普天間・辺野古 歪められた二〇年
これは、結構、おもしろい本だった。元タイムスの渡辺豪さんと、橋本元首相の回想録などを手掛けた政治学者の宮城大蔵さんによる新書。95年の事件、そして橋本首相の、普天間返還の決断からはじまって、小泉時代の日米同盟の一層の一体化の深まりのなかでの辺野古問題、県外をめぐって迷走した鳩山内閣、そして、現在の安倍内閣の辺野古問題に対するスタンスとこの20年間を振り返る。もともと、沖縄が何を求めてきたのか、それは単に革新の側だけではなく、保守も含めての根強い思いがある。だけど、そのことを利用しながら、すすめられたのは日米同盟のいっそうの強化とのもとでも、沖縄の基地機能の強化以外何物でもない。そのことに、どれだけ、沖縄は振り回されてきたのか。その到達のうえにある、まったく沖縄の声を無視してすすめる安倍内閣の異様さと、「オール沖縄」のたたかいの必然性。大きな流れの中で、いまの辺野古の問題を考えるうえで、貴重な一冊。
だけど、いくら強権的なことがすすんでも、これまで、拡大してきそういう権力と、県民の間の矛盾は、県民の願いを実現する方向でしか解決しない。それは、復帰をめぐる経過が示しているし、その後の展開も大きくみればそうだ。そういう矛盾を、この本の登場人物たちはどのように感じてきたのか。そういうところもほしい感じはする。
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