「憲法改正」の真実
この間、読んだ本で、まだ感想を書いていなかったけど、やっぱり書いておこうかな。なかなか書きづらさもある本だけど。
さすがにビッグネームの本だから、随所におもしろいところがある。何よりも、自民党の憲法草案に対する批判の論点の提示は、学ぶべきことはとても多い。ナチスとの比較なども、なるほど。9条のはたした役割なども、学ぶことが多い。たしかに、そういう点では、とてもいい本ではあるのだろうけれども。
だけど、個人的には、樋口さん、小林さんの持論が、思った以上に、全面的に出ていて、これはかなり驚いた。というか、批判の土台にある基本的な考え方が、なんともちょっとと、ボク的には思ってしまうところが……。たとえば、明治憲法は立憲主義ということを全面的に展開する。うーん、絶対主義天皇制のもとでの立憲主義???? 個人というものがやたら強調されるのも樋口さんらしいところ、そして、とりわけて、樋口さんらしいのが憲法制定権力の議論、きわめて限定する、そこからは民主主義に対する樋口さんの強い不信が読み取れる。小林さんのほうも、まったくの小林憲法論、9条もね。
うーむ。岡野八代さんが、どこかで、立憲主義は、保守的な考えだけど、反動に直面した時に革命的役割をはたすって言っていたけど、言いえて妙だな。
共同のたたかいの、パートナーの議論でもあるわけで、そういう意味で、しっかりリスペクトの念をもって読まなければいけないけど、やっぱり違いもしっかり自覚的であるべきなんだろうなあ。そういうなかでも、議論も難しくもあり、いろいろ考えるところでもあるのだけどなあ。
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