« 2016年09月06日 新聞社説 | トップページ | 2016年09月07日 新聞社説 »

2016/09/07

「認可外」保育施設の実態調査2割のみ 都の安全確認不十分

 なかなか衝撃的なニュースである。これは。

「認可外」保育施設の実態調査2割のみ 都の安全確認不十分(東京新聞)

 乳幼児を預かる認可外保育施設が適切に運営されているかチェックする年一回の立ち入り調査を、東京都は二〇一五年度、二割の施設にしかしていなかったことが、本紙の調べで分かった。特に、企業が従業員向けに設ける認可外の「事業所内保育施設」の割合が低かった。国は待機児童解消のため、このタイプの施設を対象に助成金を出し「企業主導型保育事業」として進めており、安全性の確認が十分でない施設が国の後押しで増える懸念がある。 
 本紙は一五年度の立ち入り調査実施状況を、南関東の四都県と、施設数が比較的少ない相模原市を除く四政令市に聞いた。東京都は千七百六十一の認可外施設のうち三百三十四施設と19%だった。川崎市は100%、横浜市、埼玉県は九割以上、千葉市も五割弱。「ベビーホテル」についても、都は28%にとどまり、開設から一度も調査していない施設が四月一日現在で百九施設あった。
 国は、設備や保育士の配置、保育内容など適切に運営されているか確認するため、全施設に対し年一回以上、立ち入り調査するよう都道府県や政令市などに要請。中でも夜間も子どもを預かるベビーホテルについては、必ず実施することを求めている。
 都によると、立ち入り調査の担当職員は十八人。認可保育所も含め施設は約三千九百あり「危険性が高いなど優先順位を付けて立ち入り先を選び、重大事故の未然防止を図っている。今後も限られたマンパワーを重点的に投入する方針で取り組む」(担当者)という。
 一方、事業所内施設について、都が立ち入り調査したのは三百六十五施設のうち二カ所だけ。都の担当者は「安全管理の一義的な責任は企業にあると考える」と説明する。千葉県も「企業の福利厚生であり、企業の責任で適切に運営していると認識している」とし、百六十三施設のうち一カ所も調査していなかった。
 しかし、行政の認識と企業側の実情は異なる。事業所内施設を持つある企業の広報担当者は「保育は専門的な分野なので外部の業者に運営を任せている。社内に保育のプロがいるわけでもなく、安全に運営されているか監視やチェックするのは難しい」と明かす。
 認可外保育施設は、国の制度に基づく認可保育所に入れなかった子どもの受け皿にもなっている。一方、原則として届け出だけで開設でき、保育士の配置や面積の基準が認可保育所に比べて緩い。内閣府の統計では、保育中の子どもの死亡事故の七割が認可外施設で起きている。……

 記事にあるように、特に、企業が従業員向けに設ける認可外の「事業所内保育施設」の割合が低かったということだ。今年の3月に日本橋の大手企業7社の社員が利用できる合同の保育施設「キッズスクウェア日本橋室町」で、うつぶせ寝の死亡事故があったことは記憶に新しい。だけど、その原因は真摯に究明されているわけではない。ところが、政府は企業内保育所を増やすべく、「企業主導型保育事業」補助金制度を導入し、835億円を投入しようとしている。実際、内閣府は6日、今年4月に創設された「企業主導型保育事業」に関し、38都道府県の150保育所への助成が決まったと発表している。一部では既に運営が始まっており、多くは来年に入ってから開設されというが、今回の利用定員は3887人で、内閣府は今後も2カ月ごとに運営費などの助成施設を決定していくというのだから。
 これで、どうして安全と保育の「質」が担保されるのだろうか。行政のあり方そのものが問われている。 .

« 2016年09月06日 新聞社説 | トップページ | 2016年09月07日 新聞社説 »

政治」カテゴリの記事

教育」カテゴリの記事

経済」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く

(ウェブ上には掲載しません)

トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/59689/64170327

この記事へのトラックバック一覧です: 「認可外」保育施設の実態調査2割のみ 都の安全確認不十分:

« 2016年09月06日 新聞社説 | トップページ | 2016年09月07日 新聞社説 »

無料ブログはココログ
2017年11月
      1 2 3 4
5 6 7 8 9 10 11
12 13 14 15 16 17 18
19 20 21 22 23 24 25
26 27 28 29 30