「戦争法」を廃止し改憲を止める 憲法9条は世界の希望
川村俊夫さんの新著。長く、憲法運動の真ん中にいた人だから、いまの憲法改悪をめぐる情勢の新しい局面に注目しながらも、ここは忘れてはいけないという論点を、直接も、また行間からもいろいろにじみ出てくるような感じがする。
本書のテーマはまさに、きたるべき国政選挙の最大の争点。民主主義と立憲主義を破壊して、戦争法を強行した安倍内閣は、いよいよ改憲へのつきすすもうとしていう。そうしたなかで、あらためて9条原点を検証・確認するというのが本書のねらいだ。
世界史の流れの中でとらえると、9条がうまれた背景には戦争違法化の流れがある。そこから考えれば、集団的自衛権行使容認は歴史への逆行にほかならない。まだ、戦後日本のなかで9条はどのようにその力を発揮してきたのか。自衛隊増強圧力とのせめぎあいの歴史から、国会の戦争法成立がどのような位置にあるのかを確認する。今問われている戦争法廃止は、「戦争する国」を許さないたたかいだ。そこにある論点をきちんと、そして深めて提示してくれている。主権者国民の力を発揮し、この歴史的なたたに打ち勝つ力となる一冊だ。
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