戦争に抗する――ケアの倫理と平和の構想
死ぬほど難しかった。こういう理論書は、やっぱり眠たくなる。だけど、おもしろかった、岡野さんの民主主義と立憲主義の理解がとても動的で、久しぶりにしっくりきた議論。民主主義に敵対する安倍さんの政治だが、人がかけがえのない存在として自分の生を生きるという「個人の尊厳」を基礎に、民主主義が、自然権という名の下で、弱者への排除を覆い隠すことへの反省と批判をせまる。そして、民主主義とともに、そうした生を支える知恵として生み出された立憲主義は、主権の存在が圧倒的な国会による暴力を独占を基礎に、それとの緊張関係を明らかにし、あらためて民主主義のあり方を問う。そして、国会の最大の暴力に、いかに抗していくのか。民主主義のあり方と、それを支える思想の内実を問いかける、そんな感じの本だったけど。どこまで理解ができたのかはわかんないけど、面白かった。
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