教育の「中立性」調査終了 自民側「事例出尽くした」
大きな問題となった、自民党の密告フォームが終了した。
教育の「中立性」調査終了 自民側「事例出尽くした」(朝日新聞)自民党が、公式ホームページで実施していた「学校教育における政治的中立性についての実態調査」を18日付で終え、投稿フォームを19日未明に閉鎖した。作成を指示した木原稔・党文部科学部会長が19日取材に応じ、調査終了の理由について「参院選が終わり、一通り(事例が)出尽くした」と述べた。一部は文部科学省に情報提供して対応を求める考えも示した。
投稿フォームは6月25日に開設し、「政治的中立を逸脱するような不適切な事例」を募集。投稿者の氏名や連絡先とともに「いつ、どこで、だれが、何を、どのように」を明らかにして入力するよう求めていた。
木原氏は、選挙権年齢が18歳以上となった参院選前後に高校などで混乱がなかったか調べるためと説明。「相当な件数」の事例が集まり、公職選挙法に明らかに反すると思われるものも含まれていたという。
ログイン前の続き詳しい内容や件数については「裏を取っていない」として明らかにしなかった。早急な対応を求める投稿もあったといい、今後、違法行為の可能性が高いものを中心に文科省に提供して対応を求めたり、部会での議論の参考にしたりする。部会として事実確認する可能性もあるという。
投稿フォームをめぐっては当初、情報提供を呼びかける文章に「教育現場の中には『教育の政治的中立はありえない』、あるいは『子供たちを戦場に送るな』と主張し中立性を逸脱した教育を行う先生方がいる」と書かれていたが、7月9日に「子供~」の部分が「安保関連法は廃止にすべき」に変わり、直後に削除された。
木原氏は、「私がオーソライズ(認定)する前の事務方案が出てしまった。最後が完成形」と説明。「子供たちを戦場に送るな」との主張は「私もそう思うし、(政治的中立性を)逸脱していない」と述べた。一方、「安保関連法は廃止にすべき」については「逸脱する。教員は成立した事実や、長所短所の両方を教えて考えさせるべきだ。『安保法制は絶対必要だから反対なんかとんでもない』などと教えるのもいけない」と話した。
こうした調査に対する、抵抗力というか、批判がかなり示されたことは貴重だとは思う。だけど、そもそも、やっている側の狙いは、現場が委縮し、忖度していくこと。本音は露骨なんだから。そのことから言えば、文科相のお墨付きも得て、十分な効果を発揮したと考えているのだろうなあ。このまま、ずるずる行かないような現場での、市民を大きく巻き込んだようなとりくみが必要なのだろうけれどもなあ。
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