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2016/06/16

陸自計画の民意逆転、市議会反対18、賛成7に

 沖縄で議論されているのは、何も、米軍基地の問題だけではない。自衛隊についても、いま、大きな問題になっている。

陸自計画の民意逆転、市議会反対18、賛成7に(宮古新報)

 防衛省が宮古島市平良福山の旧大福牧場周辺で計画していた陸上自衛隊駐屯地建設が断念の方向へ大きく傾いてきた。 14日、 現計画への反対意思を明確にした保守系与党議員8人と公明2人を含めた反対派市議は18人となり、 賛成派7人を数の上で逆転。 下地敏彦市長の言う議会制民主主義における 「民意」 は計画反対の方向へ大きく向きを変えた。 市長も 「公僕の一人」 と捉えるなら、 民意と逆方向に舵を切ることは可能か。 今定例会一般質問で市長の態度表明を強く求める姿勢を示す反対派の質問にどう応酬するのか注目される。
 旧大福牧場周辺への陸自施設配備計画に対し、 市議会最大会派の21世紀新風会 (新里聰代表、 5人) は15日、 本紙取材に 「学術部会の意見を十分尊重すべきで、 あの場所での陸自施設整備を決して認めるべきではない。 命の水を守るのは島民として当然の考え」 との考えを明示。 反対派は野党2人と中立1人、 保守系与党8人と公明2人を加えた18人となった。
 宮古会 (粟国恒広代表、 2人) は 「学術部会の意見は推論の枠を超えず、 水源汚染の根拠は何ら示されていない」 とし、 計画推進を容認する姿勢。 保守系与党の残り5人も 「防衛局の説明を聞く限り、 汚染水が漏出するとは思えない」 (西里芳明氏)、 「同牧場周辺での計画推進に賛成と受け止めて良い」 (濱元雅浩氏) と現地での計画に賛成する意思を明確にし、 反対派と真っ向から意見が対立した。
 現有市議は今回の陸自配備計画を巡る論争に関して負託を受けている訳ではない。 しかし下地市長はこれまで、 民意を知る手段として 「議会制民主主義に則り、 市民の代表である議員が議論すれば事足りる」 との主張を貫いてきた。 その角度から見た場合、 昨年の市議会6月定例会で陸自誘致推進派が出した陳情書を賛成多数で採択し、 反対派が出した陳情書を否決した際、 民意は陸自配備 「賛成」 にあった。 一方で、 今回の旧大福牧場周辺での陸自配備計画は反対派議員が数の上で大きく上回ったことからすれば民意は 「反対」 に方向を変えたと見ていい。
 同牧場周辺では以前、 リゾート開発構想 (ラ・ピサラ計画) が立ち上がり、 住民の激しい抵抗で消滅した過去がある。 一部保守系与党が今回反対に回った背景に 「市民の声を無視できない」 との考えが働いたのは明らか。 防衛省側は同牧場周辺からの計画変更は時間的な制約上、 困難との見方を示していることから、 現計画が断念の方向に傾けば宮古島への陸自配備計画そのものにも影響が出るのは必至。 そうした可能性も踏まえ、 一部保守系与党が今回、 反対方向に向きを変えたことの意味は大きい。 下地市長がその動きをどう受け止め、 陸自配備受け入れの是非とどう向き合うのか、 注目される。

 受け入れ派の市長のもとで、事態はすすんでいたが、住民のたかかいのもとで、市長も慎重な発言をすはじめていた。
 うーん。なるほどなあ。

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