崩壊するアメリカの公教育――日本への警告
一度、感想を書いたんだけど、消えちゃいました。うまく再現できるかなあ。とっても面白かった本。一気に、だけど年だから、少し時間がかかって読んだ本。アメリカの教育改革は、ボクは山本由美さんの仕事から学んできた。シカゴの教員たちのたたかいも、山本由美さんに教えてもらった。だけど、調査に外からくる研究者の報告とちがって、鈴木さんのそれは中からのそれだけにリアルで、知らないことも多く、多くの示唆にとむ、そうか、新自由主義の教育改革というモは、このようにすすんでいくのか。その姿はあらたえて、重く考えさせらえるなあ。公教育の公の崩壊。経済的な基準で、教育を支配する論理の貫徹という新自由主義。もう1つは、そうした新自由主義改革の文脈を、大きく政治的な文脈で分析していること。ここが面白い。しかし、その政治的文脈というのは両刃の剣でもある。ともすれば、それが政治的な流れにこだわってしまうから。
もちろん教育の問題は、教育の条理に即して、その矛盾を理解していかなければならない。実は、教育問題は、そういうことが大事だといつも思っている。アメリカのたたかいでもそうだけど、民主主義の再生にとって、教育は特別の意味をもつ。それだけ、教育というものは独自の条理がある。それを日本に即して考えたとき、教育実践の蓄積ということと同時に、教員支配の厳しさということがあるのだではいかと痛感する。そうならば、民主主義の再生にとって、日本特有の可能性と困難さがある。そういうおのを引き受けたい。
そのことも含め、日本の教育を考えるうえで、いまの教育改革の文脈を読みといていくうえで絶対に読んでおくべき本だなあ。アメリカの議論ももっと勉強したいと刺激になったし。すごくすごく考えながら読んだ本だなあ。、
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