。これは、相当よかった。ことし見た映画のなかでは、トップクラスだった。来月17日から公開。必見だと思うなあ。


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